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− 家を出た母親の帰りを待っており、ウッソが[[リガ・ミリティア]]に関わってカサレリアから離れてしまう事を快く思っていなかった。自身もカサレリアから離れたことで、半ば自暴自棄に陥ることもあり、カサレリアの「ひなげしの花」(番組の挿入歌タイトル「ひなげしの旅のむこう」の元で、シャクティ役の黒田由美氏が熱唱)を必死に植えながら、泣き叫ぶ[[カルルマン・ドゥカートゥス|カルル]]をなだめようともせず涙を浮かべるシーンはシャクティの心を表現していると言える。+
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− その後、ウッソが両親探しに[[宇宙]]に上がったことで、シャクティ自身もウッソに刺激を受けて密かにリーンホースに乗船。しかし、宇宙での[[ザンスカール帝国]]との戦闘で艦が損傷、宇宙に投げ出される。そこをザンスカール帝国のパトロール艇に助け出されるのだが、ここにきて唐突に彼女の素性が判明。シャクティは現ザンスカール帝国の[[女王]][[マリア・ピァ・アーモニア]]の娘であり、何度も顔を合わせた[[クロノクル・アシャー]]の姪(シャクティにとっては叔父さん)ということが判明する。この事実をシャクティも直ぐに受け入れられなかったが、ザンスカール帝国本国で久方ぶりに母マリアと会うこととなる。しかし、マリアは女王として以前とかけ離れた生き方をしており、カサレリアの母であることを頑なに信じることができなかった。しかし、マリアのシャクティに対する愛情は本物であり、シャクティもそれを感じ取って以後は母を受け入れた。+
− この出来事を経たシャクティは女王マリアの娘という自覚に目覚め、争いを無くすべく自分から率先してザンスカール帝国に赴くことが多くなり、ウッソ自身もそんなシャクティの行動にとまどいを感じていたが、やがて[[エンジェル・ハイロゥ]]というザンスカール帝国の最終兵器の存在に関わることでウッソ自身もシャクティの行動を認め、その手助けをする。そんな中で母マリアは戦場で死亡し、その意思を継ぎ、母の願いと自分の願いを一心に受け止めたシャクティはエンジェル・ハイロゥで祈り、憎しみや妬みが支配する戦場をエンジェル・ハイロゥの力を使って鎮めた。+
− その後は故郷カサレリアに戻り、元の日常生活に戻っている。+
− (ザンスカールに保護されて以降は薄緑色の洋服を着ていたが、カサレリア帰還後はかつてと同じ古着に戻っている)+
− 彼女が何らかのアクションを起こす度に死人が出る事が多い(その最たる例がウッソの母である[[ミューラ・ミゲル]])。もちろんシャクティ自身が手を下した訳でも、悪気がある訳でもないのだが、(あくまで彼女なりの善意から来るとはいえ)考えが浅い迂闊な行動が多く見られ、その結果としてウッソを初めとする少なからぬキャラを危機に陥れているのも事実である。+
− さらにそういった行動に対して反省や成長も見られない点から、視聴者からは'''「不幸を呼ぶ女」'''と皮肉交じりに言われ、批判される事も多い。また、作中においても仲間から「病気が始まった」と言われるなど、ある程度意図して負の描写がなされている。とはいえ、彼女が民間人の少女でしかない点、育って来た環境が特殊だった点、11歳のまだ子供である点などを考えると、致し方ない面もあり、何よりこうした行動を一貫して取ってきた彼女だからこそ、最後の大団円を迎えたとも言える。+
− 良くも悪くも、『Vガンダム』と言う作品を象徴するヒロインといえるだろう。+
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{{登場人物概要
{{登場人物概要
| 外国語表記 = [[外国語表記::Shahkti Kareen]]
| 外国語表記 = [[外国語表記::Shahkti Kareen]]
| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]]
| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]]*{{登場作品 (人物)|機動戦士Vガンダム}}
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| 声優 = 黒田由美(現:市原由美)
| 声優 = 黒田由美(現:市原由美)
| キャラクターデザイン = {{キャラクターデザイン|逢坂浩司}}
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| SRWでの分類 = [[サポートユニット]]
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{{登場人物概要
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| 性別 = 女
| 性別 = 女
| 年齢 = 11歳
| 年齢 = 11歳
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| 出身 = サイド2コロニー・アメリア → [[ポイント・カサレリア|カサレリア]]
| 所属 = [[民間人]]
| 所属 = [[民間人]]
| 特技 = カルルの好きなミルクの温度がわかる
| 特技 = カルルの好きなミルクの温度がわかる
| 趣味 = フランダースと散歩、花の世話
| 趣味 = フランダースと散歩、花の世話}}
}}
'''シャクティ・カリン'''は『[[機動戦士Vガンダム]]』の[[ヒロイン]]。
'''シャクティ・カリン'''は『[[機動戦士Vガンダム]]』の[[ヒロイン]]。
== 概要 ==
== 概要 ==
=== 人物 ===
[[ポイント・カサレリア|カサレリア]]に住む、[[ウッソ・エヴィン]]の幼なじみの少女。そして隣人でもある。
[[ポイント・カサレリア|カサレリア]]に住む、[[ウッソ・エヴィン]]の幼なじみの少女。そして隣人でもある。
大人しい性格をしているが、優しく思いやりのある心の持ち主。家庭的で面倒見も非常に良く、年下の子供達の世話も進んで行い、包み込む様に接する母性的な面も作中で度々見せている。家事のみでなく医療に関しても多少ながら心得ており、包帯術や簡易的な手術をこなした事もある。また、ウッソと同様、[[ニュータイプ]]として高い素養を秘めており、作中当初より非常に優れた感知能力を発揮している。小説版では養子が優れている、気品がある等と評されている点からも、美少女として扱われている模様。
物語の中盤、事故に巻き込まれ、[[ザンスカール帝国]]で自らの出生の真実を知ったのを機に、徐々に芯の強さを発揮していく事になるのだが、シャクティ自身が元々持っていた「善意」と合わさった結果、時として考えの浅い迂闊な行動が目立つ様にもなっており、その結果としてウッソを初めとする少なからぬキャラを危機に陥れてしまったり、死人が出てしまう事も少なくない(その最たる例がウッソの母である[[ミューラ・ミゲル]])。もちろんシャクティ自身が手を下した訳でも、悪気がある訳でもなく<ref>ミューラの死の際は、[[トラウマイベント|自らの行動が原因で彼女を死なせてしまった事]]を深く悲しんでいた。</ref>、彼女がまだ11歳の子供である上に「民間人の少女」としての視点でしか戦争を見れなかった点、戦争を強く否定しながらも育って来た環境が特殊だった点等を考えると、ある程度は致し方なかった面もあり、何よりこうした行動を一貫して取ってきた彼女だからこそ、最後の大団円を迎えたとも言える。良くも悪くも、『Vガンダム』と言う作品を象徴するヒロインといえるだろう。
=== 生い立ち ===
サイド2のスペースコロニー・アメリアで、当時は占い師として活躍していた[[マリア・ピァ・アーモニア]]の娘として生まれ(父親は不明)、4歳の頃までは実母である彼女と叔父である[[クロノクル・アシャー]]の三人で、貧しいながらもささやかな幸せを享受する日々を送っていた。
しかし、そんな日々もマリアの特殊な力に目を付けていた[[フォンセ・カガチ]]によって壊されてしまう事になり、彼女を指導者として擁立し従わせる為の「人質」にされてしまったシャクティは、カガチに金で雇われた男女に誘拐されてしまい、そのまま地球へ降下する事になる。まだ4歳の少女であったこの時のシャクティは、記憶があやふやになっており(マリアに子守唄として聞かされていた「ヒナゲシの旅の向こうに」の歌詞だけはうっすらと覚えていた)、何も事情を知らなかった彼女は、金目当てで自身を誘拐した男女が「実の両親」であると誤解してしまう事に繋がっている。
地球へ降下してから直ぐに、「父」と信じていた男は病死。「母」と信じていた女も8歳の頃に金を持ち逃げする形で失踪してしまい、失踪の真実に気付いていたと思われるハンゲルグ夫妻からは、自分達やウッソと共に同居する事を提案される。しかし、彼女が帰ってくると信じようとしていたシャクティは<ref>と言うよりも、本当の所のシャクティ自身も、母親に捨てられた事実に気付きながらも、それを受け入れられなかったと思われる。</ref>、あくまでも自分の家で一人待ち続ける事を主張。心配する夫妻に援助を受けながらも家で暮らし続け、失踪から3年の間に夫妻も身を隠したのを機に、家でウッソと共同生活を始め、母の帰りを待ち続ける事になる。
=== 劇中の活躍 ===
家を出て3年間も戻っていない母親の帰りを待ち続ける中、ウッソと共に[[ザンスカール帝国]]の地球への降下・侵攻作戦に巻き込まれる事になり、それを切っ掛けにウッソがなし崩し的に[[リガ・ミリティア]]に関わってカサレリアから離れてしまう事を快く思っていなかった。その後、自身もカサレリアから離れた事で、一時期半ば自暴自棄に陥っており、カサレリアの「ひなげしの花」(番組の挿入歌タイトル「ひなげしの旅のむこう」の元で、シャクティ役の黒田由美氏が熱唱)を必死に植えながら、泣き叫ぶ[[カルルマン・ドゥカートゥス|カルル]]をなだめようともせず涙を浮かべるシーンはシャクティの心を表現していると言える。
その後、ウッソが両親探しに[[宇宙]]に上がったことで、シャクティ自身もウッソに刺激を受けて密かにリーンホースに乗船する。しかし、宇宙での[[ザンスカール帝国]]との戦闘で艦が損傷したのが原因で宇宙に投げ出され、宇宙漂流する中でザンスカール帝国のパトロール艇に助け出されるのだが、ここにきて唐突に彼女の素性が判明。シャクティはザンスカール帝国の[[女王]]となっていたマリアの娘であり、何度も顔を合わせたクロノクルの姪(シャクティにとっては叔父さん)ということが判明する。マリアやクロノクルの事を忘れてしまった事も重なり、この事実をシャクティも直ぐに受け入れられなかったが、ザンスカール帝国本国で久方ぶりにマリアと再会。彼女が女王として以前とかけ離れた生き方をしている事実から、頑なに信じる事ができなかったが、マリアのシャクティに対する愛情は本物であり、シャクティもそれを感じ取って以後は母を受け入れた。
この出来事を経たシャクティは女王マリアの娘という自覚に目覚め、争いを無くすべく自分から率先してザンスカール帝国に赴くことが多くなり、ウッソ自身もそんなシャクティの行動にとまどいを感じていたが、やがて[[エンジェル・ハイロゥ]]というザンスカール帝国の最終兵器の存在に関わることでウッソ自身もシャクティの行動を認め、その手助けをする。そんな中で、母マリアは戦場で[[タシロ・ヴァゴ]]に銃撃されてしまう形で死亡し、その意思を継ぐ形で母の願いと自分の願いを一心に受け止めたシャクティは[[エンジェル・ハイロゥ]]で祈り、憎しみや妬みが支配する戦場をエンジェル・ハイロゥの力を使って鎮めた。
ザンスカール戦争終結後は、地球のカサレリアに戻り、ウッソ達と共に元の日常生活に戻っている。ザンスカールに保護されて以降は薄緑色の洋服を着ていたが、カサレリア帰還後はかつてと同じ古着に戻っている。
== 登場作品と役柄 ==
== 登場作品と役柄 ==
=== [[旧シリーズ]] ===
=== [[旧シリーズ]] ===
;[[第2次スーパーロボット大戦G]]
;[[第2次スーパーロボット大戦G]]
:初登場作品。非戦闘キャラだが、ストーリー開始時とエピローグの[[ナレーション]]を担当するため印象に残る。『第2次G』は彼女の視点から見た物語として語られた。
:初登場作品。非戦闘キャラだが、ストーリー開始時とエピローグの[[ナレーション]]を担当するため印象に残る。プレイヤー側の人間の中では最も「普通の民間人」である事を主張しているキャラクターの為か、『第2次G』は彼女の視点から見た物語として語られている。
=== [[αシリーズ]] ===
=== [[αシリーズ]] ===
== 人間関係 ==
== 人間関係 ==
;[[ウッソ・エヴィン]]
;[[ウッソ・エヴィン]]
:幼なじみ。ウッソと同じく両親を待ち続けている間柄。「両親と子」との関係は『機動戦士Vガンダム』のテーマである。
:幼馴染み。ウッソと同じく両親を待ち続けている間柄。「両親と子」との関係は『機動戦士Vガンダム』のテーマである。
;[[ハンゲルグ・エヴィン]]、[[ミューラ・ミゲル]]
:幼馴染みの両親で、家族ぐるみの付き合いをしていた。自身が母と信じていた女性に捨てられた真実に気付いていた様で、シャクティに自分達と共に暮らさないかと提案しているのだが、シャクティはあくまでも母は帰ってきてくれると信じ、家に居続けている。その後もシャクティの事を気にかけ、援助を行っていた。
;[[マリア・ピァ・アーモニア]]
;[[マリア・ピァ・アーモニア]]
:母親。ザンスカール収容後のDNA鑑定で判明する。
:母親。ザンスカール収容後のDNA鑑定で判明する。
:[[リガ・ミリティア]]の人間。シャクティやウッソと通じ合うことで、自身の生き方を変える。
:[[リガ・ミリティア]]の人間。シャクティやウッソと通じ合うことで、自身の生き方を変える。
;[[カテジナ・ルース]]
;[[カテジナ・ルース]]
:ウッソに恋心を抱くあまり、ウッソが憧憬を向ける彼女がウッソ宛てにしたためた手紙を隠すなど、内心では彼女に嫉妬していた節もあった。最終回において、カサレリアで再会した彼女を「道に迷った旅人」とある意味で的確に評している。
:ウッソに恋心を抱くあまり、ウッソが憧憬を向ける彼女がウッソ宛てにしたためた手紙を隠すなど、内心では彼女に嫉妬していた節もあった。実は「義母」と「実母」の違いはあるものの、「身勝手な母親に捨てられた」と言う共通点がある。
:最終回において、カサレリアで再会した彼女を「道に迷った旅人」とある意味で的確に評している。
:なお、ことぶきつかさ氏のギャグ漫画『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』では、彼女に'''引導を渡している'''。
:なお、ことぶきつかさ氏のギャグ漫画『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』では、彼女に'''引導を渡している'''。
;カサレリアの母
:シャクティが母と信じていた女性だが、実は金目当てでカガチに雇われる形で自身を誘拐した男女の女。男の方は地球への降下後に直ぐ死亡し、その4年後にはシャクティの養育が面倒になったのか、金を持ち逃げする形で失踪し、シャクティを捨てている。しかし、シャクティ本人はその事実を受け入れられないようで、今でも帰ってきてくれると信じきっている。
== 他作品との人間関係 ==
== 他作品との人間関係 ==