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− === 人物 ===+
− ==== [[機動戦士ガンダムSEED]] ====
− 第一世代型のコーディネイターで、本来は、戦いには全く向かないといっていいくらいに温厚で、誠実な性格の持ち主だが、いざという時には責任感の強い一面を見せる事もある。しかし、OSのプログラミング技術においては天才的で、キラ自身も知らない内に、ヘリオポリス内で秘密裏に開発されていたGAT-XシリーズのOS調整を手伝わされており、後に[[オーブ]]に来訪した際にも、[[M1アストレイ]]のOS調整の協力を要請され、行っている。戦闘中にOS調整や環境データを入れるという並のコーディネイターでも出来ない神業を披露している。
− 友人を守る為に止むを得なく戦っている上に、親友である[[アスラン・ザラ]]とも敵対せざるを得なくなった為に、当然ながら戦いの中で迷いを捨てきることが出来ず、精神的苦痛を増していく一方であった。しかし、負傷して一度プラントに招かれ、[[ラクス・クライン]]との邂逅を経て[[フリーダムガンダム]]を託されてからは、戦いの中で苦悩しながらも、戦争を終わらせるべく最後まで戦い続ける決意を固めるようになった。物語の終盤で、自らが人間の欲望の終着点といえる形で生み出された「[[スーパーコーディネイター]]」であった事実を知る事になり、あまりにもの残酷な真実から、ラクスの前で涙を流すものの、それでも戦い続ける決意自体が揺るぐ事は無かった。+
− ==== [[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]] ====+
− 恋仲となっていたラクスが、プラント側が送り込んだと思われる暗殺部隊に狙われたのを切っ掛けに、再びフリーダムに搭乗して戦場で戦う事になるが、前回の戦いでのトラウマが抜け切れていない事から、自身の戦いに対しての迷いが強くなっている。その結果、一度再会したアスランとは物別れとなり、打倒フリーダムを誓う[[シン・アスカ]]によって乗機フリーダムを撃墜されてしまう事になっている。また、戦時中なことから悟りを開いたかのような言動が目立つが、ドラマCDなどでは政治や戦闘以外での普段のキラが描かれており、ラクスとバルトフェルドのネタに対して思いっきりまじめに返したりしている天然ぶりも見せる。女心に関してもやや鈍感で、ラクスがショッピングモールで様々な服を着て見せた際にも、淡白な感想しか言えず、怒らせてしまっている。+
− 一部では「最強のMSパイロット」としても扱われ、ギルバート・デュランダルに「MSの操縦技術で彼の右に出る者はいない」とまで言わしめた。劇中の戦闘では、[[アスラン・ザラ|アスラン]]や[[シン・アスカ|シン]]、[[レイ・ザ・バレル|レイ]]など最強クラスのパイロットたちを圧倒しており、彼が戦場に来るだけで戦況が大きく変わっている。MSの撃退数も一番多く、事実上最強であり、実際「SEED」と「DESTINY」双方の作品を合わせても、撃墜されたのはたったの2回だけである。+
− === 来歴 ===+
− ==== 本編開始前 ====
− キラは、カリダ・ヤマト、ハルマ・ヤマトの夫妻に育てられているが、彼らは血の繋がった本当の両親ではなく、本当の両親はカリダの姉夫妻であるヴィア・ヒビキとユーレン・ヒビキの二人である。ヒビキ夫妻はコロニー「メンデル」で遺伝子工学の研究を行う科学者であったが、次第に夫のユーレンは独善的な名声欲から「[[スーパーコーディネイター|最高のコーディネイター]]」を生み出すという野心に取り付かれるようになり、遺伝子操作で生み出される子供達を次々と生贄同然にする形で研究成果を実現する為の実験体にしてしまう。そして遂には、自身の実の息子であるキラにまで実験処置を行い、キラはスーパーコーディネイターとしての出生を受ける事になった。
− 実の子供さえも平然と実験体にする夫のあまりにもの歪んだ心に絶望したヴィアは、産まれたばかりのキラとその双子の姉である[[カガリ・ユラ・アスハ|カガリ]]の二人を妹のカリダに託す事を決意。メンデルから脱出したカリダとハルマの二人はオーブに亡命し、事情を知ったオーブの代表である[[ウズミ・ナラ・アスハ]]は、カガリを養女として引き取る。+
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− こうしてキラは、ヤマト夫妻の子として育てられ、やがてキラは月のコペルニクス幼年学校にて[[アスラン・ザラ]]と出会い、彼と親友となって家族と共に交流を深める。やがてアスランはプラントへ渡っていき、自身はヘリオポリスの工業カレッジに入学する事になったが、後にキラは、アスランと思わぬ形で再会を果たす事になった。
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− ==== [[機動戦士ガンダムSEED]] ====
− ヘリオポリスの工業カレッジで、友人達とごく普通の学園生活を送っていたが、[[ザフト]]の襲撃に巻き込まれ、ザフトの襲撃部隊の一員であったアスランと思わぬ再会を果たす。その後、成り行きで[[ストライクガンダム]] に搭乗し、敵機を相手しながらOSを即座に書き換えるという離れ業でストライクを操りその場を切り抜けた。しかし、彼の組み上げたOSは[[コーディネイター]]である彼にしか扱えるものではなくなってしまい、なし崩し的にパイロットととして、[[アークエンジェル]]に乗船することとなった。
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− [[ユニウス・ゼブン]]の残骸で氷を回収する作業を行っていた際に、複座型のジンと戦闘して撃墜しているが、その戦闘直後にプラント製の脱出ポッドを発見。回収して救助作業に立ち会った結果、プラント最高評議会議長[[シーゲル・クライン]]の一人娘である[[ラクス・クライン]]と、運命的な出会いを果たす事になる。しかし、それが切っ掛けで、憧れの存在であった少女[[フレイ・アルスター]]の[[コーディネイター]]を毛嫌いする姿勢を目の当たりにしてしまい、更には彼女の父であるジョージ・アルスターの乗艦する戦艦を守り切れず死なせてしまった事から、激しい憎しみと罵倒を受ける事になってしまい、一人悲しみにくれる。そんな所に現れたラクスに慰められ、彼女がアスランの婚約者である事実を知ったキラは、ラクスをザフト側に返還する事を決意。友人達の力を借り、命令違反を承知でラクスの返還を実行に移し、アスランからはプラントに来るよう言われるも、友人達を裏切れなかったキラは、アスランと敵対し続ける道を選ぶ事になった。その後、アークエンジェルから降りる機会が訪れるも、フレイが軍に志願入隊してしまい、それを心配した友人達も軍に残る道を選んだ結果、自らも彼らを見捨てる事が出来ず、正式にパイロットとなる事になった。
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− 地球へ降下後も、自身がコーディネイターであるにも関わらず、同胞の軍隊であるザフトと戦わなければならない苦悩を抱えたままの戦闘を強いられ、精神的に非常に不安定になる場面もあった。また、自身をザフトと戦わせ続ける事を目論んでいたフレイの誘惑を受けてしまい、一時的に付き合う事になったが、友人の[[サイ・アーガイル|サイ]]を裏切ってしまった罪悪感や、彼女が本当は自分を利用しているだけという事に薄々感づいていた為、結局は長続きしなかった。親友であった[[アスラン・ザラ]]との度重なる戦いに心を痛め続けた結果、自身は彼の戦友である[[ニコル・アマルフィ|ニコル]]を、アスランは自身の親友である[[トール・ケーニヒ|トール]]を手にかけてしまい、精神的限界を迎えたキラは、お互い壮絶な殺し合いを演じる事となる。結果、アスランの捨て身の[[自爆]]攻撃の前に敗北したものの、無事救助される。(ちなみに、彼を助け出したのは『ASTRAY』の主人公、[[ロウ・ギュール]]である)。壮絶な一騎打ち後に救助されたキラは、[[マルキオ導師]]の手で[[プラント]]の[[ラクス・クライン]]の邸宅に匿われる。そこで再会したラクスと志を共にし、彼女から[[フリーダムガンダム]]を託される。
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− 地球へ帰還し、アークエンジェルの仲間達と再会した後は、ラクス邸で過ごすうちに固めた「不殺」の信念を貫き、アスランとの和解も成し遂げた。そしてアークエンジェルクルーやカガリ、ラクスらと共に結成した三隻同盟の中核として活躍、連合・ザフトのいずれにも与せぬ立場から戦争を止めようと行動する。なお、補給の為に遺伝子工学の研究が行われていたコロニー「メンデル」に立ち寄った際、[[ラウ・ル・クルーゼ|クルーゼ]]とのコロニーメンデルでの会話において、自分がコーディネイターの中でも人工子宮を使って生まれた「'''[[スーパーコーディネイター]]'''」という存在である事が判明する。
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− 最後にはヤキン・ドゥーエでの両陣営の最終戦において、世界への憎しみに囚われたクルーゼを討ち、大戦を終結へと導いた。
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− ==== [[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]] ====
− 先の大戦から2年後、[[オーブ連合首長国]]で母カリダ、ラクスと共に孤児達の世話をして暮らしていたいたが、謎の部隊(実は[[ザフト]]の暗殺部隊)にラクスが襲われ、その場はフリーダムで何とか切り抜ける。更に、カガリが強制的に結婚させられる事で、オーブの実権全てをセイラン家に独占されてしまう事を恐れたキラ達は、かつての戦争で運命を共有した[[マリュー・ラミアス]]らと共にカガリの結婚式に乱入して彼女を誘拐(救出)。[[アークエンジェル]]でオーブを脱出する事になった。
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− 脱出後は、スカンジナビア王国にて潜伏していたが、プラント最高評議会議長[[ギルバート・デュランダル]]がラクスの影武者として[[ミーア・キャンベル]]をプロパガンダにしていた事実を知った事で、彼への不信感を深めたキラは、後第三勢力としてザフトと[[地球連合軍]]の戦いに介入する事を決める。
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− その後、ラクスから新たに[[ストライクフリーダムガンダム]]を託され、カガリ、ラクスと共にデュランダル議長の個人の自由を奪う計画とも言える[[デスティニー・プラン]]を否定。最終決戦でデュランダルを追い詰めた時に彼に語った『明日を選ぶことができる世界』を目指し、戦い続けることとなる。
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− スペシャルエディションにおいて大戦後[[プラント]]へ戻り議長となったラクスに随行してザフトに入隊し白服となった姿が描かれている。
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− === スパロボシリーズにおいて ===
− 能力値は全体的に高く、携帯機作品では[[コーディネイター]]技能を持つため、強力なパイロットであり、ストーリー上の存在感も抜群である。基本的には理想論・感情論を優先させる性格であり、優れた才能を持ちながらも戦いを好まない美少年という造型。'''天然キャラ'''のイメージが付加されており、ストーリーの何処かしらで自軍からからかわれるような台詞がある。
− 作品ごとの扱いについては、良い時と悪い時の差が極端である。主に原作での非難対象となっているSEED DESTINY時代の「他勢力同士の戦闘への武力介入」については、Z以外ではほとんど取っておらず、彼を含めたアークエンジェル隊側の行動には大きく修正がかかっている事が多い。+
− 原作準拠の行動を取ったZでは、介入された側の味方部隊の顰蹙を大いに買った。しかし、Zでのあまりにも極端な否定のされ方には、以下の点からも賛否両論がある。+
− *実害を受けた[[ZEUTH]]のザフト側にも、多かれ少なかれ[[シン・アスカ|人の迷惑を顧みない行動をとる者]]や[[紅エイジ|情報に流されて簡単に態度を変えてしまう者]]がいる(シンに至っては、抵抗できない敵に一方的に攻撃したり、処刑されてもおかしくない命令違犯の不問で良い気になっていた自分の身勝手な行いを棚に上げ、IFルートで直接対面した際、「正義の味方気取り」と、露骨な嫌味を言っている)。
− *情報に振り回されて勝手に勘違いをして(中には信じていないのもいたが)味方同士で戦った挙句に、その原因とは全然関係の無いアークエンジェルのメンバーに、対立の責任を転嫁している。
− *そもそもZEUTHには、「最初は敵対関係で実害も受けているが後に様々な事情から加入した者」も何人かいて(中には民間人の被害などお構い無しに攻撃していた者もいる)、彼等には殆どお咎め無しにも拘らず、アークエンジェルのメンバーだけは例外扱いしており、苛烈に責め立てている。
− *アークエンジェルのメンバーとの再会時、被害を受けたZEUTHのメンバーは、最初はあれだけ[[ギルバート・デュランダル]]を支持していながら、結局は自分勝手な都合でアークエンジェルのメンバーと同様に彼の思想を否定、離脱していった身であるにも拘らず、デュランダルの指揮下にいた時のことを図々しく蒸し返している。この件に関しては、指揮官の一人である[[神北兵左衛門]]も、「偉そうな事は言えん」と責め立てていたメンバーを諭している。
− このような事実を殆ど知らないのを良い事に、キラ達だけに一方的否定をするのは、むしろ独善的で不誠実な態度ではないかと見ているプレイヤーも、少なからず存在する。+
− Lにおいてはシナリオ・行動原理自体に大きな修正が加わっており、あれだけ敵対的な立場にあったシンからはむしろ尊敬の視線を向けられる等、性格の改変を加えられることも多く、[[スパロボ補正]]を受けるキャラの代表格である。+
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− また、DESTINY版だと、主人公キャラクターの割には常に正式参入が遅く、SEED時代やAA隊が視点の作品ならば早くても正式参入は中盤かそれ以降になることが多く、逆にミネルバ隊が視点の作品でも終盤に差し掛かってからのことが多く、場合によっては正式に使用できるのが10ステージにも満たないこともある。+
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− ;[[リボンズ・アルマーク]]
− :第2次Z再世篇で敵対。特別な出自を理由に自分の事を絶対者と見ているリボンズの傲慢極まりない姿に嫌悪感を見せており、「理解したくもない」と心底から軽蔑している。
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*キャラクターデザイン:平井久司(シリーズ共通)
*キャラクターデザイン:平井久司(シリーズ共通)
[[ヘリオポリス]]の工業カレッジに在籍するごく普通の学生。しかし、ヘリオポリスがザフトの襲撃を受けてしまった事から、友人達を[[ストライクガンダム]]に搭乗して戦場で戦う事になり、皮肉にもそれは自身の「呪われた宿命」と向き合わざるを得ない事になる。
=== [[機動戦士ガンダムSEED]] ===
[[ヘリオポリス]]の工業カレッジに在籍するごく普通の学生であった。しかし[[ザフト]]の襲撃に巻き込まれ、成り行きで[[ストライクガンダム]] に搭乗、敵機を相手しながらOSを即座に書き換えるという離れ業でストライクを操りその場を切り抜けた。しかし、彼の組み上げたOSは[[コーディネイター]]である彼にしか扱えるものではなく、なし崩し的にパイロットとなり、[[アークエンジェル]]に乗船することとなった。
自身がコーディネイターであるにも関わらず、同胞の軍隊であるザフトと戦わなければならない苦悩を抱えたままの戦闘を強いられ、精神的に非常に不安定になる場面もあった。特に、親友であった[[アスラン・ザラ]]との度重なる戦いには心を痛めていたが、最後はお互いの友人が殺されたことを引き金に、壮絶な殺し合いを演じる事となる(結果、アスランの捨て身の[[自爆]]攻撃の前に敗北したものの、無事救助される。ちなみに、彼を助け出したのは『ASTRAY』の主人公、[[ロウ・ギュール]]である)。
決闘後に救助されたキラは、[[マルキオ導師]]の手で[[プラント]]の[[ラクス・クライン]]の邸宅に匿われる。そこで再会したラクスと志を共にし、彼女から[[フリーダムガンダム]]を託される。その後は、ラクス邸で過ごすうちに固めた「不殺」の信念を貫き、アスランとの和解も成し遂げた。そしてアークエンジェルクルーやカガリ、ラクスらと共に結成した三隻同盟の中核として活躍、連合・ザフトのいずれにも与せぬ立場から戦争を止めようと行動する。最後にはヤキン・ドゥーエでの両陣営の最終戦において、世界への憎しみに囚われたクルーゼを討ち、大戦を終結へと導いた。
なお、作品終盤の[[ラウ・ル・クルーゼ|クルーゼ]]とのコロニーメンデルでの会話において、自分がコーディネイターの中でも人工子宮を使って生まれた「'''[[スーパーコーディネイター]]'''」という存在である事が判明する。
余談だが[[アムロ・レイ]]、[[キンケドゥ・ナウ]]同様にこれといった準備も無しにMS単機で大気圏突入した数少ないキャラだったりする。
余談だが[[アムロ・レイ]]、[[キンケドゥ・ナウ]]同様にこれといった準備も無しにMS単機で大気圏突入した数少ないキャラだったりする。
=== [[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]] ===
先の大戦から2年後、[[オーブ連合首長国]]で母カリダ、ラクスと共に孤児達の世話をして暮らしていた。しかし、謎の部隊(実は[[ザフト]]の暗殺部隊)にラクスが襲われる。その場はフリーダムで切り抜けたものの、プラント最高評議会議長[[ギルバート・デュランダル]]への不信を深めたキラは、カガリの結婚式に乱入して彼女を誘拐(救出)後、[[アークエンジェル]]でオーブを脱出。第三勢力としてザフトと[[地球連合軍]]の戦いに介入する事を決める。
この時点では自身の戦いに対しての迷いが強く、一度再会したアスランとは物別れとなり、ついに打倒フリーダムを誓う[[シン・アスカ]]によって乗機フリーダムを撃墜される。その後、ラクスから[[ストライクフリーダムガンダム]]を託され、カガリ、ラクスと共にデュランダル議長の考え方を否定する。最終決戦でデュランダルを追い詰めた時に彼に語った『明日を選ぶことができる世界』を目指し、戦い続けることとなる。
スペシャルエディションにおいて大戦後[[プラント]]へ戻り議長となったラクスに随行してザフトに入隊し白服となった姿が描かれている。
DESTINY本編では戦時中なことから悟りを開いたかのような言動が目立つが、ドラマCDなどでは政治や戦闘以外での普段のキラが描かれており、ラクスとバルトフェルドのネタに対して思いっきりまじめに返したりする。
=== キャラクターとしての総評 ===
=== キャラクターとしての総評 ===
DESTINYでは初登場こそやや遅いものの、登場後はシンから実質的な主人公の座を奪ったといえるほど、ストーリーのメインとなる存在となり、SEEDシリーズ全体の主人公とも言える扱いである。しかし、作中においてそれほどの存在感の持ち主であるにも関わらず、アスランの言った正論に対して理屈になっていない感情論で返すなどの青臭い描写が目立ち、多くの視聴者からは不満が出る結果になっている。
DESTINYでは初登場こそやや遅いものの、登場後はシンから実質的な主人公の座を奪ったといえるほど、ストーリーのメインとなる存在となり、SEEDシリーズ全体の主人公とも言える扱いである。しかし、作中においてそれほどの存在感の持ち主であるにも関わらず、アスランの言った正論に対して理屈になっていない感情論で返すなどの青臭い描写が目立ち、多くの視聴者からは不満が出る結果になっている。
戦闘においては相手のコクピットを狙わず、敵機の四肢やカメラ・武器のみを破壊するなどして戦闘続行不可に追い込む戦法をとる。これは自分たちだけでなく他者同士の戦闘でも同様だが、どんな戦法だろうとキラ達の行動は介入された側にとってはいい迷惑どころか脅威であり、[[ハイネ・ヴェステンフルス]]の戦死の一因にもなったこともあり、アスランやミネルバのクルーからは非難されている。またMSには配慮しているようだが戦況が差し迫った時の対戦艦、対要塞などは普通に撃墜している描写があり、その行動は徹底されていないのではという声がある。彼の行動原理はDESTINY作中において特に触れられておらず、SEED時代に友人アスランとそれぞれの友人を殺し合ってしまった事や、民間人の少女であったエルに続いてフレイを守れなかった事などの痛い過去があった故に、戦争による人の死が極度なトラウマとなってしまい、血みどろの戦争を否定して自らの力で止めようとした背景があると思われるが、あまりにも理想を追いすぎてしまった感がある。
戦闘においては相手のコクピットを狙わず、敵機の四肢やカメラ・武器のみを破壊するなどして戦闘続行不可に追い込む戦法をとる。これは自分たちだけでなく他者同士の戦闘でも同様だが、どんな戦法だろうとキラ達の行動は介入された側にとってはいい迷惑どころか脅威であり、[[ハイネ・ヴェステンフルス]]の戦死の一因にもなったこともあり、アスランやミネルバのクルーからは非難されている。またMSには配慮しているようだが戦況が差し迫った時の対戦艦、対要塞などは普通に撃墜している描写があり、その行動は徹底されていないのではという声がある。
彼の行動原理はDESTINY作中において特に触れられておらず、SEED時代に友人アスランとそれぞれの友人を殺し合ってしまった事や、民間人の少女であったエルに続いてフレイを守れなかった事などの痛い過去があった故に、戦争による人の死が極度なトラウマとなってしまい、血みどろの戦争を否定して自らの力で止めようとした背景があると思われるが、あまりにも理想を追いすぎてしまった感がある。
この矛盾に迷いがありながらも最終的には戦争を終結させたが、デュランダルから示唆された通り、平穏な世界情勢になったという訳ではなく、再び戦いの道を進む事が示唆されている。「覚悟はある」と言いつつも劇中で具体的な方針が示されなかったこともあり、DESTINYにおける彼の立場をよりわかりにくくさせている。
=== スパロボシリーズにおいて ===
能力値は全体的に高く、携帯機作品では[[コーディネイター]]技能を持つため、強力なパイロットであり、ストーリー上の存在感も抜群である。基本的には理想論・感情論を優先させる性格であり、優れた才能を持ちながらも戦いを好まない美少年という造型。'''天然キャラ'''のイメージが付加されており、ストーリーの何処かしらで自軍からからかわれるような台詞がある。
尚、原作では彼の名前や素性(フリーダムのパイロット、[[スーパーコーディネイター]]等)はあまり世間に知られていなかったが、スパロボでは広く知られている場合が多い。特に後者については遺伝子関係に詳しい敵キャラクターが把握している場合が多く、[[戦闘前会話]]等からも伺える。しかし彼自身は自分はあくまで一人の人間であると自負しており、自分を道具扱い、あるいは勝手に特別扱いしたり、特殊な出自から人間を見下し自らを絶対視するような人物には激しい怒りを見せる。
作品ごとの扱いについては、良い時と悪い時の差が極端である。主に原作での非難対象となっているSEED DESTINY時代の「他勢力同士の戦闘への武力介入」については、Z以外ではほとんど取っておらず、彼を含めたアークエンジェル隊側の行動には大きく修正がかかっている事が多い。原作準拠の行動を取ったZでは、介入された側の味方部隊の顰蹙を大いに買った。それが賛否両論あったせいか、Lにおいてはシナリオ・行動原理自体に大きな修正が加わっており、あれだけ敵対的な立場にあったシンからはむしろ尊敬の視線を向けられる等、性格の改変を加えられることも多く、[[スパロボ補正]]を受けるキャラの代表格である。
尚、原作では彼の名前や素性(フリーダムのパイロット、[[スーパーコーディネイター]]等)はあまり世間に知られていなかったが、スパロボでは広く知られている場合が多い。特に後者については遺伝子関係に詳しい敵キャラクターが把握している場合が多く、[[戦闘前会話]]等からも伺える。しかし彼自身は自分はあくまで一人の人間であると自負しており、自分を道具扱いしたり、特殊な出自ゆえ人間を見下し自らを絶対視するような人物には激しい怒りを見せる。
また主人公キャラクターの割には常に正式参入が遅く、SEED時代やAA隊が視点の作品ならば早くても正式参入は中盤かそれ以降になることが多く、逆にミネルバ隊が視点の作品でも終盤に差し掛かってからのことが多く、場合によっては正式に使用できるのが10ステージにも満たないこともある。
== 登場作品と役柄 ==
== 登場作品と役柄 ==
;[[スーパーロボット大戦Z]]
;[[スーパーロボット大戦Z]]
:原作通りに暴れまわる。本作では男女主人公どちらを選ぶかでキラの扱いが大きく異なる。<br />セツコ編ではミネルバ組視点のためキラは第3軍として現れる事が多く、敵味方両軍を攻撃する。30話では、その優柔不断で理想にこだわる態度・行動に対し、正規軍組の主役級パイロット全員から戦闘前に痛烈な批判を浴びせられる。地球圏全体の状況を見据えて行動し人類全体の脅威とも率先して戦ったSC2とは異なり、今作では人類同士の争いにばかり介入している上、人類全体の脅威である[[異星人]]軍や[[堕天翅族]]といった勢力と戦っている様子が見られず、更には間接的にハイネの死を招いてしまったのでキラへの批判がより苛烈なものとなってしまったのは仕方が無いと言える。<br />一方、ランド編ではアウトサイダー組の視点である意味AAと似た立場であり、キラの戦場介入も結果的に主人公達の窮地を何度も救っており、行動を共にした際には一部で批判はありながらもちゃんと仲間として扱われていた。また、シンに撃墜された時に心配されたり、圭やジロンから自分が生きていた事を素直に喜ばれて、柔らかな笑みを見せた事もあった。<br />正式に合流するのは早くても原作ルート48話、ifルートは51話からとなる。階級は原作通り准将。ZEUTHで軍籍のある人物の中では最高の階級だが、身内人事なので気にしないで欲しいと思っている。仲間になる際にAA組とミネルバ組との和解が描かれる点が特に評価されている。<br />殲滅戦のスペシャリストで敵陣に突入させ雑魚を一掃することが可能。また、[[てかげん]]を持つのでMAP兵器で削りをやらされる事が多い。味方で数少ない消費SP10の[[集中]]の使い手であり強化パーツを付ければ毎ターン集中を使える。ただコーディネイター技能が無いために歴代では弱い部類に入る。乗り換えは不可能。
:原作通りに暴れまわる。本作では男女主人公どちらを選ぶかでキラの扱いが大きく異なる。<br />セツコ編ではミネルバ組視点のためキラは第3軍として現れる事が多く、敵味方両軍を攻撃する。30話では、その優柔不断で理想にこだわる態度・行動に対し、正規軍組の主役級パイロット全員から戦闘前に痛烈な批判を浴びせられる。地球圏全体の状況を見据えて行動し人類全体の脅威とも率先して戦ったSC2とは異なり、今作では人類同士の争いにばかり介入している上、人類全体の脅威である[[異星人]]軍や[[堕天翅族]]といった勢力と戦っている様子が見られず、更には間接的にハイネの死を招いてしまったのでキラへの批判がより苛烈なものとなってしまったのは仕方が無いと言える。<br />一方、ランド編ではアウトサイダー組の視点である意味AAと似た立場であり、キラの戦場介入も結果的に主人公達の窮地を何度も救っており、行動を共にした際には一部で批判はありながらもちゃんと仲間として扱われていた。また、シンに撃墜された時に心配されたり、圭やジロンから自分が生きていた事を素直に喜ばれて、柔らかな笑みを見せた事もあった。<br />正式に合流するのは早くても原作ルート48話、ifルートは51話からとなる。階級は原作通り准将。ZEUTHで軍籍のある人物の中では最高の階級だが、身内人事なので気にしないで欲しいと思っている。仲間になる際にAA組とミネルバ組との和解が描かれる点が特に評価されている。<br />殲滅戦のスペシャリストで敵陣に突入させ雑魚を一掃することが可能。また、[[てかげん]]を持つのでMAP兵器で削りをやらされる事が多い。味方で数少ない消費SP10の[[集中]]の使い手であり強化パーツを付ければ毎ターン集中を使える。ただコーディネイター技能が無いために歴代では弱い部類に入る。乗り換えは不可能。
;[[第2次スーパーロボット大戦Z破界篇]]
;[[第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇]]
:シン、アスラン、ルナマリアと共に宇宙ルート第25話から登場する。比較的本作の新規参戦キャラとも絡みがあり、特技であるプログラミングを活かした描写も多いと前作のキャラクターの中でも出番は多い。[[ブレラ・スターン|ブレラ]]のついで録りということもあってか、本作のガンダムシリーズの主役級の中では唯一ガンダムシリーズの主役級による援護台詞が全員分用意されており、さらに援護攻撃のみ[[ソレスタルビーイング]]の援護台詞もある。キラキラコンビは次元を越えても、絶賛(?)継続中。本作ではSEEDとエースボーナスの相乗効果で数字以上の攻撃力を持つ。[[魂]]掛けの合体攻撃を使用した時のダメージ量は味方キャラでも上位に食い込む。今回も乗り換えは不可能。また原作終了後ということもあり、ZやLと比べると長期間使用できるのもありがたい。
:シン、アスラン、ルナマリアと共に宇宙ルート第25話から登場する。比較的本作の新規参戦キャラとも絡みがあり、特技であるプログラミングを活かした描写も多いと前作のキャラクターの中でも出番は多い。[[ブレラ・スターン|ブレラ]]のついで録りということもあってか、本作のガンダムシリーズの主役級の中では唯一ガンダムシリーズの主役級による援護台詞が全員分用意されており、さらに援護攻撃のみ[[ソレスタルビーイング]]の援護台詞もある。キラキラコンビは次元を越えても、絶賛(?)継続中。本作ではSEEDとエースボーナスの相乗効果で数字以上の攻撃力を持つ。[[魂]]掛けの合体攻撃を使用した時のダメージ量は味方キャラでも上位に食い込む。今回も乗り換えは不可能。また原作終了後ということもあり、ZやLと比べると長期間使用できるのもありがたい。
;[[第2次スーパーロボット大戦Z再世篇]]
;[[第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇]]
:アスランと共にレディの護衛をしていたが、コロニー懐柔政策とレディの行動に疑問を感じ、彼女を説得するなど、完全ではないが事実上はニコル特尉(原作のレディの副官)ポジション。ブレラだけでなく、対ジノにも新録の特殊台詞が用意されてる。<br />ちなみに、本作味方キャラで理論上最大ダメージ(数値159619)をたたき出せる一人(太陽炉搭載型MS相手では刹那の方に分があるが)。
:アスランと共にレディの護衛をしていたが、コロニー懐柔政策とレディの行動に疑問を感じ、彼女を説得するなど、完全ではないが事実上はニコル特尉(原作のレディの副官)ポジション。ブレラだけでなく、対ジノにも新録の特殊台詞が用意されてる。<br />ちなみに、本作味方キャラで理論上最大ダメージ(数値159619)をたたき出せる一人(太陽炉搭載型MS相手では刹那の方に分があるが)。
;[[アレハンドロ・コーナー]]
;[[アレハンドロ・コーナー]]
:第2次Z破界篇で敵対。己の力を過信してインペリウムの脅威を軽視し、国連軍を使って自分達を潰す事を選んだ彼に対して「何も状況が見えていない」と怒りを露わにする。
:第2次Z破界篇で敵対。己の力を過信してインペリウムの脅威を軽視し、国連軍を使って自分達を潰す事を選んだ彼に対して「何も状況が見えていない」と怒りを露わにする。
=== [[富野作品]] ===
=== [[富野作品]] ===
:DESTINY最終話でデュランダルに対して強い決意を持って言い放った台詞。デスティニー・プランを否定する選択を取った事で、それによって生じ得る新たな問題と向き合い、罪を背負って戦う事を決意したキラの意志を表す言葉といえる。キラにとって、この言葉はデュランダルだけでなく、中途半端な覚悟であった自分自身にも宣言したものであるのかも知れない。また、これはレイの心にも大きく響き渡ったようで、キラを撃とうとしていたデュランダルをとっさに撃ってしまう事になった。Lでは彼の決意、およびその内容をより明確に語る。
:DESTINY最終話でデュランダルに対して強い決意を持って言い放った台詞。デスティニー・プランを否定する選択を取った事で、それによって生じ得る新たな問題と向き合い、罪を背負って戦う事を決意したキラの意志を表す言葉といえる。キラにとって、この言葉はデュランダルだけでなく、中途半端な覚悟であった自分自身にも宣言したものであるのかも知れない。また、これはレイの心にも大きく響き渡ったようで、キラを撃とうとしていたデュランダルをとっさに撃ってしまう事になった。Lでは彼の決意、およびその内容をより明確に語る。
;「いくら吹き飛ばされても、僕らはまた花を植えるよ」
;「いくら吹き飛ばされても、僕らはまた花を植えるよ」
:スペシャルエディションにて、シンが嘗て言った「いくら花を植えても人はまた吹き飛ばす」というセリフに対して。多くの視聴者に「'''まず花を守るという発想はないのか?'''」と突っ込まれた。
:スペシャルエディションにて、シンが嘗て言った「いくら花を植えても人はまた吹き飛ばす」というセリフに対して。多くの視聴者に「まず花を守るという発想はないのか?」と突っ込まれた。
;「この戦闘に介入するつもりなのか!?」
;「この戦闘に介入するつもりなのか!?」
:『[[機動戦士ガンダム00]]』の1期放送時のカードゲーム『ガンダムウォー』のCMでの台詞。SEEDでアスランがオーブ対連合の戦闘に介入した時の台詞のセルフパロディである。「介入」とは[[刹那・F・セイエイ|刹那]]達[[ソレスタルビーイング|CB]]のガンダムマイスターの行動を指しての事なのだろうが、自身が介入行動を取っていたキラが言うとどうしてもシュールに聞こえてしまう。なお、このCMは『機動戦士ガンダム』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』『機動戦士ガンダム00』の'''主人公'''対決がテーマであるが、シン・アスカではなくキラ・ヤマトが起用されているあたり、製作広報側でも主人公の見解が錯綜していたことが窺える。
:『[[機動戦士ガンダム00]]』の1期放送時のカードゲーム『ガンダムウォー』のCMでの台詞。SEEDでアスランがオーブ対連合の戦闘に介入した時の台詞のセルフパロディである。「介入」とは[[刹那・F・セイエイ|刹那]]達[[ソレスタルビーイング|CB]]のガンダムマイスターの行動を指しての事なのだろうが、自身が介入行動を取っていたキラが言うとどうしてもシュールに感じてしまう。なお、このCMは『機動戦士ガンダム』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』『機動戦士ガンダム00』の'''主人公'''対決がテーマであるが、シン・アスカではなくキラ・ヤマトが起用されているあたり、製作広報側でも主人公の見解が錯綜していたことが窺える。
== スパロボシリーズの名台詞 ==
== スパロボシリーズの名台詞 ==