「勇者特急マイトガイン」を編集中
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サンライズ制作の[[勇者シリーズ]]第4作。監督には前作までの谷田部勝義氏に替わって新たに高松信司氏が就任し、本作以降の3作品を手掛けた。化石燃料の枯渇により鉄道網が発達した近未来を舞台に、正義のヒーロー「[[勇者特急隊]]」とさまざまな悪党たちの戦いを描く。 | サンライズ制作の[[勇者シリーズ]]第4作。監督には前作までの谷田部勝義氏に替わって新たに高松信司氏が就任し、本作以降の3作品を手掛けた。化石燃料の枯渇により鉄道網が発達した近未来を舞台に、正義のヒーロー「[[勇者特急隊]]」とさまざまな悪党たちの戦いを描く。 | ||
− | 谷田部監督シリーズにおける[[勇者ロボ|勇者]]は[[異星人|エネルギー生命体の宇宙人]]や地球の分身など超越的存在が機械に憑依していたのに対し、本作の勇者は「超[[AI]] | + | 谷田部監督シリーズにおける[[勇者ロボ|勇者]]は[[異星人|エネルギー生命体の宇宙人]]や地球の分身など超越的存在が機械に憑依していたのに対し、本作の勇者は「超[[AI]]」を搭載し科学技術で作られた純粋なロボットである。この「超AI」という設定は次作『勇者警察ジェイデッカー』(SRW未参戦)で作品の根幹を為す設定としてクローズアップされた。また後のシリーズ作品である『[[勇者王ガオガイガー]]』にも取り入れられているが、こちらは従来の手法を逆手にとった方法でロボット達が造られている。また敵も過去作、及び『黄金勇者ゴルドラン』(SRW未参戦)以降でも宇宙人などの超越的存在が大部分を占めるのに対して、本作では[[ブラックノワール|一部]]を除いて、普通の人間が操縦するロボットが主な敵となるなど、シリーズの中でも異色の作風となっている(本作に比較的近い『ジェイデッカー』でも、超AIの設定を始め超越的存在は数多く登場している)。 |
− | + | 「人間のライバル」「武器勇者の登場」などの好評な新しい試みがされた一方で、シリーズでもダントツで各勇者の没個性化が深刻であり、特に合体前のボンバーズ、ダイバーズはまともな出番が非常に少ない。この反動か次回作『勇者警察ジェイデッカー』では濃すぎるといえるレベルで各勇者の個性を押し出している。 | |
− | 作中の[[暦・年号|年代]]は'''昭和125年'''と設定されており、[[西暦]] | + | 作中の[[暦・年号|年代]]は'''昭和125年'''と設定されており、[[西暦]]2050年にあたる。 |
− | + | 作品全体にメタフィクションの要素が取り入れられており、特に最終回で明らかにされる黒幕の正体と目的は話題となり、最後の最後でとんでもない一枚絵をもって〆られる。 | |
== ストーリー == | == ストーリー == | ||
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;[[カトリーヌ・ビトン]] | ;[[カトリーヌ・ビトン]] | ||
:強欲かつ傲慢で、「美しい宝石は美しい自分にこそふさわしい」と窃盗を行う。それ以外にも納豆が嫌いなので根絶しようとするなど、気まぐれな犯罪を繰り返す。 | :強欲かつ傲慢で、「美しい宝石は美しい自分にこそふさわしい」と窃盗を行う。それ以外にも納豆が嫌いなので根絶しようとするなど、気まぐれな犯罪を繰り返す。 | ||
+ | :舞人やガインにも「訳のわからない女だ」と評されるが、繰り出すロボットのパワーは高く序盤でマイトガインはかなり苦しめられる。 | ||
;[[オードリー]] | ;[[オードリー]] | ||
:カトリーヌ・ビトンの忠実な部下。 | :カトリーヌ・ビトンの忠実な部下。 | ||
154行目: | 155行目: | ||
;[[マイトガンナー]] | ;[[マイトガンナー]] | ||
:グレートマイトガインの武器「パーフェクトキャノン」に変形する。 | :グレートマイトガインの武器「パーフェクトキャノン」に変形する。 | ||
+ | ;マイトステーション | ||
+ | :背景のみ登場。勇者特急隊の基地であり、普段は巨大ビルの姿でヌーベルトキオシティ地下に主要部分を隠している。列車形態に変形可能で飛行もできる。 | ||
==== ボンバーズ ==== | ==== ボンバーズ ==== | ||
164行目: | 167行目: | ||
;[[ホーンボンバー]] | ;[[ホーンボンバー]] | ||
:追加メンバー。 | :追加メンバー。 | ||
− | + | ;[[トライボンバー]] | |
− | + | :ライオボンバー、ダイノボンバー、バードボンバーが合体した戦闘形態。 | |
− | + | :;[[バトルボンバー]] | |
− | + | ::トライボンバーにホーンボンバーを加えた合体形態。 | |
==== ダイバーズ ==== | ==== ダイバーズ ==== | ||
238行目: | 241行目: | ||
:物語の主な舞台となるかつての東京湾上に建設された未来都市。「TR社」といった大企業やテーマパーク「大江戸ランド」といった華やかな一面の裏に、中国の裏世界を牛耳るアジアンマフィアや国際的窃盗団「ピンクキャット」など人々の生活を脅かすべく蠢く悪の組織の拠点も存在する。 | :物語の主な舞台となるかつての東京湾上に建設された未来都市。「TR社」といった大企業やテーマパーク「大江戸ランド」といった華やかな一面の裏に、中国の裏世界を牛耳るアジアンマフィアや国際的窃盗団「ピンクキャット」など人々の生活を脅かすべく蠢く悪の組織の拠点も存在する。 | ||
;旋風寺コンツェルン | ;旋風寺コンツェルン | ||
− | : | + | :化石燃料の枯渇により鉄道が交通の要になることを見越した舞人の祖父、旋風寺裕次郎が一代で築き上げた旋風寺鉄道を母体とする巨大複合企業。世界中にレールを敷いており、各国大統領などとも懇意。秘密裏に勇者特急計画を進めており、[[勇者特急隊]]の隠れ蓑とも言える。 |
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;マイトステーション | ;マイトステーション | ||
:勇者特急隊の基地。変形することで「大列車フォートレス」という移動形態になる。 | :勇者特急隊の基地。変形することで「大列車フォートレス」という移動形態になる。 | ||
;勇者特急計画 | ;勇者特急計画 | ||
:舞人の亡き父・旋風寺旭が提唱した超AIを搭載したロボットたちによる平和維持活動計画。マイトガインたちと彼らを乗せて移動できる要塞・大列車フォートレスを運用し、来たるべき'''「世界を狙う巨大な悪」'''との戦いに備えるという壮大な計画である。旭が亡くなってからは舞人が遺志を継いで計画を遂行させている。ちなみに大列車フォートレスで勇者を輸送するという部分は作中で果たされる事はなかった(代わりに[[吉永サリー|勝利の女神]]を戦場へ連れて行ったが)。 | :舞人の亡き父・旋風寺旭が提唱した超AIを搭載したロボットたちによる平和維持活動計画。マイトガインたちと彼らを乗せて移動できる要塞・大列車フォートレスを運用し、来たるべき'''「世界を狙う巨大な悪」'''との戦いに備えるという壮大な計画である。旭が亡くなってからは舞人が遺志を継いで計画を遂行させている。ちなみに大列車フォートレスで勇者を輸送するという部分は作中で果たされる事はなかった(代わりに[[吉永サリー|勝利の女神]]を戦場へ連れて行ったが)。 | ||
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;魔のオーラ | ;魔のオーラ | ||
:ブラックノワールが放つ波動で、それを浴びたものは人物ならブラックノワールに忠実な下僕と化し、兵器なら異形の姿へ変貌するとともに超常的な力を発揮し、何度破壊されても復活する。 | :ブラックノワールが放つ波動で、それを浴びたものは人物ならブラックノワールに忠実な下僕と化し、兵器なら異形の姿へ変貌するとともに超常的な力を発揮し、何度破壊されても復活する。 | ||
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;エンディングテーマ | ;エンディングテーマ | ||
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:;「危険なゴールド」 | :;「危険なゴールド」 | ||
::作詞 - 横山武 / 作曲 - 前田克樹 / 編曲 - 鶴由雄 / 歌 - Marie Cochrane | ::作詞 - 横山武 / 作曲 - 前田克樹 / 編曲 - 鶴由雄 / 歌 - Marie Cochrane | ||
::前期ED。内容は悪役たちがメイン。 | ::前期ED。内容は悪役たちがメイン。 | ||
::ジョーの頬の傷が無かったり他の面子も別人のように凛々しかったり美人だったりする等キャラクターデザインが本編とは多少違う。 | ::ジョーの頬の傷が無かったり他の面子も別人のように凛々しかったり美人だったりする等キャラクターデザインが本編とは多少違う。 | ||
− | ::『V』に登場する[[オリジナル設定|オリジナル敵組織]]「[[デンジャラスゴールド同盟]]」の元ネタと思われる。 | + | ::『V』に登場する[[カテゴリ:オリジナル設定|オリジナル敵組織]]「[[デンジャラスゴールド同盟]]」の元ネタと思われる。 |
:;「Black Diamond」 | :;「Black Diamond」 | ||
::作詞 - 横山武 / 作曲・編曲 - 樫原伸彦 / 歌 - PURPLE | ::作詞 - 横山武 / 作曲・編曲 - 樫原伸彦 / 歌 - PURPLE | ||
− | :: | + | ::後期ED。劇中ではパープルが歌う曲として使われ、実際に担当[[声優]]である[[声優:鈴木勝美|鈴木勝美]]氏がパープル名義で歌っている。 |
::余談だが、蒸気機関車(SL)の[[動力・エンジン・エネルギー|燃料]]等に使用される石炭を例えて、黒いダイヤモンドと言う。 | ::余談だが、蒸気機関車(SL)の[[動力・エンジン・エネルギー|燃料]]等に使用される石炭を例えて、黒いダイヤモンドと言う。 | ||
::『X』に登場するオリジナル敵組織「ブラックダイヤモンド連合」の元ネタと思われる。 | ::『X』に登場するオリジナル敵組織「ブラックダイヤモンド連合」の元ネタと思われる。 | ||
− | :: | + | ::『X』限定版では原曲を収録。 |
: | : | ||
;挿入歌 | ;挿入歌 | ||
294行目: | 286行目: | ||
== 登場作と扱われ方 == | == 登場作と扱われ方 == | ||
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=== VXT三部作 === | === VXT三部作 === | ||
;[[スーパーロボット大戦V]] | ;[[スーパーロボット大戦V]] | ||
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:今作でも敵組織が結託しているが、今回は「ブラックダイヤモンド連合」という別の名前が採用されている。 | :今作でも敵組織が結託しているが、今回は「ブラックダイヤモンド連合」という別の名前が採用されている。 | ||
;[[スーパーロボット大戦T]] | ;[[スーパーロボット大戦T]] | ||
− | : | + | :初の原作終了後参戦。勇者シリーズの一つ『勇者王ガオガイガー』と初共演し、同作とのクロスオーバーも多い。 |
=== 単独作品 === | === 単独作品 === | ||
412行目: | 403行目: | ||
== 余談 == | == 余談 == | ||
− | *[[主人公]] | + | *[[主人公]]やその周辺人物の名前は、昭和30年代にヒットした所謂「日活・無国籍映画シリーズ」やその出演者が元ネタとなっている。 |
**例えば、[[旋風寺舞人]](および[[ガイン]]&[[マイトガイン]])は小林旭氏の[[異名]]の「旋風'''児''':マイトガイ<ref>映画『銀座旋風児(ぎんざマイトガイ)』より。</ref>」から来ており、舞人の父親の名前も「旭」である。[[吉永サリー]]は吉永小百合氏、[[雷張ジョー]]は宍戸錠氏が演じた「エースのジョー」から来ている<ref>徳間書店『勇者特急マイトガイン おれが噂の旋風児!』26・50頁。</ref>。 | **例えば、[[旋風寺舞人]](および[[ガイン]]&[[マイトガイン]])は小林旭氏の[[異名]]の「旋風'''児''':マイトガイ<ref>映画『銀座旋風児(ぎんざマイトガイ)』より。</ref>」から来ており、舞人の父親の名前も「旭」である。[[吉永サリー]]は吉永小百合氏、[[雷張ジョー]]は宍戸錠氏が演じた「エースのジョー」から来ている<ref>徳間書店『勇者特急マイトガイン おれが噂の旋風児!』26・50頁。</ref>。 | ||
**なお、高松信司監督曰く「[[スーパーロボット大戦参戦キャラクターの誕生日|登場人物の誕生日]]は製作スタッフのそれから取られている」との事。 | **なお、高松信司監督曰く「[[スーパーロボット大戦参戦キャラクターの誕生日|登場人物の誕生日]]は製作スタッフのそれから取られている」との事。 | ||
*勇者シリーズは『トランスフォーマー』シリーズからのデザイン流用が多い事でも有名だが、本作では[[雷張ジョー]]が搭乗する[[飛龍]]、[[轟龍]]の2体が『トランスフォーマーZ(ゾーン)』からの流用となっている。スパロボ参戦にはその点が危惧されたが、両機とも参戦した。 | *勇者シリーズは『トランスフォーマー』シリーズからのデザイン流用が多い事でも有名だが、本作では[[雷張ジョー]]が搭乗する[[飛龍]]、[[轟龍]]の2体が『トランスフォーマーZ(ゾーン)』からの流用となっている。スパロボ参戦にはその点が危惧されたが、両機とも参戦した。 | ||
*本作の[[世界観|世界設定]]を受けてか、[[プレイステーション]]用[[コンピュータゲーム|SRPG]]『新世代ロボット戦記ブレイブサーガ』では'''「ゲームの中の登場人物が現実世界に転移した」'''という扱いで登場する。 | *本作の[[世界観|世界設定]]を受けてか、[[プレイステーション]]用[[コンピュータゲーム|SRPG]]『新世代ロボット戦記ブレイブサーガ』では'''「ゲームの中の登場人物が現実世界に転移した」'''という扱いで登場する。 | ||
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== 商品情報 == | == 商品情報 == | ||
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