ゾイドシリーズ

提供: スーパーロボット大戦Wiki
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概要

タカラトミー製の組立式玩具シリーズ「ゾイド」のアニメーション作品群。TVシリーズ第2作『/ゼロ』まではTBS系、第3作『フューザーズ』以降はテレビ東京系で放送された。

「ゾイド」は様々な動物をモチーフとしたメカニックが人気を呼んだトミー製の玩具で、組立て式のキットが中心。玩具シリーズは1983年から「メカ生体ゾイド」の名で展開が開始されている。電動モーターやゼンマイによる駆動ギミックが最大の特徴で、全盛期にはガンプラにも比肩する人気シリーズであった。

商品展開のためのバックグラウンド要素として「地球型惑星"Zi"(旧設定では"ゾイド星")を舞台に、へリック共和国とゼネバス帝国がゾイドを用いた戦争を繰り広げる」という戦記ものの世界観が設定された。この背景設定はガンダムシリーズ以後の所謂リアルロボットアニメの影響を強く受けているが、ミリタリー要素をより強く推し出すことで、よくあるガンダムの模倣ではない独自の作風を確立する事に成功した。

このバックストーリー設定は玩具パッケージの解説書やジオラマ本「ゾイドバトルストーリー」「ゾイドグラフィックス」などで丁寧に積み重ねられ、これをベースとしたコンピュータゲームやOVA(後述のTVシリーズとは異なるもの)も作られ、これらも人気を博する。1980年代当時の一連のゾイド展開は、今でもひとつのSF仮想戦記として高く評価されている。

玩具だけで濃厚な世界観を作り出すことに成功したゾイドシリーズは、アニメ化というメディア展開がないまま7年(1983年~1990年)にわたってストーリーを積み重ねてきた。キャラクター玩具ものでアニメ展開抜きでも長期間にわたって玩具を出し続けられた例はごく少なく、ほかにはタカラが展開していた『トランスフォーマーシリーズ』(SRW未参戦)くらいしかない。

その後、約10年の休止期間を経て1999年より新たにTVアニメを軸としてゾイドシリーズの商品展開が再始動。TVシリーズ第1作のストーリーは、いままでのゾイドの背景設定の延長(共和国と帝国の戦争もの)であったが、第2作以降からはまったく新しい世界観が描かれた。各種TVシリーズで描かれた世界観はかつてのミリタリー色は抑えられた一方、冒険活劇としてのジュブナイル色が強められ、若い世代が入りにくかったゾイドの間口を広げることに成功した。

ゾイドの源流はあくまで玩具の側であり、玩具会社が玩具のために詳細な物語を先につくり、それを「原作」として漫画化やアニメ化がおこなわれている。アニメで描かれた新しい世界観やストーリーもアニメスタッフが考えたものではなく、ゾイドの玩具企画室が主導的に作り上げたものである(例外的に、『機獣創世記ゾイドジェネシスはアニメスタッフ主導でストーリーが作られている)。「メカとおおまかな世界観は玩具会社がデザインするが、実際のストーリー展開はアニメスタッフに任せる」というような多くのロボットアニメとは作り方そのものが異なっている。映像化されるゾイドは基本的に玩具化もされてなくてならないという考え方が根底にある。ゲームなどにおいては特典としてゲームオリジナルのゾイドのキットが付くことも恒例化している。なお、コトブキヤなど他のメーカーからもゾイドのプラモデルや可動フィギュアが販売されているが、これは「アニメ版を原作にした玩具」という扱いである。

スパロボ参戦は前々から期待はされていたものの、版権元の都合等の諸々の理由などから叶わないものと思われていた。だが、『スーパーロボット大戦K』において『機獣創世記ゾイドジェネシス』が参戦、さらに『スーパーロボット大戦Operation Extend』においてTVシリーズ第1作である『ゾイド -ZOIDS-』が参戦。シリーズの参戦を阻む障害は事実上存在しなくなったと思われる。

ここ最近は発売元であるトミーの合併(現・タカラトミー)に伴い展開が縮小傾向にあり、2009年以降は商品展開自体も途絶えていたが、2013年より過去のゾイドの名機たちを現代のセンスと技術でリファインする玩具シリーズ「ゾイドオリジナル」の発売が予告されている。これらはただのデザイン刷新なだけではなく、これらリファイン玩具のための背景設定やバックストーリーが今までとは一部が異なるものに改訂されており、公式サイトや関連書籍などで新しい「惑星ゾイド」の姿が少しずつ公開されている("惑星Zi"という言葉は使われていない)。この新設定を元にまったく新しいゾイド玩具が発売されたり、アニメ化が再度行われるかどうかについては不明であるが、期待が集まっている。

作品リスト

アニメシリーズ

ゾイド -ZOIDS-
TVアニメシリーズ第1作。1999年から2000年にかけて放送。全67話。
ゾイド新世紀/(スラッシュ)ゼロ(SRW未参戦)
TVアニメシリーズ第2作。2001年に放送。全26話。ゾイド同士によるバトルスポーツ「ゾイドバトル」を主軸とした作品で、シリーズの中で最も明るい陽性の作風が特徴。
ゾイドフューザーズ(SRW未参戦)
TVアニメシリーズ第3作。2004年から2005年にかけて放送。全26話。『/ゼロ』同様ゾイドバトルを主軸とした作品だが、こちらは「父が追い求めた伝説のゾイド探し」「ゾイド同士の合体・Ziユニゾン」「秘密組織リヒタースケールの暗躍」などの重要な要素が増え、ストーリーも徐々にシリアス色が増していった。また、シリーズで唯一XEBECが関与していない作品でもある。
機獣創世記ゾイドジェネシス
TVアニメシリーズ第4作。2005年から2006年にかけて放送。全50話。

ジオラマシリーズ

ゾイドシリーズには伝統的にジオラマを使ってストーリーを語っていくコンテンツが雑誌連載もしくは書き下ろし書籍として展開している。

ゾイドグラフィックス
アニメ化前の旧ゾイドシリーズの販促としてトミーが発行していた書籍。ゾイド玩具のカタログ本もかねていた。
玩具設定を忠実に再現した戦記ストーリーが描かれており、ゾイドの「原作」と言えば本来はこれである。
ゾイドバトルストーリー
1986年から開始され1990年まで小学館の学年別学習誌で連載されていたジオラマストーリーで、話の大筋はゾイドグラフィックス同じだが、よりミリタリー色が高い。こちらで描かれたオリジナル設定が玩具側に導入されることもあった。
なお、玩具の箱裏に描かれる解説コラムも「ゾイドバトルストーリー」のタイトルがつけられており、トミーのゾイド企画室とは強い連携が図られている(これは下記の新バトルストーリーでも同様)。ゾイドグラフィックスより知名度が高いことから、こちらを「原作」と考えるファンも多い。
新ゾイドバトルストーリー
1999年のゾイド新展開にあわせてコロコロコミック誌上で復活。アニメ『ゾイド -ZOIDS-』と同じ時間軸の話をより玩具設定に忠実な形で描き出した。ただし、『/ゼロ』以降の玩具設定は新バトルストーリーでは扱っていない。
1999年以降の展開ではグラフィックスは発刊されていないため、玩具シリーズに即した詳細なストーリーものは『新ゾイドバトルストーリー』のみとなる。
月刊ゾイドグラフィックス
安価なゾイドの復刻キットを付録にした冊子タイプのデータファイル。2008年~2009年に展開されていた。惑星Ziの歴史や世界設定、各種ゾイドのメカニックなどを、玩具設定ベースに解説。
ゾイドコンセプトアート
2010年にホビージャパン社より発売されたイラスト集。全三巻。ジオラマではないがかつてのバトルストーリーを踏襲したようなコンセプトの書籍で、「惑星ゾイド」と呼ばれる星の歴史が描かれている。
タカラトミーのゾイド企画室の完全監修であり「公式」のお墨付きになっているが、1980年代の「ゾイド星」の設定とも、アニメ化にあわせて2000年代にリファインされた「惑星Zi」の設定とも異なる歴史が描かれており、オリジナルの独自設定も数多く存在する。
2013年からこの書籍で描かれた新設定を元に新しい玩具展開が始まることが決定された

共通用語

惑星Zi
舞台となる惑星。
ゾイド
惑星Ziに住む金属生命体。

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