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『L』にて好評だったシナリオ面の積極的なクロスオーバーはさらに密度と濃度を増している。原作再現がほとんどない作品であっても別の作品の設定に絡む事でシナリオ上で強い印象が与えられるような構成が徹底されており、参戦作品数がさほど多くない事もあって本当の意味での[[いるだけ参戦]]は存在しない。逆にただ原作のイベントを再現するだけというステージは少なく、クロスオーバーによるなんらかの改変がほぼ入っているが、それでも原作の持ち味を保ちつつクロスする作品を加えることでシナリオにより深みを持たせている。また、本作の都合上やむを得ない『HEROMAN』を除いて、ほとんどの作品が基本設定レベルで他の作品に絡んでいるという力の入れようで(通称「[[デスティニーガンダム|マークデスティニー]]」がいい例)、[[零影|原作でも謎だった部分]]を本作のオリジナル設定で埋めたりもしている。このように、プレイヤーの想像を絶するほど丁寧にクロスオーバーを張り巡らせたシナリオは非常に高い評価を得た。キャラクターの生存フラグを立てるとシナリオの内容が大きく変わるものも存在するため、従来作以上に周回プレイを前提とした作りとなっている(そのため、後述のように隠し要素解禁の達成条件は非常に面倒な仕様となった)。
 
『L』にて好評だったシナリオ面の積極的なクロスオーバーはさらに密度と濃度を増している。原作再現がほとんどない作品であっても別の作品の設定に絡む事でシナリオ上で強い印象が与えられるような構成が徹底されており、参戦作品数がさほど多くない事もあって本当の意味での[[いるだけ参戦]]は存在しない。逆にただ原作のイベントを再現するだけというステージは少なく、クロスオーバーによるなんらかの改変がほぼ入っているが、それでも原作の持ち味を保ちつつクロスする作品を加えることでシナリオにより深みを持たせている。また、本作の都合上やむを得ない『HEROMAN』を除いて、ほとんどの作品が基本設定レベルで他の作品に絡んでいるという力の入れようで(通称「[[デスティニーガンダム|マークデスティニー]]」がいい例)、[[零影|原作でも謎だった部分]]を本作のオリジナル設定で埋めたりもしている。このように、プレイヤーの想像を絶するほど丁寧にクロスオーバーを張り巡らせたシナリオは非常に高い評価を得た。キャラクターの生存フラグを立てるとシナリオの内容が大きく変わるものも存在するため、従来作以上に周回プレイを前提とした作りとなっている(そのため、後述のように隠し要素解禁の達成条件は非常に面倒な仕様となった)。
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なお、本作は'''一部が語られるだけで回収されない伏線'''が非常に多い。『[[スーパーロボット大戦K|K]]』や『[[スーパーロボット大戦J|J]]』のように単なる説明不足かと思いきや、版権作品の本作での裏設定も同様なので意図的なものであることを匂わせている(これらは大概人智を超えた話なので、むしろ謎が全て解ける方がリアルに考えると不自然だが)。また、『機動戦士ガンダムSEED』、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』、『機動戦士ガンダム00』、『獣装機攻ダンクーガノヴァ』のストーリーが終了済みの世界観となっているが、この4作品(或いは、『蒼穹のファフナー』の前日談である『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』を含めた5作品)がどのような形で関わり合って完結したのかは殆ど明かされていない(どころか、『SEED DESTINY』は原作をなぞっていないのではと思わせるセリフまである)。その上、EDでは本作未参戦の『機神飛翔デモンベイン』の事件が発生する事が語られており、『UX』世界ではこの後も新たな戦いが起きる事が示唆されている。
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なお、本作は'''一部が語られるだけで回収されない伏線'''が非常に多い。『[[スーパーロボット大戦K|K]]』や『[[スーパーロボット大戦J|J]]』のように単なる説明不足かと思いきや、版権作品の本作での裏設定も同様なので意図的なものであることを匂わせている(これらは大概人智を超えた話なので、むしろ謎が全て解ける方がリアルに考えると不自然だが)。また、『機動戦士ガンダムSEED』、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』、『機動戦士ガンダム00』、『獣装機攻ダンクーガノヴァ』のストーリーが終了済みの世界観となっているが、この4作品(或いは、『蒼穹のファフナー』の前日談である『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』を含めた5作品)がどのような形で関わり合って完結したのかは殆ど明かされていない(どころか、『SEED DESTINY』は原作をなぞっていないのではと思わせるセリフまである)。その上、EDでは本作に参戦していない『機神飛翔デモンベイン』の事件が発生する事が語られており、『UX』世界ではこの後も新たな戦いが起きる事が示唆されている。
    
このため、初見では原作を余すところなく見たユーザーであっても先の展開を読むことがほぼ不可能であり、『ラインバレル』が参戦していることにかけて、'''加藤機関の要求するそれよりも遙かに上の想像力が必要な作品'''と言われる。
 
このため、初見では原作を余すところなく見たユーザーであっても先の展開を読むことがほぼ不可能であり、『ラインバレル』が参戦していることにかけて、'''加藤機関の要求するそれよりも遙かに上の想像力が必要な作品'''と言われる。
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しかしこのことは同時に批判点にも繋がっている。本作は「プレイヤーが原作のキャラクターや世界観に良く親しんでいるうえで、ifの展開を想像させる」ことをすべての前提としており、原作未見者でもシナリオを楽しめるようにする工夫が従来作品よりも弱い。
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しかしこのことは同時に批判点にも繋がっている。本作は「プレイヤーが原作のキャラクターや世界観に良く親しんでいるうえで、ifの展開を想像させる」ことをすべての前提としており、原作未見者でもシナリオを楽しめるようにする工夫が従来作品よりも弱い。特に今回の主人公が、版権キャラ勢と密接な友好関係を結ぶ[[Zシリーズ]]や『W』・『L』に比べて、そういった絡みが薄く一歩引いた立ち位置となっていることが問題点の一つとしてよく指摘されている。このことは物足りなさを感じるだけでなく、オリジナル主人公の視点で原作未見者が参戦キャラを理解していくという要素を弱くしてしまった主要因とされているからだ。キャラ事典・ロボ図鑑がないこともあいまって、本作は「原作未見者に厳しい作品」というイメージがもたれがちなところはある。またライバルキャラである[[ジン・スペンサー]]の扱いについては明らかな迷走を見せており、しばしば槍玉に挙げられるポイントとなっている。
特に今回の主人公が、版権キャラ勢と密接な友好関係を結ぶ[[Zシリーズ]]や『W』・『L』に比べて、そういった絡みが薄く一歩引いた立ち位置となっていることが問題点の一つとしてよく指摘されている。このことは物足りなさを感じるだけでなく、オリジナル主人公の視点で原作未見者が参戦キャラを理解していくという要素を弱くしてしまった主要因とされているからだ。キャラ事典・ロボ図鑑がないこともあいまって、本作は「原作未見者に厳しい作品」というイメージがもたれがちなところはある。
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またライバルキャラである[[ジン・スペンサー]]の扱いについては明らかな迷走を見せており、しばしば槍玉に挙げられるポイントとなっている。
      
=== システム面 ===
 
=== システム面 ===
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== 注意 ==
 
== 注意 ==
前述の通り、本作は一度加入フラグを立てるとほぼ全て以降の周回に引き継がれるが、隠しキャラの有無で様々なイベントが変化する作りであるため、逆に'''加入フラグが立つと非加入時の専用テキストが二度と見られなくなる'''と言う弊害が発生している。そのため、本作をより楽しむ場合は'''1周目は全員見殺しにしたほうがいい'''とされる(特に『ラインバレル』関係においては「死亡時限定な上に本作が初の音声化であるDVE」も存在する)。条件は総じて複雑な傾向にあるため、事前情報なしでプレイした場合は自然とそうなりやすい。特に、上記の撃墜数は多くの隠し要素の条件である上に全滅プレイや贔屓をしなければまず達成不可能な値に設定されているため、万遍なく撃墜させていけば条件を把握していなくてもうっかりフラグを立ててしまうことは少ない。なお、上位の隠しパーツは初回限定で特定のキャラの加入に成功した場合に入手できる。
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前述の通り、本作は一度加入フラグを立てるとほぼ全て以降の周回に引き継がれるが、隠しキャラの有無で様々なイベントが変化する作りであるため、逆に'''加入フラグが立つと非加入時の専用テキストが二度と見られなくなる'''という弊害が発生している。そのため、本作をより楽しむ場合は'''1周目は全員見殺しにしたほうがいい'''とされる(特に『ラインバレル』関係においては「死亡時限定な上に本作が初の音声化であるDVE」も存在する)。条件は総じて複雑な傾向にあるため、事前情報なしでプレイした場合は自然とそうなりやすい。特に、上記の撃墜数は多くの隠し要素の条件である上に全滅プレイや贔屓をしなければまず達成不可能な値に設定されているため、万遍なく撃墜させていけば条件を把握していなくてもうっかりフラグを立ててしまうことは少ない。なお、上位の隠しパーツは初回限定で特定のキャラの加入に成功した場合に入手できる。
    
== 参戦作品 ==
 
== 参戦作品 ==
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[[フェイ・イェンHD]]はスパロボ初となるキャラクター単位での参戦。同機体のキャラ設定やシナリオ監修はSEGAの亙重郎氏が担当。
 
[[フェイ・イェンHD]]はスパロボ初となるキャラクター単位での参戦。同機体のキャラ設定やシナリオ監修はSEGAの亙重郎氏が担当。
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『劇場版マクロスF』は初参戦の『[[第2次Z]]』では機体のみの参戦だったため、本作が事実上の初参戦とも言える。一方で、『TV版[[マクロスF]]』は未参戦となっている。
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『劇場版マクロスF』は初参戦の『[[第2次Z]]』では機体のみの参戦だったため、本作が事実上の初参戦とも言える。一方で、『TV版[[マクロスF]]』は参戦していない。
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『ラインバレル』はアニメ版が参戦した『[[L]]』とは異なり、原作漫画版名義の参戦となる。『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム]]』のように漫画のみしかない作品が参戦したケースはあったが、「映像作品化されている作品が楽曲のBGMや声優のみを借りて原作メディア名義で参戦する」のはシリーズ初(スパロボシリーズでは『[[真ゲッターロボ (原作漫画版)]]』という名義の参戦は多いが、実際は『真ゲッターロボ』は漫画のみしかない作品。真ゲッターが出てくる各種OVAの原作というわけではない。また、『[[K]]』や『[[NEO]]』の『[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]]』は放送時期が漫画連載時期となっていたため、原作漫画版の参戦かと疑われた事がある)。
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『ラインバレル』は[[鉄のラインバレル|アニメ版]]が参戦した『[[L]]』とは異なり、原作漫画版名義の参戦となる。『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム]]』のように漫画のみの作品が参戦したケースはあったが、「映像作品化されている作品が楽曲のBGMや声優のみを借りて原作メディア名義で参戦する」のはシリーズ初(スパロボシリーズでは『[[真ゲッターロボ (原作漫画版)]]』という名義の参戦は多いが、実際は『真ゲッターロボ』は漫画のみの作品。真ゲッターが出てくる各種OVAの原作というわけではない。また、『[[K]]』や『[[NEO]]』の『[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]]』は放送時期が漫画連載時期となっていたため、原作漫画版の参戦かと疑われた事がある)。
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参戦作品は80年代の『ダンバイン』と『飛影』以外全て2000年以降の作品で、70年代の作品が参戦していないのは版権スパロボシリーズ史上今作が初めてとなる。また、90年代の作品が参戦していないのは『K』以来である([[電脳戦機バーチャロンシリーズ]]は90年代に含まれる作品群だが、[[フェイ・イェンHD]]の初出が2010年なので該当するとは言い難い)。
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参戦作品は80年代の『ダンバイン』と『飛影』以外全て2000年以降の作品で、70年代の作品が参戦していないのは版権スパロボシリーズ史上今作が初めてとなる。また、90年代の作品が参戦していないのは『K』以来である(電脳戦機バーチャロンシリーズは90年代に含まれる作品群だが、フェイ・イェンHDの初出は2010年)。
    
なお、『UX』参戦作品で(連載中の『原作版ラインバレル』を除き)最も遅く完結した作品は『マジンカイザーSKL』(開始時期については1巻発売後に『劇場版 マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜』が公開されている)となっており、『[[第3次Z時獄篇]]』で『[[機動戦士ガンダムUC]]』が参戦するまでの間、[[マジンガーシリーズ]]が最新の参戦作品という異例の事態が発生した。
 
なお、『UX』参戦作品で(連載中の『原作版ラインバレル』を除き)最も遅く完結した作品は『マジンカイザーSKL』(開始時期については1巻発売後に『劇場版 マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜』が公開されている)となっており、『[[第3次Z時獄篇]]』で『[[機動戦士ガンダムUC]]』が参戦するまでの間、[[マジンガーシリーズ]]が最新の参戦作品という異例の事態が発生した。
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