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==マキナ(Machina)==
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== マキナ(Machina) ==
『[[鉄のラインバレル]]』に登場する、目的・製作者の不明なオーバーテクノロジーの産物である人型兵器の総称。また、本作の原型である読切作品『鋼鉄の華』の主役機の名称でもあるが、本項では前者について記述する。
『[[鉄のラインバレル]]』に登場する、目的・製作者の不明なオーバーテクノロジーの産物である人型兵器の総称。また、本作の原型である読切作品『鋼鉄の華』の主役機の名称でもあるが、本項では前者について記述する。
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デザイン上の共通点としては「かかとがない」「コクピットの外観が目に似ている」。さらにマキナに限らず、「ラインバレル」のメカのコンセプトは「アニメで描けないほど線の多いデザイン」。
デザイン上の共通点としては「かかとがない」「コクピットの外観が目に似ている」。さらにマキナに限らず、「ラインバレル」のメカのコンセプトは「アニメで描けないほど線の多いデザイン」。
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===原作漫画版===
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=== 原作漫画版 ===
概ねアニメ版と同じではあるが、真実を知る石神とデータ回収を行った森次、そして天児と接触した浩一により、恐るべき事実が判明した。これにはマキナの開発経緯自体が大きく関連している。
概ねアニメ版と同じではあるが、真実を知る石神とデータ回収を行った森次、そして天児と接触した浩一により、恐るべき事実が判明した。これにはマキナの開発経緯自体が大きく関連している。
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これ以降、様々な国でマキナが造られるようになったが、その頭脳である電脳は非常に高性能であり、自律意志を限定的ながら持っていた。そのため、完全な意志を持って反乱を起こさないよう、前述の原則が設定された。それ以後、ナノマシン技術は本来の目的である医療用に使われ、戦争そのものもマキナによる代理戦争へと変わっていった。
これ以降、様々な国でマキナが造られるようになったが、その頭脳である電脳は非常に高性能であり、自律意志を限定的ながら持っていた。そのため、完全な意志を持って反乱を起こさないよう、前述の原則が設定された。それ以後、ナノマシン技術は本来の目的である医療用に使われ、戦争そのものもマキナによる代理戦争へと変わっていった。
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だが、これによって人類は完全ではないが「不老不死」を得てしまい、その結果生物としての人間たる所以を忘れ、現状に甘んじて未来を想像しなくなっていった。結果「想像力を失った」人類は、すでにファクターとなっていた一部を残し、自殺によって本編の660年前に絶滅した(この自殺に至るシステムは「自滅スイッチ」と呼ばれる)。この時生き残ったファクター達が、浩一や森次など現在の人間の祖先にあたる(マキナの総数からして、天児、久嵩や宗美、絵美以外にもかなり多くのファクターが存在していたと思われる)。
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だが、これによって人類は完全ではないが「不老不死」を得てしまい、その結果生物としての人間たる所以を忘れ、現状に甘んじて未来を想像しなくなっていった。結果「想像力を失った」人類は、すでにファクターとなっていた一部を残し、自殺によって本編の660年前に絶滅した(この自殺に至るシステムは「自滅スイッチ」と呼ばれる)。この時生き残ったファクター達が、浩一や森次など現在の人間の祖先にあたる(マキナの総数からして、天児、久嵩や宗美、絵美以外にもかなり多くのファクターが存在していたと思われる)。
だが、残されたマキナ達は、存在を維持するための原則が人間の存在を前提としていたため、人類絶滅を目の当たりにして絶望。自分達が存在するために主を必要とした彼らは、自分達の中からそれを生み出すべく、殺し合いを始めた。これは、互いに殺し合う中で死の概念とそれに対する恐怖を認識し、それを起点に想像力を得て人間になろうとしたがための行為。これによって想像力を得たとされるマキナは「'''ヒトマキナ'''」と呼称される。
だが、残されたマキナ達は、存在を維持するための原則が人間の存在を前提としていたため、人類絶滅を目の当たりにして絶望。自分達が存在するために主を必要とした彼らは、自分達の中からそれを生み出すべく、殺し合いを始めた。これは、互いに殺し合う中で死の概念とそれに対する恐怖を認識し、それを起点に想像力を得て人間になろうとしたがための行為。これによって想像力を得たとされるマキナは「'''ヒトマキナ'''」と呼称される。
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最終的に真のファクターとなった浩一により、その結論が「人間が理解できない」コトに対する恐怖から来るものだと看破されたデウスはラインバレルに破壊され敗北。人類絶滅を防ぐのに必要なのは「正義の味方」であり、それを誕生させるための「仮想敵」としてマキナが必要だったのだと理解するコトとなった。
最終的に真のファクターとなった浩一により、その結論が「人間が理解できない」コトに対する恐怖から来るものだと看破されたデウスはラインバレルに破壊され敗北。人類絶滅を防ぐのに必要なのは「正義の味方」であり、それを誕生させるための「仮想敵」としてマキナが必要だったのだと理解するコトとなった。
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==該当機体==
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== 該当機体 ==
マキナは基本的に機体ごとに家紋のような「意匠」を持つ。
マキナは基本的に機体ごとに家紋のような「意匠」を持つ。
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=== 主役機 ===
=== 主役機 ===
;[[ラインバレル]]
;[[ラインバレル]]
:「鬼」「マキナ殺し」「カウンター・マキナ」とも呼ばれる12体目のマキナ。ファクターは[[早瀬浩一]]及び[[城崎絵美]]、そして頭脳として[[城崎天児]]が組み込まれていた。
:「鬼」「マキナ殺し」「カウンター・マキナ」とも呼ばれる12体目のマキナ。ファクターは[[早瀬浩一]]及び[[城崎絵美]]、そして頭脳として[[城崎天児]]が組み込まれていた。
:原作漫画版で帰還した後は微妙にスペックが変化しており、圧縮転送フィールドを左手で放つようになっている。
:原作漫画版で帰還した後は微妙にスペックが変化しており、圧縮転送フィールドを左手で放つようになっている。
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:; 原作漫画版
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;;原作漫画版
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::;プロトタイプ・ラインバレル
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;;;プロトタイプ・ラインバレル
:::ラインバレルの完成当初の姿。角はなく、機体色も黒。オーバーライドはこの時点で既に実装されていた。
:::ラインバレルの完成当初の姿。角はなく、機体色も黒。オーバーライドはこの時点で既に実装されていた。
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::;[[ラインバレル・アマガツ]]
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;;;[[ラインバレル・アマガツ]]
:::ラインバレルの本当の姿。ファクターは[[城崎天児]]。
:::ラインバレルの本当の姿。ファクターは[[城崎天児]]。
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::;ラインバレル・オーバーロード
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;;;ラインバレル・オーバーロード
:::浩一が真のファクターとなったことで真の姿が変化した状態。全身が真っ赤に染まり、mode-Cを思わせる姿となっている。
:::浩一が真のファクターとなったことで真の姿が変化した状態。全身が真っ赤に染まり、mode-Cを思わせる姿となっている。
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:; アニメ版
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;;アニメ版
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::;[[ラインバレル mode-B]]
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;;;[[ラインバレル mode-B]]
:::絵美が搭乗した際の形態。カウンターナノマシンの効果で機体が本来の色である黒に戻っている。エグゼキューターが使用できず、また長時間戦闘も出来ない。
:::絵美が搭乗した際の形態。カウンターナノマシンの効果で機体が本来の色である黒に戻っている。エグゼキューターが使用できず、また長時間戦闘も出来ない。
:::原作での名前は「ラインバレル・オーバードライブ」。
:::原作での名前は「ラインバレル・オーバードライブ」。
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::;[[ラインバレル mode-C]]
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;;;[[ラインバレル mode-C]]
:::最終局面でラインバレルが変化した姿。機体の各部が展開され、真っ赤に染まっている。
:::最終局面でラインバレルが変化した姿。機体の各部が展開され、真っ赤に染まっている。
:::原作漫画版のアマガツに相当する存在であり、燃費が悪いという弱点まで一緒。
:::原作漫画版のアマガツに相当する存在であり、燃費が悪いという弱点まで一緒。
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::;[[量産型マキナ]]
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;;;[[量産型マキナ]]
:::[[セントラル]]が投入した侵略兵器。ラインバレルの意匠を残す無人機。
:::[[セントラル]]が投入した侵略兵器。ラインバレルの意匠を残す無人機。
:::原作では'''[[新型アルマ]]'''として登場している。
:::原作では'''[[新型アルマ]]'''として登場している。
186行目:
187行目:
:人間のような姿をしたマキナ。ファクターを求め人の死体をコクピットに詰め込んでいたが、ファクターとなった天児とプロトタイプに蹴散らされた。
:人間のような姿をしたマキナ。ファクターを求め人の死体をコクピットに詰め込んでいたが、ファクターとなった天児とプロトタイプに蹴散らされた。
:回収されている人の死体は後にヒトマキナの手によって「新たな人類」の材料として再利用されている。
:回収されている人の死体は後にヒトマキナの手によって「新たな人類」の材料として再利用されている。
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==== ヒトマキナ ====
==== ヒトマキナ ====
;エイヴラハム・リンカーン(お爺ちゃん)
;エイヴラハム・リンカーン(お爺ちゃん)
193行目:
195行目:
:戦闘用の外骨格を持ち、戦闘力は「真のファクター」となった浩一の乗るラインバレルをしのぐ。浩一にヒトマキナの計画とそれを成そうとしている「強硬派」の存在を明かした後、形は違えどマキナを持った人とヒトマキナの戦いを止めた(「メテオ」での帰還時)彼に後を託して自らラインバレルに撃たれ、消滅した。
:戦闘用の外骨格を持ち、戦闘力は「真のファクター」となった浩一の乗るラインバレルをしのぐ。浩一にヒトマキナの計画とそれを成そうとしている「強硬派」の存在を明かした後、形は違えどマキナを持った人とヒトマキナの戦いを止めた(「メテオ」での帰還時)彼に後を託して自らラインバレルに撃たれ、消滅した。
:外骨格なしでの単独オーバーライド能力を持つ。
:外骨格なしでの単独オーバーライド能力を持つ。
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:;レイル・スプリッター
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;;レイル・スプリッター
::リンカーンのマキナ。脚部を持たず、周囲を煙のように漂うナノマシンを唯一の兵装としている(背中のトゲ状のパーツでコントロールしている)。しかし、そのナノマシンこそが最強の武器にして盾であり、近づくものは片っ端から分解される。
::リンカーンのマキナ。脚部を持たず、周囲を煙のように漂うナノマシンを唯一の兵装としている(背中のトゲ状のパーツでコントロールしている)。しかし、そのナノマシンこそが最強の武器にして盾であり、近づくものは片っ端から分解される。
::巻末の設定資料にて倒す術はないと語られた、おそらくは目下最強のマキナ。
::巻末の設定資料にて倒す術はないと語られた、おそらくは目下最強のマキナ。
202行目:
204行目:
:その後、とあるトラブルに巻き込まれた際に降谷に好意を抱くも、太っている彼を好きだと認められず、しばし悩む事になる。ニューヨーク解放戦で終焉に特攻をかけて消息不明となったが、実はミサイルごと月面に到達しており、ヒトマキナの主要電脳の在り処を探していた。
:その後、とあるトラブルに巻き込まれた際に降谷に好意を抱くも、太っている彼を好きだと認められず、しばし悩む事になる。ニューヨーク解放戦で終焉に特攻をかけて消息不明となったが、実はミサイルごと月面に到達しており、ヒトマキナの主要電脳の在り処を探していた。
:月面決戦後はヒトマキナ最期の個体となっている他、旧加藤機関メンバーと行動を共にしている場面が存在している。
:月面決戦後はヒトマキナ最期の個体となっている他、旧加藤機関メンバーと行動を共にしている場面が存在している。
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:;[[ラヴバレル]]
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;;[[ラヴバレル]]
::真来梓が戦闘に使用する改造ヒトマキナ。ただし電脳は真来梓自身であるため、ラヴバレル自体は意志を持たず、呼び出しても転送されてこない。
::真来梓が戦闘に使用する改造ヒトマキナ。ただし電脳は真来梓自身であるため、ラヴバレル自体は意志を持たず、呼び出しても転送されてこない。
::名前に「バレル」とついているが、天児の設計した「バレルシリーズ」の模倣とも言える存在であり、正確にシリーズに属する機体ではない。
::名前に「バレル」とついているが、天児の設計した「バレルシリーズ」の模倣とも言える存在であり、正確にシリーズに属する機体ではない。
244行目:
246行目:
:『鋼鉄の華』の主役機で、ラインバレルのデザイン原型。意匠は右一つ巴、搭乗者(ファクターではない)は浩一と絵美。マキナの基本デザインはこの時点で完成していた。
:『鋼鉄の華』の主役機で、ラインバレルのデザイン原型。意匠は右一つ巴、搭乗者(ファクターではない)は浩一と絵美。マキナの基本デザインはこの時点で完成していた。
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==関連用語==
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== 関連用語 ==
;[[アルマ]]
;[[アルマ]]
:マキナを模して地球の技術で作られた機械。
:マキナを模して地球の技術で作られた機械。
264行目:
266行目:
:原作漫画版では深いかかわりを持つ。
:原作漫画版では深いかかわりを持つ。
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==余談==
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== 余談 ==
[[スーパーロボット大戦UX]]の世界観においては、「[[SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors]]」の[[三璃紗]]の住人たちはヒトマキナを源流とする知的生命体ということになっている。
[[スーパーロボット大戦UX]]の世界観においては、「[[SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors]]」の[[三璃紗]]の住人たちはヒトマキナを源流とする知的生命体ということになっている。