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− 本質的には純粋で正義感の強い性格の持ち主だが、パイロットとして天性の才能を持つ一方、メンタル面にはやや問題がある。家族を失った時の絶望と哀しみ、戦争の諸悪への激しい怒りが彼の行動の機軸となっている為に、激情に駆られやすい。そのためしばしば独断専行や命令違反を悪いと理解したうえで犯している。また、自分を理解しようとしてくれる人物には根拠なく信頼を置いてしまう等、他者に依存しやすい傾向も見られた。+
− 次第に様々な状況に翻弄され、先の見えない戦況に精神的に追い込まれたシンは、[[ギルバート・デュランダル]]の計画へと身を投じていく。+
− 射撃よりは格闘を好み、高速一撃離脱戦重視の[[デスティニーガンダム]]は格闘戦が得意なシンの戦闘データに基づき調整されており、射撃武器は殆ど牽制用として活用されている。拳銃射撃は日頃からレイと共に訓練しているが、活かされる機会は無かった。<br />スチール缶を片手で握りつぶす、(一般ザフト兵を一撃で昏倒させる)アスランの本気パンチを顔に受けてもびくともしない等、妙にタフな描写がされている。このためファンからは「ガンダムに乗らなければキラさんなんて瞬殺」などとネタにされる。+
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− プラントで出会ったルナマリアやレイなどと意気投合。優秀な成績でアカデミーを卒業し[[ザフト]]に入隊、「赤服」の一員となる。そして、新型[[モビルスーツ]]・[[インパルスガンダム]]を駆り、活躍することになる。+
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− 原作序盤はさしたる戦果を挙げられなかったが、中盤に[[SEED]]が覚醒して以降は著しい成長を遂げる。特に目覚しい戦果としては、無敵を誇っていたフリーダムをインパルスの分離換装機能を利用して撃破した事や、デストロイとの戦闘で素早く反応して格闘戦に持ち込み、瞬く間に3機を撃破した事などが挙げられる。+
− 実は設定上シンの能力は、パイロットとしてはアスランを超え、キラに迫るレベルというものになっているが(「コミックボンボン」における読者の質問コーナーへのスタッフの解答。ただし『SEED DESTINY』の設定は雑誌媒体やインタビュー、スタッフごとに違うことも多いので信憑性は微妙)、原作終盤では精神状態が不安定になりすぎていて、もはやその実力を発揮しきれるような状況ではなかった。その為、最終的には[[ルナマリア・ホーク|ルナマリア]]の搭乗するインパルスを敵と誤認して攻撃してしまい、間一髪で阻止したアスランの駆る[[インフィニットジャスティスガンダム]]にデスティニーを撃破され、月面上へ落下。崩壊していくメサイアを介抱したルナマリアと共に見届けながら、戦争は終結を迎えるのだった。+
→シン・アスカ(Shinn Asuka)
[[コーディネイター]]であるが、家族や妹のマユがコーディネイターであったかは不明。
[[コーディネイター]]であるが、家族や妹のマユがコーディネイターであったかは不明。
本質的には純粋で正義感の強い性格の持ち主で、モビルスーツのパイロットとしては[[キラ・ヤマト]]や[[アスラン・ザラ]]を凌ぎ得る天性の才能を持っている。また、彼らと同様に[[SEED]]の可能性も持ち合わせており、能力発動時は、同等以上の能力を持ったパイロット以外で無い限り、まず負けなしの戦闘力を発揮する。
一方、メンタル面にはやや問題がある。普段の日常ではきわめて大人しいのだが、家族を失った時の絶望と、戦争の諸悪への激しい怒りや憎悪が彼の行動の機軸となっている為に、激情に駆られて、しばしば独断専行や命令違反に出る傾向が強く、悪いと理解したうえで犯た事もあった。また、精神的に幼く、人の好き嫌いが激しいといった視野の狭い面もあり、嫌いな者に対しては誰彼問わず乱暴な態度をとる。反面、自分を理解しようとしてくれる人物には根拠なく信頼を置いてしまう等、他者に依存しやすい傾向も見られた。
他の人物が、それぞれの確固たる理想や信念を内に秘めているのに対し、シン自身は明確な理想や信念を持っておらず、「守る為の力」のみを求めてしまっていた。それ故に、アスランの語っていた「力の使い方」についてまで理解出来なかったシンは、次第に先が見えない上に、様々な状況に翻弄されいく事で、精神的に追い込まれていく一方となり、[[ギルバート・デュランダル]]の言葉に導かれるまま、彼の計画へと身を投じていく。
戦闘では射撃戦よりも格闘戦を好み、高速一撃離脱戦重視の[[デスティニーガンダム]]は格闘戦が得意なシンの戦闘データに基づき調整されており、射撃武器は殆ど牽制用として活用されている。拳銃射撃は日頃からレイと共に訓練しているが、活かされる機会は無かった。<br />スチール缶を片手で握りつぶす、(一般ザフト兵を一撃で昏倒させる)アスランの本気パンチを顔に受けてもびくともしない等、妙にタフな描写がされている。
原作序盤はさしたる戦果を挙げられなかったが、中盤に[[SEED]]が覚醒して以降は著しい成長を遂げる。しかし、力だけが成長していく反面、それを制御する為にも必要となる「心の成長」が伴っておらず、デュランダルのレイを使った姦計もあって、それはやがて前述の通り「増長」という形で悪化していく事になる。
=== 来歴 ===
=== 来歴 ===
[[ヤキン・ドゥーエ戦役]]以前は、[[オーブ連合首長国]]で家族と共に平和に暮らしていた。しかし[[コズミック・イラ]]71年における[[地球連合]]のオーブ侵攻で、家族と共に避難艇に向おうとした際、妹マユの携帯を拾おうと家族から離れた瞬間に[[フリーダムガンダム]]と[[カラミティガンダム]]両機の戦闘に巻き込まれて家族を失う。家族を失った後は、避難艇で出会ったオーブ軍人[[トダカ]]の勧めで[[プラント]]へ移住した。<br />
[[ヤキン・ドゥーエ戦役]]以前は、[[オーブ連合首長国]]で家族と共に平和に暮らしていた。しかし[[コズミック・イラ]]71年における[[地球連合]]のオーブ侵攻で、家族と共に避難艇に向おうとした際、妹マユの携帯を拾おうと家族から離れた瞬間に[[フリーダムガンダム]]と[[カラミティガンダム]]両機の戦闘に巻き込まれて家族を失う。家族を失った後は、避難艇で出会ったオーブ軍人[[トダカ]]の勧めで[[プラント]]へ移住した。この悲劇が原因で、自身の家族がアスハの理想によって殺されたと強く思い込む様になり、それは娘のカガリやオーブに対する憎しみへと転化する事になっている。
プラントへの移住後は、そこで出会った[[ルナマリア・ホーク]]や[[レイ・ザ・バレル]]などと意気投合。優秀な成績でアカデミーを卒業し[[ザフト]]に入隊、「赤服」の一員となる。そして、新型[[モビルスーツ]]・[[インパルスガンダム]]を駆り、活躍。アーモリーワンでのMS強奪事件、[[ブレイク・ザ・ワールド]]を経て、オノゴロ島付近海における[[ザムザザー]]との戦闘でSEEDに覚醒してからは、目覚しい戦果を挙げていく事になる。その一方で、ザフトに復帰してきたアスランの存在には常に反感を抱いていた様で、命令無視の上に、強制労働させられていた市民を助ける為とはいえ、武器を持たない生身の兵士相手にモビルスーツで攻撃した事には、「戦争はヒーローごっこではない」と厳しい評価を下される事になる。
やがて、ディオキアの岬で、地球連合軍のエクステンデッドである[[ステラ・ルーシェ]]と出会う(正確には再会だが、お互いに忘れている)が、この時は彼女の素性を知らず、ロドニアのラボにおける戦いにて、襲撃してきた[[ガイアガンダム]]を撃破した結果、初めてその素性を知る事になった。その後は、軍規違反を分かった上で勝手にステラを連合軍の指揮官である[[ネオ・ロアノーク]]に返還してしまい、処分が下される身となっていたが、自身にまだ利用価値があると見ていたデュランダルによって一切不問の処置となる。しかし、これがシンの増長に拍車をかけていく事になり、更には連合に戻ったステラがベルリンで大量虐殺を行って、キラのフリーダムによって命を落とすという、かえって取り返しのつかない結末も招いてしまった。
その後、無敵を誇っていた[[フリーダムガンダム]]をインパルスの分離換装機能を利用して撃破したが、フリーダムのパイロットとの関係を知った上で、アスランに挑発する態度を取った為に、彼と決定的な対立の要因となる。そして、デスティニーガンダムを与えられた最初の任務ではデュランダルやレイの言葉に促されるまま、脱走兵として扱われたアスランの[[グフイグナイテッド]]を同乗していた[[メイリン・ホーク]]ごと撃墜してしまう。この件は、シンにとって大きな精神的ショックとなり、その後の戦闘でも多大な戦果を挙げていく事になったが、同時に精神的重圧によって、情緒不安定が激しくなってしまう事になる。
オペレーション・ラグナロクにおけるヘブンズベース攻防戦では、デストロイとの戦闘で素早く反応して格闘戦に持ち込み、瞬く間に3機を撃破。この類まれない戦果によって、シンはレイと共にネビュラ勲章を授与し、[[FAITH]]に任命されることになった。しかし、その後のオーブ戦では、[[インフィニットジャスティスガンダム]]に搭乗したアスランと再会。彼の説得を受けるものの、シンはあくまでもアスランを裏切り者として攻撃を繰り返したが、精神が不安定に陥っていたことが災いして敗北。ミネルバからの撤退命令を受けて撤退した。
オーブ戦後は、直後にロゴスの首魁である[[ロード・ジブリール]]によって、[[レクイエム]]を使用したプラントへの直接攻撃が行われた為、隊のメンバーと共に宇宙へと上がり、月のダイダロス基地の攻略作戦に参加。ザフトのロゴスとの戦いにおける勝利に貢献した。なお、原作以外の展開では、シンのデスティニーによってジブリールが倒されるという、ある意味で王道的展開になっている。しかしその後、デュランダルによって[[デスティニー・プラン]]の導入実行が宣言された上に、見せしめに近い形で反抗した連合艦隊を月のアルザッヘル基地ごと殲滅する事態が発生し、メサイアに招集されたシンは、デュランダルやレイの言葉に半ば従うまま、プランに反対表明を出したオーブと地球連合軍の同盟軍と、決戦を迎える事になる。
ザフトによって修復されたレクイエムを巡るメサイア攻防戦では、アスランのインフィニットジャスティスと再び交戦する事になるが、精神状態が不安定になりすぎていて、もはやその実力を発揮しきれるような状況ではなかった。その為、最終的には[[ルナマリア・ホーク|ルナマリア]]の搭乗するインパルスを敵と誤認して攻撃してしまい、間一髪で阻止したアスランの駆るインフィニットジャスティスにデスティニーを撃破され、月面上へ落下。崩壊していくメサイアを介抱したルナマリアと共に見届けながら、戦争は終結を迎えるのだった。
=== キャラクターとしての総評 ===
=== キャラクターとしての総評 ===