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| それから転じて、鯉が高い滝をよじ登る試練を乗り越えたり、蛇が海や山で莫大な年月を修行すれば龍になるという伝説も生まれ、「登竜門」「海千山千」の語源となった。端午の節句のこいのぼりは前者の伝承に因む。 | | それから転じて、鯉が高い滝をよじ登る試練を乗り越えたり、蛇が海や山で莫大な年月を修行すれば龍になるという伝説も生まれ、「登竜門」「海千山千」の語源となった。端午の節句のこいのぼりは前者の伝承に因む。 |
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− | すなわち東洋の龍は'''「自然の象徴」'''であり、道教や仏教が民間に根付くにつれ、龍は絶大なパワーを持つ荒神から、神仙や仏に調伏されそれを守護する者という扱いへと換わっていくこととなった。『封神演義』の[[アルトロンガンダム|哪吒太子]]や『西遊記』の孫悟空らが龍を倒し従えた伝説はそのような宗教的概念の変遷ともとれ、[[日本神話]]においても[[スサノオ]]が[[幻魔要塞ヤマタノオロチ|ヤマタノオロチ]]を殺したのは自然≒土着の人々をヤマト朝廷が征服した事の隠喩とされる。このような背景もあり必ずしも善の存在として扱われる訳ではない。 | + | すなわち東洋の龍は'''「自然の象徴」'''であり、道教や仏教が民間に根付くにつれ、龍は絶大なパワーを持つ荒神から、神仙や仏に調伏されそれを守護する者という扱いへと換わっていくこととなった。『封神演義』の[[アルトロンガンダム|哪吒太子]]や『西遊記』の孫悟空らが龍を倒し従えた伝説はそのような[[宗教]]的概念の変遷ともとれ、[[日本神話]]においても[[スサノオ]]が[[幻魔要塞ヤマタノオロチ|ヤマタノオロチ]]を殺したのは自然≒土着の人々をヤマト朝廷が征服した事の隠喩とされる。このような背景もあり必ずしも善の存在として扱われる訳ではない。 |
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| 中国では四方を司る神「四神」の一つとして、東方を守護する青龍がいる。青龍は西を守護する白虎と相対すると言われ、戦国武将の上杉謙信と武田信玄などのように「竜虎相打つ」などと言われる。ロボットアニメにおいても『[[獣神ライガー]]』や『[[魔神英雄伝ワタル]]』は主人公とライバルが龍と虎に相応する他、[[バンプレストオリジナル]]にも[[龍虎王]]/[[虎龍王]]が登場する。また十二支においても唯一架空の生物(辰年)として名を連ねている。 | | 中国では四方を司る神「四神」の一つとして、東方を守護する青龍がいる。青龍は西を守護する白虎と相対すると言われ、戦国武将の上杉謙信と武田信玄などのように「竜虎相打つ」などと言われる。ロボットアニメにおいても『[[獣神ライガー]]』や『[[魔神英雄伝ワタル]]』は主人公とライバルが龍と虎に相応する他、[[バンプレストオリジナル]]にも[[龍虎王]]/[[虎龍王]]が登場する。また十二支においても唯一架空の生物(辰年)として名を連ねている。 |
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| :『[[スーパーロボット大戦V]]』ではなぜゲッターに龍の名が冠せられたかについて、下記クロスアンジュとクロスオーバーを果たした。 | | :『[[スーパーロボット大戦V]]』ではなぜゲッターに龍の名が冠せられたかについて、下記クロスアンジュとクロスオーバーを果たした。 |
| ;[[大空魔竜ガイキング]]、[[ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU]] | | ;[[大空魔竜ガイキング]]、[[ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU]] |
− | :主役となる母艦[[大空魔竜]]がドラゴンをモチーフとしており、サブメカは中生代の爬虫類に因む。『LOD』においては[[大地魔竜]]、[[天空魔竜]]が登場したほか、敵キャラとして魔竜をより凶悪にした[[魔炎超魔竜ドボルザーク|魔炎超魔竜]]が登場した。 | + | :主役となる[[母艦]][[大空魔竜]]がドラゴンをモチーフとしており、サブメカは中生代の爬虫類に因む。『LOD』においては[[大地魔竜]]、[[天空魔竜]]が登場したほか、敵キャラとして魔竜をより凶悪にした[[魔炎超魔竜ドボルザーク|魔炎超魔竜]]が登場した。 |
| :『[[スーパーロボット大戦K]]』では『[[ゾイドジェネシス]]』に登場する竜型メカ・ギルドラゴン(SRW未登場)の代役として大空魔竜がその役を担っている。 | | :『[[スーパーロボット大戦K]]』では『[[ゾイドジェネシス]]』に登場する竜型メカ・ギルドラゴン(SRW未登場)の代役として大空魔竜がその役を担っている。 |
| ;[[魔神英雄伝ワタル]]シリーズ | | ;[[魔神英雄伝ワタル]]シリーズ |
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| ===東洋龍=== | | ===東洋龍=== |
| ;ナーガ | | ;ナーガ |
− | :インド神話における「蛇」の神格化。元々インドでは毒蛇コブラを神の使いとしていたが、それが仏教と交わって中国に伝わるにつれ、龍神と混同されるようになった。ブッダを守護する巨大なコブラ・ムチャリンダはナーガの一種である。 | + | :[[インド神話]]における「蛇」の神格化。仏教経典では「龍」と漢訳される。 |
| + | :元々インドでは毒蛇コブラを神の使いとしていたが、それが仏教と交わり、更に仏教経典が伝来した先の中国における龍神と混同されるようになった。なお、ブッダを守護する巨大なコブラ・ムチャリンダはナーガの一種である。 |
| :*『[[ゼーガペイン]]』に登場する[[ナーガ (ゼーガペイン)|ナーガ]]の名前の由来。 | | :*『[[ゼーガペイン]]』に登場する[[ナーガ (ゼーガペイン)|ナーガ]]の名前の由来。 |
| :*『[[クロスアンジュ 天使と竜の輪舞]]』に登場する[[ナーガ (クロスアンジュ)|ナーガ]]の名前の由来。 | | :*『[[クロスアンジュ 天使と竜の輪舞]]』に登場する[[ナーガ (クロスアンジュ)|ナーガ]]の名前の由来。 |
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| ;天龍八部衆 | | ;天龍八部衆 |
− | :仏教における、仏を守護する八尊の神。厳密に言うと龍は八部衆のうち「龍衆」のみ。毘沙門天や帝釈天など仏教に帰依する人型の神「神衆」や、善なる鬼「夜叉衆」、腕が6本あって戦いが大好きな「亜修羅衆」、ナーガを日常的に食べてしまう鳥の王「迦楼羅衆」など様々な神が集う。 | + | :仏教における、仏を守護する八尊の神々。厳密に言うと龍は八部衆のうち「龍衆」のみ。毘沙門天や帝釈天など仏教に帰依する人型の神「天衆」や、善なる鬼「夜叉衆」、3つの顔と6本の腕を持つ戦いが大好きな「阿修羅衆」、ナーガを日常的に食べてしまう鳥の王「迦楼羅衆」など様々な神が集う。 |
− | :*『[[魔神英雄伝ワタル]]』に登場する[[神部七龍神]]は天龍七部衆が名前の由来。ただしこちらは全員が龍神である。 | + | :*『[[魔神英雄伝ワタル]]』に登場する[[神部七龍神]]は天龍七部衆が名前の由来。ただし、こちらは全員が龍神である。 |
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| ;青龍 | | ;青龍 |
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| ;ヤマタノオロチ | | ;ヤマタノオロチ |
− | :日本神話に登場する邪悪な大蛇(龍)。八つの首を持ち、その体は八つの谷に跨ると言われる巨大な怪獣。生贄の娘を要求するが、葦原中つ国(地上)に降りた暴れ神スサノオにより、酒で酔わされて首を全て刎ねられる。尻尾からは伝説の草薙剣が出てきた。 | + | :[[日本神話]]に登場する邪悪な大蛇(龍)。八つの首を持ち、その体は八つの谷に跨ると言われる巨大な怪獣。生贄の娘を要求するが、葦原中つ国(地上)に降りた荒ぶる神スサノオが立てた計略によって酒で酔わされてしまい、首を全て刎ねられてしまった。 |
| + | :ちなみにスサノオが退治したヤマタノオロチの尻尾の中から出てきた剣が、三種の神器の一つ「草薙剣」である。 |
| :*『[[鋼鉄ジーグ (TV)|鋼鉄ジーグ]]』に登場する[[幻魔要塞ヤマタノオロチ]]のモデル。 | | :*『[[鋼鉄ジーグ (TV)|鋼鉄ジーグ]]』に登場する[[幻魔要塞ヤマタノオロチ]]のモデル。 |
| :*『[[GEAR戦士電童 (TV)|GEAR戦士電童]]』に登場する[[ガルファ皇帝]]は、ヤマタノオロチがモチーフになっている。 | | :*『[[GEAR戦士電童 (TV)|GEAR戦士電童]]』に登場する[[ガルファ皇帝]]は、ヤマタノオロチがモチーフになっている。 |
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| ;ドラクル | | ;ドラクル |
| :ドラゴンの別読み。ルーマニア語。 | | :ドラゴンの別読み。ルーマニア語。 |
− | :*『[[ガン×ソード]]』に登場する[[ドラクル]]の名前の由来。なおプロトタイプに当たる「ドラッヘ」はドイツ語での読み。 | + | :*『[[ガン×ソード]]』に登場する[[ドラクル]]の名前の由来。なおプロトタイプに当たる「ドラッヘ」は[[ドイツ語]]での読み。 |
| ;ドレイク | | ;ドレイク |
| :ドラゴンの別読み。イギリスの[[海賊]]提督フランシス・ドレイクなどのように人名としても使われる。 | | :ドラゴンの別読み。イギリスの[[海賊]]提督フランシス・ドレイクなどのように人名としても使われる。 |
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| ;バハムート/ベヘモット/ベヒモス | | ;バハムート/ベヘモット/ベヒモス |
− | :本来は旧約聖書に登場する「陸の獣の王」ベヒモスと、イスラム教に登場する巨大な魚「バハムート」という、全くドラゴンとは関係ない巨獣であった。しかし、後述するリヴァイアサンと対を為す「暴食」の[[天使・悪魔|悪魔]]とされるようになり、更にコンピュータRPGなどでベヒモスとバハムートが混同された結果、現在では「ドラゴンの中でも最強の王」という解釈をされることが多い。 | + | :本来は旧約聖書に登場する「陸の獣の王」ベヒモスと、イスラム教に登場する巨大な魚「バハムート」という、全くドラゴンとは関係ない巨獣であった。 |
| + | :しかし、後述するリヴァイアサンと対を為す「暴食」の[[天使・悪魔|悪魔]]とされるようになり、更にコンピュータRPGなどでベヒモスとバハムートが混同された結果、現在では「ドラゴンの中でも最強の王」という解釈をされることが多い。 |
| :*『[[メガゾーン23]]』に登場する[[バハムート]]の名前の由来。 | | :*『[[メガゾーン23]]』に登場する[[バハムート]]の名前の由来。 |
| :*『[[ベターマン]]』に登場するベヘモットの元ネタ。 | | :*『[[ベターマン]]』に登場するベヘモットの元ネタ。 |
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| ;ファフニール | | ;ファフニール |
− | :北欧神話やゲルマン神話に登場する、竜に変身する力を持つ人間または亜人。 | + | :[[北欧神話]]やゲルマン神話に登場する、竜に変身する力を持つ人間または亜人。 |
| :*『[[蒼穹のファフナー]]』では[[ファフナー]]の名前の由来となっている。 | | :*『[[蒼穹のファフナー]]』では[[ファフナー]]の名前の由来となっている。 |
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| ;ワイバーン/ヴイーヴル | | ;ワイバーン/ヴイーヴル |
− | :イギリスの伝承に登場する、両腕がコウモリのような翼になっているタイプの竜。フランスにも同様の竜が「ヴイーヴル」として伝わっている。英語でマムシを意味するヴァイパーと語源を同じくする。 | + | :イギリスの伝承に登場する、両腕がコウモリのような翼になっているタイプの竜。フランスにも同様の竜が「ヴイーヴル」として伝わっている。[[英語]]でマムシを意味するヴァイパーと語源を同じくする。 |
| :ワイバーンとドラゴンを区別するのはイギリス(英語圏)特有のことであり(ヨーロッパの他地域ではワイバーンタイプの外見でもドラゴンと呼ぶ)、そのイギリスでも厳密に区別されてきたわけではない。 | | :ワイバーンとドラゴンを区別するのはイギリス(英語圏)特有のことであり(ヨーロッパの他地域ではワイバーンタイプの外見でもドラゴンと呼ぶ)、そのイギリスでも厳密に区別されてきたわけではない。 |
| :*『[[SDガンダム外伝]]』の[[騎士スペリオルドラゴン]]を守護する「カイザーワイバーン」の元ネタ。 | | :*『[[SDガンダム外伝]]』の[[騎士スペリオルドラゴン]]を守護する「カイザーワイバーン」の元ネタ。 |