「機動戦士ガンダムSEED」を編集中
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{{登場作品概要 | {{登場作品概要 | ||
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| 原作 = 矢立肇<br />富野由悠季 | | 原作 = 矢立肇<br />富野由悠季 | ||
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[[ガンダムシリーズ]]の一作であり、[[宇宙世紀]]シリーズ以外では初めて『機動戦士』のタイトルが冠せられた作品。本作から主なテレビシリーズはTBS系列「土6」(後の「日5」)枠での放送となる。 | [[ガンダムシリーズ]]の一作であり、[[宇宙世紀]]シリーズ以外では初めて『機動戦士』のタイトルが冠せられた作品。本作から主なテレビシリーズはTBS系列「土6」(後の「日5」)枠での放送となる。 | ||
− | + | 21世紀の新しいガンダムシリーズを標榜し、「21世紀の1stガンダム」の謳い文句は有名。以前の平成ガンダム作品にも多くのパロディ・オマージュが散見されたものの、それらよりも1stガンダムを彷彿とさせるシーンが多く、かつ同様のコンセプトの作品であり監督が当時スタッフとして参加していた『[[機甲戦記ドラグナー]]』を思わせる点も見受けられる。前半は1stを踏襲した展開だが、後半からは独自の展開に進んでゆく。 | |
− | + | 作品内容としては、ドラグナーとはまた違う形で賛否両論だが、結果的に新たなガンダムシリーズの支持層を得たため、商業的に成功を収めた。その後アジア圏でも放送され人気を博しプラモデルが好セールスとなり、その関係で外伝作品の『[[機動戦士ガンダムSEED ASTRAY]]』が現在も継続展開するなど、長期シリーズとなっている。 | |
2012年1月より、新規カットの追加・一部BGMがリミックスされたHDリマスター版がTOKYO MXとBS11にて放送された(前年12月よりバンダイチャンネルで先行配信)。 | 2012年1月より、新規カットの追加・一部BGMがリミックスされたHDリマスター版がTOKYO MXとBS11にて放送された(前年12月よりバンダイチャンネルで先行配信)。 | ||
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+ | なお2006年には、続編の『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』ではなく、本タイトルでの劇場版制作がアナウンスされていたが、その後特に音沙汰はなかった。様々な事情から企画が頓挫したのだと思われていたが、2021年に20周年企画「GUNDAM SEED PROJECT ignited」が発表され、外伝作品や新作ゲームなどと共に、劇場版が制作中であると発表された<ref>[https://hobby.dengeki.com/news/1264425/ 「機動戦士ガンダム SEED」シリーズの新プロジェクトが始動!ガンプラ「MG エクリプスガンダム」が発売決定!!TVシリーズの続編となる劇場作品や新作ゲームも ] 2021年5月28日閲覧。</ref>。 | ||
== ストーリー == | == ストーリー == | ||
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:[[ブルーコスモス]]の盟主。 | :[[ブルーコスモス]]の盟主。 | ||
;[[連合士官]] | ;[[連合士官]] | ||
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;[[ジョージ・グレン]] | ;[[ジョージ・グレン]] | ||
:ファースト・コーディネイター。多彩な分野で優れた功績を残した。劇中では既に故人。 | :ファースト・コーディネイター。多彩な分野で優れた功績を残した。劇中では既に故人。 | ||
− | ;[[ | + | ;[[マルキオ導師]] |
:導師と呼ばれるが詳しい人物背景は全く不明。アストレイシリーズでも登場する。 | :導師と呼ばれるが詳しい人物背景は全く不明。アストレイシリーズでも登場する。 | ||
;[[エル]] | ;[[エル]] | ||
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:ジンの上位機で指揮官などが使用。クルーゼが操縦するシグーはさながら(色こそ違えど)SEED版[[シャア専用ザク]]。 | :ジンの上位機で指揮官などが使用。クルーゼが操縦するシグーはさながら(色こそ違えど)SEED版[[シャア専用ザク]]。 | ||
;[[ディン]] | ;[[ディン]] | ||
− | : | + | :一般用、[[ディン (クルーゼ専用)]]の2種類が登場。単機での大気圏飛行が可能な機体。 |
;[[バクゥ]] | ;[[バクゥ]] | ||
:地上戦用の4足歩行型MS。ミサイル装備型、レールガン装備型がある。 | :地上戦用の4足歩行型MS。ミサイル装備型、レールガン装備型がある。 | ||
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;[[東アジア共和国]] | ;[[東アジア共和国]] | ||
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;[[アフリカ共同体]] | ;[[アフリカ共同体]] | ||
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:;「Believe」(第3期) | :;「Believe」(第3期) | ||
::作詞:西尾佐栄子、作曲:あおい吉勇、編曲:斉藤真也、歌:玉置成実 | ::作詞:西尾佐栄子、作曲:あおい吉勇、編曲:斉藤真也、歌:玉置成実 | ||
− | :: | + | ::『DD』ではイベント「己が信じる正義」にてクエストBGMに採用。 |
:;「Realize」(第4期) | :;「Realize」(第4期) | ||
::作詞:BOUNCEBACK、作曲:大谷靖夫、編曲:荒井洋明・大谷靖夫、歌:玉置成実 | ::作詞:BOUNCEBACK、作曲:大谷靖夫、編曲:荒井洋明・大谷靖夫、歌:玉置成実 | ||
− | :: | + | ::『第3次α』『J』で採用。 |
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;エンディングテーマ | ;エンディングテーマ | ||
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:;「FIND THE WAY」(第4期、HD版では44話と最終話のみ) | :;「FIND THE WAY」(第4期、HD版では44話と最終話のみ) | ||
::歌:中島美嘉 | ::歌:中島美嘉 | ||
− | :: | + | ::『W』でまさかの採用。1周目クリア後、戦闘BGMに設定可能。 |
:;「Distance」(HD版第3・4期) | :;「Distance」(HD版第3・4期) | ||
::歌:FictionJunction | ::歌:FictionJunction | ||
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;挿入歌 | ;挿入歌 | ||
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:;「Meteor -ミーティア-」 | :;「Meteor -ミーティア-」 | ||
::歌:T.M.Revolution | ::歌:T.M.Revolution | ||
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::作詞・作曲・編曲:梶浦由記、歌:Fiction Junction YUUKA | ::作詞・作曲・編曲:梶浦由記、歌:Fiction Junction YUUKA | ||
::[[カガリ・ユラ・アスハ]]のテーマ。 | ::[[カガリ・ユラ・アスハ]]のテーマ。 | ||
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: | : | ||
;劇中BGM | ;劇中BGM | ||
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== 登場作と扱われ方 == | == 登場作と扱われ方 == | ||
− | + | 知名度に反してスパロボへの参戦回数はあまり多くない。現時点では据え置き機への参戦・声付きへの参戦ともに『第3次α』だけ、以降の参戦もほとんど携帯機シリーズ。さらに『[[スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd|SC2]]』以降は続編『DESTINY』の参戦が大半を占めるようになってしまった。 | |
+ | |||
+ | 原作ストーリーがまともに再現されたのは放映直後に発売された『第3次α』と『J』くらいなもので、『W』は外伝の『ASTRAY』がメインなので実質裏方である。その『第3次α』も[[世界観/αシリーズ|αシリーズの世界観]]との相性の悪さや、シナリオ再現のやり方が物議を醸したので、手放しで「まともに再現された」とは評しづらい面がある。また、『L』は機体のみ、『K』に至っては特殊技能のみの参戦となっている。 | ||
+ | |||
+ | なお、『SEED』から『DESTINY』への流れがスパロボで扱われたことはほとんどない。<ref>『SEED』の時点でαシリーズが終了、Zシリーズでは『DESTINY』からのスタート</ref>『CC』では『SEED』終盤から『DESTINY』中盤までを省略される。 | ||
=== [[αシリーズ]] === | === [[αシリーズ]] === | ||
;[[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]] | ;[[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]] | ||
− | : | + | :初参戦作品。一応は原作の流れに沿っているが、主な舞台が宇宙圏に移り変わりつつあった[[αシリーズ]]の流れで、不自然に地球圏に戻る、なんてことも。ザフトが敵として現れた際には『[[マクロスプラス]]』の機体である[[ゴーストX-9]]を引き連れることが多い。 |
− | : | + | :前作『[[第2次α]]』で行われた、次に参戦して欲しい作品アンケートでトップだった<ref>『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ プレイヤーズバイブル』117頁。</ref>事、発売時期が『DESTINY』放送時期と重なる事の影響か、21世紀に入ってからのTVシリーズのガンダム内では放送終了から1年10ヶ月で参戦しており、放送終了後からSRW初参戦まで3年近くかかった『[[機動戦士ガンダム00|00 1st]]』『[[機動戦士ガンダムAGE|AGE]]』に比べても早い参戦ペースだった。 |
+ | :『[[MSV|SEED MSV]]』からストライクルージュI.W.S.P.も登場するが、I.W.S.P.をストライクやスカイグラスパーへ装備させることはできない。 | ||
+ | :難のある部分が多い参戦だが、[[DVE]]の数は非常に豊富であり、扱いが悪いとも言い切れない。 | ||
=== 携帯機シリーズ === | === 携帯機シリーズ === | ||
;[[スーパーロボット大戦J]] | ;[[スーパーロボット大戦J]] | ||
− | : | + | :作品世界の根本に関わっているせいか、原作シナリオを殆ど弄られていない。現時点で唯一ムウの死亡回避イベントが用意されていない作品。 |
;[[スーパーロボット大戦W]] | ;[[スーパーロボット大戦W]] | ||
− | : | + | :基本的なストーリーの流れは踏襲しているが、同時進行である『ASTRAY』『X ASTRAY』を中心として展開する。そのため、ルート選択によっては本作のメンバーを使うことが殆ど無い事もある。 |
− | : | + | :そもそも今作におけるSEEDシリーズのキャラクターは第2部にならないと登場しない。例外的にムウだけは第1部序盤から[[スポット参戦]]するがそれでも正式参戦は終盤。また、重要なイベントが殆どがダイジェスト化、あるいはカットされておりいざ展開されても話に絡むメンツが揃っていない事も。さらに自軍への合流も非常に遅く、ほぼいるだけ参戦と言ってもいい。キャラの生存率に関しては非常に高く、フラグ立てを頑張ればAAクルー・ザラ隊共に死者を一人も出させないことも可能。 |
+ | :今回は『ASTRAY』名義で『SEED MSV』のキャラ・メカが多く登場しており、『第3次α』でのI.W.S.P.がルージュにしか装備できない仕様も解消されている。 | ||
;[[スーパーロボット大戦K]] | ;[[スーパーロボット大戦K]] | ||
− | : | + | :シナリオは『DESTINY』準拠であり、機体も『DESTINY』のものばかり。一応[[バクゥ]]の出典が本作になっているが、『DESTINY』でも登場しているため実質本作は'''いないのに参戦'''も同然となっている。 |
− | : | + | :では一体なぜ本作が参戦しているのか探してみると、『DESTINY』劇中にて[[SEED]]が不発に終わったカガリがSEEDを発動しているので、'''彼女にSEED技能を持たせるためだけに参戦させたと思われる'''。この他ストライクルージュからカガリを降ろすと、『DESTINY』に登場した装甲の色だけがストライクのものになったルージュではなく、本作のエールストライクガンダムに変わる。 |
;[[スーパーロボット大戦L]] | ;[[スーパーロボット大戦L]] | ||
− | : | + | :今回は『SEED』にしか登場していないデュエルとバスターが隠し機体となっている。また、本作からの登場機体が『K』よりも増しており、ジンやシグーなどがザコ敵として登場している。 |
=== 単独作品 === | === 単独作品 === | ||
496行目: | 498行目: | ||
: | : | ||
;[[スーパーロボット大戦Card Chronicle]] | ;[[スーパーロボット大戦Card Chronicle]] | ||
− | : | + | :『W』以来のシナリオ再現が行われる。 |
;[[スーパーロボット大戦X-Ω]] | ;[[スーパーロボット大戦X-Ω]] | ||
− | : | + | :ストーリーに絡んで来るのは第2章からで、なんと'''キラが[[STAR DRIVER 輝きのタクト|南十字島]]へ漂流してくる'''。今作で[[パーフェクトストライクガンダム]]が初登場。ストーリー再現は第3章まで。 |
;[[スーパーロボット大戦DD]] | ;[[スーパーロボット大戦DD]] | ||
− | : | + | :ワールド3の構成作品。『第3次α』から14年ぶりとなる音声収録作品であり、序章ワールド3から2章Part1までにかけて久々に原作再現が行われている。 |
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== 各話リスト == | == 各話リスト == | ||
564行目: | 564行目: | ||
|PHASE-28||キラ|| || ||『[[DD]]』 | |PHASE-28||キラ|| || ||『[[DD]]』 | ||
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− | |PHASE-29||さだめの楔|| || || | + | |PHASE-29||さだめの楔|| || || |
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|PHASE-30||閃光の<ruby><rb>刻</rb><rt>とき</rt></ruby>|| || || | |PHASE-30||閃光の<ruby><rb>刻</rb><rt>とき</rt></ruby>|| || || | ||
624行目: | 624行目: | ||
== 余談 == | == 余談 == | ||
− | * | + | *土曜の夕方という時間帯にも関わらず、性行為の暗喩や残酷な死亡シーンは物議を醸し、BPO(番組倫理・番組向上機構)には視聴者からの意見が多数寄せられ、TBSが名指しで回答を求められる事態となった<ref>[https://www.bpo.gr.jp/?p=1925 『機動戦士ガンダムSEED』に関する毎日放送からの回答]</ref>。 |
− | ** | + | **当時の「土6」枠(というよりはMBS制作アニメ全般)はこうした過激なシーンが多く描写される傾向にあり、その都度BPOに意見が多く寄せられていた。その後「日5」枠となってからはこうした傾向は徐々に抑えられている。 |
− | **なお、「スペシャルエディション」<ref> | + | **なお、「スペシャルエディション」<ref>全50話の本編を、第一部「虚空の戦場」第二部「遥かなる暁」第三部「鳴動の宇宙」の三本の作品にして新規カットを交えて編集・再構築した物。一部二部は地上波で放映されたが、三部のみDVDで展開されている。</ref>で、例の性的なシーンは'''事後描写'''に加え、'''暗がりの中での行為中'''のカットも追加されている。 |
− | * | + | *当初、月刊コミックボンボンにてそれまでガンダムシリーズのコミカライズを連載していたときた洸一氏による[[漫画|コミカライズ]]が連載される予定だったが諸事情でお蔵入りとなり、月刊『マガジンZ』一本のみに絞られた。 |
− | + | **その後、この件で編集部は上層部から大目玉を食らったらしく大慌てで作家を探したところ、『覇王マガジン』にて『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESITNY』を連載していた経緯を持つ高山瑞穂氏に白羽の矢が当たった。この経緯もあり、ボンボンでの漫画は別冊付録の読み切りとしての掲載となり、残りはコミックス描き下ろしとなっている。 | |
− | + | *劇中内や設定の過激な殲滅やウイルスデマなど『SEED』放送当時では「現実味が無い」と否定的な評価をされる事も多々あった。ところが、『SEED』終了以降年月が経つと、現実世界において、異なる人間同士の憎悪に起因する衝突や分断の事件が実際に発生し、また遺伝子操作によって産み出されるコーディネイターの存在は、ゲノム編集の技術研究が進む事によって現実味を帯び、更に「S2型インフルエンザウイルスの蔓延はコーディネイターの仕業」という話題も、新型コロナウイルス感染症によるデマや陰謀論といった事で注目を浴びる等、『SEED』の先見性が再評価されるようになってきている。 | |
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== 脚注 == | == 脚注 == |