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− | 『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』において、[[碇ゲンドウ]]が立案し、人類補完委員会に提唱。その実行のために設けられた下部機関であり、ゲンドウが司令となった特務機関[[ネルフ]]において遂行されている謎の計画。
| + | '''人類補完計画'''は、「[[エヴァンゲリオンシリーズ]]」における用語のひとつ。 |
− | ※以下の内容は主としてTV版の人類補完計画について説明しています<ref>『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』ではストーリーが大幅に改められ、人類補完計画についてもその内容は異なるとのアナウンスがある為。</ref>。
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| + | 本項では原則TV版の人類補完計画を中心として説明する。なお『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』ではストーリーが大幅に改められ、人類補完計画についてもその内容は異なるものになるとのアナウンスがなされている。 |
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| == 概要 == | | == 概要 == |
| + | 『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』において、[[碇ゲンドウ]]の立案・指揮のもと特務機関[[ネルフ]]において遂行されている謎の計画。 |
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| その目的について、劇中では「'''できそこないの群体としてすでに行き詰った人類を完全な単体として人工進化させる'''」ことであると説明されており、発動のためには概ね以下の手順を踏む必要がある。 | | その目的について、劇中では「'''できそこないの群体としてすでに行き詰った人類を完全な単体として人工進化させる'''」ことであると説明されており、発動のためには概ね以下の手順を踏む必要がある。 |
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| こうして順調に完遂するかに思われた人類補完計画であったが、結果的にはシンジの意思によって頓挫することになる。様々な偶然の重なりによって、人類補完計画は「ロンギヌスの槍(オリジナル)+初号機(ユイ)+シンジ+リリス(レイ)+アダム(カヲル)」という組み合わせにより行われた。これはゼーレにとって想定外の展開であった。本来、初号機を用いた補完にシンジは不要であった。また、リリスを用いて補完を行う際には、ロンギヌスの槍(オリジナル)によりそれを制御することが必要だった。しかし、融合体の乱入が想定外であったためそれを行うことはできず、リリス(レイ)とアダム(カヲル)は自らの意思で行動することができた。生命の樹のコアとなったシンジは、リリス(レイ)及びアダム(カヲル)と触れ合い、「補完」の世界を選ばず「現実の世界」で生きることを選択。その結果、黒き月及び融合体は崩壊。シンジの意思を受けた初号機(ユイ)はロンギヌスの槍(オリジナル)を用いて、アンチA.T.フィールドを発生させていた量産機のコアを破壊する。こうして人類補完計画は中断され、シンジは[[惣流・アスカ・ラングレー|アスカ]]と共にたった2人、現実の世界へと帰還する。この際には、幾つかの魂の群れは初号機と共に宇宙へ広がっていく描写が見られ、かつての白き月と黒き月のように、宇宙における生命の拡散機構が働いてる様子が伺える。シンジとアスカは、「補完が否定された世界」における、最初の男女になったとも言える。 | | こうして順調に完遂するかに思われた人類補完計画であったが、結果的にはシンジの意思によって頓挫することになる。様々な偶然の重なりによって、人類補完計画は「ロンギヌスの槍(オリジナル)+初号機(ユイ)+シンジ+リリス(レイ)+アダム(カヲル)」という組み合わせにより行われた。これはゼーレにとって想定外の展開であった。本来、初号機を用いた補完にシンジは不要であった。また、リリスを用いて補完を行う際には、ロンギヌスの槍(オリジナル)によりそれを制御することが必要だった。しかし、融合体の乱入が想定外であったためそれを行うことはできず、リリス(レイ)とアダム(カヲル)は自らの意思で行動することができた。生命の樹のコアとなったシンジは、リリス(レイ)及びアダム(カヲル)と触れ合い、「補完」の世界を選ばず「現実の世界」で生きることを選択。その結果、黒き月及び融合体は崩壊。シンジの意思を受けた初号機(ユイ)はロンギヌスの槍(オリジナル)を用いて、アンチA.T.フィールドを発生させていた量産機のコアを破壊する。こうして人類補完計画は中断され、シンジは[[惣流・アスカ・ラングレー|アスカ]]と共にたった2人、現実の世界へと帰還する。この際には、幾つかの魂の群れは初号機と共に宇宙へ広がっていく描写が見られ、かつての白き月と黒き月のように、宇宙における生命の拡散機構が働いてる様子が伺える。シンジとアスカは、「補完が否定された世界」における、最初の男女になったとも言える。 |
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− | また、ユイの「自分自身の形をイメージできれば誰もがヒトの姿に戻れる」」という台詞からすると、他のLCLに還元されてしまった者達も現実世界で生きていく事を望めば、シンジやアスカの様に帰還する事はできるとの解釈は可能なので、表面的に見ればバッドエンドではあるが、希望は残されているといえる。<ref>ただし、プロデューサーの大月俊倫は当時の社会状況や庵野自身が当時問題を抱えていたことに触れた上で、「生存者はシンジとアスカだけで他の人々が帰還できたかは一切不明」が制作側としても公式見解とも受け取れる言葉を残している。曰く「シンジとアスカだけ生き残るという破滅的な形で終わりましたから、あの続きはありえないんですよ」</ref> | + | また、ユイの「自分自身の形をイメージできれば誰もがヒトの姿に戻れる」」という台詞からすると、他のLCLに還元されてしまった者達も現実世界で生きていく事を望めば、シンジやアスカの様に帰還する事はできるとの解釈は可能なので、表面的に見ればバッドエンドではあるが、希望は残されているといえる。<ref>ただし、プロデューサーの大月俊倫氏は当時の社会状況や庵野監督がプライベート面で問題を抱えていたことに触れた上で、「生存者はシンジとアスカだけで他の人々が帰還できたかは一切不明」が制作側としても公式見解とも受け取れる言葉を残している。曰く「シンジとアスカだけ生き残るという破滅的な形で終わりましたから、あの続きはありえないんですよ」</ref> |
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| なお、これらが劇場版(現在は「新劇場版」と区別するため「旧劇場版」と呼称されるもの)で描かれた結末となっている。 | | なお、これらが劇場版(現在は「新劇場版」と区別するため「旧劇場版」と呼称されるもの)で描かれた結末となっている。 |
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| == 余談 == | | == 余談 == |
− | | + | *漫画版では人類補完計画発動までの流れはほぼ同じだが、発動後の対話のシーンでカヲルがいない、アスカがLCLに還元される様が描写されるなど細部が異なっている。 |
− | *漫画版では人類補完計画発動までの流れはほぼ同じだが、発動後の対話のシーンでカヲルがいない、アスカがLCLに還元される様が描写されるなど細部が違う。 | |
| **最終話では、「'''ほぼ全てが元通りとなり、エヴァも使徒も存在しない世界に再構築される'''」というエンディングになっている。シンジは高校受験を控えたごく普通の中学生となり、友人の見送りを受けつつ東京の高校の受験のために上京するところが描かれている。性格も前向きになっており、物語冒頭の独白を繰り返しつつ「自分の歩く道は自分で探す」という一言で締めくくられる。 | | **最終話では、「'''ほぼ全てが元通りとなり、エヴァも使徒も存在しない世界に再構築される'''」というエンディングになっている。シンジは高校受験を控えたごく普通の中学生となり、友人の見送りを受けつつ東京の高校の受験のために上京するところが描かれている。性格も前向きになっており、物語冒頭の独白を繰り返しつつ「自分の歩く道は自分で探す」という一言で締めくくられる。 |
| **人間関係はリセットされており、アスカとは駅の混雑で難儀している所を助けたのが初対面(デジャビュは感じている)。ついでにケンスケとも出会っている。トウジやミサトの姿は描かれていないため、発動前に死亡した人間が復活しているかどうかは不明。 | | **人間関係はリセットされており、アスカとは駅の混雑で難儀している所を助けたのが初対面(デジャビュは感じている)。ついでにケンスケとも出会っている。トウジやミサトの姿は描かれていないため、発動前に死亡した人間が復活しているかどうかは不明。 |
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