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特車二課第二小隊隊長で、階級は警部補。
特車二課第二小隊隊長で、階級は警部補。
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交番のおまわりさんからスタートして公安部に所属した経歴を持つ「'''カミソリ後藤'''」、「'''本庁でも有名な悪(ワル)'''」<ref>なお押井守の関わった諸作品では劇場版以降このキーフレーズが多用されるが、ゆうきまさみによる漫画版では、有能だが普段は昼行燈を決め込んでいるという人物像自体は共通でも、公安時代に本当に「ワル」だったのかは描かれていない。</ref>とも呼ばれた凄腕警官だったが、あまりにも切れ過ぎた為に特車二課に「島流し」になってしまう。当時の人脈は特車二課に移っても生きており、様々な場面で活用する。
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交番のおまわりさんからスタートして公安部に所属した経歴を持つ「'''カミソリ後藤'''」「'''本庁でも有名な悪(ワル)'''」<ref>なお押井守監督の関わった諸作品では劇場版以降このキーフレーズが多用される一方、ゆうきまさみ氏による[[漫画|漫画版]]では、有能だが普段は昼行燈を決め込んでいるという人物像自体は共通でも、公安時代に本当に「ワル」だったのかは描かれていない。</ref>とも呼ばれた凄腕警官だったが、あまりにも切れ過ぎた為に特車二課に「島流し」になってしまう。当時の人脈は特車二課に移っても生きており、様々な場面で活用する。
普段は飄々とした昼行灯を決め込んでおり、現場の指揮は部下(遊馬、香貫花、熊耳あたり)に一任しているが、適当でいい加減なような態度でも、確かな人物観察力と的確な指導ぶりから、部下に対する威厳が皆無にもかかわらず、彼らからは信頼を寄せられている。いざという時は即決即断したり、上司を脅したり責任問題をチラつかせて黙認を取り付けるなどの策士ぶりを見せる。緊迫した場面では内面の切れ者ぶりを匂わせる凛々しい表情や険しい表情、普段とは違う真面目な言葉遣いをすることもあるが、すぐに余裕を取り戻してしまうためあまり長くは持たない。
普段は飄々とした昼行灯を決め込んでおり、現場の指揮は部下(遊馬、香貫花、熊耳あたり)に一任しているが、適当でいい加減なような態度でも、確かな人物観察力と的確な指導ぶりから、部下に対する威厳が皆無にもかかわらず、彼らからは信頼を寄せられている。いざという時は即決即断したり、上司を脅したり責任問題をチラつかせて黙認を取り付けるなどの策士ぶりを見せる。緊迫した場面では内面の切れ者ぶりを匂わせる凛々しい表情や険しい表情、普段とは違う真面目な言葉遣いをすることもあるが、すぐに余裕を取り戻してしまうためあまり長くは持たない。
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:部下。
:部下。
;[[香貫花・クランシー]]
;[[香貫花・クランシー]]
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:彼女からは「昼行灯」と呼ばれている。
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:彼女からは'''「昼行灯」'''と呼ばれている。
;[[榊清太郎]]
;[[榊清太郎]]
:人生の先輩として尊敬している。
:人生の先輩として尊敬している。
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:警視庁捜査課の刑事で、階級は警部補。後藤に関わったのが運の尽き(?)で、彼にこき使われる羽目に。
:警視庁捜査課の刑事で、階級は警部補。後藤に関わったのが運の尽き(?)で、彼にこき使われる羽目に。
;甲斐冽輝
;甲斐冽輝
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:『アーリーデイズ』5話~6話の事件の首謀者で、自衛隊出身。後藤とは学生時代に交流があった。
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:『アーリーデイズ』第5話~第6話の事件の首謀者で、自衛隊出身。後藤とは学生時代に交流があった。
;荒川茂樹
;荒川茂樹
:劇場版2で後藤に事件の調査を依頼してきた人物。陸上自衛隊幕僚調査部第二課別室所属と自称している。
:劇場版2で後藤に事件の調査を依頼してきた人物。陸上自衛隊幕僚調査部第二課別室所属と自称している。
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:TV版第24話に登場する成田空港の管制官チーフ。後藤とは旧知の仲で、なし崩し的に協力することになる。
:TV版第24話に登場する成田空港の管制官チーフ。後藤とは旧知の仲で、なし崩し的に協力することになる。
;クリシュナ・アマルナート
;クリシュナ・アマルナート
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:ゲームソフト『~ゲームエディション~』に登場するアメリカ軍の技術士官でこの作品の黒幕。レイバーを無人で動かすプログラムを開発し、数多くの事件を引き起こした。第二小隊に拘束されてからはアドバイザーとして協力する。同じ悪党故か、後藤とは馬が合っていた。
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:[[プレイステーション|PS]]用[[コンピュータゲーム|ソフト]]『機動警察パトレイバー ~ゲームエディション~』に登場するアメリカ軍の技術士官で、この作品の黒幕。
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:レイバーを無人で動かすプログラムを開発し、数多くの事件を引き起こした。第二小隊に拘束されてからはアドバイザーとして協力する。同じ悪党故か、後藤とは馬が合っていた。
;後藤田継次
;後藤田継次
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:実写版に登場する後藤の後輩の警察官。後藤の後を継いで第二小隊隊長に赴任。後藤と並ぶ切れ者ではあるが後藤は「最後の一言が余計な奴」と常々苦言を呈していた模様。
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:実写版に登場する後藤の後輩の警察官。後藤の後を継いで第二小隊隊長に赴任。後藤と並ぶ切れ者ではあるが、後藤は「最後の一言が余計な奴」と常々苦言を呈していた模様。
== 名(迷)台詞 ==
== 名(迷)台詞 ==
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;後藤「(ぼそっと)欲しい?」<br>南雲「え?」<br>後藤「あの新型機、欲しい?」<br>南雲「…欲しいわ」<br>後藤「…あげない」
;後藤「(ぼそっと)欲しい?」<br>南雲「え?」<br>後藤「あの新型機、欲しい?」<br>南雲「…欲しいわ」<br>後藤「…あげない」
:『アーリーデイズ』第1話より。第二小隊に搬入された98式を前に「上の考えることはわからないわ。なんでうち(第一小隊)じゃないのかしら」という南雲に。最後の一言だけ、念押しするように言う。
:『アーリーデイズ』第1話より。第二小隊に搬入された98式を前に「上の考えることはわからないわ。なんでうち(第一小隊)じゃないのかしら」という南雲に。最後の一言だけ、念押しするように言う。
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:TV版でも香貫花着任時に同様のやりとりがあり、その際南雲は「どうせくれないんでしょ?」と応答している。第46話「その名はゼロ」においては南雲に「(第一小隊に導入されたAV-0が)欲しい?」と、OVA版の意趣返しとばかりに問われ、後藤は「いらない」と即答していた。
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:TV版でも香貫花着任時に同様のやりとりがあり、その際南雲は「どうせくれないんでしょ?」と応答している。第46話「その名はゼロ」においては南雲に「(第一小隊に導入されたAV-0が)欲しい?」と、OVA版の意趣返しとばかりに問われ、後藤は「いらない」と即答していた。
;「公務員だぞ、地方公務員。お前達が乗車しているのは[[グレートマジンガー]]か? [[ダンガイオー]]か? [[カミーユ・ビダン|自閉症児]]や[[神勝平|不良少年]]が主人公のロボットアニメじゃないんだよ。分かっとるのか? 本当に」
;「公務員だぞ、地方公務員。お前達が乗車しているのは[[グレートマジンガー]]か? [[ダンガイオー]]か? [[カミーユ・ビダン|自閉症児]]や[[神勝平|不良少年]]が主人公のロボットアニメじゃないんだよ。分かっとるのか? 本当に」
:『アーリーディズ』第4話より。人質を取って籠城した犯人グループの居るビルに、しびれを切らした太田が突撃した挙句リボルバーカノンを発砲。
:『アーリーディズ』第4話より。人質を取って籠城した犯人グループの居るビルに、しびれを切らした太田が突撃した挙句リボルバーカノンを発砲。
:幸い空砲だったため大惨事は免れたものの、常日頃の第二小隊の破壊活動もあって見かねた後藤はいつもの調子ながらも𠮟りつける。もっとも、その説教に誰も耳を貸さなかったために、後藤はこの後第二小隊のメンバーにしのぶ達と共に壮大なドッキリを仕掛ける事になるのだが。
:幸い空砲だったため大惨事は免れたものの、常日頃の第二小隊の破壊活動もあって見かねた後藤はいつもの調子ながらも𠮟りつける。もっとも、その説教に誰も耳を貸さなかったために、後藤はこの後第二小隊のメンバーにしのぶ達と共に壮大なドッキリを仕掛ける事になるのだが。
:それにしてもグレートマジンガーはともかく、[[OVA]][[破邪大星ダンガイオー|作品のダンガイオー]]がポンと出てくるとは、後藤隊長はよく知っていた(メタフィクション的にはアーリーデイズと同時期のリリース作品である)ものである。
:それにしてもグレートマジンガーはともかく、[[OVA]][[破邪大星ダンガイオー|作品のダンガイオー]]がポンと出てくるとは、後藤隊長はよく知っていた(メタフィクション的にはアーリーデイズと同時期のリリース作品である)ものである。
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;後藤「あー、あー、篭城中の犯人に告ぐ。聞こえるかー」「この銭湯は完全に包囲されている。速やかに人質を解放し、レイバーを停止させて降りてきなさい」<br>犯人「来るなー、近寄るとこの親父握り潰すぞー!」<br>後藤「やめなさいって。女なんか広い世間に一杯いるじゃないの」<br>犯人「うるせー!てめぇなんかに、俺の気持ちが分かってたまるか。俺には、俺にはあいつしか…」<br>後藤「みんなそう思うの。振られた時は特にあいつしかいないって。俺にはあいつだけだったって。あいつと一緒になれない世の中なんか、ぶち壊して死んでやるって」<br>「そういう自分を見れば、きっとあいつも俺って男を振ったことを悔やむだろうって」<br>「でも、それは間違いなわけ。そういう事は全然無いわけ」<br>「馬鹿な男の馬鹿な死が、三面記事を飾り立て、世間の物笑いの種になるころ、女は別の男と引っ付いて子供コロコロ産んじゃって、自転車に乗っけて買い物なんか行ったりして塾なんか行かせたりして、それで世の中、収まったりするわけ」<br>「馬鹿馬鹿しいと思うだろ?」<br>犯人「う…そりゃあ、まぁ…」<br>後藤「だったら、もうやめようよ」<br>犯人「何なんだよ!それで、説得しているつもりかよ!帰れよ。俺と対決する気がないんだったら、帰れー」<br>後藤「だからさぁ」<br>犯人「だからさぁじゃねーだろ!さっさと帰れよ。それとも、あんたが誰かを紹介してくれるのかよ」<br>後藤「警察はそういうことはしない!」
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;後藤「あー、あー、篭城中の犯人に告ぐ。聞こえるかー」「この銭湯は完全に包囲されている。速やかに人質を解放し、レイバーを停止させて降りてきなさい」<br>犯人「来るなー。近寄ると、この親父握り潰すぞー!」<br>後藤「やめなさいって。女なんか広い世間に一杯いるじゃないの」<br>犯人「うるせー! てめぇなんかに、俺の気持ちが分かってたまるか。俺には、俺にはあいつしか…」<br>後藤「みんなそう思うの。振られた時は特に、あいつしかいないって。俺にはあいつだけだったって。あいつと一緒になれない世の中なんか、ぶち壊して死んでやるって」<br>「そういう自分を見れば、きっとあいつも俺って男を振った事を悔やむだろうって」<br>「でも、それは間違いなわけ。そういう事は全然無いわけ」<br>「馬鹿な男の馬鹿な死が、三面記事を飾り立て、世間の物笑いの種になる頃、女は別の男と引っ付いて子供コロコロ産んじゃって、自転車に乗っけて買い物なんか行ったりして塾なんか行かせたりして、それで世の中、収まったりするわけ」<br>「馬鹿馬鹿しいと思うだろ?」<br>犯人「う…そりゃあ、まぁ…」<br>後藤「だったら、もうやめようよ」<br>犯人「何なんだよ! それで、説得しているつもりかよ! 帰れよ。俺と対決する気がないんだったら、帰れー」<br>後藤「だからさぁ」<br>犯人「だからさぁじゃねーだろ! さっさと帰れよ。それとも、あんたが誰かを紹介してくれるのかよ」<br>後藤「警察はそういうことはしない!」
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:TV版第14話『あんたの勝ち!』の冒頭で交わされた、後藤と暴れレイバーのパイロットとの漫才(?)。[[説得]]する気があるのか無いのか良く分からないやり取りである。
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:TV版第14話『あんたの勝ち!』の冒頭で交わされた、後藤と暴れレイバーのパイロットとの漫才(?)。[[説得]]する気が有るのか無いのか良く分からない、やり取りである。
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:余談だが、暴れレイバーのパイロットを演じているのは『[[超時空要塞マクロス]]』の[[一条輝]]役で知られる長谷有洋氏である。
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:余談だが、暴れレイバーのパイロットを演じているのは『[[超時空要塞マクロス]]』の[[主人公]]・[[一条輝]]役で知られる長谷有洋氏である。
:なお、実写版第1話において、後藤の後輩の後藤田が、台詞はやや異なるものの、ほぼ同じシチュエーションで犯人とやり取りするシーンがある。
:なお、実写版第1話において、後藤の後輩の後藤田が、台詞はやや異なるものの、ほぼ同じシチュエーションで犯人とやり取りするシーンがある。
;後藤「よーし、もういい! そこらへんでやめておきなさい…」<br>野明・香貫花「でも隊長!!」<br>後藤「いいから!! 各自デスクに戻ってこれを書いてろ! 今日中に提出だよ? わかったぁ?」
;後藤「よーし、もういい! そこらへんでやめておきなさい…」<br>野明・香貫花「でも隊長!!」<br>後藤「いいから!! 各自デスクに戻ってこれを書いてろ! 今日中に提出だよ? わかったぁ?」
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*名前の由来は元警察官僚で官房長官も務めた後藤田正晴と元首相の宮沢喜一から取られている。後藤田も「カミソリ」と呼ばれていたが、後藤の場合は「切れ者と言ったらカミソリ」という理由で付けられたもの。
*名前の由来は元警察官僚で官房長官も務めた後藤田正晴と元首相の宮沢喜一から取られている。後藤田も「カミソリ」と呼ばれていたが、後藤の場合は「切れ者と言ったらカミソリ」という理由で付けられたもの。
**『パトレイバー』本編の十数年後を描いた実写作品『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』の特車二課隊長の名前は「後藤田継次」となっていて、逆に元々の元ネタに近くなっている。
**『パトレイバー』本編の十数年後を描いた実写作品『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』の特車二課隊長の名前は「後藤田継次」となっていて、逆に元々の元ネタに近くなっている。
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*OVA『ミニパト』によれば、特車二課の予算不足解消の為にハゼの干物の通販事業を展開して、独自の財源を確保したらしい。無論、違法行為である。
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*[[OVA]]『ミニパト』によれば、特車二課の予算不足解消の為にハゼの干物の通販事業を展開して、独自の財源を確保したらしい。無論、違法行為である。
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*後に今野敏の小説『夕暴雨 東京湾臨海署安積班』に名前だけ登場(同作の主人公とは同期・同階級という設定)。舞台が同じお台場付近という繋がりからパトレイバー製作者の一人押井守監督とコラボしたものと思われる(その後押井がパトレイバーの世界を舞台に書いた小説『番狂わせ 警視庁警備部特殊車輛二課』(後に発表された『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』とは隊長の姓が「後藤田」という共通点がある)には逆に『夕暴雨』の主人公が出てくる)。
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*後に今野敏氏の[[小説]]『夕暴雨 東京湾臨海署安積班』に名前だけ登場(同作の主人公とは同期・同階級という設定)。舞台が同じお台場付近という繋がりからパトレイバー製作者の一人押井守監督とコラボしたものと思われる。
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*押井守監督のお気に入りのキャラクターで、劇場版では事実上主役としての描かれ方をしている。彼はアニメ版の後藤について、内面のモデルは押井と親交があり押井作品にも度々出演するスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーと述べている。
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**その後、押井監督がパトレイバーの世界を舞台に書いた小説『番狂わせ 警視庁警備部特殊車輛二課』(後に発表された『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』とは隊長の姓が「後藤田」という共通点がある)には、逆に『夕暴雨』の主人公が登場する。
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*[[ゼブリーズ・フルシュワ]]のキャラクターは後藤がモデルとなっている。ちなみに、初登場時は中の人も同じ。
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*押井守監督のお気に入りのキャラクターで、'''劇場版では後藤喜一が事実上の主役'''としての描かれ方をしている。押井監督はアニメ版の後藤について、内面のモデルは「(押井監督と親交があり押井作品にも度々出演する)スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー」と述べている。
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*[[ゼブリーズ・フルシュワ]]のキャラクターは、後藤がモデルとなっている。ちなみに、初登場時は[[声優:大林隆介|中の人]]も同じ。
**さすがに元ネタ通りすぎてまずかったのか、[[OGシリーズ]]では[[声優:チョー|チョー]]氏に声が変更されている。
**さすがに元ネタ通りすぎてまずかったのか、[[OGシリーズ]]では[[声優:チョー|チョー]]氏に声が変更されている。