33行目: |
33行目: |
| | | |
| === 機体概要 === | | === 機体概要 === |
− | トップリム(ハンガー)、ボトムリム(ブーツ)、[[コアファイター (V)|コアファイター]]の3つのパーツで構成され、各パーツを[[分離]]・[[変形]]・[[合体]]させる事で[[モビルスーツ]]としてだけでなく戦闘機として運用する事も可能。また、このシステムを採用した事によって機体の一部が破損してもすぐに交換して再出撃できるようになっている。ゲリラ戦も想定して造られている為に整備も非常に簡単。'''量産型とワンオフ機の両方のメリットを兼ね備えた高級量産機'''である。 | + | トップリム(ハンガー)、ボトムリム(ブーツ)、[[コアファイター (V)|コアファイター]]の3つのパーツで構成され、各パーツを[[分離]]・[[変形]]・[[合体]]させる事で[[モビルスーツ]]としてだけでなく戦闘機として運用する事も可能。また、このシステムを採用した事によって機体の一部が破損してもすぐに交換して再出撃できるようになっている。ゲリラ戦も想定して造られている為に整備も非常に簡単。量産型とワンオフ機の両方のメリットを兼ね備えた高級量産機である。 |
| | | |
| コアファイターには[[ミノフスキークラフト|ミノフスキーフライト]]が内蔵されており、従来の[[モビルスーツ]]と比較してもかなり高い[[飛行]]能力を持つ。 | | コアファイターには[[ミノフスキークラフト|ミノフスキーフライト]]が内蔵されており、従来の[[モビルスーツ]]と比較してもかなり高い[[飛行]]能力を持つ。 |
| | | |
− | 量産を前提にしている為、(コアファイターの製造には高い技術とコストが必要とされるが)ハンガーとブーツは消耗品として多数が生産されている。そのため本来は兵器として使用するものではないが、'''相手の意表を突く奇襲戦法として「ハンガーやブーツを敵機にそのままぶつける」という荒業が可能'''だった。本機は後に量産され、[[リガ・ミリティア]]の主力となった。
| + | 量産を前提にしている為、(コアファイターの製造には高い技術とコストが必要とされるが)ハンガーとブーツは消耗品として多数が生産されている。そのため本来は兵器として使用するものではないが、相手の意表を突く奇襲戦法として'''ハンガーやブーツを敵機にそのままぶつける'''という荒業が可能。本機は後に量産され、[[リガ・ミリティア]]の主力となった。 |
| | | |
| ちなみに、機体構造の問題からか、コクピットには全天周囲モニターやリニアシートが採用されておらず、[[一年戦争]]時のモビルスーツのような仕様になっている。 | | ちなみに、機体構造の問題からか、コクピットには全天周囲モニターやリニアシートが採用されておらず、[[一年戦争]]時のモビルスーツのような仕様になっている。 |
74行目: |
74行目: |
| | | |
| == 登場作品と操縦者 == | | == 登場作品と操縦者 == |
− | '''[[飛行]]可能だが、作品によっては飛行できない'''事もある(当然それが出来るスパロボでは貴重な空中戦力になる)。基本性能は普通のリアル系ながら、パーツアタックで序盤の瞬間火力を担える場合もある。[[ザブングル]]や[[ガンダムMk-II]]よろしく[[主人公]]機ながら複数登場するのも特徴。 | + | '''[[飛行]]可能だが、作品によっては飛行できない'''(当然それが出来るスパロボでは貴重な空中戦力になる)。基本性能は普通のリアル系ながら、パーツアタックで序盤の瞬間火力を担える場合もある。[[ザブングル]]や[[ガンダムMk-II]]よろしく[[主人公]]機ながら複数登場するのも特徴。 |
| | | |
| === [[旧シリーズ]] === | | === [[旧シリーズ]] === |
113行目: |
113行目: |
| ;[[ビームサーベル]] | | ;[[ビームサーベル]] |
| :両腕のビームシールドユニット内に2本ずつ計4本装備。柄部分が同じ腕の肘ユニットから手のひらまで射出されて収まるため、予備動作が少ない。 | | :両腕のビームシールドユニット内に2本ずつ計4本装備。柄部分が同じ腕の肘ユニットから手のひらまで射出されて収まるため、予備動作が少ない。 |
− | :また、'''ビームサーベルは扇状に広げる事も可能'''。劇中ではビームライフルを失った際、サーベル2本を合わせてビームの[[出力]]を上げ、地上から空中の敵機を攻撃したシーンもあった。 | + | :また、ビームサーベルは扇状に広げる事も可能。劇中ではビームライフルを失った際、サーベル2本を合わせてビームの[[出力]]を上げ、地上から空中の敵機を攻撃したシーンもある。 |
| :'''[[漫画|漫画版]]では七本束ねて使用した事もある'''(後述)。 | | :'''[[漫画|漫画版]]では七本束ねて使用した事もある'''(後述)。 |
| ;[[ビームライフル]] | | ;[[ビームライフル]] |
130行目: |
130行目: |
| ==== 戦法 ==== | | ==== 戦法 ==== |
| ;ボトム・アタック | | ;ボトム・アタック |
− | :'''機体のパーツであるボトムリムを敵機に向けて対艦ミサイルのように射出する'''。 | + | :機体のパーツであるボトムリムを敵機に向けて対艦ミサイルのように射出する。 |
| :ウッソが生み出したこの戦法は他のリガ・ミリティア隊員にも波及した。使用した直後(戦闘中に)トップファイターに変化する。 | | :ウッソが生み出したこの戦法は他のリガ・ミリティア隊員にも波及した。使用した直後(戦闘中に)トップファイターに変化する。 |
| ;トップ・アタック | | ;トップ・アタック |
137行目: |
137行目: |
| :トップリムとボトムリムの双方を敵機に対艦ミサイルのように射出する。直後、一気にコアファイターに変化する。 | | :トップリムとボトムリムの双方を敵機に対艦ミサイルのように射出する。直後、一気にコアファイターに変化する。 |
| ;ヴィクトリー斬り | | ;ヴィクトリー斬り |
− | :'''[[漫画|漫画版]]において多用する技。名前通り「[[ボルテスV|Vの字で斬る]]」'''。 | + | :[[漫画|漫画版]]において多用する技。名前通り「[[ボルテスV|Vの字で斬る]]」。 |
| :初使用となる第2話ではビームライフルを撃ちっぱなしのまま敵に投げ、[[かく乱]]させた後に放った。 | | :初使用となる第2話ではビームライフルを撃ちっぱなしのまま敵に投げ、[[かく乱]]させた後に放った。 |
| ;Vガンダムビームシールドアタック | | ;Vガンダムビームシールドアタック |
| :漫画版の技。ビームシールドを展開した後、高速で回転して突撃する。 | | :漫画版の技。ビームシールドを展開した後、高速で回転して突撃する。 |
| ;連結ビームサーベル(仮称) | | ;連結ビームサーベル(仮称) |
− | :漫画版第5話に登場。ビームサーベルを7本束にしてエネルギーを全放出する、自称'''「ウッソ君の大発明」'''。 | + | :漫画版第5話に登場。ビームサーベルを7本束にしてエネルギーを全放出する、自称「ウッソ君の大発明」。 |
| :リーンホースを襲撃してきたMS部隊を[[イデオン|巨大な光の剣で薙ぎ払っている]](使用場面では、'''背にした地球を超える長さ'''で描かれていた)。 | | :リーンホースを襲撃してきたMS部隊を[[イデオン|巨大な光の剣で薙ぎ払っている]](使用場面では、'''背にした地球を超える長さ'''で描かれていた)。 |
| ;V昇鷹拳(ヴィクトリーホークバスター)、ヴィクトリーソルトキック、スピニングヴィクトリーキック | | ;V昇鷹拳(ヴィクトリーホークバスター)、ヴィクトリーソルトキック、スピニングヴィクトリーキック |
| :いずれも漫画版第6話「ガンダム拳炸裂!」にてウッソが繰り出した戦法…というか必殺技。 | | :いずれも漫画版第6話「ガンダム拳炸裂!」にてウッソが繰り出した戦法…というか必殺技。 |
− | :格闘ゲーム『ストリートファイターシリーズ』の必殺技が元ネタ(左から「昇竜拳」「サマーソルトキック」「スピニングバードキック」)となっている。SRW未実装。 | + | :格闘ゲーム「ストリートファイターシリーズ」の必殺技が元ネタ(左から「昇竜拳」「サマーソルトキック」「スピニングバードキック」)となっている。 |
| ;電龍衝撃波(フルバーニアンソニック) | | ;電龍衝撃波(フルバーニアンソニック) |
| :漫画版第6話にて繰り出したギンザエフ(SRW未登場)の奥義「内破砕衝撃波(バーニングソニック)」をウッソが真似て放ったもの。 | | :漫画版第6話にて繰り出したギンザエフ(SRW未登場)の奥義「内破砕衝撃波(バーニングソニック)」をウッソが真似て放ったもの。 |
− | :元ネタは格闘ゲーム『ストリートファイターシリーズ』の必殺技「波動拳」。曰く、「機体を破壊せずに内部の操縦者にのみダメージを与える技」らしい。 | + | :元ネタは格闘ゲーム「ストリートファイターシリーズ」の必殺技「波動拳」。曰く、「機体を破壊せずに内部の操縦者にのみダメージを与える技」らしい。 |
− | :このように(相手の名前と外見がほぼ元ネタそのままだった事も含めて)'''あまりにも露骨なパロディだったせいか、第6話は[[黒歴史|単行本未収録]]となってしまった'''。SRW未実装。 | + | :このように(相手の名前と外見がほぼ元ネタそのままだった事も含めて)'''あまりにも露骨なパロディだったせいか、第6話は[[黒歴史|単行本未収録]]となってしまった'''。 |
| ;ビーム・ライフル(連射) | | ;ビーム・ライフル(連射) |
| :『[[スーパーロボット大戦X-Ω|X-Ω]]』での必殺スキル。 | | :『[[スーパーロボット大戦X-Ω|X-Ω]]』での必殺スキル。 |
193行目: |
193行目: |
| | | |
| == 余談 == | | == 余談 == |
− | *15.2mというVガンダムの[[全長一覧|全高]]は、144分の1縮尺の[[ガンプラ|プラモデル]]が子供の手にフィットするサイズである。また、前後のガンダムと比較して線の少ないシンプルなデザインは子供でも描き易くする等、'''徹底的に児童層を意識してデザインされている'''(なお、肝心のストーリー面は「黒富野」全開だったのだが)。 | + | *15.2mというVガンダムの[[全長一覧|全高]]は、144分の1縮尺の[[ガンプラ|プラモデル]]が子供の手にフィットするサイズである。また、前後のガンダムと比較して線の少ないシンプルなデザインは子供でも描き易くする等、徹底的に児童層を意識してデザインされている。 |
| *[[漫画|ボンボン版コミック]]では当時流行していた対戦格闘ゲーム『ストリートファイターII』を意識した技(波動拳やサマーソルトキック)を使用したり、[[騎士ガンダム]]風の外部装甲を取り付けられたり、7本のビームサーベルを束ねた大型ビームサーベルを使用した。コミック版のウッソのキャラクター性と併せて、破天荒な作風を象徴する要素として知られる。 | | *[[漫画|ボンボン版コミック]]では当時流行していた対戦格闘ゲーム『ストリートファイターII』を意識した技(波動拳やサマーソルトキック)を使用したり、[[騎士ガンダム]]風の外部装甲を取り付けられたり、7本のビームサーベルを束ねた大型ビームサーベルを使用した。コミック版のウッソのキャラクター性と併せて、破天荒な作風を象徴する要素として知られる。 |
| **しかし、次回作は'''[[機動武闘伝Gガンダム|格闘技で戦うガンダム]]'''だったり、後に'''[[ダブルオーライザー|長大なビームサーベルを使うガンダム]]や[[ガンダムAGE-1グランサ|騎士のような換装形態を持つガンダム]]が出てきたり、[[Xアストレイ|ビームバリアーを張らせて敵を閉じ込める戦法]]が出たり'''と妙なところで先駆けている。 | | **しかし、次回作は'''[[機動武闘伝Gガンダム|格闘技で戦うガンダム]]'''だったり、後に'''[[ダブルオーライザー|長大なビームサーベルを使うガンダム]]や[[ガンダムAGE-1グランサ|騎士のような換装形態を持つガンダム]]が出てきたり、[[Xアストレイ|ビームバリアーを張らせて敵を閉じ込める戦法]]が出たり'''と妙なところで先駆けている。 |
− | **放送開始前は[[SDガンダムシリーズ]]の全盛期で、また『[[機動戦士ガンダムΖΖ|ZZ]]』以来リアルガンダムのテレビ放送が無かった事情もあって、当時の子供達の間では「ガンダム=SD」という印象が強く、そのせいかVガンダムは'''「放送終了までSD化禁止」'''という通達がサンライズ直々に出されていたという説があり、当時連載中だったSDガンダムの漫画作品『ダブルゼータくんここにあり』の単行本あとがきでは'''「心残りは版権がらみでVが出せんかったこと」'''という記載がある<ref>実際、放送中に展開されたSDガンダムにはVガンダム及び同作品内モチーフのキャラクターが(表向きには)存在しない。</ref>。 | + | **放送開始前は[[SDガンダムシリーズ]]の全盛期で、また『[[機動戦士ガンダムΖΖ|ΖΖ]]』以来リアルガンダムのテレビ放送が無かった事情もあって、当時の子供達の間では「ガンダム=SD」という印象が強く、そのせいかVガンダムは'''「放送終了までSD化禁止」'''という通達がサンライズ直々に出されていたという説があり、当時連載中だったSDガンダムの漫画作品『ダブルゼータくんここにあり』の単行本あとがきでは'''「心残りは版権がらみでVが出せんかったこと」'''という記載がある<ref>実際、放送中に展開されたSDガンダムにはVガンダム及び同作品内モチーフのキャラクターが(表向きには)存在しない。</ref>。 |
− | ***SD関係でVガンダム関係の制約が顕著なのは[[SDガンダム外伝|新SDガンダム外伝]]で、主人公である「魔竜剣士ゼロガンダム」は[[シャッコー]]が隠しモチーフとなっており、Vガンダムは第2章でSD化が解禁されて「騎士ヴィクトリー」として登場する事になった。そしてこの制約が後を引いた結果、同作は[[ラストボス|ラスボス]]が[[V2アサルトバスターガンダム|原作の後半主人公機]]になってしまった…<ref>ただし、SD化の制約があったのはモビルスーツだったので、同作は序盤から[[ヒロイン]]として[[マーベット・フィンガーハット|マーベット]]が出てくる。</ref>。 | + | ***SD関係でVガンダム関係の制約が顕著なのは『[[SDガンダム外伝|新SDガンダム外伝]]』で、主人公である「魔竜剣士ゼロガンダム」は[[シャッコー]]が隠しモチーフとなっており、Vガンダムは第2章でSD化が解禁されて「騎士ヴィクトリー」として登場する事になった。そしてこの制約が後を引いた結果、同作は[[ラストボス|ラスボス]]が[[V2アサルトバスターガンダム|原作の後半主人公機]]になってしまった…<ref>ただし、SD化の制約があったのはモビルスーツだったので、同作は序盤から[[ヒロイン]]として[[マーベット・フィンガーハット|マーベット]]が出てくる。</ref>。 |
| *放送当時、'''Vガンダムの準実物大造形物'''(およそ2/3スケール)が熊本県の三井グリーンランドで公開された。お台場の実物大[[ガンダム]]に先駆けること16年前である。 | | *放送当時、'''Vガンダムの準実物大造形物'''(およそ2/3スケール)が熊本県の三井グリーンランドで公開された。お台場の実物大[[ガンダム]]に先駆けること16年前である。 |
| *これも放送当時、Vガンダム用の[[ビームライフル]]が、なりきり玩具として発売された。 | | *これも放送当時、Vガンダム用の[[ビームライフル]]が、なりきり玩具として発売された。 |