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138 バイト追加 、 2020年7月3日 (金) 03:04
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しかし、この能力にはニュータイプとは決定的に異なる点がある。それは、ニュータイプが広義には「[[宇宙]]という新たな環境に適応した人類の進化の形」とされるのに対し、Xラウンダーは'''「原始へと退化を始めた人間」'''だと見做す説が唱えられている事である。事実、ニュータイプが他者との交流など戦闘以外の使い道がクローズアップされる事も多いのに対し、Xラウンダー能力は戦闘以外の使い道が全く存在せず<ref>直接的でなければ味方の判別や隠された爆弾の位置の特定等にも使用されているが、これも本質的には野生動物が自分の身を守るための本能の延長上に存在するものである。</ref>、能力者の中には最大限に能力を発揮した結果、理性を喪失し暴走した事例が存在する。
 
しかし、この能力にはニュータイプとは決定的に異なる点がある。それは、ニュータイプが広義には「[[宇宙]]という新たな環境に適応した人類の進化の形」とされるのに対し、Xラウンダーは'''「原始へと退化を始めた人間」'''だと見做す説が唱えられている事である。事実、ニュータイプが他者との交流など戦闘以外の使い道がクローズアップされる事も多いのに対し、Xラウンダー能力は戦闘以外の使い道が全く存在せず<ref>直接的でなければ味方の判別や隠された爆弾の位置の特定等にも使用されているが、これも本質的には野生動物が自分の身を守るための本能の延長上に存在するものである。</ref>、能力者の中には最大限に能力を発揮した結果、理性を喪失し暴走した事例が存在する。
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ヴェイガンの指導者である[[フェザール・イゼルカント]]はこの能力の発現を「'''人間が理性を持たない野獣へと還っていく過程'''」<ref>このテーゼは『[[機動戦士ガンダムAGE|AGE]]』と同時期に制作された同じレベルファイブ作品の『ダンボール戦記』や『イナズマイレブンGO』でも、特殊能力やハイパーテクノロジーが獣への逆行を招く皮肉として表される台詞や演出で見られる。</ref>だと述べている。それを裏付けるように、ニュータイプとのもう一つの違いとして、ニュータイプ能力は理性によってある程度の制御が利くのに対し、Xラウンダーは完全に本能に依存している点が挙げられる<ref>実際、スペシャルエディション[[OVA]]『機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN』では、[[ゼハート・ガレット]]が最終決戦前の連邦との戦いで敵の[[モビルスーツ]]を次々と撃破しながらも次第に精神が壊れ始め、イゼルカントが言う所の「真のXラウンダー=理性無き野獣」へと目覚めていく様子が克明に描写されている。</ref>。
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ヴェイガンの指導者である[[フェザール・イゼルカント]]はこの能力の発現を「'''[[野生化|人間が理性を持たない野獣へと還っていく過程]]'''」<ref>このテーゼは『[[機動戦士ガンダムAGE|AGE]]』と同時期に制作された同じレベルファイブ作品の『ダンボール戦記』や『イナズマイレブンGO』でも、特殊能力やハイパーテクノロジーが獣への逆行を招く皮肉として表される台詞や演出で見られる。</ref>だと述べている。それを裏付けるように、ニュータイプとのもう一つの違いとして、ニュータイプ能力は理性によってある程度の制御が利くのに対し、Xラウンダーは完全に本能に依存している点が挙げられる<ref>実際、スペシャルエディション[[OVA]]『機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN』では、[[ゼハート・ガレット]]が最終決戦前の連邦との戦いで敵の[[モビルスーツ]]を次々と撃破しながらも次第に精神が壊れ始め、イゼルカントが言う所の「真のXラウンダー=理性無き野獣」へと目覚めていく様子が克明に描写されている。</ref>。
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一方で小説版では、「イゼルカントの考えも間違っており、真のXラウンダーとは'''本能から智慧への輝き'''である」と説明されている。小説版では「現在の人間は知識と智慧を履き違えている」と指摘する箇所があるので、この考えは人類の進化の形の一つと捉える事もできる。ただし、作中の描写を見る限り、「智慧への輝き」にたどり着いたのは[[キオ・アスノ]]だけだったようである<ref>これを受けてか、[[漫画]]『ガンダムEXA VS』では『[[機動戦士ガンダムAGE|AGE]]』世界からキオらしき人物のみが[[地球]]再生のために再生する進化した人類の候補に挙げられていた。<!-- 『ガンダムEXA VS』第6巻より。 --></ref>。
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一方で小説版では、「イゼルカントの考えも間違っており、真のXラウンダーとは'''本能から智慧への輝き'''である」と説明されている<ref>別作品で言えば「[[ダンクーガ|人を超え、獣を超え、神の戦士となった]]」段階か。</ref>。小説版では「現在の人間は知識と智慧を履き違えている」と指摘する箇所があるので、この考えは人類の進化の形の一つと捉える事もできる。ただし、作中の描写を見る限り、「智慧への輝き」にたどり着いたのは[[キオ・アスノ]]だけだったようである<ref>これを受けてか、[[漫画]]『ガンダムEXA VS』では『[[機動戦士ガンダムAGE|AGE]]』世界からキオらしき人物のみが[[地球]]再生のために再生する進化した人類の候補に挙げられていた。<!-- 『ガンダムEXA VS』第6巻より。 --></ref>。
    
Xラウンダーは連邦・ヴェイガン両軍部において基本的に「優れたパイロットである」という以上の扱いはされておらず、ニュータイプのように人種差別的な曲解や争いの原因になるような事態には至っていない<ref>とはいえ、[[ヴェイガン]]においてXラウンダーは貴重な戦力として一種の特権的な厚遇が行われており、それを理由に高慢に振る舞うXラウンダーや彼等に対して不満を抱く者達もいるが、目に見える諍いはその程度である。</ref>。
 
Xラウンダーは連邦・ヴェイガン両軍部において基本的に「優れたパイロットである」という以上の扱いはされておらず、ニュータイプのように人種差別的な曲解や争いの原因になるような事態には至っていない<ref>とはいえ、[[ヴェイガン]]においてXラウンダーは貴重な戦力として一種の特権的な厚遇が行われており、それを理由に高慢に振る舞うXラウンダーや彼等に対して不満を抱く者達もいるが、目に見える諍いはその程度である。</ref>。
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