差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
42,905 バイト除去 、 2015年4月21日 (火) 17:58
肥大化して来たのでとりあえず簡略化
1行目: 1行目:  
== スフィア(Sphere) ==
 
== スフィア(Sphere) ==
 
崩壊・消滅した太極の意志の欠片。「十二の宝玉」とも呼ばれる大いなる力を引き出す鍵で、一時間軸の[[並行世界]]に一つしか存在しない(時空震動で[[多元世界]]となった場合、世界同士が融合するため、二つ以上のスフィアが一堂に会することはある)。
 
崩壊・消滅した太極の意志の欠片。「十二の宝玉」とも呼ばれる大いなる力を引き出す鍵で、一時間軸の[[並行世界]]に一つしか存在しない(時空震動で[[多元世界]]となった場合、世界同士が融合するため、二つ以上のスフィアが一堂に会することはある)。
  −
次元を超えたスフィアの争奪戦を「聖戦」、正式には「聖鍵戦争」という。これは太極の後継者争いとも言え、12のスフィアを手にした「最後の勝利者」が太極に至る事ができ、次元力を自在に行使出来るようになる。[[平行世界]]を彷徨う宿命を負わされた人物(「[[呪われし放浪者]]」と呼称される)は、太極に至ることで放浪と不死不滅の枷から解き放たれることができる。一つの平行世界に一つしかないという性質を鑑みると、この条件を満たせるのは事実上呪われし放浪者のみとなる(多元世界の住人にも可能性がないわけではないが)。
      
名前は「[[黄道十二星座]]」の属する「黄道十二宮」から取られている。
 
名前は「[[黄道十二星座]]」の属する「黄道十二宮」から取られている。
8行目: 6行目:  
スフィアという言葉自体は「球体」を意味する英語。
 
スフィアという言葉自体は「球体」を意味する英語。
   −
== 性質 ==
+
== 基本性質 ==
スフィアの詳細に精通していると思しき[[アサキム・ドーウィン]]などの言や、作中の描写から推測すると、スフィアとは次のような性質を持つ存在であるらしい。
+
全部で12個が存在。[[黄道十二星座]]に対応した名を持ち、それぞれが対応する人間の精神の動きによって発動・行使される。
   −
=== [[次元力]]を引き出せる ===
+
次元力を引き出すエンジンのような存在であるため、基本的に[[スフィア搭載機|機動兵器の動力として使用される]]が、覚醒が進めばそれ自体を兵器として使用することも出来る(劇中では無制限に撃てる時空震動弾としての使い方が多い)。
*当初は眠ったまま。機動兵器に搭載された上で、パイロットとなった人物が一定の条件を満たすことで目覚め、次元力を引き出す。
  −
*かつてはひとつの何かであり、それは12の欠片(=スフィア)と幾多の英知に砕かれたという。この「幾多の英知」とは、スフィアが12の欠片として世界に散らばっていることからすると[[黒の英知]]であろう。
  −
*力を引き出す鍵、つまりは次元力を操る鍵は「強い意志」。これは、ブラックホールに存在する「マイナスのオリジン・ロー」も同様。各スフィアに共鳴、覚醒するためにはスフィアに適した精神状態を保つ必要がある。
  −
**精神状態によっては力を発揮できない。金への執着心で「折れない意思」以外に意識を向けさせることで過剰な力の発揮を抑えるクロウ、「相反する二つの意思」のうち片方の意思が強くなり過ぎて感情のバランスが崩れた事によってスフィアの制御を失ったガドライトがいる。
  −
*同調率の上昇に伴って内在する因子が目覚め、一定の割合を超えると所持者は黒の英知を引き出せるようになる。
     −
=== 生命体であり、意思、個性、性格、相性を備える ===
+
覚醒段階はステージで表現される。
*意志を持っている(「スーパーロボット大戦Z」のソフトバンククリエイティブの攻略本後書きにて寺田Pが明言)。
+
ファースト・ステージではただの動力源であり、誰にでも使うことが出来る。セカンド・ステージ以降は引き出した次元力による事象制御が可能となるが、このステージに至るにはスフィアの司る感情を精神の根幹に持つ、つまりはスフィアに適合した資質が必要となる。この資質を持ち、かつセカンド・ステージへ覚醒させた人間を[[スフィア・リアクター]]と呼ぶ。ただし、同時にリアクターはスフィアの属性に応じた反作用を受けることになるため、大半がここで脱落・死亡する。
*生命体の進化に何らかの関わりを持つ。
  −
*それぞれ固有の因果を持っている。スフィア同士が接触した時、相性が悪い場合は一方が一方の力を打ち消すが、相性がいい場合は互いに力を高め合い、源理の力を導くことも可能。逆に因果の干渉が起こらない場合は当然何も起こらない。
  −
**確認されているのは、以下。
  −
**#「知りたがる山羊」はその好奇心で「偽りの黒羊」の嘘を暴く
  −
**#「偽りの黒羊」はその嘘により「いがみ合う双子」の相反する感情を意思で自在に操り無効化する
  −
**#「揺れる天秤」の折れない意志は「尽きぬ水瓶」の他者への慈愛をより大きなものとする
  −
**#「揺れる天秤」の折れない意志は「沈黙の巨蟹」の虚無をかき乱す
  −
**#「悲しみの乙女」は「怨嗟の魔蠍」の憎しみに共感することで癒し、無力化する
  −
**#「欲深な金牛」と「傷だらけの獅子」は「力を奪う」ことと「奪われる痛みに耐える」ことで互いに活性化する
  −
*スフィアが完全に目覚めていない、ファースト・ステージの状態で所持者を殺害した場合、スフィアはその人物から抜け落ち、別の宿主のところへ流れ着く。この場合、再度平行世界を巡り所持者を探し当てなければならない。またその際、前の所持者が非常に強い意志を持っていた場合、スフィア自体にその意志が影響を及ぼすこともある。
  −
*反作用は最初に共鳴したスフィアのものであり、奪取したスフィアは含まれない。
  −
*スフィアとの同調率が一定の度合いを越した兵器は、どこか生物的・有機的な性質を持つようになる。同調率の高い機動兵器は、機体もしくは武器の一部にクリスタル状のパーツがある。多くは緑色。ただし、機械的に力を引き出す場合はこの有機化が起こらない。これは同調率とは無関係で、力を引き出す方法の問題(スフィアの力を意思のみで引き出さないと起こらない)だが、力の優劣には関係しない(あくまで同調率の問題)。なお、機械的に力を引き出している機体にもクリスタル状のパーツは存在するが、これは次元力の影響である模様。
  −
**力を使用する際に独特の共鳴音が鳴る(フォォォン、という音がフェードインし、同時に緑の光を放つ)。
  −
*真の力を発揮することによって覚醒者には反作用として何らかの異常が発生する(「偽りの」黒羊を持つアイムは意味のあることが喋れなくなり、「傷だらけの」獅子に同調したランドは肉体的にも精神的にも激しい苦痛を感じた)。ただし、基本的に機動兵器に搭乗している時にしか起こらない(セツコは逆で、搭乗していない時に反作用が起きていた)。また、ガドライトや尸空、再世篇のセツコのように真の力を引き出しているにもかかわらず反作用らしきものが確認されていない場合もあるので、この反作用を乗り越えることがスフィアの覚醒の一つの段階であると思われる(おそらくサード・ステージへの移行段階)。
  −
**覚醒には段階があり、リアクターを得た当初はファースト・ステージ、単純な動力としての使用に留まる。この時点ではスフィアはリアクターに影響を与えないが、逆にリアクターもスフィアに対して何も出来ない。
  −
**リアクターの覚醒が進み、セカンド・ステージに到達すると、両者の間のつながりが強まり、リアクターが意志の力でスフィアを稼動させ、次元力を引き出せるようになる。ただし、この段階でリアクターには反作用が発生する。
  −
**リアクターが成長し、次元力の扱いに慣れて来ると、その覚醒はサード・ステージに進む。このステージに達すると、スフィア・アクトの対象をコントロールできるようになり、マシンがその場になくとも力を引き出せるようになる。ただし、リアクターであり続けるための「共鳴条件」は変わらないため、「いがみ合う双子」など、スフィアによっては'''反作用そのものを克服してもそれによる変化までは打ち消せないことがある'''。
  −
*覚醒の進度は不可逆であり、リアクターが変わっても覚醒したまま。ただし、力をどの程度使えるかは新たなリアクターの熟練度による。
  −
*元々一つの存在であったため、引き合い、一つになろうとする性質がある。
     −
=== 太陽系の地球でこそ、力を引き出せる ===
+
サード・ステージへ至るには、スフィアの司る感情を維持した上で反作用を受け、それを乗り越えて己を保つ、あるいは貫くだけの強い意志が必要となる。このステージへ至ると、リアクターは搭載機に乗っていなくてもその力を引き出し、スフィア・アクトと言う事象干渉能力を操れるようになる。また、搭載機に複数人が乗っていて、かつそれぞれが資質を持っている場合、より強く力を引き出すことが出来る。逆に、リアクターでなくとも発動キーを満たしていれば、搭載機の力をある程度使用することが可能。
*[[太陽]]の通り道である黄道の12星座に対応し、太陽に集約されたそれぞれの星座の次元力を引き出す効果を持つ。また、それには[[地球]]上にあることが最良であり、そこに引き寄せられる。なので、地球に存在する可能性が高くなる(ただしこの条件の場合、12の星座のほかに同じく黄道に位置し、[[アスクレプス]]が関連すると思われるへびつかい座とへび座が含まれる)。
  −
**「いがみ合う双子」だけは地球ではなく惑星ジェミナイに存在していた。
     −
== 12のスフィア ==
+
太陽の通り道である黄道の12星座に対応し、太陽に集約されたそれぞれの星座の次元力を引き出す効果を持つ。また、それには地球上にあることが最良であり、そこに引き寄せられる。なので、地球に存在する可能性が高くなる。
前述の通りスフィアの総数は12である。再世篇にてユーサーにより、[[黄道十二星座]]に対応していることが明らかにされた。なお、セツコ、ランド、クロウ、ヒビキ共に初期誕生日と関連するスフィアの星座が一致しているが、スフィアを扱うにあたって関係あるかは不明(設定的に考えれば何のスフィアを扱うかの比喩であろう)。またスフィアそれぞれに属性があり、同調が進むと所持者はその属性に引きずられ、性質が変わって行く。
     −
現在発覚しているスフィアの性質は、星座ごとの性格分類に近いもしくは逆の関係にあるものが多い。逆の性質も、自然が感じられなくなることで自然を愛する心が高まるという風に、マイナスの状況に追い込むことで因子を高めるための可能性もある。時獄編の時点によると「スフィアの代償は主に精神的な物」とのこと(ユーサーは表面的な変容が出てはいるものの、セツコやランドの症状はある程度は「そう強く思い込まされているだけ」の可能性がある)。
+
=== 相性 ===
 +
スフィアはそれぞれ固有の因果を持ち、相性の良し悪しが存在する。相性が良いと共鳴が発生して互いの力を高めるが、悪いと一方が一方を無力化する。判明している相性は次の通り。
   −
アサキムはさらに詳細不明の残り四つ(牡牛座・蠍座・射手座・魚座)のうち一つを所持している。
+
*「知りたがる山羊」は「偽りの黒羊」の嘘を好奇心で暴く
 +
*「偽りの黒羊」は「いがみ合う双子」の相反する感情を偽って無力化する
 +
*「悲しみの乙女」は「怨嗟の魔蠍」の憎しみを悲しみで包み、癒す
 +
*「揺れる天秤」は「沈黙の巨蟹」の虚無を強い意思で乱す
 +
*「傷だらけの獅子」は「欲深な金牛」の与える痛みに耐えることで互いの力を高める
 +
*「尽きぬ水瓶」は「揺れる天秤」の強い意思に触れることでその慈愛を深める
   −
=== 偽りの黒羊 ===
+
ただし、これらはリアクターの力が拮抗している場合の話であり、力の差がありすぎると無意味。また、サード・ステージの最終段階に至ると相性自体が消滅する。
リアクターは[[アイム・ライアード]]。[[アリエティス]]により運用が可能。'''「現実から逃避する意志」'''によって覚醒し、自身・他者問わず'''「嘘」'''によって活性化する。スフィアが存在していた世界は不明。再世戦争後期にユーサーが奪取した。
     −
同調が進むとリアクターは感情の高ぶりに伴って意味のある事が喋れなくなり、サード・ステージに入ると'''単語としてすら成立しなくなる'''。このためクロウをして「相当なもの」と言わしめたが、この反作用に限れば実は現状一番安全なスフィアだったりする(他のスフィアの反作用が肉体か精神への重大な負荷であるのに対し、このスフィアの反作用は比較的だがある意味非常に軽い上に感情が高ぶらなければ起きない、'''つまり感情の平静を保つこと自体が反作用対策になる'''ため。)。もっとも、最終的に誰も彼に見向きもしなくなれば「嘘」という概念自体が成立しなくなってしまうが。
+
=== ルーツ ===
 +
太極の欠片と言われているが、この太極自体がいまだ正体不明であるため、その本質は今もって不明。それぞれに意志を持っている、と寺田Pによって明言されている(ただし、「意志を持っているとすればスフィアの方」という言い回しであり、本当に持っているのかは不透明)。
   −
スフィア・アクトは「'''真偽の境界の歪曲'''」。アイムはこの力で物理的な分身を可能にした。さらにこの力はセカンド・ステージの時点でもその片鱗を見せ、アイムの虚言は機械的な検査では嘘と見做されず、ユーサーも「尽きぬ水瓶」の同調条件からかけ離れた言動を行いつつもそれを嘘だと周囲に認識されていなかった。
+
=== モチーフ ===
 +
設定のモチーフは前述の通り十二星座。この他、共通項の多さからタロットの大アルカナがある程度参考にされていると思われる。
   −
'''機動兵器に搭載されていなくとも条件を満たした者が近くにいれば覚醒し、同調の度合いが低くても覚醒者を自分の意に添うように動かす'''など危険な方向で確固たる意思と力を持っており、アリエティス自体もこのスフィアがアイムと名乗る前の彼をコントロールして作らせた。そのため、決して肉体的ダメージがないからと言って本当に安全なスフィアというわけではない。むしろアイムを見てわかるように、嘘で塗り固められた人生を送り続ける事で、「嘘付き」と見做されて誰からも信用されなくなる為、ある意味では危険なスフィアとも言える。いくら一番安全といっても上記のようにあくまでも'''反作用でリアクターが受ける被害が一番軽いから'''に過ぎない。当のアイムは完全に開き直っていたのか全く気にしていない様子ではあったが。しかし上記のように同調が進めば死を偽れるようになる='''リアクターが自分の意思で文字通りの不死身になれる'''ため、生存性もスフィアの中では現状一番高い。
+
== スフィア一覧 ==
 
+
星座の順に表記する。
「相反する感情を意志で制御する⇒己の意志を偽る」という側面から、「相反する感情の衝突=己の意志と向き合うこと」を力とする「いがみ合う双子」の力を完全に封じることが出来る。このスフィアの力を引き出すには「嘘をつく⇒己の知る真実とは違うことを自分の意志で口にする⇒己を偽る意志」が必要となるため、他者に嘘を暴かれて己の意識と向き合わされた時点で停止してしまう。そのため、真実を強制的に暴き立てて外界に開示する「知りたがる山羊」との相性が最悪。
+
=== 偽りの黒羊 ===
 +
*星座:おひつじ座
 +
*リアクター:[[アイム・ライアード]]
 +
*搭載機:[[アリエティス]]
 +
*発動キー:「嘘」
 +
*反作用:言語能力の混乱
 +
*スフィア・アクト:「真偽の境界の歪曲」
   −
アサキムに奪われたと思われていたが、再世篇では「自分が死んだ」という稀代の大嘘を実行して生存したアイム共々再登場を果たした。最後にはアサキムの「知りたがる山羊」によって無力化され、ユーサーに討たれたことでその手に渡った。スフィア・アクトの内容から殺しても死なないという性質を得られるので、サード・ステージへの移行段階に入って以降は無力化しないで奪う方法が存在するかは不明。
+
どこかの世界の地球に存在したスフィア。
 +
資質を持った人間を外から操り、器となる搭載機を作らせるなど危険な方向で確固たる意志を持っている。
   −
ちなみに「黒羊」と言うが、牡羊座は「白羊宮」である(黒毛と偽る羊⇒白毛の羊、ということか?)。
+
反作用を受けると意味のある言葉を喋ることが出来なくなり、最終的には単語としてすら成立しなくなる。「知りたがる山羊」との相性が悪く、再世戦争ではこの方法で無力化された。
   −
;牡羊座(アリエス)
+
反作用の内容だけなら一番安全であり、極まると己の死すらも嘘に出来るため、生存性もかなり高い。
:星座のモチーフは、継母の謀略によって生贄にされかけた兄妹を救うためにゼウスに遣わされた金の皮を持つ羊。
+
スフィア・アクトを発現すると目の前の現実すらも偽ることが出来、再世戦争では実体を持った分身を多数出現させていた。
:ちなみに、妹は羊に乗って逃げる際、あまりの速度に耐え切れずに転落死してしまった。「極めて危険な状況からの逃避」という点において、進退窮まってなお嘘をつき続けて現実から逃避しようとしたアイムと重なる。
  −
:性格分類においては、「強い自意識」を司るとされ、自分を守るための意志が転じて嘘全般を力とすると思われる。
  −
:割り振りは男性。
  −
 
  −
;皇帝
  −
:タロットでは「皇帝」のアルカナと関連付けられる。
  −
:このカードのデザインは「社会的権力の象徴」を、正位置が'''「権威」「安定」「意思」「行動力」'''を意味し、更に逆位置が'''「無責任」「傲慢」「横暴」「傲岸不遜」'''を意味しているので安定した社会的地位に執着して嘘をつき続け、覚醒後は自分の意思で精力的に幾多の世界を渡り歩き、影響を考えずに嘘をまき散らして混乱を巻き起こし、傲慢・横暴・傲岸不遜で慇懃無礼を極めたアイムに相応しいと言える。
      
=== 欲深な金牛 ===
 
=== 欲深な金牛 ===
リアクターは[[エルーナルーナ・バーンストラウス|ストラウス]][[プレイアデス・タウラ]]によって運用が可能。詳細は不明だが、そのネーミングからして「'''欲望'''」によって覚醒・活性化することが推察される。
+
*星座:おうし座
 +
*リアクター:[[エルーナルーナ・バーンストラウス|ストラウス]]
 +
*搭載機:[[プレイアデス・タウラ]]
 +
*発動キー:「欲望」
 +
*反作用:不明
 +
*スフィア・アクト:「他者の力の強奪」
   −
スフィア・アクトは機体の特殊能力から推察して、「'''他者の力を奪い取る'''」ことだと思われる。
+
どこかの世界に存在したスフィア。詳細は不明。
 
  −
;牡牛座(タウラス)
  −
:星座のモチーフは、ニンフの女性エウロペに恋したゼウス(ギリシャ神話の主神)が変身した白い牡牛。
  −
:この牡牛はエウロペを乗せて孤島であるクレタ島へと連れ去り、そこで正体を現して求婚するというなかなか無茶なアクションを起こしている(ゼウスは女性絡みで無茶をすることが多い)。
  −
:性格分類においては、「深慮」を司る。
  −
:割り振りは女性。
  −
:対の星座は蠍座。
  −
 
  −
;教皇
  −
:タロットでは「教皇」と関連付けられる。
  −
:「教皇」の寓意は正位置が'''「慈悲」「連帯」「優しさ」「規律・法の遵守」'''、逆位置が'''「守旧性」「束縛」「独りよがり」「逃避」「おせっかい」'''。
  −
:このカードは「悪魔」と真逆の構図で描かれており、デザインには宗教的聖性や霊的象徴の協調などが暗示され、「救済」の寓意を持つカードである。また、法を記した書物を持たず霊性を司る十字架を携えるなど、教皇が人間を超越した法そのものであると暗示している。
  −
:No.5のカードであることを強く意識したデザインをしており、2つの柱とその真下に2人の従者(聖職者)、中央に教皇本人というトランプの5のような並びに固定されている。この3人は、教皇の力が精神・魂・肉体全てに及んでいることを示しているという(あくまで主役は教皇本人で対等ではない)。ちなみに、2人の聖職者は左右対称な点を除けば判を押したかのようにそっくりなデザインをしている。
      
=== いがみ合う双子 ===
 
=== いがみ合う双子 ===
リアクターは[[ヒビキ・カミシロ]][[ジェニオン]]により運用が可能。元々は[[ガドライト・メオンサム]]が所持し、[[ジェミニア]]で運用されていたが、時獄戦役末期にヒビキが奪取しリアクターとなった。存在していた世界は不明。ジェミナイが存在していた世界にあったことは判明している。
+
*星座:ふたご座
 +
*リアクター:[[ヒビキ・カミシロ]]
 +
*搭載機:[[ジェニオン]]
 +
*発動キー:「相反する感情」
 +
*反作用:「精神崩壊」
 +
*スフィア・アクト:「矛盾を超える力の励起」
   −
'''「相反する二つの意志」'''(ガドライトの場合は'''「母星を失った憤怒とそれができない自分に対する諦観」'''、ヒビキの場合は'''「運命に屈する絶望とそれを覆す希望」''')によって覚醒・活性化する。反作用については時獄篇の時点では明言されておらず、不明。
+
[[惑星ジェミナイ]]に存在したスフィア。当初は[[ガドライト・メオンサム]]がリアクターであり、[[ジェミニア]]に搭載されていたが、[[時獄戦役]]末期にヒビキが奪取しリアクターとなった。
   −
スフィア・アクトは「'''表面化する感情の逆転'''」であり、ガドライトはこの力で、他者の表面化しているもののさかしまに当たる感情(怒りなら恐れ、喜びなら悲しみなど)を顕在化させることで[[スペースノイド]]と[[アースノイド]]の対立を煽って開戦に仕向け、[[Z-BLUE]]の戦意を諦観へと変換した。実質、裏の欲求を表出化させるものであるため、能力解除後にもスイッチされた感情に対して違和感を感じることはない模様。また、本人の言や代償から、顕在化する感情は元の感情と同程度の強さとなる模様(要は絶対値が同じ)。
+
ガドライトはサード・ステージを自称し「表面化する感情の逆転」のスフィア・アクトを発現していたが、これは共鳴条件がそのまま表に出た副産物に近いもの。サード・ステージに至るには、他のスフィア同様発動キーを満たして反作用を受ける状態になり、その上でそれを乗り越える意志が必要になるが、ガドライトはここに挑まなかったのが原因である。
   −
ただし、あまりに強い意志の持ち主に対しては完全に意志を交代させることは出来ず、スズネのように二面性を持つ人間の場合、隠されていた別の側面が出てくることもある。さらに感情の一部分のみを反転させることもできないため、連邦軍兵士が持っていた「[[ゼロ (コードギアス)|ゼロ]]に対する不信感」が「[[信頼]]」に反転したことで、ゼロは連邦軍に対してギアスを使うことなく撤退させることに成功している。
+
反作用の正体は「相反する感情の板挟みになって思考が停止する」こと。ただし、外から喝を入れる、「揺れる天秤」の力で意志を励起するなど外部から復帰させる手段はかなり多い。
   −
釣り合った二つの感情の衝突を力とするこのスフィアの特性は、さしずめ「'''対極を否定する力'''」と言える。
+
スフィアの中で唯一、二つの感情を発動キーとしているのも特徴。ガドライトの場合は故郷を滅ぼされたことに対する「怒りと諦め」、ヒビキは運命に対する「希望と絶望」で稼動させている。
   −
力を引き出すために必要なのは「相反する意志の衝突⇒己の感情と向き合う意志」。そのため、「己の感情に向き合わず逃避する」ことを強制する「偽りの黒羊」との相性が最悪(感情の衝突自体が起きなくなる)。また、二つの感情が釣り合った状態でないとやはり停止してしまうため、リアクターは常に己の感情のバランスを保つ必要がある。絶えず己と向き合い、勝つことも負けることも許されないという意味では、ある意味リアクターにかかる精神的負担がもっとも大きいスフィアとも言える。
+
相反する感情のバランスが崩れると力が破壊されるため、その均衡を嘘でかく乱する「偽りの黒羊」に無力化される。
 
  −
;双子座(ジェミニ)
  −
:星座のモチーフは、カストールとポリデュークスという双子。
  −
:このうち、弟のポリデュークスは半人半神の不死身、カストールはただの人間であった(母レダの重複妊娠による別々の双子の片割れ同士であり、カストールは神の血を引かない)。ある日イリスとリュンケウスという別の双子との諍いの結果、カストールは殺されてしまい、ポリデュークスは大いに悲しんだ。そこで、ゼウスはポリデュークスの神性をカストールに分け与えたという。なお、カストールもポリデュークスも双子のもう一方は両方女性である。
  −
:割り振りは男性。
  −
:ふたご座の神話の顛末を見るに、「いがみ合う双子」という名前が示すもの、このスフィアの真の覚醒条件は、「相反する二つの感情」というよりも、「相反する'''二組の'''感情」と見ることが出来る。つまり、真の意味でこのスフィアを覚醒・起動させるには、単純な表と裏のみならず、それぞれに反対の方向性を持たせた上で対立させることが必要となると思われる。奪取時のヒビキの精神状態を見ると、「運命に屈する絶望と世界を救う希望」、「ガドライトを追い詰めた希望と戦う術を失う絶望」という二組の感情が存在していることからも推測できる。裏付けるように、ふたご座の神話でも、いがみ合っていたのは片割れ同士ではなく双子二組であり、ジェニオンにもノーマルとガイという二つの姿(=双子のメタファー)が存在することからもこれが見て取れる。対応するジェミニアの方には片割れに当たる存在が見られないが、この辺りは不明。また、パートナーが双方女性であるというのもモチーフそっくりである。
  −
 
  −
;恋人
  −
:タロットでは「恋人」と関連付けられる。
  −
:なお、このカードはウェイト版が一組の男女であるのに対し、マルセイユ版は男性一人に女性二人という構図の違いがあるが、どちらでも中心に天使が描かれる(ちなみに、タロットカードの主人公はあくまで人間であり、天使などはサポート役である)。マルセイユ版の二人の女性は、ある種の権力を有する立場から男性の意識・理性をつなぐ女性と情熱的アプローチで男性の無意識・本能をつなぐ女性とされ、天使は後者の味方であるという説もある。
  −
:「恋人」の寓意は正位置が'''「絆」「趣味への没頭」「試練の克服」'''、逆位置が'''「不道徳」「空虚」「結婚生活の破たん」'''など。
  −
:こうしてみるとわかるが、「自堕落で酒に溺れ」「確固たる目的を持たず」「恋人と死別した」ガドライトはウェイト版の逆位置、「多くの仲間と友を得」「オカルト趣味にのめりこみ」「テンシへの恐怖を乗り越えた」ヒビキはマルセイユ版の正位置が示す寓意とモチーフ、寓画に当てはまっている。
  −
:デザインに描かれる「天使」に関しても、「テンシ」に関わったことで全てを失ったガドライト、「テンシ」に関わったことで家族を失ったが多くの仲間、そしてパートナーを得たヒビキ、と対応している。
  −
:なお、「恋人」であるので双子と関連がなさそうではあるが、前述通りこの星座は両方男女の双子であるので、遠いわけではない。ついでに言うと、ギリシャ神話では近親姦をやらかした神が複数いる(双子座の二人は違うが)。
  −
:また、双子は教皇・月・太陽など複数のタロットに登場する重要な要素であり、マルセイユ版において人間として最後に登場するのも男女の双子であるため、スパロボZを締める「人間」の役割としてはこれ以上ないスフィアと言える。
      
=== 沈黙の巨蟹 ===
 
=== 沈黙の巨蟹 ===
リアクターは[[尸空]][[尸逝天]]により運用が可能。ちなみに読み方は「ちんもくのきょかい」。
+
*星座:かに座
 
+
*リアクター:[[尸空]]
人の心に存在する「'''虚無'''」によって活性化する。作中明確に語られないため具体的にこれが何なのかは不明だが、「虚無」という概念は「何もないという事実が存在する」状態で、数字で言えば「0」である。真の意味での無はそれを観測できる人間がいないため確定できず、「何もない」という事実を観測した時点で「虚無」の概念が適用される。
+
*宿主:[[尸逝天]]
 
+
*発動キー:「虚無」
劇中で尸空が「底なしの暗い穴」と評されていることと、情動が揺らぐと力を使えなくなることからすれば、このスフィアを使うために必要な「虚無」とは、「感情を封じ込め、心を空にして理性のみで動く意志」であろうと考えられる。
+
*反作用:不明
 
+
*スフィア・アクト:「感情の抑圧」
スフィア・アクトは「'''精神運動の停止'''」。高揚することも低落することもなくなり、死者の如く静かな暗闇に精神が落ちていくことになる。
     −
リアクターの感情が動くと力が崩壊してしまう。そのため、対照的に強い意思、言い換えれば強い感情に満ちた心を力とする「揺れる天秤」との相性が悪く、尸空自身もそのリアクターであるクロウを相手にすると、どうしても感情が僅かに揺らいでいる。
+
どこかの世界に存在したスフィア。他のスフィアと異なり、伝説の生き物の死骸に寄生している。
 +
発動キーの「虚無」とは、分かりやすく言えば人間の心の中にある死の本能、心理学でいう「デストルドー」のことである。
   −
対の位置にある「知りたがる山羊」が好奇心を力とするのに対し、情動を破壊するこのスフィアの特性は「'''欲求を抑え付ける理性'''」と言える。
+
尸空は人が死ぬ時に生まれる「消滅しようとする力」を正しく導く「[[鬼宿]]」の人間であり、その「消滅しようとする力」を操る力にスフィアが同調している。
   −
;蟹座(キャンサー)
+
死者は感情を動かさないため、強い意思と感情によって生を表現する「揺れる天秤」によって無力化される。
:星座のモチーフは、英雄ヘラクレスによって踏み殺された化け蟹カルキノス。
  −
:異父兄弟であるヒュドラ退治にやってきたヘラクレスを倒そうとしたがあっさりと踏み潰されてしまった。
  −
:性格分類においては、「保守的」を司る。
  −
:割り振りは女性。ただし、[[尸空]]は男性である。
  −
 
  −
;戦車
  −
:タロットでは「戦車」と関連付けられる。また、このカードのデザインは「宿命」「変容」を表しているとされる。
  −
:「戦車」の寓意は正位置が'''「勝利」「征服」「行動力」「積極性」「解放」'''、逆位置が'''「暴走」「不注意」「身勝手」「挫折」「焦り」「好戦的」'''。
  −
:描かれているのは「若い王が乗り、四本の柱を持ち、二頭の馬を生やし、車輪が横向きに取り付けられた戦車」。このデザインは「人間の内面のさまざまな要素が一つの方向に揃う」ことを意味しているが、車輪が横向きであるため動けない。また、人間の内面=精神の要素が一つの方向を向くということは、単純に考えると思考が一点に固定される、つまりはある種のパニック状態とも取れる。
  −
:タロットの正位置・逆位置共に、尸空のキャラクターとは全く合致しない(辛うじて正位置の「征服」が当てはまる)上に性別の割り振りも違う。これはおうし座、さそり座も同じであり、サイデリアルのリアクター達は神話や大アルカナのモチーフとはほとんど関係ない設定を組まれている。
      
=== 傷だらけの獅子 ===
 
=== 傷だらけの獅子 ===
リアクターは[[ランド・トラビス]][[ガンレオン]]により運用が可能。存在していたのは『[[戦闘メカ ザブングル]]』『[[オーバーマン キングゲイナー]]」『[[∀ガンダム (TV)|∀ガンダム]]』の世界観を包括した「荒廃世界」。
+
*星座:しし座
 
+
*リアクター:[[ランド・トラビス]]
'''「心身問わず痛みに伴う叫び」'''によって覚醒し、'''「痛みに耐える意志(要は根性)」'''によって活性化する。サード・ステージに至るにはその上で、「'''痛みを耐え抜き、乗り越える意志'''」が必要となる。
+
*搭載機:[[ガンレオン]]
 
+
*発動キー:「忍耐」
対となる「尽きぬ水瓶」は己を省みない慈愛を力とするが、それに対応するこちらの特性は、'''「痛みに抵抗する力」'''と言える。
+
*反作用:「リアクターへの激痛」
 +
*スフィア・アクト:「生命力の励起」
   −
スフィア・アクトは「'''生命力の活性化'''」。この力を受けると、心身の痛みに耐える力を励起される。
+
荒廃世界に存在したスフィア。ガンレオンごと前のリアクターの元から漂流してきた。
 +
心身の痛みに耐えようとする意志によって力を発揮するが、耐え損なうと暴走して時空震動を起こすという危険な一面があり、シエロがこれによって行方不明になっている。痛みに耐えるだけでなく、それに負けない強い意思を貫くことでサード・ステージへ移行する。
   −
同調が進むと覚醒者は次元力を使う度に反作用としてリアクターに激痛を伴う負荷がかかるが、一過性のものでアイムやセツコ、ユーサーのように深刻な状態にはならない(無論、力を使わなければ何も起こらないし、ガンレオンはそもそもマグナモードにならないと次元力を使えない)ため、「他のスフィアと比較すれば」という枕詞がつくものの現在判明しているスフィアの中では「偽りの黒羊」の次に安全である。
+
また、ガンレオンの意志によって、メールが死亡した際に分離・融合して蘇生させた経緯があり、以後多元戦争終結までの間、機体とメールに分かれて存在していた。
   −
ただ、「偽りの黒羊」と違い反作用の発生によって戦闘に支障をきたす危険性はこちらの方がずっと高く、その負荷も'''ランド自身の強靭な肉体と精神で何とかしのげている'''のであって、常人には耐えられない程の凄まじさであるため、やはり安全なスフィアというわけではない(そもそもスフィア自体が等しく危険物であるのだが)。というよりも、スルーされがちだが'''このスフィアはある意味「揺れる天秤」より危険'''。というのは、同調条件が「痛みに耐える」ことであるため、屈して悲鳴を上げると同調が解けるだけでなく、暴走したオリジン・ローが無差別に放射されて時空振動を起こしてしまう。実際、「Z」の本編前にシエロがこれに巻き込まれてADWに飛ばされてしまっている。
+
スフィア・アクトは痛みに耐える生命の力を周囲に伝播させる。
 
  −
なお、このスフィアは次元力の抽出をメールが、その制御をランドが行うため、二人揃っていないと運用できなかった。
  −
これは、メールが蘇生した際にスフィアの存在が分割され、メールの肉体とガンレオン本体の二つに分かれていたため。多元戦争終結に伴い、ランドのリアクター化によりガンレオンの方に統合され、以降は彼自身の意志で起動可能になっている。
  −
 
  −
ちなみに、他のマシンと異なり、動力としてはマグナモードの時のみ機能し、ノーマルモードでは停止している(ノーマルモードの時の燃料は不明だが'''ガソリンの可能性が高い''')。
  −
 
  −
;獅子座(レオ)
  −
:星座のモチーフは、英雄ヘラクレスによって討ち取られたネメアの森に住まう大獅子。
  −
:散々暴れまわった大獅子だったが、ヘラクレスとの死闘の果てに殺された。「暴れん坊」「人間に叩きのめされる」「死亡(から転じて断末魔)」といった点は、シエロに根性を叩き直された元ごろつきのランドが、痛みによる絶叫を上げたことでスフィアが覚醒したことと重なる。
  −
:性格分類においては、大胆で激しいという性質とともに「力の象徴」を司っており、強い力を与えることが転じて痛みを引き金にすると考えられ、性質自体がランドの性格と一致している。
  −
:割り振りは男性。
  −
 
  −
;力
  −
:タロットでは「力」のアルカナと関連付けられる。
  −
:「力」の寓意は正位置が'''「強固な意志」「不撓不屈」「理性」「勇気」「冷静」'''、逆位置が'''「甘え」「人任せ」「優柔不断」「権勢を振るう」'''。
  −
:このカードは本能を象徴するライオンとその制御を象徴する女性が描かれており、ランドの性格はこのカードの正位置とも合致している。タロットも関連があるとするなら、おそらくメールがスフィアに取り込まれたのは偶然ではないと思われる。
      
=== 悲しみの乙女 ===
 
=== 悲しみの乙女 ===
リアクターは[[セツコ・オハラ]][[バルゴラ・グローリー]]が所持している武装「ガナリー・カーバー」により運用が可能。存在していたのは「宇宙世紀」の世界。
+
*星座:おとめ座
 +
*リアクター:[[セツコ・オハラ]]
 +
*搭載機:[[バルゴラ・グローリーS]]のナウティラス・カーバー
 +
*発動キー:「悲哀」
 +
*反作用:「五感の消失」
 +
*スフィア・アクト:「感覚の同調」
   −
'''「絶望に伴う慟哭」'''によって覚醒し、自身・他者問わず'''「悲哀の感情」'''によって活性化する。サード・ステージに至るためには、それに加えて「'''悲しみを乗り越える強い意思'''」が必要とされる。
+
宇宙世紀の世界に存在していたスフィア。機体そのものではなく武器の方に搭載されている。
 +
悲しみの感情によって力を発揮し、それに溺れることなく超えようとする強い意志によってサード・ステージへ移行する。
   −
同調が進むとリアクターの五感が失われていく。ただし他と異なり、機動兵器に搭乗していない時に起きる。戦闘中の感覚消失はそのまま死に直結する(=スフィアが目覚められない)ためと思われる。このスフィアに関してはバルゴラ製造時に何処かから持ち込まれたものと思われるが、由来は不明。
+
多元戦争時にリアクターとなったセツコは反作用によって味覚が消失し、視覚も消えつつあったが、それに負けずに戦う意志を貫徹したことで覚醒が進み、いち早くサード・ステージに足を踏み入れている。
   −
スフィア・アクトは「'''他者の感情への同調'''」。味方へリンクすればその感覚を研ぎ澄まし、敵へリンクすればその闘争心を押さえ込んでしまう。そのため、憎しみを力とする「怨嗟の魔蠍」を無力化することが可能。
+
スフィア・アクトは感覚を他者にリンクさせること。
 
  −
;乙女座(ヴァルゴ)
  −
:星座のモチーフは正義と天文の女神アストライアー(冥王ハーデスに誘拐されて娶られてしまった、春と花の女神ペルセポネという説もある)。
  −
:彼女は争いを続け神に見放されつつある人間を最後まで信じて地上に残った女神であるが、やがて絶望してしまう。流される血で人間に絶望するという展開はまさに上官や想い人の死とレーベンの悪意に絶望して覚醒した彼女と重なる。ペルセポネにしても、レーベンとのやり取りと似た「親切にしてくれたので信じてみたが、実は不可逆な状況に追い込むための罠だった」という流れが存在している(ペルセポネの場合は母・デメーテルの怒りのサボタージュで地上が大変なことになったため、ハーデスが折れてめでたく帰還と相成ったものの本心では離れたくなかった彼の罠に嵌められて冥界のザクロを四粒食べてしまい、一年の内四ケ月を冥界で過ごす羽目になった)。
  −
:性格分類においては、「自然を愛する心」を司っており、自然=周囲を感じられなくなることで自然を求める意思が強化されるために力が引き出されると思われる。
  −
:割り振りは女性。
  −
:グローリーのガナリー・カーバーは一応「ノーティラス⇒オウムガイ」がモデルとなっているのだが、全体的なシルエットは魚に近い。乙女座は占星術上魚座の対極に位置するため、ガナリー・カーバーの形状もそれに関連していると思われる。双子座に倣えば魚座も二人覚醒に必要なはずだが、果たしてそれと関連するのだろうか。
  −
 
  −
;隠者
  −
:タロットでは「隠者」のアルカナと関連付けられる。
  −
:「隠者」の寓意は正位置が'''「経験則」「思慮深い」「思いやり」「単独行動」'''、逆位置が'''「閉鎖性」「消極的」「誤解」「悲観的」'''。
  −
:この隠者のモチーフは三つのヘルメスが合わさった「ヘルメス・トリスメギストス」であり、3機の[[バルゴラ]]を統合した[[バルゴラ・グローリー]]と無縁ではないだろう。仮にもし「3機の情報の統合」が覚醒の前提条件であるなら、'''製造したメーカーはある程度このことを知っていた可能性が高い'''(3機存在しなければ覚醒自体不可能になる)。
      
=== 揺れる天秤 ===
 
=== 揺れる天秤 ===
リアクターは[[クロウ・ブルースト]][[ブラスタ]]および[[リ・ブラスタ]]により運用が可能。存在していた世界は西暦世界。
+
*星座:てんびん座
 
+
*リアクター:[[クロウ・ブルースト]]
'''「折れることのない強い意志」'''によって覚醒及び活性化(クロウの場合は「借金を返済する意志」)する。サード・ステージへの移行にはそれに加えて「'''己を『折らない』意志'''」が必要。
+
*搭載機:[[リ・ブラスタT]]
 
+
*発動キー:「意志」
スフィア・アクトは「'''意志力の伝播'''」。主に集中力が高められる。
+
*反作用:「思考固定」
 
+
*スフィア・アクト:「意志力の伝播」
同調が進むとリアクターは次元力行使の際、思考が固定されて正常な判断が出来なくなる。さらに、意志の遂行を阻む者は味方だろうと排除すると推測されている。この際、暴走したキャラを止める際の鉄板である「仲間の呼び掛け」は一切効果がなかった。ただしクロウの場合、金に対する執着がそのまま残るため、同調率が上がると小銭の落ちる音を鳴らす「CDS(コイン・ドロップ・システム)」で自意識を保っている。
  −
 
  −
なお、嘘を力とする「偽りの黒羊」の対の位置にあり、その特性は「'''己を偽らない力'''」と言える。
  −
 
  −
このスフィアは[[カルロス・アクシオン・Jr.]]が[[トライア・スコート]]の元へ「VX」として持ち込み、さらに元を辿れば[[エルガン・ローディック|エルガン]]が[[アクシオン財団]]に持ち込んだものである。エルガンの元の所属を考えると[[クロノ]]が保有していたのかも知れない。
     −
「金の音で正気に戻す」というあまりにバカバカしい対応策や、あっさり対処されたことから見落とされがちだが、「反作用に自分の意思で対処する」ことが出来ないため、実は現状判明している中ではトップクラスに危険なスフィアである([[ゼロシステム]]を極端にしたような状態となる他、間接的にだが'''反作用の被害が他者に及ぶ''')。しかもクロウの場合、'''借金がないと制御できない'''という事になり、挙句の果てに'''当人もそれを理解している'''。覚醒と活性化の条件が現状判明しているスフィアで'''一番易しい(方向性すら問わない)'''ことの代償なのだろうか?
+
西暦世界に存在していたスフィア。[[クロノ]]保守派が保持していたものをエルガン・ローディックが持ち出し、カルロス・アクシオン・Jrを経てスコート・ラボに持ち込まれた。
   −
力を引き出すためには前述の通り、何でもいいのでとにかく強く折れない意志を保つ必要がある。このように力を引き出す手段は単純だが停止する条件もまた単純で、何かに負けて意志が折れた時点で停止してしまう。
+
迷いの中でも折れることのない強い意志によって力を発揮し、それに振り回されず判断力と己を保とうとする意志によってサード・ステージに移行する。
   −
性格分類においては、自由を愛し執着しない「無頓着」を司るが、逆に言えば「自由に執着している」ということである。このため、自由(=自分の意思による選択)に縛られ、それを阻む全てを拒絶し、迷いを生む要素を全てシャットアウトする性質があると思われる。それでもなおコインの音で意志を取り戻せるのは、借金という不自由の象徴を連想させるためと考えられる。また、コインは「自由を阻む」という意志を持ってないことも、彼の耳に届く理由であると考えられる。なおクロウは後に、「敵を倒す」という一点にのみ意識を集中することで、スフィアの力を最大に引き出しつつ自意識を保つ「アンブレイカブル・フルクラム」という攻撃を編み出している。
+
反作用を受けると発動キーとなった強い意志に思考が支配され、正常な判断が出来なくなる。周囲の影響が一切及ばなくなる危険性の高いスフィアだが、筋金入りの守銭奴であるクロウは金の音を鳴らす「コイン・ドロップ・システム」でこれに対応している。
 
  −
互いに「自己選択に伴う強い意志」をキーとするためか「尽きぬ水瓶」との相性が良好。
  −
 
  −
;天秤座(リーブラ)
  −
:星座のモチーフは、乙女座のモチーフであるアストライアーが持っていた善悪を測る天秤。
  −
:幾度となく善悪を測り続けてもなお悪化していく世界に絶望したアストライアーは、とうとうその天秤を捨ててしまう。幾度となく心を揺らされ、やがて心根をゆがめる[[アイム・ライアード|宿敵]]によって覚醒したクロウに重なる。セツコ(乙女座)が最終的に彼を気にするのも運命だろうか。どちらかといえば、'''[[トライア・スコート|同じような名前を持つこの人]]の所有物'''、という方がしっくりくるが。
  −
:割り振りは男性。
  −
:占星術上において天秤座は牡羊座と対の関係にあたる。それに迎合したかのように、このスフィアと「偽りの黒羊」は覚醒と活性化の条件だけでなく、反作用までもが見事に対極である(強い意志があれば簡単に力を得られる一方で、反作用が最も危険で対策も難しい「揺れる天秤」と、常に嘘を吐き続けなければならない一方で、反作用が最も安全で感情が高ぶらなければ発生さえしない「偽りの黒羊」)。
  −
 
  −
;正義
  −
:タロットでは「正義」のアルカナと関連付けられる。
  −
:そのため、このスフィアにとっての正義とは「どんな形であれ'''折れることのない強い意志のこと'''」である可能性は高く、それを証明できる者が力を引き出せるということかもしれない(実際、クロウの意志の強さは全編を通じて随所で描写されている)。このカードには天秤が描かれているが、左右の皿のサイズが異なっている。公平とは対称でないことを示しており、割に合わない借金を背負うが、それがないと己を保てないクロウをイメージさせる。
  −
:ちなみに、「正義」の正位置は'''「公正」「誠意』(例:借金を全うに返済する意思)'''を意味し、逆位置は'''「不均衡」「被告人」(例:借金を返せない人)'''を意味する。
  −
:また、天秤は弁護士の象徴である。すなわち、'''片方には罪(例:過ぎた力を求める)、片方には罰(例:借金を負う)'''が乗せられるということである。借金に縛られないと主体性を維持できないクロウが過ぎた自由や力などを求める限り、決して借金から逃げられないということなのだろうか。
      
=== 怨嗟の魔蠍 ===
 
=== 怨嗟の魔蠍 ===
リアクターは[[バルビエル・ザ・ニードル]][[アン・アーレス]]によって運用が可能。「えんさのまかつ」と読む。
+
*星座:さそり座
その名の通り「'''憎悪'''」によって活性化する。
+
*リアクター:[[バルビエル・ザ・ニードル]]
 +
*搭載機:[[アン・アーレス]]
 +
*発動キー:「憎悪」
 +
*反作用:不明
 +
*スフィア・アクト:「憎悪の励起」
   −
スフィア・アクトは「'''憎悪の励起'''」。これを受けると憎しみに心が飲まれ、理性を失って暴走するが、「悲しみの乙女」の力で無力化される。バルビエルはこの力に加え、アン・アーレスに搭載されたナノマシンを併用することで大規模かつ強力な精神誘導を行う。
+
どこかの世界に存在していたスフィア。
   −
しかし、その憎悪が薄れる・なくなるとそれに比例して力が低下する。そのため、悲しみで憎しみを包み、心を癒す「悲しみの乙女」との相性が悪い。
+
憎しみの感情によって力を発揮する。スフィア・アクトは他者の抱える憎悪を暴走させ理性を失わせる力だが、元から他人を憎むという行為から無縁な[[ガルガンティア船団]]のような人間達には効かず、バルビエルの場合ナノマシンを併用している関係で月光蝶やトランザムバーストにも弱い。
   −
覚醒の経緯などは不明。
+
憎しみに生きることを悲しみ、心を癒そうとする「悲しみの乙女」との相性が致命的に悪い。
 
  −
;蠍座(スコーピオ)
  −
:星座のモチーフは、狩人オリオンの傲慢に怒った女神の使いで、オリオンを刺し殺した蠍(この蠍、一説では妹・アルテミスがオリオンとゴールインするのを阻止したかったアポロンが、オリオン暗殺計画の要として用意した工作員であるとも)。
  −
:星座になった後の話として、自らの父がアポロンだと認めさせるため、太陽の馬車を無理やり運転して黄道を走ったパエトーンがさそり座に差し掛かった際、馬の足を刺したために馬車が制御不能となり、天地の破壊を恐れたゼウスによってパエトーンは殺された、というものがある。
  −
:性格分類においては、「探究心と持久力」を司る。
  −
:割り振りは女性だが、バルビエルは男性である。
  −
 
  −
;死神
  −
:タロットでは「死神」に関連付けられ、このカードは「無名」「静止」を暗に表しているとされる。
  −
:「死神」の寓意は正位置が'''「終末」「破滅」「離散」「死の予兆」'''、逆位置が'''「再スタート」「新展開」「挫折からの復帰」'''。
  −
:なお、このカードに描かれる死神とは、ウェイト版においては[[アポカリュプシス|黙示録]]に現れる「第四の騎士」であるとされる。
      
=== 知りたがる山羊 ===
 
=== 知りたがる山羊 ===
リアクターは詳細不明の女性。現在の所有者は[[アサキム・ドーウィン]]。[[シュロウガ]]によって運用されている。
+
*星座:やぎ座
 
+
*リアクター:不明
覚醒条件および反作用は不明。'''「好奇心」'''によって活性化し、あらゆる嘘を暴き真実を強引に曝す。
+
*搭載機:不明
 
+
*発動キー:「好奇心」
嘘をキーとする牡羊座のスフィア「偽りの黒羊」とは相性が悪く、このスフィアの力によってアイムは無力化してしまった。アサキムの前の資格者は不明であるが、女性であったことが彼自身の口により明かされている。曰く、アサキムの闇を覗いてしまったが故に取り込まれてしまったらしい。対の位置にある「沈黙の巨蟹」に対して、好奇心を力とするこちらは「'''理性を凌駕する欲求'''」と言える。
+
*反作用:不明
 
+
*スフィア・アクト:「他者の情報の公開」
スフィア・アクトは明言されていないが、「偽りの黒羊」を無効化したのみならずアイムの過去を居合わせたZEXISの面々にまで見せたことを考えると、「'''対象の情報の強制開示'''」だと思われる。これは言い方を変えれば「己の内面と向き合うことを強制する」といえるので、双子座と相性が良さそうだが現状では不明。
     −
;山羊座(カプリコーン)
+
どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから[[アサキム・ドーウィン]]が奪取し[[シュロウガ]]に搭載されたが、リアクターにはなっていない。
:星座のモチーフはヤギ頭の牧神アイギパーン。ただし下半身は魚となっている。
  −
:これはアイギパーンが魚に変身したことによるもので、その経緯についてはティターン神族との戦いの際に威嚇のために海に潜った時の姿という説と嵐の怪物テュポーンが襲来した際に変身もおぼつかないほど慌ててナイル川に逃げ込んだ時の姿という説が存在する。確証はないものの、前者の説は「深淵を覗き込んだ」といえることから、アサキムの前の所持者を彷彿とさせる。ちなみに、パーンは「Panic」の語源である。
  −
:性格分類においては、「下心のない信頼関係を重んじる」ことを司り、転じて嘘を暴くことを力とすると思われる。
  −
:割り振りは女性。
     −
;悪魔
+
あらゆる真実を暴き立てる力ゆえに、「偽りの黒羊」の嘘を暴いて無力化してしまう。
:タロットでは「悪魔」のアルカナと関連付けられる。
  −
:この悪魔のデザインは山羊頭の悪魔バフォメットであるが、統一性のない姿は「訳が分からない」という印象を抱かせるものである。それゆえに「混沌」「葛藤」「暴力」を象徴しており、まさしくアサキムを指すのにふさわしいと言える。
  −
:また、「悪魔」の正位置は'''「堕落」「裏切り」'''、逆位置は人に知恵を与えた者として'''「覚醒」「新たな出会い」'''も意味し、これもまた世界をまたいでリアクターたちに出会って手段を選ばずスフィアの覚醒を促すアサキムらしい。さらにいうとシュロウガのデザインモチーフはサイバスター+悪魔である。
      
=== 尽きぬ水瓶 ===
 
=== 尽きぬ水瓶 ===
リアクターは[[ユーサー・インサラウム]][[聖王機ジ・インサー]]によって運用が可能。存在していた世界はインサラウム。再世戦争末期にアサキムが奪取した。
+
*星座:みずがめ座
 
+
*リアクター:[[ユーサー・インサラウム]]
'''「深く大きな慈愛と、それに伴う何らかの強い感情」'''によって覚醒し、'''「自己犠牲の意志」'''によって活性化する。スフィア・アクトは不明。
+
*搭載:[[聖王機ジ・インサー]]
 
+
*発動キー:「愛」
同調が進むとリアクターは意識を保つのも難しいほどの痛みとともに肉体が崩壊していく。この性質上、「悲しみの乙女(人間性喪失)」や「傷だらけの獅子(痛み)」と同時に因子を高める可能性が考えられるが'''覚醒者に襲い掛かる反作用の危険度はこちらの方が遥かに高い(反作用が慢性的である上に制御できない)'''。その対価なのか、スフィアの中でも飛びぬけて強い次元力を発揮できる。最後にはアサキムにユーサーが討たれたことで、「偽りの黒羊」ともどもその手に渡った(黒の騎士団ルートでは失敗)。その性質上、[[火星]]でユーサーが演じた姿…… すなわち'''民を顧みない暴君には決して力を引き出すことができない。'''
+
*反作用:「肉体崩壊」
 
+
*スフィア・アクト:不明
他のスフィアの反作用は通常主に精神的なものであり特定の条件を踏めば回避できるのだが、このスフィアは肉体に甚大な被害を及ぼす上に回避不可能、更に命にも関わる。これは、司る属性が「'''己を省みない強い意志'''」であるため。反作用の正体はスフィアの司る属性がリアクターに跳ね返ることで起きる最適化現象なのだが、このスフィアの場合、属性が跳ね返ることによって「'''次元力と引き換えに肉体を破壊する'''」という形で現れるのである。その関係上'''サード・ステージに突入できなければスフィアを奪われなくてもいずれ死ぬ'''という、リアクターの視点から見れば12のスフィアの内もっとも危険な性質を持つ。逆に言うと、それをも良しとするほどの慈愛の心がなければ覚醒できないということである。
  −
 
  −
激痛を伴うという点では「傷だらけの獅子」と被るが、これは占星術において獅子座と水瓶座が対の関係にあるためと思われる。それを指し示すように同じ激痛を伴う反作用でもそれ以外は相違点が多く、双方のリアクターもあらゆる点が正反対となっている(心身ともに暑苦しい荒くれ者のランドと、穏やかで爽やかな美丈夫のユーサー)。対となる「傷だらけの獅子」に対し、慈愛を力とするこちらの特性は「'''痛みを受け入れる力'''」と言える。
  −
 
  −
互いに「自己選択に伴う強い意志」をキーとするためか「揺れる天秤」との相性が良好。二つの意思が同じ方向に揃うことで、オリジン・ローの本質を引き出すことが出来る。
  −
 
  −
;水瓶座(アクエリアス)
  −
:星座のモチーフは、ゼウスの給仕を務めた美少年ガニメーデスが持っていた、神の酒ネクタールが溢れ出る水瓶。
  −
:ガニメーデスが給仕となる際、地上に残す両親が深く悲しむことを心配したという。喪失の悲しみやそれに対する慈愛は、故郷を離れる羽目になった挙句に民を失うことによる強い悲しみとその民への慈愛で覚醒に至ったユーサーと重なる。ちなみに、女好きのゼウスが彼を給仕にしたのは'''美女と見紛うほどに美しいから'''。「'''※ただしイケメンに限る'''」ということか。
  −
:性格分類においては、「自己愛」を司っており、独善性が転じて(一方的な)自己犠牲を力とすると思われる。マリリンも、ユーサーの行動を独りよがりだと評している。
  −
:割り振りは男性。
  −
 
  −
;星
  −
:タロットでは「星」のアルカナと関連付けられる。
  −
:このカードのデザインは「直感」と「肉体」が女性によって結びつけられる様子を表しており、エスターへの語りかけなどで本来持つ洞察力が行動に結びついたユーサーを表していると言える。
  −
:「星」のタロットが示す寓意は正位置が'''「希望」「ひらめき」「願いが叶う」'''、逆位置は'''「失望」「無気力」「高望み」'''。
  −
:そしてそんな寓意に合わせたかの如く、当初のユーサーはその弱気さから'''失望'''され、また自身も'''無気力'''であり、聖王機ジ・インサーはインサラウムにおいて'''希望'''と幸福の象徴であった。
  −
 
  −
== 未登場の星座 ==
  −
=== 射手座 ===
  −
「相反する感情の衝突」を力とする「いがみ合う双子」の対の位置にある。
  −
 
  −
;射手座(サジタリウス)
  −
:星座のモチーフは弓の名手であったケンタウルスの青年・ケイローン。
  −
:アポロンとアルテミスから数々の叡智を授かり、それを以ってカストール(双子座)やアスクレピオス(蛇遣い座)などの後の英雄達の師となったが、ヘラクレスの放った毒矢が偶然刺さってしまい、苦しみに耐えかねて不死の権能をプロメテウスに渡して落命した。余談だが、プロメテウスはそれ以前に'''禁忌を犯したことで神の怒りに触れ、永きに渡り苛まれ続ける刑罰を受けている'''(プロメテウスはこの時点で既に不死だったという説がある)。
  −
:性格分類においては、「発展願望」を司る。
  −
:割り振りは男性。
  −
 
  −
;節制
  −
:タロットでは「節制」に関連付けられる。
  −
:「節制」の寓意は正位置が'''「調和」「節度」「献身」'''、逆位置が'''「浪費」「消耗」「生活の乱れ」'''。
  −
:このカードは水瓶座と関連があるとされ、描かれている女性は「相反する二つの要素を結びつける仲介者」という役割を持ち、また翼を持つことから「天使」とされている。
     −
=== 魚座 ===
+
[[聖インサラウム王国]]に存在していたスフィア。王国の開祖であるキング・インサラウム1世が最初のリアクターだが、1世が殺されず天寿を全うしたため、ユーサーが目覚めさせるまでまた眠っていた。
このスフィアの力は「'''意志の方向性の誘導'''」と考えられており、「血塗られた目」の発症者を巻き込んだ次元震はこのスフィアが原因と見る向きもある。
     −
;魚座(パイシーズ)
+
他者への深く大きな愛によって力を発揮するが、要求されるレベルが高く、個人へのそれではなく国や組織のような大きなものに対する、自己犠牲を前提とした愛である必要がある。
:星座のモチーフは、宴に乱入してきた怪物テュポーンから逃げる際、魚に変身した後はぐれないように互いをリボンで結んだアフロディーテとエロースの親子。アフロディーテが変身した魚の方は「みなみの魚座」とされることもある。
  −
:性格分類においては、「感情の豊かさ」を司る。
  −
:それに加え、対となる「悲しみの乙女」の特性は感覚という肉体的・物質的な性質の変容だったことからすると、こちらは感情という精神的・非物質的な性質に何かしら影響を与える能力を持つ可能性が考えられる。
  −
:この星座の性格は「'''不安、障害、犠牲的奉仕'''」である。
  −
:なお、12星座としてもそれに関連付けられるタロットとしても、12種の中では最後に位置している。
     −
;月
+
その性質を体現したかのように、反作用を受けると肉体が少しずつ崩壊していき、サード・ステージに到達するには命を捨てる強い意志が必要。
:タロットでは「月」と関連付けられる。
  −
:このカードは双子を示す複数の要素や本能と理性の葛藤を示しているとされる。割り振りは女性。
  −
:「月」のタロットが示す寓意は正位置が'''「不安定」「隠れた危険」(「隠れた敵」とも)「現実逃避」「猶予なき選択」'''、逆位置が'''「過去からの脱却」「失敗に繋がらない過ち」「未来への希望」「すぐれた直感」'''。
      +
要求されるのが強い意志で共通している「揺れる天秤」との相性がよく、互いに共鳴して力を高める。
    
== 特殊能力「スフィア・アクト」 ==
 
== 特殊能力「スフィア・アクト」 ==
365行目: 221行目:  
**完全に目覚めたスフィアの所持者を機動兵器ごと殺害することにより、殺害した者はそのスフィアを所持することが出来る。また殺されずに天命を全うした場合、器の機動兵器ごとその場に残って眠りにつき、次なるリアクターを待ち続ける。
 
**完全に目覚めたスフィアの所持者を機動兵器ごと殺害することにより、殺害した者はそのスフィアを所持することが出来る。また殺されずに天命を全うした場合、器の機動兵器ごとその場に残って眠りにつき、次なるリアクターを待ち続ける。
 
**スフィアの移動はセカンド・ステージ以降のリアクター間でしか起こらない。ただし例外的な事象として、資格者が複数同時に存在し、かつリアクターがスフィアを制御できなくなり、その場に別の資格者が存在し、その資格者がセカンド・ステージのリアクターと同等の条件を備え、さらに搭乗機同士が似た特質を持っているなど、いくつかの条件が整った場合、リアクターが生存したままスフィアが奪われる場合もある(「いがみ合う双子」でこの現象が確認されている)。
 
**スフィアの移動はセカンド・ステージ以降のリアクター間でしか起こらない。ただし例外的な事象として、資格者が複数同時に存在し、かつリアクターがスフィアを制御できなくなり、その場に別の資格者が存在し、その資格者がセカンド・ステージのリアクターと同等の条件を備え、さらに搭乗機同士が似た特質を持っているなど、いくつかの条件が整った場合、リアクターが生存したままスフィアが奪われる場合もある(「いがみ合う双子」でこの現象が確認されている)。
**スフィア・リアクター達(アサキム含む)は心の奥底の部分に底知れぬ闇を持つようになる。
  −
*第2次Z再世篇おける[[ズール皇帝]]の発言をそのまま受け取れれば、スフィアそのものは次元力を引き出すためのただの道具、アイテムと捉えられる。
   
*バルゴラ一号機以降のセツコの機体及びアリエティス、尸逝天が撃墜された際には「機体が爆散した後光る球体が何処かに飛び去る」というアニメーションになる。
 
*バルゴラ一号機以降のセツコの機体及びアリエティス、尸逝天が撃墜された際には「機体が爆散した後光る球体が何処かに飛び去る」というアニメーションになる。
 
*ガナリー・カーバー(グローリー)は、コアとなっているスフィア部分がカーバーを取り込み、元来の機能に近い状態に再構成したものである。またアリエティスは全身が結晶体で覆われている他、コアである「偽りの黒羊のスフィア」はアイムを乗っ取る形で機体を作らせた。さらにシュロウガが現在の姿になったのは、スフィアに過度に関わったためとされている。ここからすると、スフィアとは本来「生命体」だったのかも知れない。それを証明するかのように、「傷だらけの獅子のスフィア」の器として造られたガンレオンは、自意識と魂を宿すほか、明らかに生命体と思しき行動を取っている。
 
*ガナリー・カーバー(グローリー)は、コアとなっているスフィア部分がカーバーを取り込み、元来の機能に近い状態に再構成したものである。またアリエティスは全身が結晶体で覆われている他、コアである「偽りの黒羊のスフィア」はアイムを乗っ取る形で機体を作らせた。さらにシュロウガが現在の姿になったのは、スフィアに過度に関わったためとされている。ここからすると、スフィアとは本来「生命体」だったのかも知れない。それを証明するかのように、「傷だらけの獅子のスフィア」の器として造られたガンレオンは、自意識と魂を宿すほか、明らかに生命体と思しき行動を取っている。
3,538

回編集

案内メニュー