1行目: |
1行目: |
− | '''プレイステーション2'''は、2000年3月4日にソニー・コンピュータエンタテインメント(以下SCE、現SCEI)が発売した家庭用ゲーム機。略称は『'''PS2'''(ピーエスツー)』『'''プレステ2'''』で、公式の略称は前者。本稿でもそれに倣い表記する。 | + | '''プレイステーション2'''は、2000年3月4日にソニー・コンピュータエンタテインメント(以下SCE、現SCEI)が発売した家庭用ゲーム機。略称は「'''PS2'''(ピーエスツー)」「'''プレステ2'''」で、公式の略称は前者。本稿でもそれに倣い表記する。 |
| | | |
| == 概要 == | | == 概要 == |
| [[プレイステーション]](以下PS)の次世代機種。PSに引き続き、長く据え置き機トップの座に君臨し続けた。1億5000万台超えという販売台数は'''コンシューマーゲーム機史上世界最高記録'''である。2013年12月28日をもって本体の出荷が終了している。 | | [[プレイステーション]](以下PS)の次世代機種。PSに引き続き、長く据え置き機トップの座に君臨し続けた。1億5000万台超えという販売台数は'''コンシューマーゲーム機史上世界最高記録'''である。2013年12月28日をもって本体の出荷が終了している。 |
| | | |
− | ゲームソフトは主にDVD-ROMで供給され、一部はCD-ROMを使用しているソフトもある。当時まだ高価だったDVDドライブを採用し、DVD再生機能を持たせたことが当時大きな話題となった。外部記憶媒体はPS2用『メモリーカード8MB』で、ブロック制ではなくバイト単位でデータを保存するようになり、以降のPS系列ハードもバイト単位の保存形式となった。 | + | ゲームソフトは主にDVD-ROMで供給され、一部はCD-ROMを使用しているソフトもある。当時まだ高価だったDVDドライブを採用し、DVD再生機能を持たせたことが当時大きな話題となった。外部記憶媒体はPS2用「メモリーカード8MB」で、ブロック制ではなくバイト単位でデータを保存するようになり、以降のPS系列ハードもバイト単位の保存形式となった。 |
| | | |
| PSとソフトウェアの互換性を持っており、殆どのPSのゲームを遊べ、多くの周辺機器が流用可能。ただし、ゲームデータのセーブとロードには初代PS用のメモリーカード(またはポケットステーション)が必要。またPSソフト用に読み込み速度の高速化や、テクスチャの補完(簡単に言えば、3D表現が綺麗になる)機能も用意されているが、この2つの機能は正常動作の保証外である。 | | PSとソフトウェアの互換性を持っており、殆どのPSのゲームを遊べ、多くの周辺機器が流用可能。ただし、ゲームデータのセーブとロードには初代PS用のメモリーカード(またはポケットステーション)が必要。またPSソフト用に読み込み速度の高速化や、テクスチャの補完(簡単に言えば、3D表現が綺麗になる)機能も用意されているが、この2つの機能は正常動作の保証外である。 |
| | | |
− | 次世代機の『[[プレイステーション3]]』(以下PS3)や携帯機の『[[プレイステーション・ポータブル]]』発売後、次第にソニーの主力機種の座を譲っていったが、PS2の新作ソフトは10年以上に渡って発売されており、非常に息の長いプラットフォームであった。2011年末頃を境に供給が途絶えるようになっっていき、2013年3月27日発売のMMORPG『ファイナルファンタジーXI拡張データディスク アドゥリンの魔境』(スクウェア・エニックス)を以ってPS2ソフトの発売を終了。PS2版『ファイナルファンタジーXI』のオンラインサービスも2016年3月31日で終了し、発売開始以来16年にも及んだその歴史に幕を閉じた。
| + | 次世代機の[[プレイステーション3]](以下PS3)や携帯機の[[プレイステーション・ポータブル]]発売後、次第にソニーの主力機種の座を譲っていったが、PS2の新作ソフトは10年以上に渡って発売されており、非常に息の長いプラットフォームであった。2011年末頃を境に供給が途絶えるようになっっていき、2013年3月27日発売のMMORPG『ファイナルファンタジーXI拡張データディスク アドゥリンの魔境』(スクウェア・エニックス)を以ってPS2ソフトの発売を終了。PS2版『ファイナルファンタジーXI』のオンラインサービスも2016年3月31日で終了し、発売開始以来16年にも及んだその歴史に幕を閉じた。 |
| | | |
− | 2012年7月25日からPS3で『プレイステーション2アーカイブス』が開始され、PS2ソフトのダウンロード購入が可能となったが、2019年現在、PS2のスパロボ作品は対応していない。
| + | 2012年7月25日からPS3で「プレイステーション2アーカイブス」が開始され、PS2ソフトのダウンロード購入が可能となったが、2019年現在、PS2のスパロボ作品は対応していない。 |
| | | |
− | 2018年8月31日をもって修理等全てのアフターサービスが終了。『PS3』と『[[プレイステーション4]]』という2代の後継機種を見守って、その歴史に幕を下ろした。
| + | 2018年8月31日をもって修理等全てのアフターサービスが終了。PS3と[[プレイステーション4]]という2代の後継機種を見守って、その歴史に幕を下ろした。 |
| | | |
| === バリエーション === | | === バリエーション === |
− | 初代から様々なマイナーチェンジが施されてきたが、2004年11月発売のSCPH-70000番以降は従来型の約2kgから本体+ACアダプタで約1.2kgと大幅に軽量化され、体積は約1/4となった。これ以降の機種は通称『薄型PS2』あるいは『新型PS2』と呼ばれる。但し消費電力が増加し、内蔵大型ファンが無くなったため、あまりに長時間連続稼動させると熱暴走を起こす恐れがある。また、SCPH-70000番以降の型番は構造の都合上、ピックアップレンズ部分のフレキケーブル(オレンジのリボンのような部品)が何らかの不具合で'''回転中のディスクに触れる'''可能性があり、それが原因で'''ディスクに円周状の傷が付いてしまう'''事例があった。 | + | 初代から様々なマイナーチェンジが施されてきたが、2004年11月発売のSCPH-70000番以降は従来型の約2kgから本体+ACアダプタで約1.2kgと大幅に軽量化され、体積は約1/4となった。これ以降の機種は通称「薄型PS2」あるいは「新型PS2」と呼ばれる。但し消費電力が増加し、内蔵大型ファンが無くなったため、あまりに長時間連続稼動させると熱暴走を起こす恐れがある。また、SCPH-70000番以降の型番は構造の都合上、ピックアップレンズ部分のフレキケーブル(オレンジのリボンのような部品)が何らかの不具合で'''回転中のディスクに触れる'''可能性があり、それが原因で'''ディスクに円周状の傷が付いてしまう'''事例があった。 |
| | | |
| 2007年11月発売のSCPH-90000は、ACアダプタを内蔵型に戻しさらに軽量化して720g、消費電力を抑えた完成形といえるモデルになっている。PS3のPS2互換廃止の影響もあってか5年に渡って生産が続いた。 | | 2007年11月発売のSCPH-90000は、ACアダプタを内蔵型に戻しさらに軽量化して720g、消費電力を抑えた完成形といえるモデルになっている。PS3のPS2互換廃止の影響もあってか5年に渡って生産が続いた。 |