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編集の要約なし
反面、宇宙空間でのジェネレーターの冷却に問題があり、20分間しか稼働できないという欠点もある。他にも、その巨体故に死角が多く、Iフィールドも至近距離からのビーム攻撃は防げないことや実弾兵器とビーム格闘兵器という弱点があるので、護衛の[[モビルスーツ]]と共に行動する事が求められる。
反面、宇宙空間でのジェネレーターの冷却に問題があり、20分間しか稼働できないという欠点もある。他にも、その巨体故に死角が多く、Iフィールドも至近距離からのビーム攻撃は防げないことや実弾兵器とビーム格闘兵器という弱点があるので、護衛の[[モビルスーツ]]と共に行動する事が求められる。
また、その巨体と超出力のメガ粒子砲からお察しの通り、生産費用が'''ムサイ級二隻分と恐ろしく高い'''。
コクピットは三席用意されおり連携して操縦するが、切り替えれば一人でも運用可能。
コクピットは三席用意されおり連携して操縦するが、切り替えれば一人でも運用可能。
=== 機体の評価 ===
=== 機体の評価 ===
'''要塞攻略という用途で開発されながら、実際は要塞防御の戦いで使用される'''等、本来の使用とは違った運用がされている。ドズルは当初、本機をギレンより送られた際に「(ビグ・ザムを1機だけ送るより)[[リック・ドム|ドム]]の10機を寄こせ」と文句をつけているが、これは用兵学上からすれば極めて常識的な意見で(劇場版ではドズルは「戦いは数だよ」と言っている)、'''ビグ・ザムの設計思想は地球連邦軍が陥っていた大艦巨砲主義に近い'''。
ビグ・ザム自体は単騎で戦局の楔となるMAの理想形と言える程には素晴らしい性能を持つが、その実多くの問題を抱えた'''『攻めと量産化に全く向いていない機体』である。'''
ビグ・ザムの問題点として'''『武装がチグハグな事』『全方位メガ粒子砲の存在』『そもそもの生産コストとジオンの財政状況』『コンセプトと武装の矛盾』『宇宙での冷却』'''が挙げられる。
武装がチグハグな点はどの武装も使える射程が限られている事であること、対空ミサイルがクローであるため、空から攻めてくる敵が6機想定しかしていない事、そして全方位メガ粒子砲が特に問題である。ビグ・ザムは、護衛のモビルスーツと共に行動する事が求められるような機体なのだが、その28門あるメガ粒子砲を使うと'''味方をも平然と巻き込みかねない上、28門というのは「他がガチガチでも28カ所も脆い所がある」と言っているようなものである。'''
三つ目は'''「ビグ・ザムの生産費用がムサイ級二隻分」という事実が重くのしかかる'''。ドズルが言っていた「ビグ・ザム量産の暁には~」が本機そのものを指す場合、超高コスト機を国力と資源が乏しいジオンが実際に量産しようものなら'''連邦を叩く前にジオンが財政破綻を起こし、勝っても負けてもジオン公国とスペースノイドは財政地獄が確定する。'''かといって量産型ビグ・ザムはさらに運用法が限られている上、ビグ・ザムが強いから量産型も強いとは限らず、ビグ・ザムの量産型を作る位なら同じコストでドムやゲルググを生産した方が現実的で効果が高い。
四つ目は'''要塞攻略という用途で開発されながら、実際は要塞防御の戦いで使用される'''等、本来の使用とは違った運用がされている。実際、ビグ・ザムは味方を巻き込む武装とエネルギーの消耗率、本機のコストの関係で集団行動と量産に向かず、むしろ拠点防衛でメガ粒子砲をぶっ放す運用が向いている。ドズルは当初、本機をギレンより送られた際に「(ビグ・ザムを1機だけ送るより)[[リック・ドム|ドム]]の10機を寄こせ」と文句をつけているが、これは用兵学上からすれば極めて常識的な意見で(劇場版ではドズルは「戦いは数だよ」と言っている)、'''ビグ・ザムの設計思想は地球連邦軍が陥っていた大艦巨砲主義に近い'''。
最後の宇宙での冷却問題は文字通り、短時間で置き物と化してしまうが、他にも「前述の稼働時間の他にも要塞内で本機を運用した場合には自身の攻撃力の高さ故に、要塞内の被害も無視できない」という事もあった。だからといって、要塞外で使用すれば、稼働時間を超過してただの的と化してしまうのは目に見えている。しかしながら、劇中で連邦軍艦隊が攻略戦終盤において大きな損害を被ったのも、ドズルが生還を前提としない[[特攻]]を仕掛けた事が原因である。また、前述の大艦巨砲主義によって連邦軍艦隊がジオン軍のモビルスーツに敗退したのと同様に、ビグ・ザムもまたその二の舞を演じる危険性を孕んでいる。
なお、[[ギニアス・サハリン]]が推進していた[[アプサラス計画]]もまた、ビグ・ザムと同様のコンセプト(ただし、運動性ではアプサラスの方が上)であると言える。
なお、[[ギニアス・サハリン]]が推進していた[[アプサラス計画]]もまた、ビグ・ザムと同様のコンセプト(ただし、運動性ではアプサラスの方が上)であると言える。
この事からビグ・ザムは性能と火力自体は素晴らしい物の、『初見だと物凄く強いが、攻略法を知ったら余裕』という典型的な弱点も持つMAである。
ことぶきつかさ氏の[[漫画]]『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―[[カイ・シデン]]のレポートより―』では、旧ジオン軍残党の所有する[[量産型|複数の]]ビグ・ザムが登場しており、[[カラバ]]と共に[[キリマンジャロ]]基地を攻撃している。
ことぶきつかさ氏の[[漫画]]『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―[[カイ・シデン]]のレポートより―』では、旧ジオン軍残党の所有する[[量産型|複数の]]ビグ・ザムが登場しており、[[カラバ]]と共に[[キリマンジャロ]]基地を攻撃している。