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− 地球連合は開戦当初の戦闘でプラントを直接核攻撃することで戦争の早期終結を目論んだが阻止され、戦争はロゴスの思惑を外れ長引くことになった。戦中では[[オーブ連合首長国|オーブ]]国内の政情から同国も連合に加盟し、地球連合は引き締めを図ったものの、主導国である大西洋連邦の実質独裁化が進んだ結果、連合加盟国内で独立運動や内輪揉めが発生。加盟国からはザフトに救援を求め、駐屯さえも受け入れる国家が出始めた。これに業を煮やした[[ロゴス]]は独断で私兵[[ファントムペイン]]を用いて[[デストロイガンダム]]によるドイツ・[[ベルリン]]の無差別焼き討ちを敢行。これにより先の加盟国や住民の不満はピークに達し、[[ギルバート・デュランダル]]の演説による悪行の暴露や世論操作も功をなし地球圏は反ロゴス暴動の様相を見せる。+
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− その後、地球連合の主導三大理事国であったユーラシア連邦と東アジア共和国が反ロゴスを旗印に反ロゴス陣営(ザフト)に寝返った結果、[[ヘブンズベース]]、[[ダイダロス基地]]と拠点を次々に陥落されていき、地球連合軍の事実上の指導者である[[ロード・ジブリール]]も討たれる事となった。ジブリールが窮地に立たされた際に発射した反射衛星砲「[[レクイエム]]」はプラント本国に打撃を与えもしたが、これはザフトに奪取・修復されたことによってその戦力となってしまう。+
− この戦争により[[ヤキン・ドゥーエ戦役]]以降高まっていた反連合の機運は最高潮に達し、最終的に加盟国が次々と独立して[[大西洋連邦]]は完全な機能不全に陥った。「SEED DESTINY」は政治的・歴史的に見れば、'''[[地球連合]]と言う組織が内部崩壊していく様を描いた物語'''と言える。+
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→概要と経緯
コズミック・イラ73年10月にプラント領の[[スペースコロニー|工業用コロニー]]「[[アーモリーワン]]」にて製造されていた[[カオスガンダム|カオス]]、[[アビスガンダム|アビス]]、[[ガイアガンダム|ガイア]]の3機が強奪されたことを皮切りに、[[ザフト]]脱走兵による[[ユニウスセブン]]の残骸が[[地球]]に落とされる「[[ブレイク・ザ・ワールド]]」が発生。この事件が切っ掛けとなり、[[地球連合]]が容疑者引き渡しと政権運営の譲渡を要求。これによって再び[[地球連合]]と[[プラント]]間での戦争が勃発する。もっとも地球上の多くの国家はブレイク・ザ・ワールドで受けた被害からの復興作業、救難活動に忙しく<ref>国際緊急事態管理機構から地球全体に非常事態が宣言され、連合軍及び各国の全軍に災害出動命令が出されていた。またプラントもデュランダル議長がザフト軍による大規模な復興支援を地球連合国家に行うよう迅速な対応を見せていた。</ref>、事実上連合の中でも特にスポンサーである[[ロゴス]]、そして[[ブルーコスモス]]の影響の強かった大西洋連邦が主導で行った戦争であった<ref>大西洋連邦大統領のジョゼフ・コープランドは戦争には積極的では無かったが、ロゴスの後ろ盾あって当選したため仕方なく指示に従った様子。</ref>。
コズミック・イラ73年10月にプラント領の[[スペースコロニー|工業用コロニー]]「[[アーモリーワン]]」にて製造されていた[[カオスガンダム|カオス]]、[[アビスガンダム|アビス]]、[[ガイアガンダム|ガイア]]の3機が強奪されたことを皮切りに、[[ザフト]]脱走兵による[[ユニウスセブン]]の残骸が[[地球]]に落とされる「[[ブレイク・ザ・ワールド]]」が発生。この事件が切っ掛けとなり、[[地球連合]]が容疑者引き渡しと政権運営の譲渡を要求。これによって再び[[地球連合]]と[[プラント]]間での戦争が勃発する。もっとも地球上の多くの国家はブレイク・ザ・ワールドで受けた被害からの復興作業、救難活動に忙しく<ref>国際緊急事態管理機構から地球全体に非常事態が宣言され、連合軍及び各国の全軍に災害出動命令が出されていた。またプラントもデュランダル議長がザフト軍による大規模な復興支援を地球連合国家に行うよう迅速な対応を見せていた。</ref>、事実上連合の中でも特にスポンサーである[[ロゴス]]、そして[[ブルーコスモス]]の影響の強かった大西洋連邦が主導で行った戦争であった<ref>大西洋連邦大統領のジョゼフ・コープランドは戦争には積極的では無かったが、ロゴスの後ろ盾あって当選したため仕方なく指示に従った様子。</ref>。
地球連合は開戦当初の戦闘でプラントを直接核攻撃することで戦争の早期終結を目論んだが阻止され、戦争はロゴスの思惑を外れ長期化した。戦中では[[オーブ連合首長国|オーブ]]国内の政情から同国も連合に加盟し、地球連合は引き締めを図ったものの、国力が疲弊したユーラシア連邦は既に大西洋連邦を抑える力がなく、赤道連合やスカンジナビア王国といった中立国家もオーブ同様に地球連合加盟を余儀なくされる。
結果、連合の主導国である大西洋連邦の実質的な独裁化が進み、連合加盟国内で独立運動や内輪揉めが発生。ユーラシア連邦の西側地域は独立運動に発展し、ザフトに救援を求め、ザフト軍駐留を受け入れる都市が多数現れる。これに業を煮やした[[ロゴス]]は独断で私兵[[ファントムペイン]]を用いて[[デストロイガンダム]]による[[ベルリン]]を含むユーラシア連邦西側地域への無差別焼き討ちを敢行。三都市が壊滅に追い込まれ、反連合機運はピークに達し、[[ギルバート・デュランダル]]の演説による悪行の暴露や、かなりの誇張が入った世論操作も功をなし地球圏は反ロゴス暴動の様相を見せる。
その後、地球連合の三大国であったユーラシア連邦と東アジア共和国所属の幾つかの部隊が、反ロゴスを旗印に反ロゴス陣営(ザフト)に寝返った結果、[[ヘブンズベース]]、[[ダイダロス基地]]と拠点を次々に陥落されていき、地球連合軍の事実上の指導者である[[ロード・ジブリール]]も討たれる事となった。ジブリールが窮地に立たされた際に発射した反射衛星砲「[[レクイエム]]」はプラント本国に打撃を与えもしたが、これはザフトに奪取・修復されたことによってその戦力となってしまう。
その後、デュランダルが「[[デスティニープラン]]」を提唱。世界中が混乱に包まれる中、オーブは明確に反対を表明し、「デスティニープラン」に反対するザフトの一部の人物達も離反する。ザフトがレクイエムによって連合軍の月面基地アルザッヘルを破壊した事を契機とし、連合残存部隊とオーブ軍は合流。プラント-ザフトと決戦を行う。最終的にザフトは敗退し、プラントおよびザフトの最高指導者であるデュランダルが死亡した事によって「デスティニープラン」は頓挫した。この戦争の終結後、オーブとプラントは和平し、[[キラ・ヤマト]]と[[ラクス・クライン]]は共にプラントへと渡って再び表舞台へと昇ることとなった。
その後、デュランダルが「[[デスティニープラン]]」を提唱。世界中が混乱に包まれる中、オーブは明確に反対を表明し、「デスティニープラン」に反対するザフトの一部の人物達も離反する。ザフトがレクイエムによって連合軍の月面基地アルザッヘルを破壊した事を契機とし、連合残存部隊とオーブ軍は合流。プラント-ザフトと決戦を行う。最終的にザフトは敗退し、プラントおよびザフトの最高指導者であるデュランダルが死亡した事によって「デスティニープラン」は頓挫した。この戦争の終結後、オーブとプラントは和平し、[[キラ・ヤマト]]と[[ラクス・クライン]]は共にプラントへと渡って再び表舞台へと昇ることとなった。
それ以降の動向は不明だが、少なくとも地球連合とプラント、ナチュラルとコーディネイターの大規模な戦争はひとまず収束したとされている。
その後の世界を描いた『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY 天空の皇女』では地球連合軍は作中で「アメノミハシラ」へ[[アガメムノン級宇宙母艦]]数隻を派遣するなど対外戦闘を行える程度には軍事力の回復を果たしており、少なくともロゴス崩壊の混乱を脱して連合は徐々に安定期に入りつつあることが窺える。その反面で地球連合軍の戦力回復の影響もあり、プラント政府関係者には連合を明確に敵視する政治家も確認できるなど、地球連合とプラントは一種の冷戦構造になっている事が窺える。
ただし、プラントとナチュラルの民間研究施設と共同研究が実施されるなど、戦前以前の様な露骨な対立関係は鳴りを潜めており、火種を抱えつつも以前より安定した国際情勢が維持されている。
== 関連人物 ==
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