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| == 概要 == | | == 概要 == |
− | 南太平洋ソロモン諸島に存在する複数の島々からなる国家。太陽を国家のシンボルとしている。
| + | 南太平洋ソロモン諸島に存在する複数の島々からなる国家。[[太陽]]を国家のシンボルとしている。 |
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| 詳細な建国日は不明であるが、かつての[[西暦]]時代に行われた「再構築戦争/第三次世界大戦」が終戦した[[コズミック・イラ|C.E.]]9年に世界中で行われた国家再編成の時期に建国された。 | | 詳細な建国日は不明であるが、かつての[[西暦]]時代に行われた「再構築戦争/第三次世界大戦」が終戦した[[コズミック・イラ|C.E.]]9年に世界中で行われた国家再編成の時期に建国された。 |
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− | 元々はハワイ文化を持った現地民がソロモン諸島に作った国々だったのだが、再構築戦争の折に多くの日本人入植者が移住した事から技術開発をベースとした中立国へと変貌する。アニメ一作目の大戦期にはC.E.70年2月8日に代表首長[[ウズミ・ナラ・アスハ]]が行った中立宣言により徹底した中立主義を表明し(ただし民間レベルではプラント・連合双方と交流は継続していたのだが)、オーブの理念に従う限りナチュラル・コーディネイター双方を受け入れる姿勢から、開戦後は特に戦火を逃れた多くの人々が移住している。
| + | 元々はハワイ文化を持った現地民がソロモン諸島に作った国々だったのだが、再構築戦争の折に多くの日本人入植者が移住した事から技術開発をベースとした中立国へと変貌する。アニメ一作目『SEED』の大戦期にはC.E.70年2月8日に代表首長[[ウズミ・ナラ・アスハ]]が行った中立宣言により徹底した中立主義を表明し(ただし民間レベルではプラント・連合双方と交流は継続していたのだが)、オーブの理念に従う限りナチュラル・コーディネイター双方を受け入れる姿勢から、開戦後は特に戦火を逃れた多くの人々が移住している。 |
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| しかし、『機動戦士ガンダムSEED』では、[[地球連合軍]]の協力要請を拒否した故に侵攻に遭い([[オーブ解放作戦]])、激しく抵抗したが遂には抗い切れなくなり、最終的にウズミ・ナラ・アスハとオーブの閣僚たちが主要[[施設]]と共に[[自爆]]して、連合軍の占領下に置かれてしまう。 | | しかし、『機動戦士ガンダムSEED』では、[[地球連合軍]]の協力要請を拒否した故に侵攻に遭い([[オーブ解放作戦]])、激しく抵抗したが遂には抗い切れなくなり、最終的にウズミ・ナラ・アスハとオーブの閣僚たちが主要[[施設]]と共に[[自爆]]して、連合軍の占領下に置かれてしまう。 |
− | 『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』ではユニウス条約に明記された「戦前の国境線を差し戻す」との規定により地球連合軍の占領から主権を回復し、[[カガリ・ユラ・アスハ]]が代表首長に就任したが、プラントとの国交と交流を巡っては地球連合軍から圧力を掛けられている立場にあり、一度占領された事実もあり、以前ほど不可侵の立場にはないという微妙な立場となっている<ref>大西洋連邦大統領[[ジョゼフ・コープランド]]は[[ロード・ジブリール]]の「怖いのはオーブですか?」の問いに言葉を濁しながらも肯定しており、オーブを軽視していないが、ジブリールは「あんなちっぽけな国」と侮っている。そのやり取りからも地球連合内部でのオーブは意見が割れている事を窺わせる。</ref>。 | + | 『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』ではユニウス条約に明記された「戦前の国境線を差し戻す」との規定により地球連合軍の占領から主権を回復し、[[カガリ・ユラ・アスハ]]が代表首長に就任したが、プラントとの国交と交流を巡っては地球連合軍から圧力を掛けられている立場にあり、一度占領された事実もあり、以前ほど不可侵の立場にはないという微妙な立場となっている<ref>[[大西洋連邦]]大統領[[ジョゼフ・コープランド]]は[[ロード・ジブリール]]の「怖いのはオーブですか?」の問いに言葉を濁しながらも肯定しており、オーブを軽視していないが、ジブリールは「あんなちっぽけな国」と侮っている。そのやり取りからも地球連合内部でのオーブは意見が割れている事を窺わせる。</ref>。 |
| [[地球連合]]と[[プラント]]との開戦後の[[アークエンジェル]]によるカガリ拉致によって、[[ザフト]]侵攻によるセイラン家崩壊までセイラン首長家主導により地球連合軍へ協力する形となる。 | | [[地球連合]]と[[プラント]]との開戦後の[[アークエンジェル]]によるカガリ拉致によって、[[ザフト]]侵攻によるセイラン家崩壊までセイラン首長家主導により地球連合軍へ協力する形となる。 |
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| カガリの復帰後は[[ギルバート・デュランダル]]による[[デスティニー・プラン]]宣言を友好国であるスカンジナビア王国と共に拒否し、[[クライン派]]や地球連合軍の残存勢力と協力してデュランダル打倒に成功した。 | | カガリの復帰後は[[ギルバート・デュランダル]]による[[デスティニー・プラン]]宣言を友好国であるスカンジナビア王国と共に拒否し、[[クライン派]]や地球連合軍の残存勢力と協力してデュランダル打倒に成功した。 |
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− | 現実に存在する「アラブ首長国連邦」と混同するのか、「オーブ首長国連邦」等と書く人がたまにいるが、[[誤字|間違い]]である(ただし、設定面ではモデルとなった国家の一つであるために強ち間違いでもないかもしれない)。
| + | 劇中では被害者サイドになりがちであるが、「武装中立」を唱える一方で[[ストライクガンダム]]など5機の[[GUNDAM|G兵器]]など数々の兵器を極秘裏に開発保有しており<ref>そもそもアストレイシリーズ自体が5機のG兵器のデータを盗用して製造されたものである。</ref>、特に『SEED』と『SEED DESTINY』の間の時系列にあたる[[外伝]][[漫画|コミック]]『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』では、オーブがユニウス条約に加盟していないとはいえ、'''条約に違反する兵器[[ミラージュコロイド]]を導入し、敵国への攻撃目的を踏まえた設計'''に加え、秘匿した[[フリーダムガンダム]]([[ザフト]]製)のフレームを解析してエクリプスガンダムを開発する等、表沙汰になれば「中立」という立場が崩壊する<ref>「エクリプス(日食)」というネーミング自体が、存在が表沙汰になれば([[太陽]]が国家シンボルである)オーブが失墜してしまう事を意味するモノである。</ref>極めて危険な事をやっており、'''「[[シン・アスカ|シン]]の『綺麗事はアスハのお家芸』という台詞は(ツッコミの意味で)間違いではなかった」'''とよくネタにされる。 |
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− | 劇中では被害者サイドになりがちであるが、武装中立と言っておきながらストライクなど5機のGなど数々の兵器を極秘裏に開発保有しており<ref>そもそもアストレイシリーズ自体が5機のGのデータを盗用して製造されたものである。</ref>、特に「SEED」と「SEED DESTINY」の間の時系列にあたる[[外伝]][[漫画|コミック]]「SEED ECLIPSE」ではユニウス条約に加盟していないとはいえ、'''条約の違反するミラージュコロイドを導入し敵国への攻撃目的を踏まえた設計'''に加え、秘匿したフリーダムのフレームを解析しエクリプスガンダムを作成するなど、表沙汰になれば「中立」という立場が崩壊する<ref>エクリプスというネーミング自体が、表沙汰になればオーブが失墜することを、日食と国家シンボルの太陽にかけてのモノであるため、承知の上で開発している。</ref>極めて危険な事をやっており、'''「シンの『綺麗事はアスハのお家芸』という台詞は(ツッコミの意味で)間違いではなかった」'''とよくネタにされる。
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| === 政治体制 === | | === 政治体制 === |
− | 国家元首及び国政の最高責任者は代表首長。日本移民流入前から存在した現地人の有力者が「氏族」として君臨しており、彼らの支配する枢密院と一般国民が参画する議会の合議制となっている。そして氏族のうち、とりわけ地位の高いものがオーブ五大氏族と呼ばれ、代表首長はそこから一般選挙で選ばれる仕組み。この「五大氏族」は断絶や離脱が発生した場合には繰り上がるが発生するため、「SEED」一作目の時代ではアスハ家とサハク家、他3つがその地位にあったものの、「DESTINY」の時代ではセイラン家、トキノ家、マシマ家、キオウ家、アスハ家の族長が着任している。また、「DESTINY」作中でアスハ家を除いた族長は戦闘中に他界したため、カガリの復帰後はメンバーがさらに更新されている。また、オーブ国軍の統帥権を代表首長が持っている。
| + | 国家元首及び国政の最高責任者は代表首長。日本移民流入前から存在した現地人の有力者が「氏族」として君臨しており、彼らの支配する枢密院と一般国民が参画する議会の合議制となっている。そして氏族のうち、とりわけ地位の高いものがオーブ五大氏族と呼ばれ、代表首長はそこから一般選挙で選ばれる仕組み。この「五大氏族」は断絶や離脱が発生した場合には繰り上がるが発生するため、『SEED』の時代ではアスハ家とサハク家、他3つがその地位にあったものの、『SEED DESTINY』の時代ではセイラン家、トキノ家、マシマ家、キオウ家、アスハ家の族長が着任している。また、『SEED DESTINY』作中でアスハ家を除いた族長は戦闘中に他界したため、カガリの復帰後はメンバーがさらに更新されている。また、オーブ国軍の統帥権を代表首長が持っている。 |
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| === 軍事体制 === | | === 軍事体制 === |
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| ;アメノミハシラ | | ;アメノミハシラ |
| :オーブが建造に着手していた[[軌道エレベーター]]施設。[[第1次連合・プラント大戦]]が始まったため、建造は中止に追い込まれており、先行して完成していたステーション部分は軍事工廠として利用されている。 | | :オーブが建造に着手していた[[軌道エレベーター]]施設。[[第1次連合・プラント大戦]]が始まったため、建造は中止に追い込まれており、先行して完成していたステーション部分は軍事工廠として利用されている。 |
− | :本編では一切言及されず、外伝の『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』シリーズでの出番が多い。[[ロンド・ミナ・サハク]]の居城となっている。 | + | :本編では一切言及されず、[[外伝]]作品『[[機動戦士ガンダムSEED ASTRAY]]』シリーズでの出番が多い。[[ロンド・ミナ・サハク]]の居城となっている。 |
− | :第1次連合・プラント大戦直後には地球連合軍の襲撃を受けた<ref>プラントの独立や月面プトレマイオス基地を失った連合にとって宇宙での生産設備確保は急務だったため。</ref>こともあり、各勢力も重要な施設として認識している事が窺える。 | + | :第1次連合・プラント大戦直後には地球連合軍の襲撃を受けた<ref>[[プラント]]の独立や[[月|月面]]プトレマイオス基地を失った[[地球連合軍]]にとって[[宇宙]]での生産設備確保は急務だったため。</ref>事もあり、各勢力も重要な施設として認識している事が窺える。 |
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| == 登場作品 == | | == 登場作品 == |
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| : | | : |
| ;[[スーパーロボット大戦UX]] | | ;[[スーパーロボット大戦UX]] |
− | :カガリは連邦議会の対応がメインで、主要人物達も本編開始直後に竜宮島に出向する為、オーブ本国は登場しない。[[竜宮島]]に本拠地を持つ対[[フェストゥム]][[組織]]「[[アルヴィス]]」を極秘裏に支援している<ref>カガリ曰く「永世中立とは、人類の敵に対してもそうであるわけではない」との事。</ref>。 | + | :カガリは連邦議会の対応がメインで、主要人物達も本編開始直後に竜宮島に出向する為、オーブ本国は登場しない。[[竜宮島]]に本拠地を持つ対[[フェストゥム]][[組織]]「[[アルヴィス]]」を極秘裏に支援している<ref>[[カガリ・ユラ・アスハ|カガリ]]曰く「永世中立とは、人類の敵に対してもそうであるわけではない」との事。</ref>。 |
− | :また、[[アスラン・ザラ]]が裏方として世界を駆け回っているためか、ラクスの計らいかは不明だが、シン・アスカと[[ルナマリア・ホーク]]の両名が[[ザフト]]からオーブ国防軍に出向している。 | + | :また、[[アスラン・ザラ]]が裏方として世界を駆け回っているためか、あるいは[[プラント]]議長[[ラクス・クライン]]の計らいなのかは不明だが、[[シン・アスカ]]と[[ルナマリア・ホーク]]の両名が[[ザフト]]からオーブ国防軍に出向している。 |
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| === Scramble Commanderシリーズ === | | === Scramble Commanderシリーズ === |
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| == 余談 == | | == 余談 == |
| *『[[機動戦士ガンダムSEED]]』と『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』の監督である福田己津央氏は、オーブという国家について「(福田監督)自身が考えた『'''[[日本]]の理想の姿'''』といったイメージを投影して創り上げた」と語っている。 | | *『[[機動戦士ガンダムSEED]]』と『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』の監督である福田己津央氏は、オーブという国家について「(福田監督)自身が考えた『'''[[日本]]の理想の姿'''』といったイメージを投影して創り上げた」と語っている。 |
| + | *現実に存在する「アラブ首長国連邦」と混同するのか、「オーブ首長国連邦」等と書く人がたまにいるが、[[誤字|間違い]]である(ただし、設定面ではモデルとなった国家の一つであるために強ち間違いでもないかもしれない)。 |
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| == 脚注 == | | == 脚注 == |