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| ==== キオ編 ==== | | ==== キオ編 ==== |
− | この頃には地球連邦軍を退役している([[小説|小説版]]ではゲームクリエイターとして活動している様子)が、密かに[[ガンダムAGE-3]]を建造し、孫のキオをパイロットに育てていた。オブザーバーという形で軍に復帰し、ディーヴァに乗艦。新艦長のナトーラ・エイナスを補佐していたが、ガンダムAGE-1 フラットが搬入されてからはパイロットとしても活動するようになった。さすがに齢60を超えているためか、全盛期に比べると明らかにパイロットとしての腕は低下している。退役していたとはいえ、その影響力は今なお健在であり、そのせいで一部の連邦軍人からは快く思われてもいない。長きに渡る救世主への執着とヴェイガンへの憎しみが募るあまり、口を開けば「殲滅」とヴェイガンの殲滅に非常に強く拘る様になってしまっている。 | + | この頃には地球連邦軍を退役している([[小説|小説版]]ではゲームクリエイターとして活動している様子)が、密かに[[ガンダムAGE-3]]を建造し、孫の[[キオ・アスノ|キオ]]をパイロットとして育てていた。オブザーバーという形で軍に復帰し、ディーヴァに乗艦。新艦長の[[ナトーラ・エイナス]]を補佐していたが、ガンダムAGE-1 フラットが搬入されてからはパイロットとしても活動するようになった。さすがに齢60を超えているためか、全盛期に比べると明らかにパイロットとしての腕は低下している。退役していたとはいえ、その影響力は今なお健在であり、そのせいで一部の連邦軍人からは快く思われてもいない。長きに渡る救世主への執着とヴェイガンへの憎しみが募るあまり、口を開けば「殲滅」とヴェイガンの殲滅に非常に強く拘る様になってしまっている。 |
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| === キャラクターの総評 === | | === キャラクターの総評 === |
− | キオ編以降における度重なるヴェイガン殲滅発言が視聴者の強い印象に残ってしまったのか、[[ガンダムシリーズ]]は勿論ロボットアニメにおいても数少ない[[主人公]]でありながら「殲滅至上主義者」というその特異のキャラクター性が、特に語り草となっている。それ故に、[[パトリック・ザラ]]や[[ミツヒロ・バートランド]]、終いには[[三輪防人]]といった他作品の主人公達と敵対・対立する立場にある醜悪に歪んだ過激思想を持った人物達の同類と見做されてしまいがちな傾向もある。<!-- また、孫の[[キオ・アスノ|キオ]]に対してMSシミュレーターを与えて操縦訓練をさせ、彼にゲーム感覚で戦争をするように教育を施してしまったフリットの行為を問題視する意見も存在している。 --> | + | キオ編以降における度重なるヴェイガン殲滅発言が視聴者の強い印象に残ってしまったのか、[[ガンダムシリーズ]]は勿論ロボットアニメにおいても数少ない[[主人公]]でありながら「殲滅至上主義者」というその特異のキャラクター性が、特に語り草となっている。それ故に、[[パトリック・ザラ]]や[[ミツヒロ・バートランド]]、終いには[[三輪防人]]といった他作品の主人公達と敵対・対立する立場にある醜悪に歪んだ過激思想を持った人物達の同類と見做されてしまいがちな傾向もある。 |
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| しかしながら、フリットがヴェイガンに対しての過激なまでの殲滅思想を抱くようになった背景には、彼が幼少期からの悲劇的な経験を多く得た事も関係している。すなわち、フリットの殲滅思想は、大切な人々をヴェイガンの襲撃から守りきることができなかった事に対する後悔の念に端を発するものであり、その悲劇を繰り返させまいとする強い決意と責任感の表れでもあった<ref>ちなみに、フリットが抱く「人類を守る救世主にならなければならない」という使命感もまた、既述した彼自身の悲劇的な経験に由来するものである。このフリットの純粋な願望は、自身を救世主だと称した[[リボンズ・アルマーク]]の様な傲慢な意思とは全く無縁なものであった。</ref>。 | | しかしながら、フリットがヴェイガンに対しての過激なまでの殲滅思想を抱くようになった背景には、彼が幼少期からの悲劇的な経験を多く得た事も関係している。すなわち、フリットの殲滅思想は、大切な人々をヴェイガンの襲撃から守りきることができなかった事に対する後悔の念に端を発するものであり、その悲劇を繰り返させまいとする強い決意と責任感の表れでもあった<ref>ちなみに、フリットが抱く「人類を守る救世主にならなければならない」という使命感もまた、既述した彼自身の悲劇的な経験に由来するものである。このフリットの純粋な願望は、自身を救世主だと称した[[リボンズ・アルマーク]]の様な傲慢な意思とは全く無縁なものであった。</ref>。 |
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| :娘。アニメ本編では純粋に好意を持たれているが、[[小説|小説版]]では放任主義であったことや連邦内のヴェイガンの内通者を過剰に粛清したこと等が原因で、キオ編の時点では愛憎入り混じった目を向けられているなど険悪な関係となっている。 | | :娘。アニメ本編では純粋に好意を持たれているが、[[小説|小説版]]では放任主義であったことや連邦内のヴェイガンの内通者を過剰に粛清したこと等が原因で、キオ編の時点では愛憎入り混じった目を向けられているなど険悪な関係となっている。 |
| ;[[キオ・アスノ]] | | ;[[キオ・アスノ]] |
− | :孫。プレゼントとしてゲームと称したMSシミュレーターを与えるなど、アスノ家の後継者としての教育を施した。一方で、老化によって身体能力が衰えた自分の代わりにヴェイガンを滅ぼす者としての教育もしており、これに関しては強い罪悪感を抱いている。キオの危機には我が身を省みず助けようとする等、家族としての愛情も確かなものである。 | + | :孫。プレゼントとしてゲームと称したMSシミュレーターを与えるなど、アスノ家の後継者としての教育を施す。 |
| + | :一方で、老化によって身体能力が衰えた自分の代わりにヴェイガンを滅ぼす者としての教育をしたことに対して強い罪悪感も抱いていた。もっとも、キオの危機には我が身を省みず助けようとする等、家族としての愛情も確かなものである。 |
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| === 友人 === | | === 友人 === |
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| === フリット編 === | | === フリット編 === |
| ;「そんなの意味が無いですよ!」 | | ;「そんなの意味が無いですよ!」 |
− | :イワークから、[[スペースコロニー|コロニー]]・ファーデーンではザラムとエウバの確執が未だに続いている事を聞き思わず反応。直後、伝説の名(迷?)台詞'''「強いられているんだ!」'''へと続く。 | + | :第6話より。イワークから、[[スペースコロニー|コロニー]]・ファーデーンではザラムとエウバの確執が未だに続いている事を聞き思わず反応。直後、伝説の名(迷?)台詞'''「強いられているんだ!」'''へと続く。 |
| ;「命はオモチャじゃないんだぞおおおおおっ!!」 | | ;「命はオモチャじゃないんだぞおおおおおっ!!」 |
− | :ユリンを死に追いやったデシルへ対して激昂。圧倒的な力でデシルを撃破へと追い詰める。 | + | :第14話より。ユリンを死に追いやったデシルへ対して激昂。圧倒的な力でデシルを撃破へと追い詰める。 |
| ;「何が救世主だ! ユリンさえ救えないなんて…僕は…僕はああああああああっ!!」 | | ;「何が救世主だ! ユリンさえ救えないなんて…僕は…僕はああああああああっ!!」 |
| :デシルを撃破後、心を通わせた一人の少女すら守れなかった事へ対して慟哭。この時から、フリットは[[ヴェイガン]]への憎しみを募らせていく事となる…。 | | :デシルを撃破後、心を通わせた一人の少女すら守れなかった事へ対して慟哭。この時から、フリットは[[ヴェイガン]]への憎しみを募らせていく事となる…。 |
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| === アセム編 === | | === アセム編 === |
| ;「私が目指すのは…ヴェイガンの殲滅なのだから!!」 | | ;「私が目指すのは…ヴェイガンの殲滅なのだから!!」 |
− | :アセム編最終話においてクーデターを決行し地球連邦政府首相フロイ・オルフェノアの罪を暴き、彼を前にして、堂々の殲滅宣言。 | + | :アセム編最終話(第28話)においてクーデターを決行し地球連邦政府首相フロイ・オルフェノアの罪を暴き、彼を前にして、堂々の殲滅宣言。 |
| :以後、フリットはオルフェノアをはじめとするヴェイガンとの内通者を次々と粛清していくなど、手段を選ばないようになる。 | | :以後、フリットはオルフェノアをはじめとするヴェイガンとの内通者を次々と粛清していくなど、手段を選ばないようになる。 |
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| :ある意味で、キオ編以降のフリットを代表する台詞。老年期のフリットはこのような感情的な台詞が特に目立つ。 | | :ある意味で、キオ編以降のフリットを代表する台詞。老年期のフリットはこのような感情的な台詞が特に目立つ。 |
| ;「ヴェイガンは人間じゃない!! 人の命を簡単に奪う!」 | | ;「ヴェイガンは人間じゃない!! 人の命を簡単に奪う!」 |
− | :[[地球]]への侵攻を再び始めたヴェイガンの所業に怒り、[[キオ・アスノ|キオ]]に対して。実際、ヴェイガンに対する被害も尋常ではないので間違いではないが、過激な言い方が耳につく。 | + | :第30話より。[[地球]]への侵攻を再び始めたヴェイガンの所業に怒り、[[キオ・アスノ|キオ]]に対して。実際、ヴェイガンに対する被害も尋常ではないので間違いではないが、過激な言い方が耳につく。 |
| ;「奴は邪悪な存在、人類を滅ぼそうとする『魔王』だ!」 | | ;「奴は邪悪な存在、人類を滅ぼそうとする『魔王』だ!」 |
− | :キオに対して、ヴェイガンの首魁イゼルカントを分かりやすく、かつ過激な言い方で断ずる。 | + | :同じく第30話より。キオに対して、ヴェイガンの首魁イゼルカントを分かりやすく、かつ過激な言い方で断ずる。 |
| ;「輸送だと…? ヴェイガンの捕虜など全員処刑すれば良いのだ!」 | | ;「輸送だと…? ヴェイガンの捕虜など全員処刑すれば良いのだ!」 |
− | :ヴェイガンの捕虜の扱いをどうするかを訪ねたフレデリックに対しての断言。この発言にはフレデリックも流石に当惑し、その場にいたアセムは絶句。さらにキオからも拒絶される事となってしまう。 | + | :第44話より。ヴェイガンの捕虜の扱いをどうするかを訪ねたフレデリックに対しての断言。 |
| + | :この発言にはフレデリックも流石に当惑し、その場にいたアセムは絶句。さらにキオからも拒絶される事となってしまう。 |
| ;(私には守れなかった者がいる…守れなかった者達が…。私は誓ったのだ…敵を打ち倒し皆も守る救世主になると…。どんな手段を使っても…) | | ;(私には守れなかった者がいる…守れなかった者達が…。私は誓ったのだ…敵を打ち倒し皆も守る救世主になると…。どんな手段を使っても…) |
− | :その後、息子たちが離れ一人残ったあとの独白。長い戦乱により、多くの家族・友人・仲間たちを失っていった事への自責の念をも感じさせる。 | + | :同じく第44話より。その後、息子たちが離れ一人残ったあとの独白。長い戦乱により、多くの家族・友人・仲間たちを失っていった事への自責の念をも感じさせる。 |
| + | :ちなみに、この場面では「苦悩するフリットが額を寄せるガラスの向こう側に、少年時代の彼の姿が映っている」という心憎い演出がなされている。 |
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| === ゲーム・書籍媒体 === | | === ゲーム・書籍媒体 === |
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| :リフェイザー・タキオンが撤退した後、上空から飛来してきたMS。その機体はかつてアスノ家に語り継がれてきた「救世主」に類似し、そして今現在存在するはずのない機体、ザ・ガンダムであった。その存在は彼をさらに困惑させた。 | | :リフェイザー・タキオンが撤退した後、上空から飛来してきたMS。その機体はかつてアスノ家に語り継がれてきた「救世主」に類似し、そして今現在存在するはずのない機体、ザ・ガンダムであった。その存在は彼をさらに困惑させた。 |
| :しかし、その機体にはヴェイガンとは異なる[[火星]]からの征服者、ガンダムの世界を破壊せんとす「究極のアダム」―――マーズIのアル・アダが搭乗していた。フリットは檄を飛ばしてくれたテミスと共に立ち向かわんとするも「征服者」と変貌したザ・ガンダムの一撃がAGE-1とジェノアスの胴体を両断した。 | | :しかし、その機体にはヴェイガンとは異なる[[火星]]からの征服者、ガンダムの世界を破壊せんとす「究極のアダム」―――マーズIのアル・アダが搭乗していた。フリットは檄を飛ばしてくれたテミスと共に立ち向かわんとするも「征服者」と変貌したザ・ガンダムの一撃がAGE-1とジェノアスの胴体を両断した。 |
| + | |
| + | == 迷台詞 == |
| + | === キオ編・三世代編 === |
| + | ;「キオ、気をつけろ! 上からヤツが来る!」 |
| + | :第29話より。[[ガンダムAGE-3]]に同乗している孫[[キオ・アスノ|キオ]]に対して敵MSへの油断を戒めているのだが、駄洒落という印象が残ってしまう台詞でもある。 |
| <!-- == スパロボシリーズの名台詞 == | | <!-- == スパロボシリーズの名台詞 == |
| ;「…覚悟は決めた。今の地球圏はヴェイガンだけでなく数多の悪意に包まれている。それを払う為ならば、たとえ鬼と呼ばれようとも、私は戦い続けよう」 | | ;「…覚悟は決めた。今の地球圏はヴェイガンだけでなく数多の悪意に包まれている。それを払う為ならば、たとえ鬼と呼ばれようとも、私は戦い続けよう」 |
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| **この事から、『機動戦士ガンダムAGE』は「フリットが語り継ぐアドバンス・ジェネレーションの戦乱の物語」であるとも言える。 | | **この事から、『機動戦士ガンダムAGE』は「フリットが語り継ぐアドバンス・ジェネレーションの戦乱の物語」であるとも言える。 |
| *現時点の[[ガンダムシリーズ]]において、幼少期から老年期までの活躍が描かれた数少ない[[主人公]]でもある。また、現役パイロットとしても[[年齢|最年長]](63歳)である。 | | *現時点の[[ガンダムシリーズ]]において、幼少期から老年期までの活躍が描かれた数少ない[[主人公]]でもある。また、現役パイロットとしても[[年齢|最年長]](63歳)である。 |
− | **ただし、単純な最年長では『[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-|劇場版00]]』エピローグにおける[[刹那・F・セイエイ|刹那]](73歳)である。 | + | **ただし、単純な最年長では『[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-|劇場版00]]』エピローグにおける[[刹那・F・セイエイ]](73歳)である。 |
| *老年期において、丸眼鏡のようなゴーグルを着用していた事から、一部視聴者から「[[バスク・オム]]のようだ」とネタにされた。 | | *老年期において、丸眼鏡のようなゴーグルを着用していた事から、一部視聴者から「[[バスク・オム]]のようだ」とネタにされた。 |
| **確かに、フリットとバスクは敵対勢力に対する強い憎悪を抱く軍の[[指揮官]]である点は共通しているが、フリットは残忍な[[性格]]のバスクとは異なって、一線を越えるような所業をする事は皆無であった点を忘れてはならない。 | | **確かに、フリットとバスクは敵対勢力に対する強い憎悪を抱く軍の[[指揮官]]である点は共通しているが、フリットは残忍な[[性格]]のバスクとは異なって、一線を越えるような所業をする事は皆無であった点を忘れてはならない。 |