サイデリアル
サイデリアル(Sidereal)
『第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇』で言及された謎の組織。
「サイデリアル」とは「恒星の」を意味する単語。
ガドライト・メオンサム率いるジェミニスはこの組織の一部隊であり、全貌やその目的は謎に包まれている。「鬼宿」という分類が存在することだけは判明している。
唯一明確な「サイデリアルの構成員」として登場した尸空の言動からすると、スフィア・リアクターを中心とする組織らしい。また「イドム」という正体不明の自律回路を運用している。このイドムはその言動からするに、肉体を失った魂であるらしい。
考察
現在のところこの組織に関してわかっていることはほとんどない。……のだが、実は推察の材料はある。それは、第2次Zにおけるアイム・ライアードの言動である。
彼は再世篇における最終決戦に際し、「スパイラルネメシスとともに彼らが私を迎えに来る!」と口にしている。ポイントは、彼が執拗にクロウの「揺れる天秤」やユーサーの「尽きぬ水瓶」、つまり他のスフィアを狙っていた、ということである。特に後者の場合、「尽きぬ水瓶」を覚醒させるためにインサラウムを滅ぼすという暴挙に出ているが、これは、「いがみ合う双子」の覚醒を加速させるためにジェミナイを滅ぼした尸空の行動と重なる。
その尸空は時獄篇エピローグにて、「いがみ合う双子」のリアクターとなったヒビキを見て「俺達に迎えるにはまだ足りない」と評している。一方で同じスフィアのリアクターであったガドライトは曲がりなりにも「同じ組織の一員」と評していることから、属する資格は「サード・ステージのスフィア・リアクターである」ことであろうと考えられる。
アイムは最終戦に際し、「偽りの黒羊」のスフィア・アクトである「真偽の境界の歪曲」を発現させており、サード・ステージに移行したことが伺える。
また、彼は現れたアサキムに対して、その魂がかつて「彼ら=サイデリアルに囚われ、結果として呪われし放浪者と化した」ことを示唆している。
これらの情報や、天獄篇予告の内容を総合すると、サイデリアルという組織について以下の事項が見えてくる。
- 太極の意志の代行者達の集まりである
- かつて何らかの手段でアサキムを呪縛している
- 星宿に由来する部隊分けが存在する
- クロノは下位組織
- サード・ステージのスフィア・リアクターで構成されている。最低でも尸空以外にあと2名、それらしき存在が確認されている
- 尸空が連れていたのが全て無人機であったことからすると、本来の構成員は少なく、ジェミニスのように他から吸収した戦力を使用しているらしい
- また、ヒビキに対し尸空は「俺達に迎えるにはまだ足りない」としており、裏返すと迎え入れる意志があるとも考えられる。ガドライトのことからしても、新たなスフィア・リアクターを組織に吸収しようとしているらしい
- 尸空が連れていたのが全て無人機であったことからすると、本来の構成員は少なく、ジェミニスのように他から吸収した戦力を使用しているらしい
- 次元力による事象制御を可能としている
- アオの星とミドリの星、いずれかの地球人を抹消しようとしている
人物
- 尸空
- 「鬼宿」に属する男。
- ガドライト・メオンサム
- 「鬼宿」の実行部隊となっていたジェミニスの指揮官。
関連する用語
- イドム
- 尸空が率いている無人機部隊を制御する自律回路。命を消し去る意志に凝り固まっており、これ自体が人の魂とも取れる言動が見られる。
余談
- サイデリアルとはバビロニア・インド占星術で使われる方式の一つで、黄道十二星座の属する天球上の領域(十二宮)の二つある分け方の片方のことであり、通常の星占いなどに使われているのは「トロピカル方式」と呼ばれる方法。サイデリアル方式での分け方はトロピカル方式とは異なり、太陽を基準点に、十二星座にそれぞれ30度ずつの角度を割り当てる形が取られる。このため、トロピカル方式に比べると太陽が宮に存在する期間とのずれはかなり小さい。
- 占星術ではその人の生まれを「○○座生まれ」というが、原義ではその人が生まれたとき、太陽がどの宮にあったかを示している。たとえば4/14~5/14の間に生まれた人は、その期間は太陽が白羊宮にあるため白羊宮生まれ、となる。日本では分かりやすくするために宮に対応する星座を用い「おひつじ座生まれ」としているが、12星座と12宮は元来異なるものであり、歳差によりどんどんずれていくため正確ではない。たとえば現在だと、処女宮の期間はトロピカル方式では8/23~9/22であるが、太陽は9/17頃まで獅子宮にある。
- 尸空の属する「鬼宿」は天の赤道を28に分類した天文学の単語「二十八宿」の一つ。一つの宿は西端の明るい星を「距星」とし、隣の宿の東端の距星までの距離が広さとなる。