差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
総評の項目を三大悪女の解説として再構成
25行目: 25行目:  
[[アナハイム・エレクトロニクス]]所属の[[科学者・技術者|システムエンジニア]]。
 
[[アナハイム・エレクトロニクス]]所属の[[科学者・技術者|システムエンジニア]]。
   −
[[ガンダム開発計画]]の運用サポートエンジニアとして[[アルビオン]]に乗船。[[ガンダム試作1号機|試作1号機]]および[[ガンダム試作2号機|試作2号機]]の開発を担当していた。[[モビルスーツ]]マニアの[[ガンダム]]オタク。自らが開発したGPシリーズを「私のガンダム」と呼ぶ等、その偏愛ぶりは著しい。
+
[[ガンダム開発計画]]の運用サポートエンジニアとして[[アルビオン]]に乗船。[[ガンダム試作1号機|試作1号機]]および[[ガンダム試作2号機|試作2号機]]の開発を担当していた。[[モビルスーツ]]マニアの[[ガンダム]]オタク。自らが開発したGPシリーズを「私のガンダム」と呼ぶ等、その偏愛ぶりは著しい。高飛車に見える部分もあるいが見た目に反して天然の気も少しあり、自分に向けられる好意についてはモーラにからかわれる程度には少々鈍感。一方で時に凄まじい行動力を見せることがあり、ヴァル・ヴァロ戦ではコウとケリィの間に割って入り、コウとガトーの戦闘を止めようとして無断でコア・ファイターを持ち出すなどしている。
    
かつては[[アナベル・ガトー]]と付き合っていたが、彼は[[星の屑作戦]]成就のために行方不明になる。しばらく後の本編では、[[コウ・ウラキ]]とはガンダム操作のレクチャーする関係で、徐々にコウと付き合う間柄に。二人に殺しあって欲しくないニナは二人を止めようとするが、ニナの思いは虚しく、コウとガトーは[[ライバル|宿敵同士]]で争う事となる。
 
かつては[[アナベル・ガトー]]と付き合っていたが、彼は[[星の屑作戦]]成就のために行方不明になる。しばらく後の本編では、[[コウ・ウラキ]]とはガンダム操作のレクチャーする関係で、徐々にコウと付き合う間柄に。二人に殺しあって欲しくないニナは二人を止めようとするが、ニナの思いは虚しく、コウとガトーは[[ライバル|宿敵同士]]で争う事となる。
31行目: 31行目:  
星の屑作戦ではコウがガトーを[[狙撃]]して負傷させた事で、ガトーに付き添うが、[[ジオン公国軍|ジオンの軍人]]として人生を全うしたいガトーはニナを気絶させて、部下の[[カリウス・オットー]]に託す。そしてガトーは戦場で散り、コウは[[ガンダム試作3号機|試作3号機]]を無断で持ち出した罪で投獄と、お互いに「軍人」として結末を迎えた。ラストシーンでは、投獄から解放されたコウをニナは笑顔で迎えるのであった。
 
星の屑作戦ではコウがガトーを[[狙撃]]して負傷させた事で、ガトーに付き添うが、[[ジオン公国軍|ジオンの軍人]]として人生を全うしたいガトーはニナを気絶させて、部下の[[カリウス・オットー]]に託す。そしてガトーは戦場で散り、コウは[[ガンダム試作3号機|試作3号機]]を無断で持ち出した罪で投獄と、お互いに「軍人」として結末を迎えた。ラストシーンでは、投獄から解放されたコウをニナは笑顔で迎えるのであった。
   −
=== キャラクターの総評 ===
+
=== ガンダムシリーズ三大悪女として ===
(コウの視点から見れば)マイペースな言動および終盤の一連の行動や[[OVA]]版(劇場版ではカットされた)ラストシーンでの戸惑うようにコウに名前を呼ばれ笑顔を向けられたのに対して、多少の葛藤こそ見せたものの笑顔を返し無言でコウを迎えるという行為から、ニナは一部視聴者から「悪女」と揶揄される事も少なくない。
+
最終的にコウに銃を向けておきながら、ラストシーンでコウと関係を取り戻そうとさせるオチである(先行上映された劇場版では存在しないシーン)ことから、'''男を振り回す悪女'''として話題によく挙げられている。
   −
ただし、[[小説|小説版]]においては'''「(ニナは)コウに無抵抗のガトーを射殺した罪悪感と、後味の悪さを一生引きずるような思いをしてほしくなかった為、(あえて)コウに銃を向けた」'''という解釈がなされている。この小説版は作品を通しての監督である今西隆志氏<ref>OVA第2話~第13話、劇場版。ニナの設定と行為は監督が交代した影響という説が流布されているが、今西隆志氏はそもそもずっと関わっており、また共同監督の加瀬充子氏が降板したのはニナとガトー、ケリィに親交があったことが描写される第7話より後なため、信ぴょう性に欠ける。</ref>が直接監修しており、おおよその意図は一致していると思われる。またOVA本編では直後にガトーとの間に「大体の事情は察した。ならばなおのこと、私を放って置いて欲しかった」「私にはこうする他なかったわ」とのやり取りがある。
+
先の心情について、[[小説|小説版]]においては'''「(ニナは)コウに無抵抗のガトーを射殺した罪悪感と、後味の悪さを一生引きずるような思いをしてほしくなかった為、(あえて)コウに銃を向けた」'''という解釈がなされている。この小説版は作品を通しての監督である今西隆志氏<ref>OVA第2話~第13話、劇場版。ニナの設定と行為は監督が交代した影響という説が流布されているが、今西隆志氏はそもそもずっと関わっており、また共同監督の加瀬充子氏が降板したのはニナとガトー、ケリィに親交があったことが描写される第7話より後なため、信ぴょう性に欠ける。</ref>が直接監修しており、おおよその意図は一致していると思われる。またOVA本編では直後にガトーとの間に「大体の事情は察した。ならばなおのこと、私を放って置いて欲しかった」「私にはこうする他なかったわ」とのやり取りがある。したがって、小説版と同様の解釈はある程度、OVA本編からのみでも導き出す事は可能である。
   −
上記のやり取りでのニナはガトーの察した事情を否定せずにいる事から、「コウへの思いは本物であるが、何らかの事情を持ってガトーを助けた」と解釈する事も出来る。したがって、小説版と同様の解釈はある程度、OVA本編からのみでも導き出す事は可能である。ただ、それを踏まえた上で、「'''コロニー落としの危機が迫る状況で、敢えてであろうとも銃を向ける'''」と言う行為に視聴者の理解を得られるかは、また別の話ではあるが。コウのためであれガトーのためであれ、その場の状況より自身の感情を優先して行動しているのは確かである。
+
なおよく言われる「ガトーに未練タラタラだからコウを捨ててガトーに靡いた」という解釈は'''劇中の描写を見ても明らかに曲解・誤解'''である<ref>ヴァル・ヴァロ戦に介入した時もガトーの行為を「こんなバカなことをするのはガトーだけでいい」としてケリィを説得しようとしており、ガトーの行為を肯定したことはない。</ref>。また、ニナが割り込んだ時点でコロニーの落下は決まっており、「彼女の妨害がコロニー落としを決定づけた」という解釈もまた間違いである。主に悪女と言われる理由がこの二点の誤解由来であることが多いが、本当に咎められるべき点はもっと別にあることは留意すべきであろう<ref>どちらかと言えばガトーを生かしたばかりに自爆特攻を許すことになり、ガトーを救えなかったばかりか、連邦軍に無益な犠牲を出したことの方が、結果論とはいえ問題だったと言えよう。</ref>。
 +
 
 +
上記のやり取りでのニナはガトーの察した事情を否定せずにいる事や、コウとガトーが争うことそのものに苦しんでいたことから、「コウへの思いは本物であるが、元彼のガトーにも死んで欲しくない」という、都合が良すぎるがわからなくもない心情が行動理由であったことが伺える。ただコウのためであれガトーのためであれ、'''その場の状況より自身の感情を優先して行動しているのは確か'''であり'''、その無益な二次被害を出してしまった身勝手な行動に共感できるかはまた別の話である'''。
 +
 
 +
実際、ライトノベル作家の川上稔氏は、自身のブログで先の微笑むシーンを見た際「キースはその女ぁゲルググで踏めよ!!」と、ラストシーンで叫んだとしており、それに共感する視聴経験者は多く居た。よっていくらかの誤解があるとはいえ、心象の悪さを覆すのは難しく、同時に悪女という肩書を払拭するのも困難であろう。ただガトーとの元彼設定がストーリー構成上納得のいかない形であったこともあり、当然だがこの肩書を好まないファンもいる<ref>そもそもニナとガトーの恋人設定は1話の時点では明らかに他人行儀であったことから存在していなかった、と解釈されることが多く、実際関係者からも当時ツッコミを受けていた。そういう意味で後付の被害者ではないかとして同情する声も少なからずある。</ref>。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
42

回編集

案内メニュー