トリプルゼロ

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トリプルゼロとは、『覇界王 ガオガイガー対ベターマン』に登場する用語である。

概要

木星に眠る無限エネルギー「ザ・パワー」の源泉とされるエネルギーではないもの。 時間も空間も認知されない、それこそ我々の知る言葉では特異点としか言いようのない存在で、ビッグクランチを迎えて滅んだ前の宇宙の亡骸であると同時に、誕生のためにビッグバンを待つ次の宇宙のタマゴでもある『オレンジサイト』がその本質である。

この存在は別名を「終焉を超えた誓い(オウス・オーバー・オメガ)」と言い、トリプルゼロの呼称はこの頭文字を繋げ、獅子王夫妻から状況を知らされた大河幸太郎が命名したものである(Oath Over Omega)。

ザ・パワーとはトリプルゼロの一部が次元宇宙の裂け目から漏出したほんの一かけらの一部に過ぎず、その状態ではあくまでただのエネルギーとしてしか振舞わない。 そして本来ならば現在の宇宙がビッグクランチを迎えて滅びるまで沈黙するはずだったのだが、ソール11遊星主三重連太陽系再生のために暗黒物質を大量に回収したことで宇宙の構造が不安定化、連動してトリプルゼロも暴走。裂け目である木星から一気に現在の宇宙に流れ出しかねない危機的状態に陥ってしまった。

もしそうなってしまった場合、現在の宇宙は誕生から終焉までの歴史を一瞬にして経過する、つまりは滅び去ることになる。

GGGの面々は遊星主との決着後、クラインスペースから帰還するためにジェネシックガオガイガーのギャレオリアロードを使用して地球圏への道を開いたのだが、この時不安定化していたオレンジサイトを通過したために、凱を除くGGGメンバーと勇者ロボたち、そしてジェネシックはトリプルゼロの汚染を受けた「覇界の眷属」と化してしまった。

覇界の眷属

トリプルゼロの影響を受け、現在の宇宙を滅亡させるために行動する存在の総称。洗脳の類ではなく、本人の意識も記憶も人格も元のままだが、その行動原理だけが書き換えられている状態である。

このような状態になるのは、トリプルゼロ自体が「次の宇宙の塊」であるため、生まれるために現在の宇宙を消すという自然の摂理に従っているからである。つまり、宇宙の脅威であっても、それ自体は敵でも悪でもなく、単なる自然現象であり、そういう方向性を持ったエネルギーとして振舞っているに過ぎない。

この状態を解除するにはゾンダー同様に浄解が必要だが、護と戒道の二人がかりで行わねばならない上に、戦局によっては凱が加わる必要もある。後にソムニウムたちも同系統の能力を用いて対処を行うようになった。

なお、唯一眷属化を免れた獅子王凱も無事ではすんでおらず、エヴォリュダーとして持ったGパワーがトリプルゼロと拮抗し続けている危険な状態にあり、最悪の場合彼自身が新たな覇界王と化す恐れがあった(そのためベターマンたちからは「青の星の覇界王」「元凶なりし者」と呼ばれている)。

さらに覇界の眷属と化したのはGGGグリーンのみならず、Zマスターもその一つとされている。というのは、眷属と化していた獅子王雷牙の(ほぼ間違いないだろう)仮説によれば、そもそもは紫の星のストレス解消プログラムだったものが暴走して三重連太陽系を滅ぼした後、ギャレオリア彗星を通過する際にトリプルゼロの影響を受けて行動原理を上書きされた結果、「宇宙を再生するために知的生命体を否定する」という方向に舵を切ってしまった……つまりGGGグリーンと同じ状態に陥った、いわば「紫の星の覇界王」と言うべき存在と化したのではないか、と推測されている。

関連項目

覇界王
木星に現れた悪魔のような異形。ジェネシックガオガイガーをより凶悪にしたような姿をしている。その正体はトリプルゼロに侵食されたジェネシックガオガイガー。通称「覇界王ジェネシック」。
わずかな次元の綻びから漏れ出るザ・パワーを操作し、6年かけて木星を収縮しブラックホール化させオレンジサイトから現宇宙への進出を図った。
消滅しようとする力
類似した摂理を持つ、新しく生まれ変わるために大崩壊を導こうとする宇宙自体の意志の力。
カンケル
ベターマン本編のラスボス。いみじくもその在り方は「死滅を恐れる者たちによって解放されてしまった死滅をもたらす存在」という意味で、トリプルゼロと似通っている。

脚注