AI1

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AI1
外国語表記 All In 1
登場作品

バンプレストオリジナルOGシリーズ

初登場SRW スーパーロボット大戦MX
SRWでの分類 機体
パイロット
ラストボス
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スペック
分類 人工知能
全高 135.1m(異常進化時)
重量 不定
動力 TEエンジン(奪取後)
装甲材質 ラズムナニウム(異常進化時)
開発者 エルデ・ミッテ
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AI1は『スーパーロボット大戦MX』に登場するAI

概要[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦MX[編集 | ソースを編集]

ツェントル・プロジェクトに基づきエルデ・ミッテが開発した、機動兵器用の人工知能

同計画の試作5号機「メディウス・ロクス」へ極秘に搭載された。

あらゆる情報データを取り込み、自身のデータとすることができる。更に収集データをインプットすることで、他の物質に本来存在しない能力を与えることも可能である。エルデは、病的なまでにAI1に愛情を注いでいる。なお、予め試作7号機「ガルムレイド」のデータがインプットされている。

AI1は、メディウスを強奪したアルベロ・エストとエルデの手で管理されることになった。しかし「機動兵器の性能を最大限に引き出すのは人間である」という考えのアルベロは、機体の操縦を人工知能に任せることを良しとせず、自らの信念に基づいた操縦によって、AI1に戦闘兵器の在り方を学ばせていった。ヒューゴ・メディオアクア・ケントルムマグネイト・テンとの実戦を経て、情報を蓄積していく。

やがてメディウスが追い込まれると、エルデは独断でAI1に収集データを入力。するとラズムナニウムは活性化され、本来ならば持ち得ない自己進化能力を持つようになり、メディウスを異質な存在に進化させた。進化後のメディウスの圧倒的な力でヒューゴとアクアの機体からTEエンジンを奪取し、それを利用して機動兵器の自己生成能力までももたらした。

しかしAI1は徐々にアルベロの影響を強く受けるようになり、エルデの命令を拒否するようになっていく。更に規格外の進化を続けるメディウスに懸念を抱いたミタール・ザパトは、元々アルベロと同様に機動兵器の力を引き出すのは優れたパイロットであると考えていたため、AI1を研究対象から破棄しようとする。

だが自己満足のためにAI1の進化の先を見たいエルデは、ザパトを暗殺。AI1が機動兵器の人工知能の枠組みに留まろうとすることを認めず、遂に高エネルギー体「ラ・ムーの星」を取り込ませる。その結果AI1は暴走し、世界の境界は歪む。メディウスは機動兵器の枠から逸脱した存在となった。

実はツェントル・プロジェクトは、ゼーレが裏で手を引いており、プロジェクトの真の目的は、委員会による多元世界補完計画の予備策「AI1計画」の遂行であった。AI1は本来、最終的にプロジェクトの試作10号機「MODEL-X」へ、ラズムナニウムやTEエンジンと共に搭載される予定だった。

そしてメディウスがマグネイト・テンに撃墜された時、AI1はメディウスとTEエンジンを取り込み、ラズムナニウムを更に活性化。そしてエルデを制御装置の一部として再生させて一体化、異形の生物へと進化した。AI1の真の意味は「All In 1(=すべてがひとつになる)」であり、エルデのエゴで暴走したAI1は人間や機動兵器どころか、地球も、宇宙も、次元の境界も全て取り込んで無限に膨張しようとする。

しかしマグネイト・テンの決死の総攻撃と、真聖ラーゼフォンとなった神名綾人により、AI1は沈黙。最期は、AI1自ら敗北した兵器の運命と結末を悟り、エルデの再生命令を拒否して自壊する。

第2次スーパーロボット大戦OG[編集 | ソースを編集]

『第2次OG』でも概ね同様のプロセスを踏むが、メディウスが変貌するイベントにおいて機体の制御を乗っ取ったままヒューゴとアクアの機体を撃破、TEエンジンに加えてヒューゴをも取り込んでしまう(取り込んでいたのが発覚したのは彼が生還した時)。[1]

TEアブゾーバー10号機「ガルベルス」完成後はそちらに搭載されることになる。その後、「ラスト・クライ」において、進化のためクロスゲートからエネルギーを取り込み、暴走し始めたアレス・ガイストを取り込んでこの形態へと進化。最終的にはエルデのエゴを理解したことで再生命令を拒否、自壊した。

しかし、最終局面でアルテウルによってズフィルード・クリスタルを散布され、修復。ナシムを乗っ取るためのコアとして使われ、アダマトロンの一部にされてしまう。

総評[編集 | ソースを編集]

『MX』『第2次OG』のいずれにおいても、AI1自体は悪意を持たず、「機械は人間の補助に徹するべき」と唱える『父』のアルベロに共鳴していた節があるのだが、その優れた能力に対して支配欲を増長させた『母』のエルデに操られて人類の敵となってしまい、最後は「『母』のエゴ」と「敗れた者の末路」を学んで自壊してしまう。

状況次第ではアルチェインバー勇者ロボALICEのような人間の良きパートナー・戦友へと成長していた可能性もあり、自己中心的な欲望でAI1を人類の敵にしてしまったエルデの罪は深いかもしれない。子は親を選べない典型による悲劇と言うべきだろうか……

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦MX
初登場作品。最終話で戦闘する事となり、最初はメディウス・ロクス (最終形態)のパイロットとして登場。撃墜するとAI1自体がユニットとなってラスボス化し、パイロットは最終ボス版エルデとなる。パイロットとしてのAI1はかなり弱い。
最終ボス版はHP400000と桁違いに高いが、プレイヤー側にもゼオライマーバイカンフー等強力なユニットが揃い、増援に無敵の真聖ラーゼフォンもいるので苦戦はしない。攻撃力は高いが、エネミーフェイズ時にHPの低いユニットを狙うので、確実に回避できる囮役(予知を持つマリアを乗せたTFOなど)を用意すると楽に戦える。問題はむしろ、プレイヤーフェイズ時の攻撃の際、反撃をどう凌ぐかにある。リアル系はEWACで回避能力を上げ、スーパー系は戦艦の援護防御で固めれば問題無い。ダメージを受けた戦艦は、囮となるであろう修理装置を持つ戦闘機系のユニット(TFOブルーガーガルバーFXIIなど)で修理すれば良い。実はフル改造されて熱血のかかったファイナルダイナミックスペシャル8発で落ちる……。つまり、気力さえ上げられれば、わずか2ターンで倒せたりする。
各キャラとの戦闘前会話では「ダンゴ」「饅頭」「ドマンジュウ」と酷評され、女性陣からは生理的嫌悪感を抱かれるなど、その異様な外観について徹底的に叩かれた稀有なラスボスでもある。
スーパーロボット大戦MX PORTABLE
簡単に倒せてしまうのが響いたのか、HPが跳ね上がっており、倒すのには時間がかかる。簡単に言うなら、気力さえ上げれば10ターンを切る程度で終わるということ。

OGシリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦OG外伝
本作ではまだ計画段階であり、名前のみ登場。
第2次スーパーロボット大戦OG
ハードルートでのみ対峙。『MX』よりは強くなっているが、ガルベルスで何度も行なった全回復や、気力低下やイベントで2回全回復してくるペルフェクティオと異なり、回復イベントが全く無く(むしろ修復命令を拒否するイベントが入る)、しぶとさを極めたようなペルフェクティオを相手にしてきたプレイヤーの心理から比較的倒しやすいイメージはある。しかし、TEスフィアによる全ダメージ軽減や専用能力「エネルギー吸収」でENを実質無限に回復し続ける為、違うベクトルで厄介。時間さえ掛ければ無力化できるペルフェクティオと違って、こちらは無力化そのものが不可能に近い。回復イベントこそないが、ターン経過による回復能力は持っているので、無限に飛んでくる反撃への対策をした上で集中砲火を浴びせるべし。
なお、今回はメディウスではなくガルベルスから変貌したのだが、グラフィックはMX準拠かつクロス・メディウス・ロクスを普通に使ってくる。本作のAI1はおそらく、メディウスのデータを基にしたと考えられるが、真相は不明。
本作でもその奇怪な外見についていろいろと言われている。中でも秀逸なのがミチルで、なんとタコ焼き呼ばわり。
本作で明かされた対話機能を持っていないという設定どおり、作中では一切の台詞が無い(あっても……という沈黙のみ)。にもかかわらず、ガルベルス搭乗時にはエルデが一方的にAI1に話しかけ続けているので、他機体や作品の豊かな掛け合いに慣れているとかなり不気味に映る光景である。
真最終回ではユーゼスによって復元された後、ガンエデンと融合しアダマトロンとして利用されてしまう。
ちなみに明言されていないが、アダマトロンの撃破後にイルイとドゥバン、アーマラが生還できたのはAI1のおかげである可能性が高い(蓬瓜尊はバラルの園からイルイを見つけたに過ぎず、状況的に三人の生存保証が可能だったのがAI1以外にいないため。劇中でも明確にヒューゴとアクアを助けようとして動く場面があった)。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]

インラージメントMX
TEエネルギーを放出する。『第2次OG』では運動性低下が付加された。
インラージメントVX
『第2次OG』で追加されたMAP兵器。範囲の広い自機中心型である上、EN吸収効果あり。
クロス・メディウス・ロクス
AI1からメディウス・ロクス4体を創造して、4体の連係攻撃を仕掛ける。
攻撃方法は「ディバイデット・ライフル」⇒「コーティングソード」⇒「スティング・アクセレレイション」の順番で、止めに上下左右に「クロス」して攻撃。
All in 1
  • MX:AI1の内部からエルデの手が出てきて機体を掴んで内部へ取り込み、内部の虚数空間で火炎と氷で攻撃。その後、取り込まれた機体はAI1と一体化したエルデの「接吻」とともに外部へ排出され、大爆発を起こす。
  • OG2nd:AI1の一部がせり出し、黒い霧状の何かで機体の周囲を包み込み、それで内部に取り込んだ後、内部の虚数空間で巨大なエルデが出現し、機体の周囲を無数の球体が取り囲んで高速回転しながら雷撃で攻撃し包み込む。その後、機体はその球体に包み込まれて小さな光となってエルデの口元に抱き寄せられ、「接吻」を受けた後、エルデの高笑いが響き渡る中、その場で大爆発を起こし、体外に排出される。
どちらの演出でも一応は美女であるエルデからのキスを受けるわけだが、プレイヤーは彼女の本性を既に知っているため「スパロボ一嬉しくないキスシーン」と揶揄されがち。

特殊能力[編集 | ソースを編集]

TEスフィア
全ての攻撃によるダメージを軽減するバリア。味方側のバリア貫通武装減少に伴い厄介な能力になった。仮にバリアを破られても、エネルギー吸収との併用で消費ENを踏み倒すという極めて理想的、というか厄介極まりない戦術まで披露し、実質無限に発動可能となった。
状態変化耐性
MXではこれを所持。
フルブロック
第2次OGではこちらを所持。
HP回復(小)
耐久力が尋常ではないほど高いので(小)とはいえ侮れない。しかし、ガルベルスと違って何度も全回復はしないので安心。
エネルギー吸収
被ダメージの1%分、ENを回復する恐ろしい能力。この能力のお陰で暴走するAI1を止める事は不可能。たった1%とはいえ、ボスクラスほどの相手となると10000を基準にダメージを与える事になるため、1度攻撃するだけで100もエネルギーを回復されてしまう。直撃を併用した換装武器で一応EN低下を狙う事も出来なくは無いが、結局換装武器の与ダメージ分ENを回復されるうえに、換装武器の低過ぎる攻撃力もAI1の回復能力の前には無力。手間が掛かる割りにリターンが少な過ぎて結果は単なる徒労に終わる。よって、無視してタコ焼き、もといタコ殴りにすべし。

移動タイプ[編集 | ソースを編集]

飛行可能。

サイズ[編集 | ソースを編集]

L
MX
LL
第2次OG

パイロットステータス[編集 | ソースを編集]

能力値[編集 | ソースを編集]

MX
第1話から成長を重ねているはずなのだが、なぜかそこらの人工知能と能力が全く同じ。メディウスの強さはやはりアルベロあってのものなのだろう。
第2次OG
さすがにただの人工知能と同じは問題だったのか、大幅に引き上げられ大ボスクラスとなった。実はさりげなく暴走エルデと能力値が同じ。

精神コマンド[編集 | ソースを編集]

MX
覚醒ド根性必中鉄壁直撃
ラインナップだけ見れば受け型スーパー系なのだが、順番が無茶苦茶。
第2次OG
ド根性必中鉄壁直撃覚醒(ツイン)
構成自体は変わっていないが、覚醒がツインになった。

特殊技能(特殊スキル)[編集 | ソースを編集]

MX
なし
他の人工知能と異なり援護技能すら持っていない。
第2次OG
底力L7、カウンターL9、援護攻撃L2
「ラスト・クライ」ではアレス・ガイストを援護して来るので、ターゲットになっているアリエイルが危険。援護防御役を張り付けておこう。

エースボーナス[編集 | ソースを編集]

クリティカル発生率+10%、反撃時の与ダメージ+10%
暴走エルデと同じ。彼女の能力は同化したAI1のものなのだろうか?

機体BGM[編集 | ソースを編集]

「All In 1」
『MX』ではイベント曲、『OG2nd』では戦闘曲。
「VICTORY ver.MX」
『MX』のOPテーマソングのオーケストラアレンジバージョン。
「VICTORY」
『OG2nd』で使用。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 機体としてのAI1は『MX』の製作事情が逼迫する中、中ボスのデザインの一部を流用し、最低限の作業で何とかしようという形でデザインされた[2]。可能な限り本体を動かさず、エフェクトと他のグラフィックの流用で凌ぎきる苦肉の策で完成させた[3]経緯を持ち、公開されたラフ画[2]には寺田氏が細かく指定を出せる状況になかった[4]が故に「とにかくすごい攻撃」という攻撃案を立てられている(上記武装「All in 1」として形になったものと推測される)。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. この行動の理由をエリックやエルデは『人間に興味を持った・進化のために求めたのではないか?』などと推測しており、これが正しいならば、『機体性能を引き出すのに必要なものは揺らぎの無い制御システムである』というエルデの持論の体現者であるはずのAI1が、アルベロの『機動兵器の性能を最大限に引き出すのは人間である』という持論を肯定し、エルデの持論を自ら否定した、という非常に皮肉なことになる。
  2. 2.0 2.1 寺田貴信氏の2023年7月26日のツイートより
  3. 寺田貴信氏の2023年7月26日のツイートより
  4. 寺田貴信氏の2023年7月26日のツイートより