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− 部下たちを始めとする周囲からは外見上、優れた強気な指導者として見られがちだが、そんな指導者としての顔はあくまでも内面を隠すためのポーズに過ぎない。+
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→キャラクターの総評
必要とあらば敵対関係となり得る者達とも共同戦線を取ろうとする柔軟さを見せる事もあるが、同時に目的の為ならばいかなる手段も犠牲も問わない冷酷さや[[オールドタイプ]]を「俗物」と切り捨てて見下す傲慢さも持ち合わせており、地球連邦への恫喝の為だけに地球のダブリンに向けて行った[[コロニー落とし]]や、失敗を繰り返したとはいえ自らに忠誠を誓っていた[[マシュマー・セロ]]、[[キャラ・スーン]]の二人を[[強化人間]]にしてしまう、サイド3の住民達を奴隷扱いして強制労働をさせるといった点が、その事を如実に表していると言える。
必要とあらば敵対関係となり得る者達とも共同戦線を取ろうとする柔軟さを見せる事もあるが、同時に目的の為ならばいかなる手段も犠牲も問わない冷酷さや[[オールドタイプ]]を「俗物」と切り捨てて見下す傲慢さも持ち合わせており、地球連邦への恫喝の為だけに地球のダブリンに向けて行った[[コロニー落とし]]や、失敗を繰り返したとはいえ自らに忠誠を誓っていた[[マシュマー・セロ]]、[[キャラ・スーン]]の二人を[[強化人間]]にしてしまう、サイド3の住民達を奴隷扱いして強制労働をさせるといった点が、その事を如実に表していると言える。
一方、側近達は美男美女が多かったりマシュマーに薔薇を渡し甘い言葉を交わしたりした(マシュマーの妄想の可能性もあるが)他、ハマーン本人も髪を下ろしてプライベートを満喫したりジュドーのプレッシャーに圧倒され悲鳴を挙げる等、『[[機動戦士ガンダムΖΖ|ΖΖ]]』では一般的なイメージでの「鉄の女」からは想像できない程に意外な一面を何度か見せている。[[クワトロ・バジーナ|かつて心惹かれていた男]]と同様に、ネオ・ジオン摂政ではない素の人間性を見せた…のかもしれない。
一方、側近達は美男美女が多かったりマシュマーに薔薇を渡し甘い言葉を交わしたりした(マシュマーの妄想の可能性もあるが)他、ハマーン本人も髪を下ろしてプライベートを満喫したりジュドーのプレッシャーに圧倒され悲鳴を挙げる等、『[[機動戦士ガンダムΖΖ|ΖΖ]]』では一般的なイメージでの「鉄の女」(周囲からの鉄の女呼ばわりはハマーン自身も知っているが当人はこれには良く思っておらず自身もスパロボでマリーダに『私も女だよ』と語っていた)からは想像できない程に意外な一面を何度か見せている。[[クワトロ・バジーナ|かつて心惹かれていた男]]と同様に、ネオ・ジオン摂政ではない素の人間性を見せた…のかもしれない。
なお「ザビ家再興」が目立つせいで誤解されがちだが「ザビ家の復興」という目的の都合上「ジオン・ズム・ダイクンの目的(地球を救うため全ての人類を地球からコロニーへの移住)」を直接引き継いでおり実際「ZZ」ではジュドーに対し地球を身勝手に壊す人々への怒りの本心を語ったり、最終回でジュドーに敗れた際に「地球にしがみ付く馬鹿共を抹殺できなかったよ・・」と語るなどエゥーゴやティターンズ同様「地球を救う」という目的は共通している。
なお「ザビ家再興」が目立つせいで誤解されがちだが「ザビ家の復興」という目的の都合上「ジオン・ズム・ダイクンの目的(地球を救うため全ての人類を地球からコロニーへの移住)」を直接引き継いでおり実際「ZZ」ではジュドーに対し地球を身勝手に壊す人々への怒りの本心を語ったり、最終回でジュドーに敗れた際に「地球にしがみ付く馬鹿共を抹殺できなかったよ・・」と語るなどエゥーゴやティターンズ同様「地球を救う」という目的は共通している。
==== 若き彗星の肖像 ====
==== 若き彗星の肖像 ====
シャアがクワトロ・バジーナと名乗る前のミッシングリンクである外伝[[漫画]]作品『機動戦士ガンダム C.D.A 若き彗星の肖像』にて幼い頃のハマーンが登場。当作品におけるハマーンはアニメでの女傑っ振りが微塵もない可憐な年頃の美少女として描かれており、読者を驚愕させている。区別の為に一部のファンからは現在のハマーンを「'''ハマーン様'''」と称しているのに対し、某魔法少女アニメの[[主人公]]の口癖をもじって'''はにゃーん様'''だの、'''萌えハマーン'''等と渾名されていた。
シャアがクワトロ・バジーナと名乗る前のミッシングリンクである外伝[[漫画]]作品『機動戦士ガンダム C.D.A 若き彗星の肖像』にて幼い頃のハマーンが登場。当作品におけるハマーンはアニメでの女傑っ振りが微塵もない(しかし少女らしからぬ後年の女傑っぷりが垣間見える強気な一面も時として顔を出す)可憐な年頃の美少女として描かれており、読者を驚愕させている。区別の為に一部のファンからは現在のハマーンを「'''ハマーン様'''」と称しているのに対し、某魔法少女アニメの[[主人公]]の口癖をもじって'''はにゃーん様'''だの、'''萌えハマーン'''等と渾名されていた。
同作では、シャアに憧れる少女であったハマーンが、父マハラジャとの死別やシャアとの確執を経験して『Ζ』のハマーンになる過程が描かれている。ハマーンの担当[[声優]]である榊原良子氏は『[[劇場版 機動戦士Ζガンダム]]』の収録に向けての役作りの一環として本作を熟読したという逸話がある。
同作では、シャアに憧れる少女であったハマーンが、父マハラジャとの死別やシャアとの確執を経験して『Ζ』のハマーンになる過程が描かれている。ハマーンの担当[[声優]]である榊原良子氏は『[[劇場版 機動戦士Ζガンダム]]』の収録に向けての役作りの一環として本作を熟読したという逸話がある。
=== キャラクターの総評 ===
=== キャラクターの総評 ===
部下たちを始めとする周囲からは常にアクシズのシンボルとして時として冷酷な立ち振る舞う事すら要求される優れた強気な指導者として立たねばならならず、もちろんその役目を心を殺して充分に全うして来た。
'''ハマーンの実情は孤独な心の弱い女性であり、その孤独さゆえに、大きな心の拠り所を欲していた'''。そのため、地球圏への帰還時にエゥーゴとティターンズの激戦が繰り広げられていた際は、ティターンズよりもシャアの指揮していたエゥーゴの方を優先して同盟締結の交渉をしようとしたり(失敗に終わっているが)、その後になってシャアが頭を垂れてまで協力を要請した際には、「惚れた男への弱み」であるかのようにあっさりとそれを引き受け、ティターンズを裏切ったりもしている<ref>戦略的に見ても、弱体化しつつあったエゥーゴよりも圧倒的な軍事力を誇り、コロニーレーザーまで所有しているティターンズと同盟を結ぶ方に大きな利があると言え、逆にエゥーゴと同盟を結んでも、ジオン残党狩りを推し進めるティターンズの権力や軍事力を更に強化させてしまうリスクの方が高かった。</ref>等、冷静に見ると意外なまでにその行動は「私情」を優先させていたと言える<ref>一方で富野由悠季監督はハマーンの人物像について、「強い男に憧れながらもそうした存在を理解できず、結果的に漁夫の利を得ようとする小悪党に成り下がった女」と痛烈に批判している。</ref>。
'''ハマーンの実情は指導者として鉄の女として振舞う事を要求される孤独な面も抱えるか弱い1人の女性であり、その孤独さゆえに、大きな心の拠り所を欲していた'''。そのため、地球圏への帰還時にエゥーゴとティターンズの激戦が繰り広げられていた際は、ティターンズよりもシャアの指揮していたエゥーゴの方を優先して同盟締結の交渉をしようとしたり(失敗に終わっているが)、その後になってシャアが頭を垂れてまで協力を要請した際には、「惚れた男への弱み」であるかのようにあっさりとそれを引き受け、ティターンズを裏切ったりもしている<ref>戦略的に見ても、弱体化しつつあったエゥーゴよりも圧倒的な軍事力を誇り、コロニーレーザーまで所有しているティターンズと同盟を結ぶ方に大きな利があると言え、逆にエゥーゴと同盟を結んでも、ジオン残党狩りを推し進めるティターンズの権力や軍事力を更に強化させてしまうリスクの方が高かった。</ref>等、冷静に見ると意外なまでにその行動は「私情」を優先させていたと言える<ref>一方で富野由悠季監督はハマーンの人物像について、「強い男に憧れながらもそうした存在を理解できず、結果的に漁夫の利を得ようとする小悪党に成り下がった女」と痛烈に批判している。</ref>。
劇中ではシャアや[[ジュドー・アーシタ]]を何度か自分の傍へ招き入れようとしたが、自らの手段を選ばない行為や不遜な態度が要因で、最終的には完全否定されてしまっている。皮肉にもその「頼られるよりも頼りたい」という本質はシャアとよく似ているのだが、お互いにその本質に気付けず、すれ違うままで終わってしまった<ref>スパロボシリーズでは様々な人たちの後押し等もあってか、互いの素直な気持ちをぶつけあって関係を修復する事もある。</ref>。もっともハマーンがここまで拗らせてしまったのは、シャアにも原因があるとは言える<ref>作品によってはシャアの離反は、ハマーンの自業自得が混じっている。</ref>。
劇中ではシャアや[[ジュドー・アーシタ]]を何度か自分の傍へ招き入れようとしたが、自らの手段を選ばない行為や不遜な態度が要因で、最終的には完全否定されてしまっている。皮肉にもその「頼られるよりも頼りたい」という本質はシャアとよく似ているのだが、お互いにその本質に気付けず、すれ違うままで終わってしまった<ref>スパロボシリーズでは様々な人たちの後押し等もあってか、互いの素直な気持ちをぶつけあって関係を修復する事もある。</ref>。もっともハマーンがここまで拗らせてしまったのは、シャアにも原因があるとは言える<ref>作品によってはシャアの離反は、ハマーンの自業自得が混じっている。</ref>。