「スーパーデフォルメ」を編集中

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その後は著作権に対する業界全体の意識が高まっていった事もあり、登録商標への抵触がなくとも「スーパーデフォルメ」や「SD」という言葉がメディア上で安易に使われることは少なくなった。現在ではこのような傾向のデザインを指す一般名詞としては「デフォルメ」が用いられることが多い。また、メカではないものに対しては「'''ちびキャラ'''」という言葉が使われることもある。こちらは日本語として一般的な意味合いであることから商標とはされていない。
 
その後は著作権に対する業界全体の意識が高まっていった事もあり、登録商標への抵触がなくとも「スーパーデフォルメ」や「SD」という言葉がメディア上で安易に使われることは少なくなった。現在ではこのような傾向のデザインを指す一般名詞としては「デフォルメ」が用いられることが多い。また、メカではないものに対しては「'''ちびキャラ'''」という言葉が使われることもある。こちらは日本語として一般的な意味合いであることから商標とはされていない。
  
なお、英語圏では「Chibi」や「Chibified」などと呼ばれることもある(Chibiは日本語のチビ)。これは「deformed」に「奇形の・醜い」といったネガティブな意味合いがあるためである。
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なお、英語圏では「Chibified」となどと呼ばれることもある(Chibiは日本語のチビ)。これは「deformed」に「奇形の・醜い」といったネガティブな意味合いがあるためである。
  
 
== デフォルメ ==
 
== デフォルメ ==
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SDガンダムが画期的だったのは、「ガンダムをモデルにした'''独自のキャラクター'''」という一種のセルフパロディコンテンツを目指した点にある。子供達が手にするのは「造形が安っぽいガンダムの人形」ではなく、擬人化されて言葉も話すコミカルなキャラクターの人形であり、チープな造形はむしろ親しみやすさを生み出すアクセントとなって、それまでマイナス要素とされた部分がそのままプラス要素となったのである。
 
SDガンダムが画期的だったのは、「ガンダムをモデルにした'''独自のキャラクター'''」という一種のセルフパロディコンテンツを目指した点にある。子供達が手にするのは「造形が安っぽいガンダムの人形」ではなく、擬人化されて言葉も話すコミカルなキャラクターの人形であり、チープな造形はむしろ親しみやすさを生み出すアクセントとなって、それまでマイナス要素とされた部分がそのままプラス要素となったのである。
  
なお、『ロボチェンマン』『カワルドスーツ』『ディフォルメ・ガンダム』などの先行商品にも擬人化の要素はあったのだが、SDガンダムはそれをより推し進めた形で誇張させたことが先行商品との大きな差別化へ繋がったとされる。特にガンダムの顔に「'''瞳'''」を加えて感情表現を可能にしたことと、ギャグイラストが入ったシールを製品に付属させてキャラクター性を加味したことは、擬人化のコンセプトを先行商品よりも殊更強くアピールした。また、先行商品は原作のかっこいいロボットらしさを残すことも踏まえて三頭身のデフォルメだったのに対して、二頭身<ref>足に至っては、足首から下の部分だけになっている。</ref>にまでデフォルメしたことも強いインパクトを生んだ。スーパーディフォルメの「'''スーパー'''」にはより徹底化されたデフォルメであるという意味が込められており、先行商品との差別化を強調していることが伺える。
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なお、『ロボチェンマン』『カワルドスーツ』『ディフォルメ・ガンダム』などの先行商品にも擬人化の要素はあったのだが、SDガンダムはそれをより推し進めた形で誇張させたことが先行商品との大きな差別化へ繋がったとされる。特にガンダムの顔に「'''瞳'''」を加えて感情表現を可能にしたことと、ギャグイラストが入ったシールを製品に付属させてキャラクター性を加味したことは、擬人化のコンセプトを先行商品よりも殊更強くアピールした。また、先行商品は原作のかっこいいロボットらしさを残すことも踏まえて三頭身のデフォルメだったのに対して、二頭身にまでデフォルメしたことも強いインパクトを生んだ。スーパーディフォルメの「'''スーパー'''」にはより徹底化されたデフォルメであるという意味が込められており、先行商品との差別化を強調していることが伺える。
  
 
SDガンダムはカプセルトイのみにとどまらず様々な玩具として売り出され、その人気からゲームやアニメともなり、現在に続く『[[SDガンダムシリーズ]]』が生まれ、「武者」「騎士」など様々な作品・キャラクターを生み出しバンダイの黄金期を支えた。このヒットを受け、ガンダムシリーズ以外でも版権キャラクターをSD化して「独自のコミカルなキャラクター」とする玩具を売り出す手法が様々なメーカーで展開、1990年代前半はこのような「SDモノ」コンテンツが乱立する事となった(後述)。
 
SDガンダムはカプセルトイのみにとどまらず様々な玩具として売り出され、その人気からゲームやアニメともなり、現在に続く『[[SDガンダムシリーズ]]』が生まれ、「武者」「騎士」など様々な作品・キャラクターを生み出しバンダイの黄金期を支えた。このヒットを受け、ガンダムシリーズ以外でも版権キャラクターをSD化して「独自のコミカルなキャラクター」とする玩具を売り出す手法が様々なメーカーで展開、1990年代前半はこのような「SDモノ」コンテンツが乱立する事となった(後述)。
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SDというデザインはその誕生した経緯もあってコミカルなイメージが根強く、版権SDキャラクター玩具の方向性はコメディ面に特化したものが多かったが、SDデザインそのものが受け入れられるに従って「SDでシリアス性を表現する」という方向性が新たに模索されることとなる。
 
SDというデザインはその誕生した経緯もあってコミカルなイメージが根強く、版権SDキャラクター玩具の方向性はコメディ面に特化したものが多かったが、SDデザインそのものが受け入れられるに従って「SDでシリアス性を表現する」という方向性が新たに模索されることとなる。
  
コミカルな見た目の低頭身キャラクターであってもハードで重厚な世界観を表現できることは、ロッテの食玩シール『ビックリマン 悪魔VS天使シール』の大ヒットによる前例があったため、それに追随する形で神話的で壮大な世界観がいくつかの版権SDキャラクターの展開のために作られるようになった。SDブームと同時期、『ドラゴンクエスト』によって興ったファンタジーRPGブームの存在もあり、その影響も多大にあった。代表的なものに『武者ガンダム([[SD戦国伝]])』『騎士ガンダム([[SDガンダム外伝]])』がある。
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コミカルな見た目の低頭身キャラクターであってもハードで重厚な世界観を表現できることは、ロッテの食玩シール『ビックリマン 悪魔VS天使シール』の大ヒットによる前例があったため、それに追随する形で神話的で壮大な世界観がいくつかの版権SDキャラクターの展開のために作られるようになった。SDブームと同時期、『ドラゴンクエスト』によって興ったファンタジーRPGブームの存在もあり、その影響も多大にあった。代表的なものに『武者ガンダム(SD戦国伝)』『騎士ガンダム(SDガンダム外伝)』がある。
  
 
上記の「武者」「騎士」は大きな人気を得たが、物語性の強い世界観であるほどそこで活躍するキャラクターのデザインには世界観に根ざしたものがある程度求められるため、元の版権キャラクターのデザインを残さないといけないという制約上、「武者」「騎士」以外には成功例と言えるものはほとんどない。
 
上記の「武者」「騎士」は大きな人気を得たが、物語性の強い世界観であるほどそこで活躍するキャラクターのデザインには世界観に根ざしたものがある程度求められるため、元の版権キャラクターのデザインを残さないといけないという制約上、「武者」「騎士」以外には成功例と言えるものはほとんどない。
  
しかし方法論そのものは、従来の「リアル頭身からSD化させたキャラクター」でなく「元よりSD頭身として作られたオリジナルキャラクター」を玩具メーカーがそれぞれ売り出すための手段として注目された。その多くは「騎士」「武者」の路線に肖った「ファンタジーRPG的世界観とSD体型のロボットを組み合わせた冒険もの」である。端緒となったのがタカラによる『[[魔神英雄伝ワタル]]』で、他にも『[[魔動王グランゾート]]』『[[NG騎士ラムネ&40]]』『からくり剣豪伝ムサシロード』『RPG伝説ヘポイ』『[[覇王大系リューナイト]]』など様々なタイトルが1980年代後半~1990年代前半にかけて制作された。しかしそれらの作品はファンタジー世界観に起因する他作品との合わせづらさが問題なのか、スパロボへの参戦が極めてレアなケースとなっている。また、背景がファンタジー的でないものとしては『超特急ヒカリアン』『[[疾風!アイアンリーガー]]』などがあるが、これらも背景には比較的シリアスな設定が盛り込まれており、SD=コメディものというかつての構図から脱却していることが分かる。
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しかし方法論そのものは、従来の「リアル頭身からSD化させたキャラクター」でなく「元よりSD頭身として作られたオリジナルキャラクター」を玩具メーカーがそれぞれ売り出すための手段として注目された。その多くは「騎士」「武者」の路線に肖った「ファンタジーRPG的世界観とSD体型のロボットを組み合わせた冒険もの」である。端緒となったのがタカラによる『[[魔神英雄伝ワタル]]』で、他にも『魔導王グランゾート』『[[NG騎士ラムネ&40]]』『からくり剣豪伝ムサシロード』『RPG伝説ヘポイ』『[[覇王大系リューナイト]]』など様々なタイトルが1980年代後半~1990年代前半にかけて制作された。しかしそれらの作品はファンタジー世界観に起因する他作品との合わせづらさが問題なのか、スパロボへの参戦が極めてレアなケースとなっている。また、背景がファンタジー的でないものとしては『超特急ヒカリアン』『[[疾風!アイアンリーガー]]』などがあるが、これらも背景には比較的シリアスな設定が盛り込まれており、SD=コメディものというかつての構図から脱却していることが分かる。
  
 
=== ブームの収束と浸透 ===
 
=== ブームの収束と浸透 ===
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SDガンダムが画期的とされた点として、SDキャラクターを「オリジナルから飛躍した独自のキャラクター」として確立させたことについては先に記したが、これを推進するために公式パロディとしてのギャグイラスト・漫画が製品のオマケとして用意され、『コミックボンボン』を中心に児童向け媒体で連載企画を行うタイアップも積極的に行われた。これらにより「SDキャラクターたちの性格」や「彼らがドタバタコメディを行う舞台」が掘り下げられていった。SDガンダムは「人が乗り込むロボット」ではなく「擬人化された意思ある存在」として生き生きと描かれ、また物語として見せることで版権SDキャラクター玩具が本編に出てくるロボットとは異なる、独自のキャラクターであることが子供達にも理解させることを容易にした。
 
SDガンダムが画期的とされた点として、SDキャラクターを「オリジナルから飛躍した独自のキャラクター」として確立させたことについては先に記したが、これを推進するために公式パロディとしてのギャグイラスト・漫画が製品のオマケとして用意され、『コミックボンボン』を中心に児童向け媒体で連載企画を行うタイアップも積極的に行われた。これらにより「SDキャラクターたちの性格」や「彼らがドタバタコメディを行う舞台」が掘り下げられていった。SDガンダムは「人が乗り込むロボット」ではなく「擬人化された意思ある存在」として生き生きと描かれ、また物語として見せることで版権SDキャラクター玩具が本編に出てくるロボットとは異なる、独自のキャラクターであることが子供達にも理解させることを容易にした。
  
その際用いられた、版権キャラクターに原作と無関係なキャラクター性をつける手法は、見た目が無機質なロボットや非人間的な怪獣・宇宙人のようなキャラクターには特に有効であった。これらは原作の外見からイメージできるキャラクター性が希薄であったため、その外見に対してどのような性格をつけても許容されるからである。SDブーム初期に商業化された版権SDキャラクターの多くにおいて、ロボットアニメや特撮作品を元ネタとしたキャラクター付けがなされていたのはこのような部分に起因する<ref>ただし、このようなアレンジはファンの間でキャラクターと演者(役者・声優など)をシンクロさせる「中の人」という概念が生まれた90年代中頃より次第に廃れていくこととなり、以後はSDガンダムなどにおいても原作パイロットのキャラクターをそのまま投影した性格付けがなされている。</ref>。
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その際用いられた、版権キャラクターに原作と無関係なキャラクター性をつける手法は、見た目が無機質なロボットや非人間的な怪獣・宇宙人のようなキャラクターには特に有効であった。これらは原作の外見からイメージできるキャラクター性が希薄であったため、その外見に対してどのような性格をつけても許容されるからである。SDブーム初期に商業化された版権SDキャラクターの多くにおいて、ロボットアニメか特撮が元ネタとして用いられているのはこういった部分に起因する<ref>ただし、この手法はファンの間でキャラクターと演者(役者・声優など)をシンクロさせる「中の人」という概念が生まれた90年代後半を境に次第に受け入れられなくなり、以後はSDガンダムなどにおいても原作パイロットのキャラをそのまま投影したキャラクター付けがなされている</ref>。
  
 
その後、SDキャラクターがコンテンツとして市民権を得てからも、「本編とは別の世界観」を漫画などで表現していくという手法は頻繁に用いられた。これは「武者ガンダム」「騎士ガンダム」のようなシリアスな背景世界を生み出すために特に効果的に使われ、その流れが「オリジナルのSDロボットアニメ」の誕生につながっていくのは上述したとおりである。
 
その後、SDキャラクターがコンテンツとして市民権を得てからも、「本編とは別の世界観」を漫画などで表現していくという手法は頻繁に用いられた。これは「武者ガンダム」「騎士ガンダム」のようなシリアスな背景世界を生み出すために特に効果的に使われ、その流れが「オリジナルのSDロボットアニメ」の誕生につながっていくのは上述したとおりである。
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:しかし、極端にサイズが違う主役ロボが共演するスパロボでは、極端にサイズが違う敵と戦うことは常に起こる。ダンバインがダイターン3と同程度の大きさの[[メガボーグ]]と戦うとき、ダンバインの全身が画面上に映るようなカメラ配置を意識した場合は敵は顔さえ映りきらない。逆に、ダイターン3がダンバインと同程度の大きさの[[オーラバトラー]]と戦うとき、ダイターン3の全身が映るようなカメラ配置を意識した場合は敵は点にしか見えなくなる。『[[スーパーロボット大戦Scramble Commander]]』シリーズはそのカメラ視点による描写の差をあえてゲーム性に取り入れているが、このシリーズはスパロボの中でも変り種の扱いであり、スパロボをプレイする多くのロボットアニメファンは「敵味方のロボットが全身像で戦闘する」ことを理想としている。
 
:しかし、極端にサイズが違う主役ロボが共演するスパロボでは、極端にサイズが違う敵と戦うことは常に起こる。ダンバインがダイターン3と同程度の大きさの[[メガボーグ]]と戦うとき、ダンバインの全身が画面上に映るようなカメラ配置を意識した場合は敵は顔さえ映りきらない。逆に、ダイターン3がダンバインと同程度の大きさの[[オーラバトラー]]と戦うとき、ダイターン3の全身が映るようなカメラ配置を意識した場合は敵は点にしか見えなくなる。『[[スーパーロボット大戦Scramble Commander]]』シリーズはそのカメラ視点による描写の差をあえてゲーム性に取り入れているが、このシリーズはスパロボの中でも変り種の扱いであり、スパロボをプレイする多くのロボットアニメファンは「敵味方のロボットが全身像で戦闘する」ことを理想としている。
 
:そうなると設定上のサイズを無視して、全ユニットを同じような大きさのグラフィックにした戦闘アニメーションを作るしかない。その「ウソ」の違和感を軽減するための方法論がSDというスタイルなのである。事実、SD化を廃してユニットを全てリアル頭身・同スケールで描いた『[[新スーパーロボット大戦]]』では、この違和感が今まで以上に顕在化しプレイヤーや開発者からの評価は芳しくなかった。
 
:そうなると設定上のサイズを無視して、全ユニットを同じような大きさのグラフィックにした戦闘アニメーションを作るしかない。その「ウソ」の違和感を軽減するための方法論がSDというスタイルなのである。事実、SD化を廃してユニットを全てリアル頭身・同スケールで描いた『[[新スーパーロボット大戦]]』では、この違和感が今まで以上に顕在化しプレイヤーや開発者からの評価は芳しくなかった。
:なお、スパロボのSDデザインでは大きめのイメージを持つユニットは比較的大きめに、小さめのイメージを持つユニットは比較的小さめに描かれており、サイズ差による迫力みたいなものを伝えることも意識はされている<ref>一方で、2010年代以降の頭身が伸びて描かれるようになったスパロボでは、大小どちらに描かれているユニットに対しても同じ戦闘アニメーションで攻撃が当たるようにしている関係上、人型の大きめなユニットに対しては'''攻撃が股間部に集中する'''というややシュールな状況にもなっている。</ref>。
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:なお、スパロボのSDデザインでは大きめのイメージを持つユニットは比較的大きめに、小さめのイメージを持つユニットは比較的小さめに描かれており、サイズ差による迫力みたいなものを伝えることも意識はされている。
 
;ハードの性能との兼ね合い
 
;ハードの性能との兼ね合い
 
:スーパーファミコンの頃の時代まではゲームのグラフィック性能では、アニメそのままのロボットのデザインを表現することは難しく、そのためにSD化による簡略がどうしても必要であった。
 
:スーパーファミコンの頃の時代まではゲームのグラフィック性能では、アニメそのままのロボットのデザインを表現することは難しく、そのためにSD化による簡略がどうしても必要であった。

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