「飛竜戦艦」の版間の差分
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当初は竜騎士像とアンキュローサの魔力転換炉13基で稼働していたが、これでも魔力消費量が馬鹿にならず、出力不足に陥っていた。加えて動力源をアンキュローサに依存している為、アンキュローサが破壊されればその分だけ魔力の供給量が低下するという欠点も有し、イカルガとの初戦ではこの欠点により痛み分けに終わっている。 | 当初は竜騎士像とアンキュローサの魔力転換炉13基で稼働していたが、これでも魔力消費量が馬鹿にならず、出力不足に陥っていた。加えて動力源をアンキュローサに依存している為、アンキュローサが破壊されればその分だけ魔力の供給量が低下するという欠点も有し、イカルガとの初戦ではこの欠点により痛み分けに終わっている。 | ||
− | これは後にオラシオが新たに高濃度エーテル環境に対応した魔力転換炉「竜血炉(ブラッドグレイル)」を追加装備として取り付けたことで一応の解決を見ている。これを稼働させることを「最大化戦闘形態(マキシマイズ)」と呼ぶ<ref> | + | これは後にオラシオが新たに高濃度エーテル環境に対応した魔力転換炉「竜血炉(ブラッドグレイル)」を追加装備として取り付けたことで一応の解決を見ている。これを稼働させることを「最大化戦闘形態(マキシマイズ)」と呼ぶ<ref>アニメ版では高濃度エーテル対応としか説明されないが、文庫版では高濃度エーテルを供給するには燃料のエーテライトを大量消費する必要があるので、稼働させると離脱するための燃料がなくなる恐れがあるという欠点が説明されている。漫画版に至っては稼働させれば死に体になると説明されており、イカルガと相打ちになることが前提の装備であり、解決になっていない。</ref>(しかし、今度はアンキュローサが破壊されればその分だけ攻撃手段が減少して死角が増えるので、魔力だけ供給できても戦闘能力を生かせないという欠点が発覚している)。 |
ドロテオによりイカルガの撃墜を目指して二度エルと交戦するが、目的を果たすことは出来ず、最終決戦でマキシマイズすら使用するも敗北。最後は損傷した戦艦自体を特攻兵器として[[エレオノーラ・ミランダ・クシェペルカ]]のいるクシェペルカ軍本陣を狙うも、駆けつけた[[アーキッド・オルター]]の手でドロテオは討たれ、飛竜戦艦はコントロールを失い墜落、轟沈した。 | ドロテオによりイカルガの撃墜を目指して二度エルと交戦するが、目的を果たすことは出来ず、最終決戦でマキシマイズすら使用するも敗北。最後は損傷した戦艦自体を特攻兵器として[[エレオノーラ・ミランダ・クシェペルカ]]のいるクシェペルカ軍本陣を狙うも、駆けつけた[[アーキッド・オルター]]の手でドロテオは討たれ、飛竜戦艦はコントロールを失い墜落、轟沈した。 | ||
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::『30』では下記の防御用特殊能力として再現されている。 | ::『30』では下記の防御用特殊能力として再現されている。 | ||
:;雷霆防幕(サンダリングカタラクト) | :;雷霆防幕(サンダリングカタラクト) | ||
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;竜騎士像(ドラゴン・ヘッド) | ;竜騎士像(ドラゴン・ヘッド) | ||
:本艦の騎士像(フィギュアヘッド)。魔導噴流推進器を用いている本艦に騎士像は不要のはずだが、アンキュローサのように法撃戦用にしていない理由は特に説明されない。 | :本艦の騎士像(フィギュアヘッド)。魔導噴流推進器を用いている本艦に騎士像は不要のはずだが、アンキュローサのように法撃戦用にしていない理由は特に説明されない。 | ||
− | : | + | :通常の飛空船の騎士像と異なり両手が残されており、魔導兵装を使用することができる。魔力が尽きかけた状態でクシェペルカ軍本陣を狙った。アニメ版では飛竜の角部分の一つを手に取ってそれを魔導兵装にしていたが、漫画版では飛竜の角はイカルガと剣戟を行うための格闘武器として使用され、魔法はもう一方の空いた手から魔導兵装なしで直接放っている。 |
:SRW未採用。 | :SRW未採用。 | ||
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:『30』では巨大化した上で竜炎撃咆を放つ。 | :『30』では巨大化した上で竜炎撃咆を放つ。 | ||
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;飛空船(レビテートシップ) | ;飛空船(レビテートシップ) | ||
:世界初の空を飛べる船。[[エーテル]]の特性で空に浮かび、騎士像(フィギュアヘッド)から発生させた風の魔法を帆に受けることで移動する。こちらは船単体の戦闘能力は持たず、主に幻晶騎士の長距離輸送や強襲に用いられた。媒体によってはアンキュローサを甲板上に載せることで本艦のように雷の鞭を使用する改造型が登場するが、それらも本艦とは異なり騎士像に攻撃手段は持っていないようだ。 | :世界初の空を飛べる船。[[エーテル]]の特性で空に浮かび、騎士像(フィギュアヘッド)から発生させた風の魔法を帆に受けることで移動する。こちらは船単体の戦闘能力は持たず、主に幻晶騎士の長距離輸送や強襲に用いられた。媒体によってはアンキュローサを甲板上に載せることで本艦のように雷の鞭を使用する改造型が登場するが、それらも本艦とは異なり騎士像に攻撃手段は持っていないようだ。 | ||
+ | :なお大西域戦争末期の時点でフレメヴィーラ王国製の飛空船が登場したうえ、戦後は他国にもその技術が広まったので、特に名前のない最初期の輸送用飛空船ということになってしまった。 | ||
;リンドヴルム | ;リンドヴルム | ||
− | : | + | :小説版にてアニメより後の話で登場する飛竜級(ヴィーヴィルクラス)戦艦二番艦。こちらもオラシオが開発を手掛けた。本艦と同じく飛竜戦艦と書いてリンドヴルムのルビが振られていることが多いが、そのままリンドヴルムと書かれている箇所もある。純戦闘艦だったヴィーヴィルと違い、飛行能力を持った艦載機を得たことで母艦のような運用がされた。艦載機を搭載するために中央部は本船の左右に2隻の船を連結したような形になっている。この2隻の船は左右近衛長が船長を務める飛空船であり、状況に応じて分離する。このほか後述の竜頭騎士の技術を応用したことで竜騎士像が脱出装置として分離できるようになっている。 |
;竜闘騎(ドラッヒェンカバレリ) | ;竜闘騎(ドラッヒェンカバレリ) | ||
:リンドヴルムの艦載機。同じくオラシオが開発を手掛けた。飛竜戦艦を幻晶騎士大まで縮めたような姿をしている。構造も同様のようだ。 | :リンドヴルムの艦載機。同じくオラシオが開発を手掛けた。飛竜戦艦を幻晶騎士大まで縮めたような姿をしている。構造も同様のようだ。 | ||
+ | ;竜頭騎士 | ||
+ | :竜闘騎の倍以上の全幅がある近衛長専用機。魔力転換炉を2基搭載した大型翼竜。普段は前述した近衛長が船長を務める飛空船の船首像になっている。騎士像ではなく船首像表記であること、何より竜頭騎士を分離しても飛空船が動いていることから、竜頭騎士は飛竜戦艦の竜騎士像と同じく、騎士像の役割を持っていないものと思われる。 | ||
==余談== | ==余談== | ||
*ヴィーヴィル(Vouivre)とはフランスに伝わるドラゴンのこと。イングランドに伝わるワイバーンのフランス版で、語源が同一ということもありワイバーンがフランス語でヴィーヴィルと訳されるなど同一視される。『30』でも英語表記は「Wyver」とワイバーンの中期英語表記になっている。 | *ヴィーヴィル(Vouivre)とはフランスに伝わるドラゴンのこと。イングランドに伝わるワイバーンのフランス版で、語源が同一ということもありワイバーンがフランス語でヴィーヴィルと訳されるなど同一視される。『30』でも英語表記は「Wyver」とワイバーンの中期英語表記になっている。 | ||
*ロボット開発史の側面を持つ『[[ナイツ&マジック]]』という作品において、戦力以上に本艦は'''大艦巨砲主義の発展の象徴で、活躍すれば人型兵器が戦場の主役の座を追われる'''という、主人公[[エルネスティ・エチェバルリア]]にとって最も許しがたい存在として描かれていた。アニメ化する範囲の関係上もあって、アニメでは最後の強敵として描かれ、最終決戦ではより本艦との決戦に比重が置かれた形に一部展開が改変されている。 | *ロボット開発史の側面を持つ『[[ナイツ&マジック]]』という作品において、戦力以上に本艦は'''大艦巨砲主義の発展の象徴で、活躍すれば人型兵器が戦場の主役の座を追われる'''という、主人公[[エルネスティ・エチェバルリア]]にとって最も許しがたい存在として描かれていた。アニメ化する範囲の関係上もあって、アニメでは最後の強敵として描かれ、最終決戦ではより本艦との決戦に比重が置かれた形に一部展開が改変されている。 | ||
− | * | + | *作中では飛空船でも幻晶騎士でもない新たなカテゴリーの兵器とすべきだという指摘があったが、結局明確な分類はされずに二番艦が登場しても飛空船の一種(純戦闘用飛空船)として扱われている。飛空船の分類が重装甲船や快速艇、輸送用飛空船などに細分化されたのも一因か。 |
==脚注== | ==脚注== |
2024年11月11日 (月) 02:46時点における最新版
飛竜戦艦 | |
---|---|
読み | ヴィーヴィル |
外国語表記 | Wyver[1] |
登場作品 | ナイツ&マジック |
デザイン | 柳瀬敬之 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦30 |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
---|---|
分類 |
飛空戦艦[2] 純戦闘用飛空船 |
動力 |
魔力転換炉 竜血炉(改修後) |
推進機関 | 魔導噴流推進器 |
開発者 | オラシオ・コジャーソ |
所属 | ジャロウデク王国 |
主な搭乗員 |
ドロテオ・マルドネス オラシオ・コジャーソ |
概要[編集 | ソースを編集]
ジャロウデク王国で開発されたドラゴン型の空を飛ぶ戦艦。
古代の魔獣、巨竜(ドレイク)を模した戦闘用飛空船で、通常のブリッジの他、飛空船と同様に艦首上に騎士像(フィギュアヘッド)改め竜騎士像(ドラゴン・ヘッド)が配置されており、緊急時にはそちらからも操縦を行える[3]。イカルガと互角以上に戦えるなど戦闘能力は強大で、装甲も厚く、巨体ながら機動性能も高く、生物的なしなりを持ち合わせることで格闘戦まで可能としている。まさにジャロウデクの切り札と言える存在。
元々はオラシオ・コジャーソが飛空船との戦いを想定して考案していた艦であったが、機動力に難を残していたため未完成のままで保管されていた。大西域戦争の最中に彼がエルネスティ・エチェバルリアのイカルガに触発された事により完成の目処が立ち、推進機関に魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)を採用した上で実戦に送り込まれた。船長は鬼神(イカルガ)への復讐を誓うドロテオ・マルドネスが務めた[4]。原作小説と漫画版では終始ドロテオとその部下によって操艦されたが、アニメ版では最終決戦でオラシオも乗り込んでエルと舌戦を繰り広げた。
武装として艦首にある大威力の主砲「竜炎撃咆(インシニレイトフレイム)」や格闘用竜脚(ドラゴニッククロー)を持ち、さらに船体には幻晶騎士のアンキュローサ(ティラントーの法撃戦用改修機)を12機埋め込み、対空砲台と動力炉を兼任させている。
当初は竜騎士像とアンキュローサの魔力転換炉13基で稼働していたが、これでも魔力消費量が馬鹿にならず、出力不足に陥っていた。加えて動力源をアンキュローサに依存している為、アンキュローサが破壊されればその分だけ魔力の供給量が低下するという欠点も有し、イカルガとの初戦ではこの欠点により痛み分けに終わっている。
これは後にオラシオが新たに高濃度エーテル環境に対応した魔力転換炉「竜血炉(ブラッドグレイル)」を追加装備として取り付けたことで一応の解決を見ている。これを稼働させることを「最大化戦闘形態(マキシマイズ)」と呼ぶ[5](しかし、今度はアンキュローサが破壊されればその分だけ攻撃手段が減少して死角が増えるので、魔力だけ供給できても戦闘能力を生かせないという欠点が発覚している)。
ドロテオによりイカルガの撃墜を目指して二度エルと交戦するが、目的を果たすことは出来ず、最終決戦でマキシマイズすら使用するも敗北。最後は損傷した戦艦自体を特攻兵器としてエレオノーラ・ミランダ・クシェペルカのいるクシェペルカ軍本陣を狙うも、駆けつけたアーキッド・オルターの手でドロテオは討たれ、飛竜戦艦はコントロールを失い墜落、轟沈した。
飛竜戦艦と書いてヴィーヴィルと読むことを再現しているのか、アニメ版ではナレーションからは「ひりゅうせんかん」と呼ばれる。
登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]
単独作品[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦30
- 初登場作品。「ヴィーヴィル」(正式名称は「飛竜戦艦ヴィーヴィル」)表記。ミツバ・グレイヴァレーからは戦艦ではなく戦艦サイズの機動兵器だと称される(小説版でのエルが似たようなことを述べている)。
- 決戦となる「Heaven&World」では一度撃墜するとマキシマイズを発動させて復活。
- 原作付き大ボスとして見るとHPがやや低く戦闘向けの特殊能力も射撃限定無効バリアのみなので幻晶騎士ほど目に見えた厄介さはないが、意外と運動性が高いのとイベント後は適応がSになるため、高難易度で半端に削ると底力補正もあって命中・回避が中々高めになる。
- 最後は特攻をイカルガに止められた所に戦艦を含む自部隊の集中砲火で轟沈しており、異世界にやってきたことで原作の強みがなくなったとも取れる(原作では上空への攻撃手段が非常に限られるので集中砲火は不可能)。
- 艦内ミッション「ファイナルバトル」で登場する際は舞台が月面のため、宇宙適応Bの欠点から本編と比べて格段に弱くなる。
装備・機能[編集 | ソースを編集]
武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]
武装[編集 | ソースを編集]
- 竜炎撃咆(インシニレイトフレイム)
- 艦首(竜の口部分)から放つ大火力の主砲。複数の魔導兵装が牙のように展開し、城塞すら一撃で炎上させる法撃を放つ事が出来る。反面、炎を浴びせ続けることで威力を発揮するので、実は機動力の高いイカルガには不向きな武装だった。
- 『30』ではMAP兵器版も所持。
- 格闘用竜脚(ドラゴニッククロー)
- 両脚部の対艦格闘用アーム。戦艦ながら、この脚部や尻尾を使って生物のように敵機に襲い掛かることも可能。アニメ版では脚部クロー自体も射出している。
- SRW未採用。
- アンキュローサ
- 対地対空兵装代わりに船体へ埋め込まれた12機の法撃戦用幻晶騎士。原作小説では法撃だけすればよいので綱型結晶筋肉は不要という理由で鹵獲したレスヴァントの改修機だったが、アニメ版と漫画版ではティラントーの改修機に変更された。小説版では手に持った魔導兵装という表現がされていたが、アニメ版と漫画版では両手が魔導兵装に置き換えられ、砲座としての性格を強めている。
- 雷の鞭(ザファー・ナマ)
- アンキュローサが放つ雷撃系統魔導兵装による対空防御弾幕。
- 『30』では下記の防御用特殊能力として再現されている。
- 雷霆防幕(サンダリングカタラクト)
- 強化された雷の鞭。小説版と漫画版に登場。
- 竜騎士像(ドラゴン・ヘッド)
- 本艦の騎士像(フィギュアヘッド)。魔導噴流推進器を用いている本艦に騎士像は不要のはずだが、アンキュローサのように法撃戦用にしていない理由は特に説明されない。
- 通常の飛空船の騎士像と異なり両手が残されており、魔導兵装を使用することができる。魔力が尽きかけた状態でクシェペルカ軍本陣を狙った。アニメ版では飛竜の角部分の一つを手に取ってそれを魔導兵装にしていたが、漫画版では飛竜の角はイカルガと剣戟を行うための格闘武器として使用され、魔法はもう一方の空いた手から魔導兵装なしで直接放っている。
- SRW未採用。
- 特殊弾
- アニメ版で使用した、金属片と硝石と硫黄の粉末を混ぜ合わせた煙幕。つまり火薬である。イカルガの魔導噴流推進器の構造を逆手に取り、吸引させることで内部機構を破壊する対イカルガ専用装備。
- SRW未採用。
必殺技[編集 | ソースを編集]
- 最大化戦闘形態(マキシマイズ)
- 竜血炉を稼働させた飛竜戦艦の奥の手。アニメ版では周囲に溢れ出た魔力であたかも機体自体が巨大化したようになり、この状態ではイカルガの攻撃すら通らなくなる。
- 『30』では巨大化した上で竜炎撃咆を放つ。
特殊能力[編集 | ソースを編集]
- 雷の鞭
- バリア。2000以下の射撃武器のダメージを無効化する。
- EN回復(大)
- 自軍フェイズ時に最大EN値の30%回復。
- 『30』ではマキシマイズのイベント後に追加される。竜血炉から溢れ出る魔力の再現か。回復割合はイカルガと同格。
移動タイプ[編集 | ソースを編集]
- 空
- 小説版では低空飛行して地上の相手を格闘用竜脚で捕まえようとした場面もあったが、アニメ版では省略されたからか空中限定。マキシマイズのイベント後はSに強化される。
サイズ[編集 | ソースを編集]
- 2L
カスタムボーナス[編集 | ソースを編集]
- EN+100、装甲値+300、運動性+50、照準値+50
- 『30』で採用。
- 機体の基本能力が大きく増加する。特に運動性の増加が大きく、地形適応Sと底力もあって戦艦でありながら半端な攻撃はかすりもしない。
- これでHPも増加していたなら恐ろしい強敵になっていただろうが、そちらは据え置きなのがせめてもの救い。
関連機体[編集 | ソースを編集]
- 飛空船(レビテートシップ)
- 世界初の空を飛べる船。エーテルの特性で空に浮かび、騎士像(フィギュアヘッド)から発生させた風の魔法を帆に受けることで移動する。こちらは船単体の戦闘能力は持たず、主に幻晶騎士の長距離輸送や強襲に用いられた。媒体によってはアンキュローサを甲板上に載せることで本艦のように雷の鞭を使用する改造型が登場するが、それらも本艦とは異なり騎士像に攻撃手段は持っていないようだ。
- なお大西域戦争末期の時点でフレメヴィーラ王国製の飛空船が登場したうえ、戦後は他国にもその技術が広まったので、特に名前のない最初期の輸送用飛空船ということになってしまった。
- リンドヴルム
- 小説版にてアニメより後の話で登場する飛竜級(ヴィーヴィルクラス)戦艦二番艦。こちらもオラシオが開発を手掛けた。本艦と同じく飛竜戦艦と書いてリンドヴルムのルビが振られていることが多いが、そのままリンドヴルムと書かれている箇所もある。純戦闘艦だったヴィーヴィルと違い、飛行能力を持った艦載機を得たことで母艦のような運用がされた。艦載機を搭載するために中央部は本船の左右に2隻の船を連結したような形になっている。この2隻の船は左右近衛長が船長を務める飛空船であり、状況に応じて分離する。このほか後述の竜頭騎士の技術を応用したことで竜騎士像が脱出装置として分離できるようになっている。
- 竜闘騎(ドラッヒェンカバレリ)
- リンドヴルムの艦載機。同じくオラシオが開発を手掛けた。飛竜戦艦を幻晶騎士大まで縮めたような姿をしている。構造も同様のようだ。
- 竜頭騎士
- 竜闘騎の倍以上の全幅がある近衛長専用機。魔力転換炉を2基搭載した大型翼竜。普段は前述した近衛長が船長を務める飛空船の船首像になっている。騎士像ではなく船首像表記であること、何より竜頭騎士を分離しても飛空船が動いていることから、竜頭騎士は飛竜戦艦の竜騎士像と同じく、騎士像の役割を持っていないものと思われる。
余談[編集 | ソースを編集]
- ヴィーヴィル(Vouivre)とはフランスに伝わるドラゴンのこと。イングランドに伝わるワイバーンのフランス版で、語源が同一ということもありワイバーンがフランス語でヴィーヴィルと訳されるなど同一視される。『30』でも英語表記は「Wyver」とワイバーンの中期英語表記になっている。
- ロボット開発史の側面を持つ『ナイツ&マジック』という作品において、戦力以上に本艦は大艦巨砲主義の発展の象徴で、活躍すれば人型兵器が戦場の主役の座を追われるという、主人公エルネスティ・エチェバルリアにとって最も許しがたい存在として描かれていた。アニメ化する範囲の関係上もあって、アニメでは最後の強敵として描かれ、最終決戦ではより本艦との決戦に比重が置かれた形に一部展開が改変されている。
- 作中では飛空船でも幻晶騎士でもない新たなカテゴリーの兵器とすべきだという指摘があったが、結局明確な分類はされずに二番艦が登場しても飛空船の一種(純戦闘用飛空船)として扱われている。飛空船の分類が重装甲船や快速艇、輸送用飛空船などに細分化されたのも一因か。
脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ 『30』Switch英語版。
- ↑ メカ、ナイツ&マジック│TVアニメ公式サイト、2022年6月7日閲覧。
- ↑ 文庫版では常に竜騎士像から操縦していた。なお通常の飛空船も騎士像に乗員が必要である。
- ↑ なお、ドロテオは文庫版及び漫画版でクリストバル王子が戦死する前に飛竜戦艦が完成しなかった事を残念に思っているが、オラシオは魔導噴流推進器の完成にはイカルガの正確な目撃情報が必要であった事に触れ、暗に王子の死が必要な糧である事を伝えている。漫画版では出力補助を行うアンキュローサ、更にはその原型たるティラントーもエルネスティの発案・設計が基である事を考えると、中々に因果な機体であると言える。
- ↑ アニメ版では高濃度エーテル対応としか説明されないが、文庫版では高濃度エーテルを供給するには燃料のエーテライトを大量消費する必要があるので、稼働させると離脱するための燃料がなくなる恐れがあるという欠点が説明されている。漫画版に至っては稼働させれば死に体になると説明されており、イカルガと相打ちになることが前提の装備であり、解決になっていない。