「クトゥルフ神話」の版間の差分

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太古の地球は旧支配者と呼ばれる異形の神々によって支配されており、その姿は常人には名状し難い物に見え不安や孤独、絶望などを煽らせる…と、されるなど全体的にスケールは宇宙規模でホラー色が非常に強い。
 
太古の地球は旧支配者と呼ばれる異形の神々によって支配されており、その姿は常人には名状し難い物に見え不安や孤独、絶望などを煽らせる…と、されるなど全体的にスケールは宇宙規模でホラー色が非常に強い。
  
なお、旧支配者の名前である「Cthulhu」は人間には発音できない音を表記したものであり「クトゥルフ」という呼び名以外に「クトゥルー」「ク・リトル・リトル」「クルウルウ」などがある。クトゥルフ神話を体系化したダーレスは、クトゥルーと呼んでいた模様。他に「発音不可能」と明言されているのはルルイエ(R'lyeh)。
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なお、旧支配者の名前である「Cthulhu」は人間には発音できない音を英語っぽく表記したものという設定であり、表音文字であるかな文字でどのように表記するかは翻訳者のセンス次第である。「クトゥルフ」以外でも「クトゥルー」「ク・リトル・リトル」「クルウルウ」などと訳されることがある。クトゥルフ神話を体系化したダーレスは、口にするときは「クトゥルー」に近い発音をしていた模様。他に「発音不可能」と明言されているのはルルイエ(R'lyeh)。
  
 
=== クトゥルフ神話が取り入れられている作品 ===
 
=== クトゥルフ神話が取り入れられている作品 ===
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=== 神々、生物 ===
 
=== 神々、生物 ===
 
;アザトース(Azathoth)
 
;アザトース(Azathoth)
:旧神によって知性を奪われ、幽閉された「外なる神」の筆頭。H・P・ラヴクラフトには、「最初から魂も知性も持たない盲目白痴の神」にして「名も持たない神ですらない何か恐ろしい存在」という想像することさえ困難な表現で描かれている。端的に言うと、'''宇宙(の邪悪面)そのもの'''
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:「外なる神」の筆頭で、宇宙の中心に鎮座する大邪神。H・P・ラヴクラフトの作品内では、「最初から魂も知性も持たない盲目白痴の神」にして「名も持たない神ですらない何か恐ろしい存在」という想像することさえ困難な表現で描かれている。端的に言うと、'''宇宙(の邪悪面)そのもの'''。ダーレスの諸作品では、旧神によって知性を奪われ、幽閉されているともされる。
 
:しかし、「タイタス・クロウ・サーガ」など一部の作品では、ラヴクラフトの書いた「沸騰する混沌の核」は文字通りの意味で捉えられ、アザトースはただの'''核エネルギー'''と表現されている。
 
:しかし、「タイタス・クロウ・サーガ」など一部の作品では、ラヴクラフトの書いた「沸騰する混沌の核」は文字通りの意味で捉えられ、アザトースはただの'''核エネルギー'''と表現されている。
 
:なお、「外なる神」は正確には旧支配者とは別格の神格だが、旧支配者と言えば外なる神も含まれると考えていいい。旧支配者が最大で地球スケールの能力であるのに対し、外なる神は宇宙スケールの能力を持つ。
 
:なお、「外なる神」は正確には旧支配者とは別格の神格だが、旧支配者と言えば外なる神も含まれると考えていいい。旧支配者が最大で地球スケールの能力であるのに対し、外なる神は宇宙スケールの能力を持つ。
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;[[ナイア|ナイアルラトホテップ]](Nyarlathotep)
 
;[[ナイア|ナイアルラトホテップ]](Nyarlathotep)
:アザトースの息子にして配下。「無貌の神」「這い寄る混沌」などの千の顔を持つ「外なる神」の使者であり、旧支配者すら嘲笑うトリックスター。旧支配者最強の力と同等である土の精であり、シャンタクを配下に持つ。
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:アザトースの息子にして配下。「外なる神」の使者として様々な陰謀をたくらむ。「無貌の神」「這い寄る混沌」などの千の顔を持ち、人の姿に変身して人間社会に入り込むこともしばしば。旧支配者すら嘲笑うトリックスター。旧支配者最強の力と同等である土の精であり、シャンタクを配下に持つ。
 
:旧支配者の中で唯一幽閉を免れた存在であり、人間に対して接触を行っているという特殊な立場にある。人に狂気と混乱を振りまき相手を嘲笑うために、あえて旧支配者としての力を行使せず自滅に追いやろうとする。
 
:旧支配者の中で唯一幽閉を免れた存在であり、人間に対して接触を行っているという特殊な立場にある。人に狂気と混乱を振りまき相手を嘲笑うために、あえて旧支配者としての力を行使せず自滅に追いやろうとする。
 
:千の顕現は化身としてそれぞれ同時に存在可能で、普通に人間として暮らしている場合すらあるという(この場合、その化身を殺すこともできる)。『デモンベイン』の[[ナイア]]が人間の姿を取り、神出鬼没なのはこの特徴によるもの。
 
:千の顕現は化身としてそれぞれ同時に存在可能で、普通に人間として暮らしている場合すらあるという(この場合、その化身を殺すこともできる)。『デモンベイン』の[[ナイア]]が人間の姿を取り、神出鬼没なのはこの特徴によるもの。
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:古代の石造都市ルルイエに封印されているらしいが、星の動きや地殻変動によって稀にルルイエが浮上する時、クトゥルフが夢を見ているとそれがテレパシーで世界中に広まり精神的ショックを及ぼすという。浮上した時のみなのは、テレパシーが海水で遮断されるため。
 
:古代の石造都市ルルイエに封印されているらしいが、星の動きや地殻変動によって稀にルルイエが浮上する時、クトゥルフが夢を見ているとそれがテレパシーで世界中に広まり精神的ショックを及ぼすという。浮上した時のみなのは、テレパシーが海水で遮断されるため。
 
:[[ダゴン]]や水棲種族「深き者ども」を配下に持つが、ラヴクラフトによる元来の設定では水神というわけではないらしい。
 
:[[ダゴン]]や水棲種族「深き者ども」を配下に持つが、ラヴクラフトによる元来の設定では水神というわけではないらしい。
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:その名前から「クトゥルフ神話」の主人公格のように思えるかもしれないが、実際はそこまでの存在感がある神格ではない。後に「クトゥルフ神話」とまとめられることになる創作神話大系の要素が初めて用いられた小説のタイトルが『Call of Cthulhu』であったことが、この創作神話体系が「クトゥルフ神話」と呼ばれるようになった由来である。
  
 
;クトゥグア(Cthugha)
 
;クトゥグア(Cthugha)

2013年4月19日 (金) 17:36時点における版

クトゥルフ神話 (Cthulhu Mythos)

パルプマガジン連載小説を元にした神話大系のひとつ。
20世紀前半にアメリカ合衆国の作家、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトと彼の友人たちによって作り上げられた所謂創作神話で、一般的に神話と呼ばれているものとは根本的に性質が異なる。

太古の地球は旧支配者と呼ばれる異形の神々によって支配されており、その姿は常人には名状し難い物に見え不安や孤独、絶望などを煽らせる…と、されるなど全体的にスケールは宇宙規模でホラー色が非常に強い。

なお、旧支配者の名前である「Cthulhu」は人間には発音できない音を英語っぽく表記したものという設定であり、表音文字であるかな文字でどのように表記するかは翻訳者のセンス次第である。「クトゥルフ」以外でも「クトゥルー」「ク・リトル・リトル」「クルウルウ」などと訳されることがある。クトゥルフ神話を体系化したダーレスは、口にするときは「クトゥルー」に近い発音をしていた模様。他に「発音不可能」と明言されているのはルルイエ(R'lyeh)。

クトゥルフ神話が取り入れられている作品

機神咆吼デモンベイン
作品そのものがクトゥルフ神話のオマージュと呼べる。数多くの舞台や用語がクトゥルフ神話発祥となっている。
戦え!! イクサー1
敵組織の名前に「クトゥルフ」と名前を借りている程度。
THE ビッグオー
Act:07「The Call from The Past」がクトゥルフ作品「THE SHADOW OVER INNSMOUTH(インスマウスを覆う影)」のオマージュ。

神々、生物

アザトース(Azathoth)
「外なる神」の筆頭で、宇宙の中心に鎮座する大邪神。H・P・ラヴクラフトの作品内では、「最初から魂も知性も持たない盲目白痴の神」にして「名も持たない神ですらない何か恐ろしい存在」という想像することさえ困難な表現で描かれている。端的に言うと、宇宙(の邪悪面)そのもの。ダーレスの諸作品では、旧神によって知性を奪われ、幽閉されているともされる。
しかし、「タイタス・クロウ・サーガ」など一部の作品では、ラヴクラフトの書いた「沸騰する混沌の核」は文字通りの意味で捉えられ、アザトースはただの核エネルギーと表現されている。
なお、「外なる神」は正確には旧支配者とは別格の神格だが、旧支配者と言えば外なる神も含まれると考えていいい。旧支配者が最大で地球スケールの能力であるのに対し、外なる神は宇宙スケールの能力を持つ。
『デモンベイン』では字祷子と当て字で漢字表記されている。
ナイアルラトホテップ(Nyarlathotep)
アザトースの息子にして配下。「外なる神」の使者として様々な陰謀をたくらむ。「無貌の神」「這い寄る混沌」などの千の顔を持ち、人の姿に変身して人間社会に入り込むこともしばしば。旧支配者すら嘲笑うトリックスター。旧支配者最強の力と同等である土の精であり、シャンタクを配下に持つ。
旧支配者の中で唯一幽閉を免れた存在であり、人間に対して接触を行っているという特殊な立場にある。人に狂気と混乱を振りまき相手を嘲笑うために、あえて旧支配者としての力を行使せず自滅に追いやろうとする。
千の顕現は化身としてそれぞれ同時に存在可能で、普通に人間として暮らしている場合すらあるという(この場合、その化身を殺すこともできる)。『デモンベイン』のナイアが人間の姿を取り、神出鬼没なのはこの特徴によるもの。
その特異な立場ゆえか、色々な作品で黒幕やトリックスターなどを担っていたりする。
ハスター(Hastur)
「名状しがたきもの」の異名を持つ旧支配者で、どの様な姿かは諸説あるが不明であり、異名の通りに名状しがたい神。
風の神性の首領にして、イタクァ・ロイガー・ツァール・バイアクヘーを配下に持つ。クトゥルフとは兄弟であるが対立しているという。
ヨグ=ソトース(Yog-Sothoth)
「戸口に潜むもの」「門にして鍵」など複数の異名を持つ旧支配者。ナイアルラトホテップ同様、アザトースによって「無名の霧」より生み出された外なる神。
全ての時と共存しあらゆる空間に接している最強の神性であり、簡潔に言うと旧支配者や外なる神すら含むあらゆる存在および時空間そのものがヨグ=ソトースに含まれる。さらには、かのアカシックレコードそのものであるとさえ言われている。その存在はもはや現象や摂理と言える途方もないレベルである。
クトゥルフ(Cthulhu)
水の神性を持つ旧支配者。タコに似た頭部、イカのような触腕を無数に生やした顔、巨大な鉤爪のある手足、ぬらぬらした鱗に覆われた山のように大きなゴム状の身体、背にはコウモリのような細い翼という、想像するのも嫌な姿をしている。
古代の石造都市ルルイエに封印されているらしいが、星の動きや地殻変動によって稀にルルイエが浮上する時、クトゥルフが夢を見ているとそれがテレパシーで世界中に広まり精神的ショックを及ぼすという。浮上した時のみなのは、テレパシーが海水で遮断されるため。
ダゴンや水棲種族「深き者ども」を配下に持つが、ラヴクラフトによる元来の設定では水神というわけではないらしい。
その名前から「クトゥルフ神話」の主人公格のように思えるかもしれないが、実際はそこまでの存在感がある神格ではない。後に「クトゥルフ神話」とまとめられることになる創作神話大系の要素が初めて用いられた小説のタイトルが『Call of Cthulhu』であったことが、この創作神話体系が「クトゥルフ神話」と呼ばれるようになった由来である。
クトゥグア(Cthugha)
旧支配者に分類される神であり、この世界に現れる際は「生ける炎」の姿をとる。地球から25光年離れた星「フォーマルハウト」を住処にしているが、作品によってはその近くにあるコルヴァズという星に封印されていることも。
火の精であり、ナイアーラトテップにとって唯一の天敵とされており、かつてクトゥグァが地球上に召喚された際には地球上の拠点である「ンガイの森」を焼き尽くした。コルヴァズに封印された後に、灰色の炎の姿で現れる旧支配者アフーム=ザーを生み出したとされる。
イタクァ(Ithaqua)
ハスターの眷属であり、大気の神である。見た目は人間を思わせるフォルムだが、それは途方もない巨体に人間を落書きにしたような顔と2つの赤い目、足が水かきとなっているが特徴。この神を目撃した者の中には、「眼のある紫の煙と緑の雲」と表現した者もいる。運悪くイタカに遭遇した人間はその神によって空に連れ去られ、生贄として数ヶ月に渡って地球外の遠方の地を引き回されてしまう。

人物、組織

書物、道具、アイテム

輝くトラペゾヘドロン(Shining Trapezohedron)
本体であるところどころ赤い線が入っている輝く黒い多面体と、それを収める金属製の小箱からなる道具。
金属の箱は不均整な形状をしており、地球では存在しえない生命体を象った奇怪な装飾が施されている。多面体は直径約10cm(4インチ)程の球形の結晶体で、不揃いな大きさの切子面を数多く備えている。内面に触れることなく金属製の帯と奇妙な形をした七つの支柱によって箱の中に吊り下げられている。輝くトラペゾヘドロンを見続けた者の心に異界の光景を浮かび上がらせ、混沌の彼方より「闇をさまようもの」と呼ばれる存在を召喚できる。
バルザイの偃月刀(Scimitar Of Barzai)
青銅製の偃月刀。原典では専ら旧支配者ヨグ=ソトースの召喚などに用いる儀式的な道具として使われることが多い。
ニトクリスの鏡(The Mirror of Nitocris)
悪鬼や食屍鬼の姿が鋳込まれた青銅製の枠にはめ込まれている鏡。この鏡を通じて地獄めいた暗黒の世界を覗けるが、逆に鏡から出現するショゴスを初めとする魔物に襲われる危険がある。
名の由来は古代エジプト第6王朝の女王ニトクリスがこの道具を用いたとされることから。

資料リンク