14行目: |
14行目: |
| :所謂思考制御型のマシンだが、本質的には機体と融合するタイプであり高性能な機体ほどよりそちらに近づいてゆく。この手の機体のお約束として機体の受けたダメージが痛みがパイロットにフィードバックされるが、特筆すべきは'''通常の肉体感覚もフィードバックされる'''という点。それに伴う精神的重圧に耐えることが出来なければ操縦すらままならない。メガセリオン・モデルはその重装甲から乗り手が限られ、ノートゥング・モデルでは搭乗した人類軍のエリートパイロット達<ref>スパロボ未登場だが、後に竜宮島に帰化して現場あがりのオペレーターとして準レギュラーになる。</ref>が違和感から泣き出してしまった。ザルヴァートル・モデルに至っては違う『モノ』になる、いわば「腕が銃になる」と言った感覚を受け入れることが必要となってくる。時期によって差があるが、痛みのフィードバックについてはシナジェティック・スーツの着用で軽減される。 | | :所謂思考制御型のマシンだが、本質的には機体と融合するタイプであり高性能な機体ほどよりそちらに近づいてゆく。この手の機体のお約束として機体の受けたダメージが痛みがパイロットにフィードバックされるが、特筆すべきは'''通常の肉体感覚もフィードバックされる'''という点。それに伴う精神的重圧に耐えることが出来なければ操縦すらままならない。メガセリオン・モデルはその重装甲から乗り手が限られ、ノートゥング・モデルでは搭乗した人類軍のエリートパイロット達<ref>スパロボ未登場だが、後に竜宮島に帰化して現場あがりのオペレーターとして準レギュラーになる。</ref>が違和感から泣き出してしまった。ザルヴァートル・モデルに至っては違う『モノ』になる、いわば「腕が銃になる」と言った感覚を受け入れることが必要となってくる。時期によって差があるが、痛みのフィードバックについてはシナジェティック・スーツの着用で軽減される。 |
| :なお、小説版およびSRW未参戦の続編『蒼穹のファフナー EXODUS』においてはファフナー搭乗者は指にニーベルング接続の跡が残って消えなくなる描写があるが、これは末梢神経に起こる小規模な同化現象であり、歴戦パイロットの証でもある。 | | :なお、小説版およびSRW未参戦の続編『蒼穹のファフナー EXODUS』においてはファフナー搭乗者は指にニーベルング接続の跡が残って消えなくなる描写があるが、これは末梢神経に起こる小規模な同化現象であり、歴戦パイロットの証でもある。 |
− | ;[[ジークフリードシステム]] | + | ;[[ジークフリードシステム|ジークフリード・システム]] |
| :パイロットとのクロッシングを行う、ファフナー用統括指揮管制システム。フェストゥムによる読心と傍受を防ぎつつ外部からの戦術指揮を可能とする、無印時点でのアルヴィスの切り札の一つ。 | | :パイロットとのクロッシングを行う、ファフナー用統括指揮管制システム。フェストゥムによる読心と傍受を防ぎつつ外部からの戦術指揮を可能とする、無印時点でのアルヴィスの切り札の一つ。 |
| ;変性意識 | | ;変性意識 |
− | :ジークフリードシステムと並び、フェストゥムの読心能力に対抗するためのノートゥング・モデル独自のシステム。普段と異なる思考を前面に出すことで心のガードを形成する。ジークフリードシステム同様、フェストゥムを混乱させる形で読心を防いでいる。変性意識はパイロットの深層心理とシナジェティック・コード(ファフナーと連結するために必要な脳の状態を表す数値)の形成率によって変化するが、それは本性ではなく「戦闘向きに変わった状態」であり、一騎のように人格の変貌が起こらない場合もある。高い自意識を以てすれば変性意識の影響を抑え込むことが可能である様子で、『HaE』以降の剣司は精神的成長と指揮官としての意識のためか、無印時代のような臆病な一面を見せていない。 | + | :ジークフリード・システムと並び、フェストゥムの読心能力に対抗するためのノートゥング・モデル独自のシステム。普段と異なる思考を前面に出すことで心のガードを形成する。ジークフリード・システム同様、フェストゥムを混乱させる形で読心を防いでいる。変性意識はパイロットの深層心理とシナジェティック・コード(ファフナーと連結するために必要な脳の状態を表す数値)の形成率によって変化するが、それは本性ではなく「戦闘向きに変わった状態」であり、一騎のように人格の変貌が起こらない場合もある。高い自意識を以てすれば変性意識の影響を抑え込むことが可能である様子で、『HaE』以降の剣司は精神的成長と指揮官としての意識のためか、無印時代のような臆病な一面を見せていない。 |
| ;機体構造 | | ;機体構造 |
| :セラミック系の外部装甲に金属系の内部フレーム、その間に液体金属を挟んだ積層型の構造を採用。刃物に対する防御性能が高い。同化によるフェストゥムのワームスフィア現象による攻撃はあまりにも威力が高いため、初期は一撃でもまともに喰らえば致命傷になるなど防御面では脆かったが、後に[[日野洋治]]の設計思想を反映することで、通常のワームスフィア程度なら無傷で耐える防御力を得ている。 | | :セラミック系の外部装甲に金属系の内部フレーム、その間に液体金属を挟んだ積層型の構造を採用。刃物に対する防御性能が高い。同化によるフェストゥムのワームスフィア現象による攻撃はあまりにも威力が高いため、初期は一撃でもまともに喰らえば致命傷になるなど防御面では脆かったが、後に[[日野洋治]]の設計思想を反映することで、通常のワームスフィア程度なら無傷で耐える防御力を得ている。 |
| :作中の戦闘描写を見る限りファフナー同士の戦闘は考慮されていないようで、性能が向上したHaE以降でも[[エウロス型]]のライフルなど人類の扱う兵器には相変わらず脆いように思われる。 | | :作中の戦闘描写を見る限りファフナー同士の戦闘は考慮されていないようで、性能が向上したHaE以降でも[[エウロス型]]のライフルなど人類の扱う兵器には相変わらず脆いように思われる。 |
| ;フェストゥム・コア | | ;フェストゥム・コア |
− | :文字通りの代物。ファフナーをファフナーたらしめている重要なパーツ。これのおかげでアルヴィスのファフナーとザルヴァートルモデルはフェストゥムに対抗できる高い性能を獲得したが、一方でフェストゥムの因子をもつ限られた人間しかパイロットになれず、同化現象や生産可能数の問題を抱えることになった。 | + | :文字通りの代物。ファフナーをファフナーたらしめている重要なパーツ。これのおかげでアルヴィスのファフナーとザルヴァートル・モデルはフェストゥムに対抗できる高い性能を獲得したが、一方でフェストゥムの因子をもつ限られた人間しかパイロットになれず、同化現象や生産可能数の問題を抱えることになった。 |
| :コアを持たない人類軍製ファフナー三機種は訓練によって擬似シナジェティック・コードを形成し、人海戦術によって敵に対抗することになる。 | | :コアを持たない人類軍製ファフナー三機種は訓練によって擬似シナジェティック・コードを形成し、人海戦術によって敵に対抗することになる。 |
| ;イージス装備 | | ;イージス装備 |
| :ファフナー版[[バリア]]であり、[[マークフュンフ|機動侍]]の代名詞であるほか、蒼穹作戦では[[マークドライ]]と[[マークアハト]]にも装備されている。物理的な防御力を持ち、体当たりで敵を押しこむことも可能。当初は赤いバリア、HaE以降は技術の進歩で青白いものになった。 | | :ファフナー版[[バリア]]であり、[[マークフュンフ|機動侍]]の代名詞であるほか、蒼穹作戦では[[マークドライ]]と[[マークアハト]]にも装備されている。物理的な防御力を持ち、体当たりで敵を押しこむことも可能。当初は赤いバリア、HaE以降は技術の進歩で青白いものになった。 |
| ;リンドブルム | | ;リンドブルム |
− | :飛行用の支援メカ。基本的にジークフリードシステムからの遠隔操作だが、パイロットやリンドブルム専任のパイロットによる操作も可能。設定上は大型爆撃機としての単独運用もできる。 | + | :飛行用の支援メカ。基本的にジークフリード・システムからの遠隔操作だが、パイロットやリンドブルム専任のパイロットによる操作も可能。設定上は大型爆撃機としての単独運用もできる。 |
| ;フェンリル | | ;フェンリル |
| :時限式の自爆装置。気化爆弾だが現実における燃料気化爆弾と同一の兵器かは不明(フェンリルでは水中でも起爆可能)。 | | :時限式の自爆装置。気化爆弾だが現実における燃料気化爆弾と同一の兵器かは不明(フェンリルでは水中でも起爆可能)。 |
| :名前の由来は北欧神話で主神オーディンを噛み殺した狼「フェンリル」から。 | | :名前の由来は北欧神話で主神オーディンを噛み殺した狼「フェンリル」から。 |
− | :フェストゥムを殲滅できる威力を有しているが、これの起動は搭乗者に'''座して死or同化を待つか、刺し違えるかの二択しか残っていない'''ことを示しており、常にパイロットの犠牲が付きまとう。[[羽佐間翔子]]や[[日野道生]]はこれで戦死してしまっている。特にマークザインに搭載されたフェンリルはノートゥングモデルの3倍であり、パイロットの同化現象が進行しきった瞬間に起爆される仕様となっている。本機の特殊性を考えればやむを得ない措置ではある。 | + | :フェストゥムを殲滅できる威力を有しているが、これの起動は搭乗者に'''座して死or同化を待つか、刺し違えるかの二択しか残っていない'''ことを示しており、常にパイロットの犠牲が付きまとう。[[羽佐間翔子]]や[[日野道生]]はこれで戦死してしまっている。特にマークザインに搭載されたフェンリルはノートゥング・モデルの3倍であり、パイロットの同化現象が進行しきった瞬間に起爆される仕様となっている。本機の特殊性を考えればやむを得ない措置ではある。 |
| :本来はその威力から国際条約で保有数が制限されているのだが、従う義理がないとはいえアルヴィスはこれを無視しており、新国連側との軋轢の原因の一つになっている。 | | :本来はその威力から国際条約で保有数が制限されているのだが、従う義理がないとはいえアルヴィスはこれを無視しており、新国連側との軋轢の原因の一つになっている。 |
| :本来なら極めて非人道的といえるフェンリルだが、いなくなるのを待つだけとなった兵士が人として最期を迎える、あるいは使命を果たすための装置でもあり、過酷すぎる世界がこれを人の尊厳を尊重したシステムに変えてしまっている。また、同化によって強力な兵器や優秀なパイロット(の形をしたフェストゥム)がかつての同胞に刃を向けかねないこと、その最悪の例がマークニヒトであることを考えれば仕方のない処置でもあり、ファフナーという作品の苛酷さを象徴するものの一つといえる。 | | :本来なら極めて非人道的といえるフェンリルだが、いなくなるのを待つだけとなった兵士が人として最期を迎える、あるいは使命を果たすための装置でもあり、過酷すぎる世界がこれを人の尊厳を尊重したシステムに変えてしまっている。また、同化によって強力な兵器や優秀なパイロット(の形をしたフェストゥム)がかつての同胞に刃を向けかねないこと、その最悪の例がマークニヒトであることを考えれば仕方のない処置でもあり、ファフナーという作品の苛酷さを象徴するものの一つといえる。 |
| | | |
− | === 標準装備(ノートゥングモデル) === | + | === 標準装備(ノートゥング・モデル) === |
| ;ナックルガード | | ;ナックルガード |
| :格闘時に展開される手甲装甲。マニピュレーターを保護すると同時にパンチの威力を上げる……が、他の武器が充実していることもありほとんど使用されない。またフェストムを撃破すると自爆のワームスフィアーに巻き込まれてしまう為、格闘戦そのものを避けるべき傾向にある<ref>無印冒頭ではマークエルフが自爆に巻き込まれ大破したが、物語が進むにつれ操縦技量の向上や竜宮島の技術向上によりファフナーがある程度なら耐えられるようになっていき、格闘武装も増えていく。</ref>。 | | :格闘時に展開される手甲装甲。マニピュレーターを保護すると同時にパンチの威力を上げる……が、他の武器が充実していることもありほとんど使用されない。またフェストムを撃破すると自爆のワームスフィアーに巻き込まれてしまう為、格闘戦そのものを避けるべき傾向にある<ref>無印冒頭ではマークエルフが自爆に巻き込まれ大破したが、物語が進むにつれ操縦技量の向上や竜宮島の技術向上によりファフナーがある程度なら耐えられるようになっていき、格闘武装も増えていく。</ref>。 |
77行目: |
77行目: |
| | | |
| == アルヴィス製ファフナー == | | == アルヴィス製ファフナー == |
− | === ノートゥングモデル === | + | === ノートゥング・モデル === |
| 遺伝子操作を施され、「シナジェティック・コード」を形成できる子供達しか操縦することができない。[[竜宮島]]の子供たちはほぼ全員が人工子宮で生み出されているが、その時点でファフナーに載れるよう調整が施されている。機体カラーは基本的にパイロットの心理に合わせて決定される。パイロット共々損耗が激しく、HaE終了時点で12機中5機が完全に損失。HaEで1機が新造される。 | | 遺伝子操作を施され、「シナジェティック・コード」を形成できる子供達しか操縦することができない。[[竜宮島]]の子供たちはほぼ全員が人工子宮で生み出されているが、その時点でファフナーに載れるよう調整が施されている。機体カラーは基本的にパイロットの心理に合わせて決定される。パイロット共々損耗が激しく、HaE終了時点で12機中5機が完全に損失。HaEで1機が新造される。 |
| | | |
− | [[フェストゥム]]の核が組み込まれており、パイロットは乗るたびに[[同化]]現象が進む。パイロットと感覚を共有しており、操縦のためには「自分がファフナーになる」という意識が必要なほか、痛みなどがフィードバックされる。クロッシングにより[[ジークフリードシステム]]のバックアップを受けられる。シナジェティック・コードの影響で搭乗者に一時的な性格変化が現れる。ただし、高い意識を持てば抑え込むことも可能だが例は希である。 | + | [[フェストゥム]]の核が組み込まれており、パイロットは乗るたびに[[同化]]現象が進む。パイロットと感覚を共有しており、操縦のためには「自分がファフナーになる」という意識が必要なほか、痛みなどがフィードバックされる。クロッシングにより[[ジークフリードシステム|ジークフリード・システム]]のバックアップを受けられる。シナジェティック・コードの影響で搭乗者に一時的な性格変化が現れる。ただし、高い意識を持てば抑え込むことも可能だが例は希である。 |
| | | |
| 同化現象の進行速度については、ジークフリード・システムを機体から分離したことでかなり緩和されてはいるが、それでも同化現象進行によるパイロットのリタイア、最悪死亡というリスクは未だ大きい。しかし、後に日野洋治の設計思想を反映した改良を重ね、同化現象の治療法の進歩も合わせてHaEの頃には剣司が「乗っただけでどうこうはならないから安心しろ」と後輩に言えるまでに改善され、性能も大幅に向上した。 | | 同化現象の進行速度については、ジークフリード・システムを機体から分離したことでかなり緩和されてはいるが、それでも同化現象進行によるパイロットのリタイア、最悪死亡というリスクは未だ大きい。しかし、後に日野洋治の設計思想を反映した改良を重ね、同化現象の治療法の進歩も合わせてHaEの頃には剣司が「乗っただけでどうこうはならないから安心しろ」と後輩に言えるまでに改善され、性能も大幅に向上した。 |
116行目: |
116行目: |
| :真紅。[[カノン・メンフィス|羽佐間カノン]]の専用機。カラーリングはかつての愛機ベイバロンと同じ。HaEでの完全新造機。 | | :真紅。[[カノン・メンフィス|羽佐間カノン]]の専用機。カラーリングはかつての愛機ベイバロンと同じ。HaEでの完全新造機。 |
| | | |
− | === ティターンモデル === | + | === ティターン・モデル === |
| 『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』(SRW未参戦)に登場した、竜宮島製ファフナーの第二世代モデル。開発者は[[日野洋治]]、[[ミツヒロ・バートランド]]。 | | 『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』(SRW未参戦)に登場した、竜宮島製ファフナーの第二世代モデル。開発者は[[日野洋治]]、[[ミツヒロ・バートランド]]。 |
− | TSX001〜004の全4機が製造され、全機が「L計画」にて運用された。ティターンはギリシア神話に出てくる巨人から。ノートゥングモデルにほぼ倍するサイズで機体色は紅色。
| + | TSX001〜004の全4機が製造され、全機が「L計画」にて運用された。ティターンはギリシア神話に出てくる巨人から。ノートゥング・モデルにほぼ倍するサイズで機体色は紅色。 |
| | | |
− | 動力炉はエーギルモデルよりは小型化したが、技術的にまだ未成熟であったためジークフリード・システムは内蔵型となっている(後にノートゥングモデルに搭載されることになる分割型ではない'''フル規格のもの''')。
| + | 動力炉はエーギル・モデルよりは小型化したが、技術的にまだ未成熟であったためジークフリード・システムは内蔵型となっている(後にノートゥング・モデルに搭載されることになる分割型ではない'''フル規格のもの''')。 |
− | 武装も内蔵された機関砲とミサイル、試作型ガンドレイク(射撃機能を強化したルガーランス系の兵装)と、後に開発される装備と比較すると至って心許ないが、ノートゥングモデルに匹敵するパワーを持っていた。また、当時はフェストゥムが海中で活動出来ないと認識されていたため、いざという時に海中に逃げるために背部にサイレーンド(水中用推進装置)を装備している。コクピットは胸部にあり、頭部を喪失してもハッチを解放した状態で有視界戦闘が可能。ニーベルング・システムなど、インターフェース周りはノートゥング・モデルに比して洗練されておらず、シナジェティック・スーツも露出の全く無いデザインとなっている。
| + | 武装も内蔵された機関砲とミサイル、試作型ガンドレイク(射撃機能を強化したルガーランス系の兵装)と、後に開発される装備と比較すると至って心許ないが、ノートゥング・モデルに匹敵するパワーを持っていた。また、当時はフェストゥムが海中で活動出来ないと認識されていたため、いざという時に海中に逃げるために背部にサイレーンド(水中用推進装置)を装備している。コクピットは胸部にあり、頭部を喪失してもハッチを解放した状態で有視界戦闘が可能。ニーベルング・システムなど、インターフェース周りはノートゥング・モデルに比して洗練されておらず、シナジェティック・スーツも露出の全く無いデザインとなっている。 |
| | | |
− | 活動時間(厳密にはパイロットの連続搭乗リミット)もどんなに[[同化]]耐性が高くてもわずか15分(交代の時間を除けば10分以内)と、ノートゥングモデルなどよりも格段に短く、囮として長く戦う目的で投入されたにもかかわらず、使い捨てさながらの機体となっている。ジークフリード・システムによるクロッシングのため、ツーマンセルでのツインドック運用が最低限の前提であるが、劇中ではスリーマンセルのトリプルドック運用も行われた。制限時間が来たらパイロットを交代させることになっていたが、その隙を突かれてパイロットやスタッフが戦死するというリスクも抱えていた。 | + | 活動時間(厳密にはパイロットの連続搭乗リミット)もどんなに[[同化]]耐性が高くてもわずか15分(交代の時間を除けば10分以内)と、ノートゥング・モデルなどよりも格段に短く、囮として長く戦う目的で投入されたにもかかわらず、使い捨てさながらの機体となっている。ジークフリード・システムによるクロッシングのため、ツーマンセルでのツインドック運用が最低限の前提であるが、劇中ではスリーマンセルのトリプルドック運用も行われた。制限時間が来たらパイロットを交代させることになっていたが、その隙を突かれてパイロットやスタッフが戦死するというリスクも抱えていた。 |
| | | |
− | ティターンモデルそのものは『RoL』本編よりもかなり以前に完成しており、フェストゥム因子移植第一世代の数が少なくなった一因として、ミツヒロ・バートランドがこの機体を使った、シミュレーターを用いない実機搭乗という無謀な訓練を繰り返したことが挙げられる。
| + | ティターン・モデルそのものは『RoL』本編よりもかなり以前に完成しており、フェストゥム因子移植第一世代の数が少なくなった一因として、ミツヒロ・バートランドがこの機体を使った、シミュレーターを用いない実機搭乗という無謀な訓練を繰り返したことが挙げられる。 |
| | | |
− | 当初は8人シフト制で運用されていたが、ジークフリード・システムの内蔵の影響と技術的に未熟な機体だったため、搭乗時パイロットにかかる同化現象の負担はノートゥングモデルの'''数十倍'''という恐るべきもので、惨たらしいと思うほどの凄まじい早さで同化現象が進行する。しかも、ファフナー乗りの宿命としてフェストゥム因子活性化が乗れば乗るほど悪化するというデメリットもあり、上記の制限時間以内で運用しても早々に同化現象の初期症状である昏睡状態に陥ってしまう<ref>最短では6回目の戦闘(二週間・約50分前後)で同化現象の末期症状が発生していた。なお、『RoL』の時点では同化現象の治療法は確立されておらず、発症した場合は結晶化して砕け散る、つまり「いなくなる」のを待つしかなかった。</ref>。
| + | 当初は8人シフト制で運用されていたが、ジークフリード・システムの内蔵の影響と技術的に未熟な機体だったため、搭乗時パイロットにかかる同化現象の負担はノートゥング・モデルの'''数十倍'''という恐るべきもので、惨たらしいと思うほどの凄まじい早さで同化現象が進行する。しかも、ファフナー乗りの宿命としてフェストゥム因子活性化が乗れば乗るほど悪化するというデメリットもあり、上記の制限時間以内で運用しても早々に同化現象の初期症状である昏睡状態に陥ってしまう<ref>最短では6回目の戦闘(二週間・約50分前後)で同化現象の末期症状が発生していた。なお、『RoL』の時点では同化現象の治療法は確立されておらず、発症した場合は結晶化して砕け散る、つまり「いなくなる」のを待つしかなかった。</ref>。 |
| | | |
| L計画に参加したパイロットの大半は、戦闘よりも同化現象の末期症状により結晶化して砕け散り「いなくなった」。パイロットの一人であった将陵僚も'''「敵よりもファフナーの方が怖い」'''と語っていた。この凄惨な状況にパイロットの一人は'''「どうせみんないなくなる」'''という落書きを書いてしまった。 | | L計画に参加したパイロットの大半は、戦闘よりも同化現象の末期症状により結晶化して砕け散り「いなくなった」。パイロットの一人であった将陵僚も'''「敵よりもファフナーの方が怖い」'''と語っていた。この凄惨な状況にパイロットの一人は'''「どうせみんないなくなる」'''という落書きを書いてしまった。 |
| | | |
− | しかし、僚の機体のコクピットブロックが島に漂着し、そこから得られた運用データによって皮肉にも問題点の洗い出しに成功。それが開発中のノートゥングモデルに反映され、後輩達に希望を残したのが、僅かな救いだった。
| + | しかし、僚の機体のコクピットブロックが島に漂着し、そこから得られた運用データによって皮肉にも問題点の洗い出しに成功。それが開発中のノートゥング・モデルに反映され、後輩達に希望を残したのが、僅かな救いだった。 |
| | | |
− | === エーギルモデル === | + | === エーギル・モデル === |
| 最初に設計されたファフナーで別名「[[ゼロファフナー]]」。エーギルとは北欧神話の巨人族のこと。HaEで専用機を失った[[西尾里奈]]と[[西尾暉]]が搭乗。 | | 最初に設計されたファフナーで別名「[[ゼロファフナー]]」。エーギルとは北欧神話の巨人族のこと。HaEで専用機を失った[[西尾里奈]]と[[西尾暉]]が搭乗。 |
| | | |
| == 人類軍製のファフナー == | | == 人類軍製のファフナー == |
− | アルヴィスのファフナーとは別に開発されたファフナー。フェストゥムのコアは使用されておらず、その能力はノートゥングモデルに一歩及ばない。
| + | アルヴィスのファフナーとは別に開発されたファフナー。フェストゥムのコアは使用されておらず、その能力はノートゥング・モデルに一歩及ばない。 |
| | | |
| ;[[メガセリオン・モデル]] | | ;[[メガセリオン・モデル]] |
146行目: |
146行目: |
| :汎用[[量産型]]。約30000機が製造され、全長20mとファフナーで最も小型。武器腕タイプの機体。 | | :汎用[[量産型]]。約30000機が製造され、全長20mとファフナーで最も小型。武器腕タイプの機体。 |
| | | |
− | === ザルヴァートルモデル === | + | === ザルヴァートル・モデル === |
| スパロボに登場している中では最新型のファフナー。人類軍で開発されたフェストゥム・コア搭載型ファフナーであり、決戦用として位置付けられる超高性能モデル。 | | スパロボに登場している中では最新型のファフナー。人類軍で開発されたフェストゥム・コア搭載型ファフナーであり、決戦用として位置付けられる超高性能モデル。 |
| ザルヴァートルとは[[ドイツ語]]で救世主の意。開発者は[[日野洋治]]、[[ミツヒロ・バートランド]]。 | | ザルヴァートルとは[[ドイツ語]]で救世主の意。開発者は[[日野洋治]]、[[ミツヒロ・バートランド]]。 |
152行目: |
152行目: |
| 性能は既存の人類軍ファフナーはおろか、アルヴィスが保有するノートゥング・モデルをも遥かに上回っているが、その分同化速度も非常に速いのが欠点。ティターン・モデルよりも僅かに小さく、ノートゥング・モデルよりも大型のボディを持つ。装甲材質の一部にフェストゥムと同じシリコンを使用しているためか、自己修復能力すら備えているようである。 | | 性能は既存の人類軍ファフナーはおろか、アルヴィスが保有するノートゥング・モデルをも遥かに上回っているが、その分同化速度も非常に速いのが欠点。ティターン・モデルよりも僅かに小さく、ノートゥング・モデルよりも大型のボディを持つ。装甲材質の一部にフェストゥムと同じシリコンを使用しているためか、自己修復能力すら備えているようである。 |
| | | |
− | ザルヴァートルモデルはコア周りに常気性の永劫導電回路を持つ。要するに'''空気中の物質を同化してエネルギーに変えており'''、本来の電源を消耗しないことから、機体そのものは半永久的に稼働出来る。ザインのそれは非常に強力なようで、同化した武器が威力を増していたのはこれが理由と思われる。
| + | ザルヴァートル・モデルはコア周りに常気性の永劫導電回路を持つ。要するに'''空気中の物質を同化してエネルギーに変えており'''、本来の電源を消耗しないことから、機体そのものは半永久的に稼働出来る。ザインのそれは非常に強力なようで、同化した武器が威力を増していたのはこれが理由と思われる。 |
| | | |
| [[皆城乙姫|乙姫]]がいみじくも指摘したとおり、その本質は「人工フェストゥム」に他ならない。いずれの機体もフェストゥムの影響を非常に強く受けて変化し、作品を重ねるごとに変化を続けているため、'''変化前のザルヴァートル・モデル本来の性能は全く不明'''。変化前のザインがマスター型フェストゥムを退けている時点で、それまでのファフナーとは比較にならないほどの力を持っていたことは確かだが、今となってはそれを知る術は無い。結果的に開発者達それぞれのコンセプトを達成しているが、物語が進む中で加速度的に[[スーパーロボット]]じみていき、人の手に余るようになっていく。 | | [[皆城乙姫|乙姫]]がいみじくも指摘したとおり、その本質は「人工フェストゥム」に他ならない。いずれの機体もフェストゥムの影響を非常に強く受けて変化し、作品を重ねるごとに変化を続けているため、'''変化前のザルヴァートル・モデル本来の性能は全く不明'''。変化前のザインがマスター型フェストゥムを退けている時点で、それまでのファフナーとは比較にならないほどの力を持っていたことは確かだが、今となってはそれを知る術は無い。結果的に開発者達それぞれのコンセプトを達成しているが、物語が進む中で加速度的に[[スーパーロボット]]じみていき、人の手に余るようになっていく。 |