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| | メカニックデザイン = 村上克司<br />安彦良和<br />スタジオぬえ | | | メカニックデザイン = 村上克司<br />安彦良和<br />スタジオぬえ |
| | 音楽 = 小森昭宏 | | | 音楽 = 小森昭宏 |
− | | 制作 = NETテレビ<ref>現・テレビ朝日。</ref><br />東北新社<br />創映社<ref>現・サンライズ。</ref> | + | | 制作 = NETテレビ<ref>現・テレビ朝日。</ref><br />東北新社<br />創映社 |
| | 放送局 = NETテレビ系 | | | 放送局 = NETテレビ系 |
| | 配給元 = | | | 配給元 = |
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| | 初登場SRW = [[第3次スーパーロボット大戦]] | | | 初登場SRW = [[第3次スーパーロボット大戦]] |
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− | 『'''勇者ライディーン'''』は、東北新社プロデュース・創映社制作のテレビアニメ作品。 | + | 『'''勇者ライディーン'''』は、東北新社プロデュース・創映社<ref>後のサンライズ。</ref>制作のテレビアニメ作品。 |
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| == 概要 == | | == 概要 == |
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| 例えば主役メカ・[[ライディーン]]の「[[ムー帝国]]の守護神で、[[ムートロン]]なる神秘的な力によって稼動する」という設定は、制作当時ブームだったオカルト的な要素を取り入れた結果である。ライディーンのデザインについても日本のロボットアニメ史上初となる玩具メーカー主導にて行われており、ゴッドバードへの変形が玩具でほぼ再現できているのもそのためである。 | | 例えば主役メカ・[[ライディーン]]の「[[ムー帝国]]の守護神で、[[ムートロン]]なる神秘的な力によって稼動する」という設定は、制作当時ブームだったオカルト的な要素を取り入れた結果である。ライディーンのデザインについても日本のロボットアニメ史上初となる玩具メーカー主導にて行われており、ゴッドバードへの変形が玩具でほぼ再現できているのもそのためである。 |
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− | スタッフィングにおいてもロボットアニメ初参加の富野喜幸<ref>現・富野由悠季。</ref>氏をチーフディレクターとして起用、従来のロボットアニメとは一線を画す世界観構築が目指された。特にオカルト要素は、ストーリー面で新機軸を与えるものとして富野氏の発案とスポンサー側の了承によって推し進められたものであったが、放送局のNET(後のテレビ朝日)の親会社である朝日新聞社が当時「オカルトや疑似科学のブームに対しては批判的スタンスで挑む」という報道理念を掲げていたため、放映直前になって問題視されるようになったという。
| + | スタッフィングにおいてもロボットアニメ初参加の富野喜幸氏をチーフディレクターとして起用、従来のロボットアニメとは一線を画す世界観構築が目指された。特にオカルト要素は、ストーリー面で新機軸を与えるものとして富野氏の発案とスポンサー側の了承によって推し進められたものであったが、放送局のNET(後のテレビ朝日)の親会社である朝日新聞社が当時「オカルトや疑似科学のブームに対しては批判的スタンスで挑む」という報道理念を掲げていたため、放映直前になって問題視されるようになったという。 |
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| しかし既に本制作が始動し企画の練り直しも不可能な状況だったため、学園ドラマや王道活劇の要素を強めてオカルト色を薄める[[テコ入れ|路線変更]]が行われたものの、根本設定まで変えるには至らず、オカルト排除を要求するNETサイドとの溝は深まり続け、結果としてNETの現場介入とそれに反発する制作・代理店・スポンサー側との意見対立が顕在化し、現場は機能不全に陥ってしまう。その責任をとる形で富野氏は降板、当時アニメ業界から離れていた長浜忠夫氏を「総監督」に据えるという措置が取られた。 | | しかし既に本制作が始動し企画の練り直しも不可能な状況だったため、学園ドラマや王道活劇の要素を強めてオカルト色を薄める[[テコ入れ|路線変更]]が行われたものの、根本設定まで変えるには至らず、オカルト排除を要求するNETサイドとの溝は深まり続け、結果としてNETの現場介入とそれに反発する制作・代理店・スポンサー側との意見対立が顕在化し、現場は機能不全に陥ってしまう。その責任をとる形で富野氏は降板、当時アニメ業界から離れていた長浜忠夫氏を「総監督」に据えるという措置が取られた。 |
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| == 余談 == | | == 余談 == |
− | *富野氏は監督を降板してからも絵コンテを書くなどしてこの作品に関わった。またその後も長浜氏の作品で共に仕事をしている。著書『だから僕は…』ではライディーンでの苦い思い出と長浜氏との仕事の経験が、その後の自身の監督業において非常に大きい影響があったことを回想している。 | + | *富野氏は監督を降板してからも絵コンテ等への参加で作品に携わった。またその後も長浜氏の作品で共に仕事をしている。著書『だから僕は…』ではライディーンでの苦い思い出と長浜氏との仕事の経験が、その後の自身の監督業において非常に大きい影響があったことを回想している。 |
| *本作序盤では「視聴者に挿入歌を印象付けさせる」という意図が有ったのか、「神と悪魔」などの挿入歌が流れる戦闘シーンでは格闘時に生じるSEのボリュームが極端に下がり、回によっては'''SEそのものが入らない'''という演出を施されるケースが多く見受けられた。流石に迫力不足であったためか、1クールを過ぎた頃からは通常のレベルに落ち着いている。 | | *本作序盤では「視聴者に挿入歌を印象付けさせる」という意図が有ったのか、「神と悪魔」などの挿入歌が流れる戦闘シーンでは格闘時に生じるSEのボリュームが極端に下がり、回によっては'''SEそのものが入らない'''という演出を施されるケースが多く見受けられた。流石に迫力不足であったためか、1クールを過ぎた頃からは通常のレベルに落ち着いている。 |
− | *『勇者ライディーン』と同じテレビ朝日のアニメ『[[クレヨンしんちゃん]]』の第6弾OP曲である「とべとべおねいさん」が「勇者ライディーン」と非常にメロディやフレーズがよく似ており、話題となったことがある。作詞・作曲は双方とも異なっており、「とべとべおねいさん」は勇者ライディーンをモチーフにしたものとされている。なお、メロディ等が類似することで起こりうる盗作問題は'''特にない'''。 | + | *『勇者ライディーン』と同じテレビ朝日のアニメ『[[クレヨンしんちゃん]]』の6代目OP曲である「とべとべおねいさん」が「勇者ライディーン」と非常にメロディやフレーズがよく似ており、話題となったことがある。作詞・作曲は双方とも異なっており、「とべとべおねいさん」は勇者ライディーンをモチーフにしたものとされている。なお、メロディ等が類似していることによるトラブル(盗作など)は特に起こっていない。 |
| *日本アニメーションと葦プロダクションが共同して製作したロボットアニメ『超合体魔術ロボ ギンガイザー』(SRW未参戦)は本作をモチーフにした部分が多い。 | | *日本アニメーションと葦プロダクションが共同して製作したロボットアニメ『超合体魔術ロボ ギンガイザー』(SRW未参戦)は本作をモチーフにした部分が多い。 |
| *アニメ製作会社「スタジオディーン」(SRW参戦作では『[[機動警察パトレイバー the Movie]]』を製作)の社名は勇者ライディーンが元となっている。 | | *アニメ製作会社「スタジオディーン」(SRW参戦作では『[[機動警察パトレイバー the Movie]]』を製作)の社名は勇者ライディーンが元となっている。 |