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ヒーローメカと敵ロボットの交戦に巻き込まれて民間人が死傷するなどのハードな展開、[[異星人]]の末裔であるがゆえに迫害・中傷を受ける[[神ファミリー]]の描写など、それまでのロボットアニメでは見られなかったシビアな展開が特徴。また、この作品を象徴するあまりにも残酷なガイゾックの「[[人間爆弾]]」の存在、最終決戦において主要キャラである神ファミリーの殆どが戦死するという[[トラウマイベント|凄惨な展開]]は、富野作品の中でも敵味方問わずジェノサイドが巻き起こる『[[伝説巨神イデオン]]』や『[[機動戦士Vガンダム]]』と同様に'''“黒富野”'''の象徴とされる事が多い。
ヒーローメカと敵ロボットの交戦に巻き込まれて民間人が死傷するなどのハードな展開、[[異星人]]の末裔であるがゆえに迫害・中傷を受ける[[神ファミリー]]の描写など、それまでのロボットアニメでは見られなかったシビアな展開が特徴。また、この作品を象徴するあまりにも残酷なガイゾックの「[[人間爆弾]]」の存在、最終決戦において主要キャラである神ファミリーの殆どが戦死するという[[トラウマイベント|凄惨な展開]]は、富野作品の中でも敵味方問わずジェノサイドが巻き起こる『[[伝説巨神イデオン]]』や『[[機動戦士Vガンダム]]』と同様に'''“黒富野”'''の象徴とされる事が多い。
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関連商品の売り上げこそ良好だったものの、こうした作風の影響、また当時のアニメの水準からしても質が低く(金田伊功が作画した10話など、高品質な作画も見られたが)ミスが連発する作画<ref>本作には作画監督のポストが無く、ひどい場合にはザンボット3の額の三日月すら向きが逆になることがあり、富野監督自身も「ザンボット3の作画は見ていられないほど酷かった」と発言している。この反省か『ダイターン』では作画監督が置かれている。</ref>などが原因か、子供受けはかなり悪かったため、後番組の『[[無敵鋼人ダイターン3]]』は富野氏の「(『ザンボット』を)シリアスに作りすぎてしまったので、口直しをしたい」という意向もあり、痛快娯楽路線に切り替わった。
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関連商品の売り上げこそ良好であったものの、こうした作風の影響や当時のアニメの水準からしても低品質の作画<ref>本作には作画監督のポストが敷かれておらず、極端なケースとしてはザンボット3の額の三日月すら向きが逆になるカットもあり、富野監督自身も「ザンボット3の作画は見ていられないほど酷かった」と発言している。この反省か『ダイターン』では作画監督が置かれている。</ref><ref>金田伊功氏が作画担当した10話など、高品質な作画も一応存在する。</ref>などが原因か、子供受けはかなり悪かったため、後番組の『[[無敵鋼人ダイターン3]]』は富野氏の「(『ザンボット』を)シリアスに作りすぎてしまったので、口直しをしたい」という意向もあり、痛快娯楽路線に切り替わった。
== ストーリー ==
== ストーリー ==
73行目:
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=== [[神ファミリー]] ===
=== [[神ファミリー]] ===
;[[神勝平]]
;[[神勝平]]
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:主人公。[[ザンボエース]]のパイロット。けんかっ早く向こう見ずな腕白小僧。
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:主人公。[[ザンボエース]]のパイロット。
;[[神江宇宙太]]
;[[神江宇宙太]]
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:[[ザンブル]]のパイロットの皮肉屋の少年。
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:[[ザンブル]]のパイロット。
;[[神北恵子]]
;[[神北恵子]]
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:ヒロイン。[[ザンベース]]のパイロット。勝平、宇宙太の仲裁役を務める常識人。
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:ヒロイン。[[ザンベース]]のパイロット。
;[[神北兵左衛門]]
;[[神北兵左衛門]]
:神ファミリーの長。恵子の祖父。
:神ファミリーの長。恵子の祖父。
;[[神一太郎]]
;[[神一太郎]]
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:勝平の兄。勝平とは正反対の理知的な性格。
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:勝平の兄。
;[[神梅江]]
;[[神梅江]]
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:勝平の祖母。勘違いしている人もいるが兵左衛門の奥さんではない。
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:勝平の祖母。
;[[神源五郎]]
;[[神源五郎]]
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:勝平の父。猟師の網元。
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:勝平の父。
;[[神花江]]
;[[神花江]]
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:勝平の母。優しく強い肝っ玉母ちゃん。
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:勝平の母。
;[[千代錦]]
;[[千代錦]]
:勝平の愛犬。ザンボエースに乗る事も。
:勝平の愛犬。ザンボエースに乗る事も。
93行目:
93行目:
=== 勝平の友人 ===
=== 勝平の友人 ===
;[[香月真吾]]
;[[香月真吾]]
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:勝平の喧嘩友達。当初は家族をガイゾックに散り散りにされて神ファミリーを疫病神と罵っていたが、懸命に戦う彼らの姿と勇気を見て改心する。
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:勝平の喧嘩友達。
;[[浜本]]
;[[浜本]]
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:香月の子分。本作のトラウマメーカーその1。
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:香月の子分。
;[[アキ]]
;[[アキ]]
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:ブスペアの片割れ。本作のトラウマメーカーその2。
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:ブスペアの片割れ。
;[[ミチ]]
;[[ミチ]]
:ブスペアの片割れ。
:ブスペアの片割れ。
103行目:
103行目:
=== [[ガイゾック]] ===
=== [[ガイゾック]] ===
;[[キラー・ザ・ブッチャー]]
;[[キラー・ザ・ブッチャー]]
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:ガイゾックの前線指揮官。残忍で凶悪無比な卑劣漢。
+
:ガイゾックの前線指揮官。
;[[バレター]]
;[[バレター]]
:ガイゾックの作戦指揮官。
:ガイゾックの作戦指揮官。
148行目:
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:第3話に登場。一度倒されても[[変形]]する。
:第3話に登場。一度倒されても[[変形]]する。
;[[ドヨズラー]]
;[[ドヨズラー]]
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:第4話に登場。ムーンアタックで屠られた初のメカブースト。
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:第4話に登場。
;[[クモガニラ]]
;[[クモガニラ]]
:第7話に登場。
:第7話に登場。
160行目:
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:第18話に登場。
:第18話に登場。
;[[ダンガルン]]
;[[ダンガルン]]
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:第21話に登場。メカブーストの中では恐らく最強。
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:第21話に登場。
;[[ゾンダア]]
;[[ゾンダア]]
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:同じく第21話に登場。最後のメカブーストだが見せ場に乏しい。
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:同じく第21話に登場。
==== ガイゾックの守護騎士 ====
==== ガイゾックの守護騎士 ====
;[[赤騎士デスカイン]]、[[青騎士ヘルダイン]]
;[[赤騎士デスカイン]]、[[青騎士ヘルダイン]]
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:第22話に登場するメカブーストを上回る死の騎士。
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:第22話に登場する、メカブーストを上回る死の騎士。
==== バンドック ====
==== バンドック ====
311行目:
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*富野由悠季監督は本格的に[[小説]]作家としての活動を開始する為の「習作」として、『無敵超人ザンボット3』の小説執筆に取り組んでいた時期があったらしいが、数十枚書き上げたところで断念している。
*富野由悠季監督は本格的に[[小説]]作家としての活動を開始する為の「習作」として、『無敵超人ザンボット3』の小説執筆に取り組んでいた時期があったらしいが、数十枚書き上げたところで断念している。
**小説版『ザンボット』については今後も公開する気は無いらしく、富野監督曰く'''「墓まで持って行く」'''との事。
**小説版『ザンボット』については今後も公開する気は無いらしく、富野監督曰く'''「墓まで持って行く」'''との事。
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**2017年刊行の『グレートメカニックG 2017AUTUMN』(双葉社)では『ザンボット3』を特集しており、コラムにてこの小説版にも僅かながら触れている。それによると、小説では物語終幕で人々が勝平の元に集まってきた本当の理由が'''「宇宙人の最後の生き残りを始末するため」'''であることを暗示する締めになっていたらしい。……何という黒富野。
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**2017年刊行の『グレートメカニックG 2017AUTUMN』(双葉社)では『ザンボット3』を特集しており、コラムにてこの小説版にも僅かながら触れている。それによると、小説では物語終幕で人々が勝平の元に集まってきた本当の理由が'''「宇宙人の最後の生き残りを始末するため」'''であることを暗示する締めになっていたらしい。
**また富野監督は、ザンボット3の話を貰う'''3日前'''に別の原作付きのアニメの総監督を請け負っていたが、ザンボット3の話を貰った後にそちらを断ったため暫くの間仕事が来なくなったと『ザンボット3・ダイターン3大全』内インタビューで語っている。
**また富野監督は、ザンボット3の話を貰う'''3日前'''に別の原作付きのアニメの総監督を請け負っていたが、ザンボット3の話を貰った後にそちらを断ったため暫くの間仕事が来なくなったと『ザンボット3・ダイターン3大全』内インタビューで語っている。
*SFアクション[[漫画]]『GANTZ』の作者である奥浩哉氏は「本作に大きく感銘を受けた」と公言しており、実際作品終盤の展開は『無敵超人ザンボット3』のオマージュが多く見られる。
*SFアクション[[漫画]]『GANTZ』の作者である奥浩哉氏は「本作に大きく感銘を受けた」と公言しており、実際作品終盤の展開は『無敵超人ザンボット3』のオマージュが多く見られる。