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− しかしながら、フリットがヴェイガンに対しての過激なまでの殲滅思想を抱くようになった背景には、彼が幼少期からの悲劇的な経験を多く得た事も関係している。すなわち、フリットの殲滅思想は、大切な人々をヴェイガンの襲撃から守りきることができなかった事に対する後悔の念に端を発するものであり、その悲劇を繰り返させまいとする強い決意と責任感の表れでもあった。<ref>ちなみに、フリットが抱く「人類を守る救世主にならなければならない」という使命感もまた、既述した彼自身の悲劇的な経験に由来するものである。このフリットの純粋な願望は、自身を救世主だと称した[[リボンズ・アルマーク]]の様な傲慢な意思とは全く無縁なものであった。</ref><ref>また、(少年期に親しい人々の命を[[ヴェイガン]]から奪われてもなお)フリットは「アセム編後半あたりまではヴェイガンとの和平を目指していた」という設定もある。そんなフリットが極端な殲滅思想を抱くまでに至った原因を作ったのは、[[フェザール・イゼルカント]]によるところが大きい。</ref>+
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A.G.101年、'''「天使の落日」'''と呼ばれる[[ヴェイガン]](当時はUEと呼ばれていた)最初の[[スペースコロニー|コロニー]]「エンジェル」襲撃の日に生まれた。7歳の時、ヴェイガンによってフリットの故郷であるコロニー「オーヴァン」を襲撃され、母マリナを喪う。彼女の死に際に、小型コンピューター「AGEデバイス」を手渡された。
A.G.101年、'''「天使の落日」'''と呼ばれる[[ヴェイガン]](当時はUEと呼ばれていた)最初の[[スペースコロニー|コロニー]]「エンジェル」襲撃の日に生まれた。7歳の時、ヴェイガンによってフリットの故郷であるコロニー「オーヴァン」を襲撃され、母マリナを喪う。彼女の死に際に、小型コンピューター「AGEデバイス」を手渡された。
14歳時、住んでいたコロニー・ノーラへとヴェイガン(UE)が侵攻。AGEデバイスに内蔵されていた設計図のデータを元に製造・完成したガンダムAGE-1を起動させ、MS・ガフランを辛くも撃破する。それ以降はヴェイガンを多く撃破する数少ない戦力として重宝されるようになり、ヴェイガンの秘密基地アンバット陥落(後に「コウモリ退治戦役」と呼称される)まで前線で戦い抜いた。頑固な[[性格]]で自身の考えを曲げようとしない。また、悲劇的な経歴からか、この頃はガンダムに対する想いが人一倍強く、ガンダムAGE-1に他のパイロットが乗ることを強く拒絶する程(ただし、漫画版などではラーガンにAGE-1で出撃するように進言することもあった)。しかし、アセム編以降は成長によるものなのか、執着心はだいぶ薄れている。
14歳時、住んでいたコロニー・ノーラへとヴェイガン(UE)が侵攻。AGEデバイスに内蔵されていた設計図のデータを元に製造・完成したガンダムAGE-1を起動させ、MS・ガフランを辛くも撃破する。それ以降はヴェイガンを多く撃破する数少ない戦力として重宝されるようになり、ヴェイガンの秘密基地アンバット陥落(後に「コウモリ退治戦役」と呼称される)まで前線で戦い抜いた。頑固な[[性格]]で自身の考えを曲げようとしない。また、悲劇的な経歴からか、この頃はガンダムに対する想いが人一倍強く、ガンダムAGE-1に他のパイロットが乗ることを強く拒絶する程(ただし漫画版などではラーガンにAGE-1で出撃するように進言することもあった)。しかしアセム編以降は成長によるものか、執着心はだいぶ薄れている。
==== 青年フリット編 ====
==== 青年フリット編 ====
=== キャラクターの総評 ===
=== キャラクターの総評 ===
キオ編以降における度重なるヴェイガン殲滅発言が視聴者の強い印象に残ってしまったのか、[[ガンダムシリーズ]]は勿論ロボットアニメにおいても数少ない[[主人公]]でありながら「殲滅至上主義者」というその特異のキャラクター性が、特に語り草となっている。それ故に、[[パトリック・ザラ]]や[[ミツヒロ・バートランド]]、終いには[[三輪防人]]といった他作品の主人公達と敵対・対立する立場にある醜悪に歪んだ過激思想を持った人物達の同類と見做されてしまいがちな傾向もある。<ref>実際、『[[機動戦士ガンダムAGE]]』が『[[スーパーロボット大戦BX]]』への参戦が決まった際に、ユーザーから「フリットの殲滅思考が過剰に強調されてしまうのではないか?」と懸念もされた程であった。</ref>
キオ編以降における度重なるヴェイガン殲滅発言が視聴者の強い印象に残ってしまったのか、[[ガンダムシリーズ]]は勿論ロボットアニメにおいても数少ない[[主人公]]でありながら「殲滅至上主義者」というその特異のキャラクター性が、特に語り草となっている。それ故に、[[パトリック・ザラ]]や[[ミツヒロ・バートランド]]、終いには[[三輪防人]]といった他作品の主人公達と敵対・対立する立場にある醜悪に歪んだ過激思想を持った人物達の同類と見做されてしまいがちな傾向もある<ref>実際、『[[機動戦士ガンダムAGE]]』が『[[スーパーロボット大戦BX]]』への参戦が決まった際に(結果的には杞憂に終わったものの)、ユーザーから「フリットの殲滅思考が過剰に強調されてしまうのではないか?」と懸念もされた程であった。</ref>。
しかしながら、フリットがヴェイガンに対しての過激なまでの殲滅思想を抱くようになった背景には、彼が幼少期からの悲劇的な経験を多く得た事も関係している。すなわち、フリットの殲滅思想は、大切な人々をヴェイガンの襲撃から守りきることができなかった事に対する後悔の念に端を発するものであり、その悲劇を繰り返させまいとする強い決意と責任感の表れでもあった<ref>フリットが抱く「人類を守る救世主にならなければならない」という使命感もまた、既述した彼自身の悲劇的な経験に由来するものである。このフリットの純粋な願望は、自身を救世主だと称した[[リボンズ・アルマーク]]の様な傲慢な意思とは全く無縁なものであった。また、(少年期に親しい人々の命を[[ヴェイガン]]から奪われてもなお)フリットは「アセム編後半あたりまではヴェイガンとの和平を目指していた」という設定もある。そんなフリットが極端な殲滅思想を抱くまでに至った原因を作ったのは、[[フェザール・イゼルカント]]によるところが大きい。</ref>。
そして、何よりも'''フリットは口でこそ過激な発言をするものの、人としてあるべき心をも失った上記の面々と違って人としての良心も強く残しており、実際に一線を越えてしまった事は全く無い'''点を留意すべきであろう。ただし、本当に一線を越えようとしてキオら他の人々に水を差されて不発に終わったこともあるため、「自分を止めてくれる人がいてくれたから外道に堕ちずに済んだ」という解釈も捨てきれない。そういう点では「多くの悲劇を経験したが、得難い人々に恵まれもした男」であったとも言える。
そして、何よりも'''フリットは口でこそ過激な発言をするものの、人としてあるべき心をも失った上記の面々と違って人としての良心も強く残しており、実際に一線を越えてしまった事は全く無い'''点を留意すべきであろう。ただし、本当に一線を越えようとしてキオら他の人々に水を差されて不発に終わったこともあるため、「自分を止めてくれる人がいてくれたから外道に堕ちずに済んだ」という解釈も捨てきれない。そういう点では「多くの悲劇を経験したが、得難い人々に恵まれもした男」であったとも言える。
イゼルカントと並ぶA.G.世界における重要人物であり、実際[[漫画]]『ガンダムEXA VS』においてはアル・アダのガンダム世界の破壊の一環として'''初出撃時のフリットを殺害'''する計画<ref>フリット以上に歴史に影響を与えるであろうイゼルカントを狙わなかったのは、ノーラを襲撃したガフランに手を下したのはアル・アダ本人ではなく彼の創造したセシア・アウェア・アハトであったことも考えると、同じ'''火星の人間'''としてヴェイガンに同族意識を持っていたためと考えられる。</ref>が存在した。<ref>この企みは結果的には阻止されたものの、アル・アダの攻撃方法から察するにテミス・キロンの介入がなければフリットはほぼ確実に殺害されていた可能性が高い。また、この際にフリットの生存の証拠がテミスの証言のみで彼の姿が映らなかったこともあってか、'''フリットが殺害された'''というデマまで流布した。</ref>
イゼルカントと並ぶA.G.世界における重要人物であり、実際[[漫画]]『ガンダムEXA VS』においてはアル・アダのガンダム世界の破壊の一環として'''初出撃時のフリットを殺害'''する計画<ref>フリット以上に歴史に影響を与えるであろうイゼルカントを狙わなかったのは、ノーラを襲撃したガフランに手を下したのはアル・アダ本人ではなく彼の創造したセシア・アウェア・アハトであったことも考えると、同じ'''火星の人間'''としてヴェイガンに同族意識を持っていたためと考えられる。</ref>が存在した<ref>この企みは結果的には阻止されたものの、アル・アダの攻撃方法から察するにテミス・キロンの介入がなければフリットはほぼ確実に殺害されていた可能性が高い。また、この際にフリットの生存の証拠がテミスの証言のみで彼の姿が映らなかったこともあってか、'''フリットが殺害された'''というデマまで流布した。</ref>。
== 登場作品と役柄 ==
== 登場作品と役柄 ==