リチュオルコンバーター
リチュオルコンバーター(Ritual converter)
レイブレードを象徴する新型システム。ヴォルクルス教団大司教ボーロ・フェイブルが開発し、イルゼノン社へと譲渡した。周囲の死者の思念(邪霊や死霊)を吸収し、それをエネルギーに換えることができる装置であり、戦場においてはエネルギーに事欠かない、非道ではあるが有用な代物である。
だがこの装置を搭載した機体を扱う操者には、死者の念を感じ取れる素質(いわゆる霊能力)が必要があり、しかも死者の思念が逆流して心身に多大な負荷をかけるため、単純な霊能力の強さよりも負荷に耐えきれるだけの耐久力が求められる(作中では「質の高さ」と表現された)。
それらの資格を持つ操者としてイルゼノン社は地上からサキト・アサギを召喚したが、彼の持つ元からの素質だけでは不十分だったのか、安全対策と称して何らかの措置を施した模様(フィリスによれば「記憶の改竄」とのことだったが、エリシアによればそれは誇張表現で直接的に人格や記憶を操作されてはいない)。
搭載機であるレイブレードには操者に対する防御機構として、死霊の吸収量が限界に達するとOSが自動的に起動、「取り込んだ残留思念を破壊エネルギーに変換して解放、周囲の敵味方を一網打尽にする」というMAP兵器を彷彿とさせる機能と、「操者の意識を強制的に遮断しその精神を保護する」機能が組み込まれている。
コンバーターに取り込まれた死者の残留思念が、操者であるサキトに流れ込み彼の人格を変化させることがある。サキトが突然にしてレイブレードで知るはずもない「トランスドライブ」を発動させていたのも、基地に残っていたシェリーナなどの技師たちや軍人の残留思念から知識を読み取ったものと考えられる。なお、取り込んだ死霊は即座に使い尽くすのではなく、ある程度機体に残り続ける模様。(シェリーナやティール等、死後ある程度時間が経ってからサキトに憑依している)
しかし、これらの機構はゼブ神殿でサキトの真に「戦う」想いと高い霊感能力に反応したことでイレギュラーが発生。前述の防衛機構で途絶えるはずの意識を無理矢理繋ぎ止めて他の死霊たちとの交信をはじめ、その怨念をサキトの意思に感化させることで「死霊を取り込みエネルギーにする機構」から「死霊を取り込んだ後浄化し、精霊に転化させて排出する機構」に変異させ、全身を赤く覆っていた禍々しいオーラは、優しく美しい青色に変貌した。この光景を見たシュウはレイブレードのことを新たに「交霊機」、更に改めて「光霊機」と名付けた。
関連する用語
- ディス・レヴ
- 死霊を利用するという点で共通する。ただし、レイブレードの方は操者の意思によって取り込んだ魂を正の方向に変換するようになったため、最終的な性質はディス・レヴとはむしろ逆である(あちらは狭間の力を利用しているため負の部分も強く含む)。