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264 バイト追加 、 2023年6月24日 (土) 11:32
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物語序盤は、寝ぼけている[[スージィ・リレーン]]をトイレに誘導してあげたり落盤から庇ったりもする等、本来は他人への気遣いができる優しい人間であり、また潔癖症とも言える程に真面目な人物であった。また、捕虜として捕らえた[[オイ・ニュング]]伯爵に対し非人道的な拷問を行った挙句にギロチン刑に掛けた上官の[[ファラ・グリフォン]]中佐には猛抗議し、宇宙引越公社のマネージャーであるマンデラ・スーンからも良心的な人物として人柄を評価されている。軍人になった最大の理由も、姉というよりは母親同然であったマリアを、女王として擁立したザンスカールの実権を握る[[フォンセ・カガチ]]から守りたいという純粋な想いからである。パイロットとしての能力に関しては、立場を抜きにしても高く、実戦で幾つかの戦果を挙げるだけでなく[[ニュータイプ]]の素養らしき物も見せており、更に操縦性が極めて困難であった[[コンティオ]]を使いこなし、後に発展型の[[リグ・コンティオ]]も専用機として与えられている。
 
物語序盤は、寝ぼけている[[スージィ・リレーン]]をトイレに誘導してあげたり落盤から庇ったりもする等、本来は他人への気遣いができる優しい人間であり、また潔癖症とも言える程に真面目な人物であった。また、捕虜として捕らえた[[オイ・ニュング]]伯爵に対し非人道的な拷問を行った挙句にギロチン刑に掛けた上官の[[ファラ・グリフォン]]中佐には猛抗議し、宇宙引越公社のマネージャーであるマンデラ・スーンからも良心的な人物として人柄を評価されている。軍人になった最大の理由も、姉というよりは母親同然であったマリアを、女王として擁立したザンスカールの実権を握る[[フォンセ・カガチ]]から守りたいという純粋な想いからである。パイロットとしての能力に関しては、立場を抜きにしても高く、実戦で幾つかの戦果を挙げるだけでなく[[ニュータイプ]]の素養らしき物も見せており、更に操縦性が極めて困難であった[[コンティオ]]を使いこなし、後に発展型の[[リグ・コンティオ]]も専用機として与えられている。
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しかし、その内側には半ばやむを得ない事情で軍人になりながらも、周囲から「'''女王の弟'''」という肩書きと共に陰で疎んじられる事への苦悩と不満を募らせており、若さ故のプライドも重なってか、自身の実力を正当に評価される形で伸し上がるという野心も少なからず抱く様になっている。その為、出世コースに進んでから野心が彼の性格を歪めてしまい、「モトラッド艦隊」の地ならしによる虐殺を顔色一つ変える事も無く容認する様になっているのだが、虐殺は認めても人質作戦は認めない等、司令官としては一貫性を欠く行動を取るようにもなっている。また、カガチの一派であるガチ党と[[タシロ・ヴァゴ]]の両派閥にパイプを築きつつ、自身の派閥も形成しようとする狡猾さも見せていたのだが、やはり中途半端に残った善良さが災いして失敗に終わっている。こう言った部分からも、姉のマリア本人にまで「小さな人間」と評されており、更にカガチの元から脱却出来なかった事自体が、マリアがカガチの傀儡に甘んじざるを得ない理由(クロノクルは、カガチにとってマリアを従わせ続ける為の一種の「人質」であった)になっていた事実にも、最後まで気付けなかった。
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しかし、その内側には半ばやむを得ない事情で軍人になりながらも、周囲から「'''女王の弟'''」という肩書きと共に陰で疎んじられる事への苦悩と不満を募らせており、若さ故のプライドも重なってか、自身の実力を正当に評価される形で伸し上がるという野心も少なからず抱く様になっている。その為、出世コースに進んでから野心が彼の性格を歪めてしまい、「モトラッド艦隊」の地球浄化作戦による虐殺をマリア主義の観点からも積極的に肯定する様になっていったのだが、虐殺は認めても人質作戦は認めない等、司令官としては一貫性を欠く行動を取るようにもなっている。また、カガチの一派であるガチ党と[[タシロ・ヴァゴ]]の両派閥にパイプを築きつつ、自身の派閥も形成しようとする狡猾さも見せていたのだが、やはり中途半端に残った善良さが災いして失敗に終わっている。こう言った部分からも、姉のマリア本人にまで「小さな人間」と評されており、更にカガチの元から脱却出来なかった事自体が、マリアがカガチの傀儡に甘んじざるを得ない理由(クロノクルは、カガチにとってマリアを従わせ続ける為の一種の「人質」でもあった)になっていた事実にも、最後まで気付けなかった。
    
総じて言えば、人間としての善良さが強い故に、「パイロット」としての能力は高くとも「軍人」としては不向きであり、その事に自覚出来ないまま野心に魅了されてしまった事が、クロノクルの不幸の始まりであったのかもしれない。
 
総じて言えば、人間としての善良さが強い故に、「パイロット」としての能力は高くとも「軍人」としては不向きであり、その事に自覚出来ないまま野心に魅了されてしまった事が、クロノクルの不幸の始まりであったのかもしれない。
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=== TV版 ===
 
=== TV版 ===
 
;「これだ。よくもまあ、こんな[[地球]]にマスク無しでいられるな!」
 
;「これだ。よくもまあ、こんな[[地球]]にマスク無しでいられるな!」
:第1話より。砂埃が舞う地球の環境に辟易して[[仮面キャラ|防塵マスク]]を装着した際の台詞。ちなみに、クロノクルの側にいた[[ザンスカール兵|兵士]]は平然としていた。
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:第1話より。砂埃が舞う地球の環境に辟易して[[仮面キャラ|防塵マスク]]を装着した際の台詞。ちなみに、クロノクルの側にいた[[ザンスカール兵|兵士]]は平然としていた。後の地球クリーン作戦にも通じる潔癖症的な面を見せている。
 
;「貴様らに地球を汚す権利はない!」
 
;「貴様らに地球を汚す権利はない!」
 
:第2話より。[[シャッコー]]のコックピットの中で、[[ウッソ・エヴィン|ウッソ]]と初対決(?)した際に。
 
:第2話より。[[シャッコー]]のコックピットの中で、[[ウッソ・エヴィン|ウッソ]]と初対決(?)した際に。
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:[[アルベオ・ピピニーデン|ピピニーデン]]が[[ゴズ・バール]]に命じて[[ミューラ・ミゲル|ウッソの母親]]を人質に取るという卑劣な作戦を実行したのを見て。
 
:[[アルベオ・ピピニーデン|ピピニーデン]]が[[ゴズ・バール]]に命じて[[ミューラ・ミゲル|ウッソの母親]]を人質に取るという卑劣な作戦を実行したのを見て。
 
:アドラステア艦長のゴズに罰則を払わせるとの言葉に、ピピニーデンにも責任を負わせる事を宣言し、彼を罵る。結果、ガンオタの間で「'''見下げ果てた先輩'''」という言葉はピピニーデンの通称として定着してしまった。
 
:アドラステア艦長のゴズに罰則を払わせるとの言葉に、ピピニーデンにも責任を負わせる事を宣言し、彼を罵る。結果、ガンオタの間で「'''見下げ果てた先輩'''」という言葉はピピニーデンの通称として定着してしまった。
:もっとも、ピピニーデン自身はクロノクルの為に汚名を被る事も覚悟しており、卑劣な作戦でもその本心は決して利己的なものではなかったが、潔癖なクロノクルの神経を逆なでする作戦の詳細を伝えずに実行したことが仇となった。
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:もっとも、ピピニーデン自身はクロノクルの代わりに汚名を被る事も覚悟しており、卑劣な作戦でもその本心は決して利己的なものではなかったが、潔癖なクロノクルの神経を逆なでするであろう作戦の詳細を伝えずに実行したことが仇となった。
 
;「胸糞の悪い……! もうあの男を先輩などと思わん!」
 
;「胸糞の悪い……! もうあの男を先輩などと思わん!」
:上記の人質作戦が大破したリシテア級がアドラステアに突っ込んでしまい、ゴズ・バールごとミューラ・ミゲルがウッソの前で死亡してしまうという結果となり、嫌悪感と共に吐き捨てる。……が、クロノクルは既に「地球クリーン作戦」で多くの非戦闘員を虐殺するというピピニーデン以上の非道に手を染めているので、説得力はない。
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:上記の人質作戦が大破したリシテア級がアドラステアに突っ込んでしまい、ゴズ・バールごとミューラ・ミゲルがウッソの前で死亡してしまうという結果となり、嫌悪感と共に吐き捨てる。……が、クロノクルは既に「地球クリーン作戦」で多くの非戦闘員を虐殺するというピピニーデン以上の非道に手を染めているので、説得力はあまりない。
 
;「お前のような少年に何がわかる! [[女王]]の弟にされてしまって、カガチなどとも戦わなければならなくなったこの私の苦しみが!」
 
;「お前のような少年に何がわかる! [[女王]]の弟にされてしまって、カガチなどとも戦わなければならなくなったこの私の苦しみが!」
 
:第51話より。「あなたの弱さが[[カテジナ・ルース|カテジナ]]さんを迷わせた」とウッソに責められた時の反論。
 
:第51話より。「あなたの弱さが[[カテジナ・ルース|カテジナ]]さんを迷わせた」とウッソに責められた時の反論。
:カテジナをはじめとする周囲に翻弄され続け、生来の優しさゆえにそれらを捨てることもできずに追い詰められたクロノクルの心情がうかがえる。
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:カテジナをはじめとする周囲に翻弄され続け、生来の優しさゆえにそれらを捨てることもできずに追い詰められたクロノクルの心情がうかがえる。マリア主義に最後まで奉じた、いかにも彼らしい言葉であった。
 
;「全てが分かった、ウッソ・エヴィン……キールームのシャクティと共に、我らを排除しようという魂胆! だから私にも見える!」
 
;「全てが分かった、ウッソ・エヴィン……キールームのシャクティと共に、我らを排除しようという魂胆! だから私にも見える!」
 
:ウッソとの最終決戦時に。
 
:ウッソとの最終決戦時に。
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:自身の敗北が信じられずに動揺するが、既に機体は制御する術を失い、カテジナの絶叫を尻目にエンジェル・ハイロゥのリングを転げ落ちていく。
 
:自身の敗北が信じられずに動揺するが、既に機体は制御する術を失い、カテジナの絶叫を尻目にエンジェル・ハイロゥのリングを転げ落ちていく。
 
;「姉さん、[[マリア・ピァ・アーモニア|マリア姉さん]]……。助けてよ……マリア姉さん……」
 
;「姉さん、[[マリア・ピァ・アーモニア|マリア姉さん]]……。助けてよ……マリア姉さん……」
:上記の続きにして、最後の台詞。大破して転がり落ちた衝撃でコクピットハッチが開いてしまい、そのまま機体から投げ出され、自由落下している最中に。姉の幻影を見て、そのまま助けを求めるように両手を差し出す。そして、[[エンジェル・ハイロゥ]]のブロックに頭部を叩きつけられて死亡してしまうのであった。
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:上記の続きにして、最後の台詞。大破して転がり落ちた衝撃でコクピットハッチが開いてしまい、そのまま機体から投げ出され、自由落下している最中に。姉の幻影を見て、そのまま助けを求めるように両手を差し出す。そして、[[エンジェル・ハイロゥ]]のブロックに後頭部を叩きつけられて死亡してしまうのであった。
 
:今際に助けを求めたのは愛しあったはずのカテジナではなく、実の姉であった。この事実は、クロノクルの死を感じ取ったカテジナの精神を更に不安定にさせていく。
 
:今際に助けを求めたのは愛しあったはずのカテジナではなく、実の姉であった。この事実は、クロノクルの死を感じ取ったカテジナの精神を更に不安定にさせていく。
 
:また、マリア当人は生前、「生者が死者に助けを求めてはならない」と口にしていたにも関わらず、その弟がこんな発言と共に死んでいったのは、皮肉としか言い様がない…。
 
:また、マリア当人は生前、「生者が死者に助けを求めてはならない」と口にしていたにも関わらず、その弟がこんな発言と共に死んでいったのは、皮肉としか言い様がない…。
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== 余談 ==
 
== 余談 ==
*所謂“[[仮面キャラ]]”である事やその名前から、ウッソにとっての[[シャア・アズナブル]]のような[[ライバル]]的存在になるべく設定されていたはずであった。だが、クロノクル自身の優柔不断さが災いし、また部下である[[カテジナ・ルース]]の強烈なキャラに完全に存在を食われてしまった事もあって、最終的にライバルとも呼べない「ただの敵」へと成り下がってしまった。その役どころは『[[機動戦士Ζガンダム]]』の[[ジェリド・メサ]]に近いものがあると言えよう。
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*所謂“[[仮面キャラ]]”である事やその名前から、ウッソにとっての[[シャア・アズナブル]]のような[[ライバル]]的存在になるべく設定されていたはずであった。だが、クロノクル自身の優柔不断さが災いし、また部下である[[カテジナ・ルース]]の強烈なキャラに完全に存在を食われてしまった事もあって、名前通りシャアとは真逆の、ライバルとも呼べない「ただの敵」へと最終的に成り下がってしまった。その役どころは『[[機動戦士Ζガンダム]]』の[[ジェリド・メサ]]に近いものがあると言えよう。
 
*[[漫画|漫画版]]では'''[[ラストボス]]として登場'''。終始ウッソの[[ライバル]]としての立ち位置を保っており、また漫画版にはカテジナが登場しない事もあって、兎に角インパクトが強くなっている。
 
*[[漫画|漫画版]]では'''[[ラストボス]]として登場'''。終始ウッソの[[ライバル]]としての立ち位置を保っており、また漫画版にはカテジナが登場しない事もあって、兎に角インパクトが強くなっている。
 
**最終決戦では姉マリアの身に起きた悲報を聞き、部下の前で子供のように号泣。血の涙を流す「復讐の竜」と化し、もはやザンスカールが終わった事を悟った事で、マリアの仇を討つ為に[[ドッゴーラ|ドッゴーラ改]]で出撃する。[[ハンゲルグ・エヴィン]]の座乗するジャンヌダルクをビームサーベルで真っ二つにする形で撃沈し、[[V2アサルトガンダム]]を駆るウッソとの壮絶な激突を繰り広げるが、ウッソのメガビームシールドを使ったの秘策によって敗れる(そもそも、ウッソはマリアを殺していないのだが、偶然その場にウッソのV2がいた為、クロノクルは勘違していた)。だが、完全に死んではおらず、死の間際までせめてウッソだけでも道連れにしようとする等、原作と比べ物にもならない程の執念深さを見せたが、最後はオデロ機のビームサーベルを偶然拾ったウッソのV2の攻撃が、コックピットに直撃。壮絶な最期を迎えた。なお、最終決戦での出撃時は、半ば自暴自棄になっていた為かノーマルスーツを着用していなかった。
 
**最終決戦では姉マリアの身に起きた悲報を聞き、部下の前で子供のように号泣。血の涙を流す「復讐の竜」と化し、もはやザンスカールが終わった事を悟った事で、マリアの仇を討つ為に[[ドッゴーラ|ドッゴーラ改]]で出撃する。[[ハンゲルグ・エヴィン]]の座乗するジャンヌダルクをビームサーベルで真っ二つにする形で撃沈し、[[V2アサルトガンダム]]を駆るウッソとの壮絶な激突を繰り広げるが、ウッソのメガビームシールドを使ったの秘策によって敗れる(そもそも、ウッソはマリアを殺していないのだが、偶然その場にウッソのV2がいた為、クロノクルは勘違していた)。だが、完全に死んではおらず、死の間際までせめてウッソだけでも道連れにしようとする等、原作と比べ物にもならない程の執念深さを見せたが、最後はオデロ機のビームサーベルを偶然拾ったウッソのV2の攻撃が、コックピットに直撃。壮絶な最期を迎えた。なお、最終決戦での出撃時は、半ば自暴自棄になっていた為かノーマルスーツを着用していなかった。

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