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| 作中で断片的に明らかにされた内容や語感から推察すると、「'''複数の次元において共通に発揮される力'''」「'''全ての力の源となる原初的な力'''」のような性質を持つ力であろうと思われるが、Zの作中ではその詳細が明かされないまま終わった。 | | 作中で断片的に明らかにされた内容や語感から推察すると、「'''複数の次元において共通に発揮される力'''」「'''全ての力の源となる原初的な力'''」のような性質を持つ力であろうと思われるが、Zの作中ではその詳細が明かされないまま終わった。 |
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− | == 太極・スフィアとの関係 ==
| + | 再世篇でユーサーが語った内容によれば、次元力とは、 |
− | 現時点で次元力の本質に最も近い位置にいると思われるのが[[アサキム・ドーウィン]]である。彼は作中で「太極」への道を開くためには十二の「[[スフィア]]」を全て揃えることが必要であり、そのためにスフィアの所持者であるメール、またはセツコに接触したことを告白している。
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− | 「[[太極]]」は世界の破壊と再生をも自在に行使し得る存在であり、その破壊は「次元力」の行使によって行われるようである。一方「スフィア」の所持者、そしてアサキム自身も太極同様(勿論程度に相違はあろうが)に次元力を行使できること、また更にジ・エーデルが[[カオス・レムレース]]により限定的に次元力の行使に成功した点から考えて、次元力・太極・その行使者の関係は[[αシリーズ]]における
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− | *世界の創造・破滅を司る力である「[[アカシックレコード]]([[無限力]])」
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− | *無限力に選ばれ、自在にその力を行使し得る「[[ナシム・ガンエデン|ナシム]]及び[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]」
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− | *アカシックレコードにアクセスすることが出来、部分的にその行使が可能な「[[サイコドライバー]]」
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− | のような関係に近いのではないかと推察される。
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− | 一方で、アサキムは過去に犯した大罪により「永遠に死なない」「無限に[[平行世界]]を彷徨い続ける」存在となってしまい、その輪廻から脱するべく太極への到達を望み、スフィア争奪のための「聖戦」に参加したのだ、とも述べている。αシリーズにおいても無限力による「死と再生(新生)」の輪廻の設定が描かれているが、そちらがアポカリュプシスという「終末の到来」をより強調しているのに対し、無限に繰り返される「永遠」の側面がより強い設定であると言えよう。
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− | 再世篇において、次元力を吸収する装置である[[ZONE]]が登場。この際、力を吸われた周辺区域は生物・無生物を問わず砂と化して消滅している。ここから推察するに、次元力=源理の力=オリジン・ローとは、'''その存在が世界に在るための根源の力'''とでも言うべきものらしい。
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− | また、再世篇でユーサーが語った内容によれば、次元力とは、
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| *正式名称はオリジン・ロー | | *正式名称はオリジン・ロー |
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| というものらしい。 | | というものらしい。 |
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− | === オリジン・ロー ===
| + | 次元力の本質は「事象の制御・法則の変換」であり、これはすなわち[[因果律]]の操作に等しい。ただの操作と違うのは、既に成立している概念をも無視して改変できる、ということである。ある物体がその物体として存在している、という事実を解明・制御することで、それを全く別の物体に変換することが出来、元素の組成をも操ることが出来る。 |
− | 次元力の「本質」とも言うべきエネルギー。「源理の力」とも呼ばれる。
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| + | 既存の概念を用いると、[[クロスゲート・パラダイム・システム]]と同じようなことが出来るのだが、次元力の場合「因」と「果」の関連性そのものを、平行世界を創造することなく操作することが出来る(ある人物が存在するには当然その親が存在しているという「因」が必要であるが、次元力を使うとその人物の現在の存在に至る「因」を別のものに移し変え、存在を維持したままその親の存在を消し去ることが出来る)。一言で言ってしまうと、'''本物の神の力'''と呼べる力である。 |
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| + | これを「使用」するに当たっては、強い意志が絶対の条件となるほか、いくつかの段階がある。 |
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− | 根源的には同一の存在であり、抽出も可能であるが、機械的に干渉するだけでは上澄みである次元力を操ることしか出来ない。ZONEにおいては内部こそオリジン・ローが流れていたが、軍事的に利用されていたのは次元力であった。
| + | *第一段階:無限エネルギーの抽出 |
| + | *第二段階:周囲の事象の限定的な制御 |
| + | *第三段階:広範囲の事象の強力な制御 |
| + | *最終段階:あらゆる事象の完全制御 |
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− | また、この力を使用出来るのは完全に覚醒した[[スフィア]]の持ち主(力を発揮する都合上、リアクターであることが望ましい)であり、再世篇においてはクロウとユーサーが共同することでエスターのヴァイオレイションを解除している。それでも発揮されたのは一瞬だけであり、単なる無限エネルギーならともかく、「源理の力」オリジン・ローを自在に操れる存在は現在の所存在していない。
| + | となるが、現時点の超時空物理学では第一段階止まりであり、最終段階に至った例は存在しない。 |
| + | これはスフィアによる行使でも同様であるが、こちらの場合リアクターの状態に移行した段階が反映される。 |
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| + | 第一段階(=ファースト・ステージ。動力としての使用)ではただの無限動力であり何の影響もないが、第二段階(セカンド・ステージ。スフィアが覚醒を始める)に至ると、次元力がより多く抽出される代わりに、それぞれの属性に応じた反作用を受けることになる。そしてそれを乗り越えて第三段階(=サード・ステージ。スフィアが覚醒し、属性に応じた事象の制御が可能となる)に至ると、反作用すらも制御して無効化し、リアクターとして完全になる。アイムの場合は第二段階から第三段階への移行途中であり、事象制御を行いつつも反作用を克服できていなかった。 |
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| + | 再世篇において登場したアイム以外のリアクターは第二段階(セツコのみ第三段階へ移行しつつあった)であり事象制御は不可能であったが、クロウとユーサーは互いのスフィアを共鳴させることで一時的にオリジン・ローを引き出し、事象の制御を実現している。 |
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| + | スフィアを用いる場合は第三段階が限界であり、最終段階に至るのは人では絶対に不可能。それを成しうるのは「神」であり、スフィアの真の姿にして次元力の根源というべき[[太極]]のみである。 |
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| + | そして、この事象制御の究極の形の一つと言えるのが、他でもない時空震動である。 |
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| + | == 太極・スフィアとの関係 == |
| + | 現時点で次元力の本質に最も近い位置にいると思われるのが[[アサキム・ドーウィン]]である。彼は作中で「太極」への道を開くためには十二の「[[スフィア]]」を全て揃えることが必要であり、そのためにスフィアの所持者であるメール、またはセツコに接触したことを告白している。 |
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| + | 「[[太極]]」は世界の破壊と再生をも自在に行使し得る存在であり、その破壊は「次元力」の行使によって行われるようである。一方「スフィア」の所持者、そしてアサキム自身も太極同様(勿論程度に相違はあろうが)に次元力を行使できること、また更にジ・エーデルが[[カオス・レムレース]]により限定的に次元力の行使に成功した点から考えて、次元力・太極・その行使者の関係は[[αシリーズ]]における |
| + | |
| + | *世界の創造・破滅を司る力である「[[アカシックレコード]]([[無限力]])」 |
| + | *無限力に選ばれ、自在にその力を行使し得る「[[ナシム・ガンエデン|ナシム]]及び[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]」 |
| + | *アカシックレコードにアクセスすることが出来、部分的にその行使が可能な「[[サイコドライバー]]」 |
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| + | のような関係に近いのではないかと推察される。 |
| + | |
| + | 一方で、アサキムは過去に犯した大罪により「永遠に死なない」「無限に[[平行世界]]を彷徨い続ける」存在となってしまい、その輪廻から脱するべく太極への到達を望み、スフィア争奪のための「聖戦」に参加したのだ、とも述べている。αシリーズにおいても無限力による「死と再生(新生)」の輪廻の設定が描かれているが、そちらがアポカリュプシスという「終末の到来」をより強調しているのに対し、無限に繰り返される「永遠」の側面がより強い設定であると言えよう。 |
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− | もし自在に制御できる存在があるとすれば、それは[[太極]]以外にはありえないだろう。
| + | 再世篇において、次元力を吸収する装置である[[ZONE]]が登場。この際、力を吸われた周辺区域は生物・無生物を問わず砂と化して消滅している。 |
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| == 他作品における類似設定 == | | == 他作品における類似設定 == |
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| :本作において時空間構造を破壊し、[[多元世界]]を生み出した元凶。原作においては時空間構造破壊の原理は不明だが、本作では次元力による世界の破壊・再生と関連した原理で作動する兵器であろうと思われる。尚、[[時空振動弾]]発動の現場に居合わせた[[桂木桂]]、及び[[オルソン・D・ヴェルヌ]]の2名は「[[大特異点]]」に接触可能な特異点となる。「太極-次元力」と同様の関係にあるのかは不明だが、限りなく類似した設定ではあると言える。 | | :本作において時空間構造を破壊し、[[多元世界]]を生み出した元凶。原作においては時空間構造破壊の原理は不明だが、本作では次元力による世界の破壊・再生と関連した原理で作動する兵器であろうと思われる。尚、[[時空振動弾]]発動の現場に居合わせた[[桂木桂]]、及び[[オルソン・D・ヴェルヌ]]の2名は「[[大特異点]]」に接触可能な特異点となる。「太極-次元力」と同様の関係にあるのかは不明だが、限りなく類似した設定ではあると言える。 |
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− | ;[[不動GEN]] / [[アクエリオン]] | + | ;[[不動GEN]]([[不動ZEN]]) / [[アクエリオン]] |
− | :パラダイムシティでのアサキムとの対話において、彼と同じ「罪人」である事が判明する。どのような罪を犯したかは不明だが、アサキムと同じ大罪を背負っているとのセリフから、やはり太極の理に対して何らかの反意を示したと思われる。<br />ジ・エーデルの言によれば、「太陽の翼」と成りえた[[アクエリオン]]は次元力そのものを行使せずとも、[[ブレイク・ザ・ワールド]]及び次元間交錯崩壊などにも容易に干渉できるようで、GENが烙印を受けた件も合わせ何らかの関与が窺える。 | + | :パラダイムシティでのアサキムとの対話において、彼と同じ「罪人」である事が判明する。どのような罪を犯したかは不明だが、アサキムと同じ大罪を背負っているとのセリフから、やはり太極の理に対して何らかの反意を示したと思われる。時獄篇で提示された情報によると、ある理由からアポロにアポロニアスとしての意識の一部を与え、彼がその転生であるかのように偽装していた、という過去のいきさつが示唆されており、それに関連すると思われるが……。 |
| + | :ジ・エーデルの言によれば、「太陽の翼」と成りえた[[アクエリオン]]は次元力そのものを行使せずとも、[[ブレイク・ザ・ワールド]]及び次元間交錯崩壊などにも容易に干渉できるようで、GENが烙印を受けた件も合わせ何らかの関与が窺える。 |
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| ;[[堕天翅族]] | | ;[[堕天翅族]] |
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| *また一方、『[[スーパーヒーロー作戦]]』におけるクロスゲート・パラダイム・システムの発現が[[タイムスリップ]]という結果であったことから、過去へのタイムスリップによる未来の改編も一種の因果律操作であろうと思われる。この事から、[[時流エンジン]]を搭載し、『[[スーパーロボット大戦R]]』で過去へのタイムスリップを成功させた[[エクサランス]]について、次元力との関連性を指摘する声もある(OGシリーズでは次元転移にも成功している)。 | | *また一方、『[[スーパーヒーロー作戦]]』におけるクロスゲート・パラダイム・システムの発現が[[タイムスリップ]]という結果であったことから、過去へのタイムスリップによる未来の改編も一種の因果律操作であろうと思われる。この事から、[[時流エンジン]]を搭載し、『[[スーパーロボット大戦R]]』で過去へのタイムスリップを成功させた[[エクサランス]]について、次元力との関連性を指摘する声もある(OGシリーズでは次元転移にも成功している)。 |
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− | *スフィアの力の根源「原理の力」「オリジン・ロー」とは「意思の力」(それこそαシリーズにおける無限力)であり、これに「次元力」の双方が合わさないと真の力は発揮できないと思われる。
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| {{バンプレストオリジナル}} | | {{バンプレストオリジナル}} |
| {{DEFAULTSORT:しけんりき}} | | {{DEFAULTSORT:しけんりき}} |
| [[Category:動力・エンジン・エネルギー]] | | [[Category:動力・エンジン・エネルギー]] |
| [[Category:Zシリーズ]] | | [[Category:Zシリーズ]] |