魔装機

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魔装機(Armed Elemental Machine)とは、『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』及び『真・魔装機神 PANZER WARFARE』に登場する機動兵器の総称。

『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』のラ・ギアス製魔装機[編集 | ソースを編集]

「ラングランを魔神が襲う」「魔神には魔神をもってしか対抗できない」という王室アカデミーの予言と進言を受け取った神聖ラングラン王国が、その対抗策として建造した人型機動兵器の総称。練金術と科学技術の結晶ともいえるもので、各機体は風・炎・水・大地いずれかの精霊と契約を結び、その守護を受ける。装甲にはオリハルコニウム、メイン動力にフルカネルリ式永久機関、動力変換機にプラーナコンバーターを採用。コンバーターの動力変換で、人間が搭乗した魔装機の外装部は常にバリアに酷似した力場で覆われるようになり、特に耐久力と防御力の2点が飛躍的に向上する。本編の戦闘アニメーションで攻撃を被弾した操者が「シールドレベル○○(30-70)%低下」と報告する場面、操者のPN数値によって機体HPや装甲値がアップする魔装機神シリーズのゲームシステムなどは、この設定を表現したもの。魔装機を操る上で、魔術の腕前だけではなく「プラーナ」を重要視するのはこれらと無縁でない[1]。 フルカネルリ式永久機関やプラーナ関連機関は厳密には精霊と関係無く独立した機関であるが、魔装機は精霊の加護を受けることを前提に作られているためか、精霊との親和性の無いパイロットが乗ると性能を殆ど発揮できない。

ラングラン王国が開発を行い、精霊との契約に成功した16体の魔装機は「正魔装機」(あるいはオリジナル魔装機)と呼称され、16体のうち高位の精霊と契約した4体の正魔装機は「魔装機神」と呼称される。その他、ノルスのように精霊と契約しながらも正魔装機として扱われない機体もあり、予備機として正式採用されなかったBクラス魔装機も何体か存在する。多くの魔装機を開発しながら、枠を16と制限した理由については、ラジオ内の説明で補足された。曰く、「ラ・ギアスでは4の数字が重要な意味を持っている。当時のラングラン政府は、縁起を担ぐ意味合いで『4を2乗にした16』という数字を選択した」らしい。魔装機神が4体なのもそのためであるらしいが、ガルガードと呼ばれる炎系魔装機で高位精霊降臨に期待(挑戦)しているので、実際には5体目の魔装機神の完成に失敗したことで、きりのよい神聖な数字(4と16)にまとめてしまおうとした、と推測を働かせる余地はある。

魔術的機構を搭載しているためか、操者の得意魔術や得物(剣・槍・鎌・斧・刀)に魔術を上乗せして放つ技をトレースして使用する事が可能(どの程度再現できるかは機体自体の機能や性能に左右される面もあるため必ずしも100%ではない)。腕の立つパイロット(操者)ほど、搭載された内蔵火器をそのまま使用せずに応用する。また、モーションパターンや攻撃プログラムを事前に組んでおくことで、ある程度汎用的に高度な連携攻撃などを使用できる。前者の操者個々人の技量に由来するアレンジはアンティラス隊のパイロットが主に使用し(所謂必殺技)、逆に後者の攻撃プログラムによる攻撃は敵側の量産機が多用する。恐らく、殆どの機体が各操者の専用機であり個々人に合わせた調整のしやすいアンティラス隊と、兵器としての量産性等を考慮した他国との違いもあるのだと思われる(メタ的にいえば製作労力の問題だろうが)。

その後、ラングランの魔装機計画を国家の脅威と感じた他国でも、同様の兵器が開発された。激化する各国の魔装機開発を前にした「アンティラス隊」もまた、16という聖なる数字に拘らなくなっている。

用語[編集 | ソースを編集]

プラーナ
人間の感情の激しさでその流れを活発にし、魔装機の性能をフルに発揮させるエネルギー。魔装機操者に地上出身者が多いのは、ラ・ギアス人よりも感情の激しさを持っているためである。魔力とも密接な繋がりを持っており、プラーナの強い人間ほど魔術(魔法)行使に高い素養をもつ。
精霊
魔装機と呼ばれる機械に知性と力を授ける超常的存在。風・炎・水・大地の4属性を根源としており、操者の性格などが機体に降臨した精霊に合わなければ満足に操縦することが出来ないとされる。精霊の気性は属性ごとに様々であり、自己主張の少ない精霊は操者が元ヴォルクルス教徒であっても抵抗なく受け入れている。搭乗前にメカニック達が守護精霊との適正を検査する軽度な調査から、操者の心身と4属性の適正を把握する大掛かりな試験もあるなど中々に細かく、4大属性と親和性をもつことが判明した操者は「万能型」と呼称される。本編ではいまのところバゴニアの剣士ロザリーのみの明言。
操者の適正以外では、機体自体にも精霊との相性が存在する。例としては機体構造が人体に近い事で精霊との親和性が高まったディンフォース、逆に人型から遠ざかったために精霊との親和性が落ちてしまったフェンターがある。なお、外装が非人型の魔装機であっても、製作者に精霊への理解・信仰が乏しければ、降臨した精霊が機体との不和に苦しまずに済むという(典型例は精霊を碌に信じていないゼツ製の魔装機)。
『COE』にて、カドゥム・ハーカーム撃破のためにサイバスターを通じて全ての力を使用したため、負の力との衝突で弱体化。サイフィスを含む精霊達の力は、魔装機神操者達ですらその存在を感知出来なくなる段階にまで低下した。そのため、現在、精霊の力を利用していた機関は、その機能を喪失している。
操者
魔装機のパイロットの呼び方。魔装機の操縦にはプラーナ量や精霊との相性及び操者の技術が密接に関係しているため、人工知能などでの代用が出来ず非常に重要な存在となっている。同一の機体であっても操者が違えば全く別物と言っていいほどに引き出せる性能に差が出ることもある。プラーナ量や精霊との相性が重要視される関係上、必ずしも訓練された軍人だけが高い適性を持つとは限らず、操者を期待されて召喚された地上人には軍事と無関係な一般人も多い。また、ヴァルシオーネRやレイブレード、ヴァルシオーガといった魔装機の技術を流用しているが厳密には魔装機で無い機体のパイロットも一纏めに操者扱いされるため、ラ・ギアスにおける機動兵器パイロットの総称的意味合いでもある。
脱出装置
外観は地上のPT(MS)同様、球体。いずれの国が開発した魔装機であっても脱出装置は非常に優秀と設定で組まれている。魔装機を乗りこなせるほど高いプラーナを持ったパイロットの絶対数が限られているためらしい。ただ、新展開をみせた本編で、生粋のラ・ギアス人であっても簡単に魔装機を乗りこなせるようにするための研究(プラーナ補助技術)が進行中であるため、この前提がいつの日か崩れる可能性は存在する。
プラーナ補助技術
動力変換機「プラーナコンバーター」に関連する技術。この技術の発展によりプラーナ量が少ない傾向にあるラ・ギアス人でも魔装機に乗れる操者の幅が大きく広がり、魔装機の普及に一役買っている。現状(POJ時点)の技術ではプラーナ量が少なくとも乗れるようにするというレベルであり、プラーナ量の差による優位性を埋めるほどではないが、技術の発展次第では誰でも高位精霊クラスと契約した魔装機に乗れるようになる可能性が示唆されている。この分野の第一人者が、シュテドニアスの練金学士シエーナ・ルドランティスである。
コクピット
位置が共通しているかは不明(グランヴェールは喉元付近内部に操縦座がある)。ラングラン製魔装機のコクピットはシートの両脇に球体状のコンソールがあり、コンソール上に手を置いて機体を操作している。内装色は魔装機の外装色と同じ。操縦法に関しては明確な設定が語られないが、魔装機神操者のホワン・ヤンロンは、「魔装機は心で動かすもの」と語る(Fブックレットに収録された短編で「プラーナで同期した機体と操者は、機体の構造をある程度把握できる」と書かれている。『LOE』1話で初めてコクピットに座ったマサキが即座に操縦法を理解したのもこのためと思われる)。機体のOSなどを熟知する必要はおそらくない。他の国の物も同様かは定かではないが、ロドニーなどの別の国のパイロットが乗り換えた際も特に不都合などは描写されていないため、基本的には同様の操縦法がとられているものと思われる。F作中では意思伝達による操縦が基本的な技術として取り入れられており、コクピットの仕様がPTと同様のものになっているイルゼノン社製の機体も例外ではないと説明されている。操縦にはある程度の適正と訓練が必要だが、適性が高ければいきなり乗りこなせる場合もある。
活動領域
契約している精霊の属性によって得手不得手はあるが、基本的には殆どの地形で活動可能。陸上で戦えない局所特化型の魔装機というものは存在せず、水の精霊と契約している機体以外では機動力に大きく制限がかかるものの水中戦も可能。火山帯などでの高温地帯では火の精霊と契約している機体以外はダメージを受けるものの活動自体は可能。飛行に関しては風か火の精霊と契約している機体は大体が飛べる傾向にある。ラ・ギアスはその構造上「宇宙」自体が存在しないが、正(オリジナル)魔装機は宇宙での活動が問題なく可能なように作られている。将来的な汎用性を見据えて、あらゆる環境に対応できる性能を突き詰めた結果そうなったのか、あるいは最初から真空・無重力空間での運用も見越して造られたのかは不明。後者だとすれば、なぜ宇宙のないラ・ギアスでそのような仕様とされたのか疑問が残る(F作中ではラ・ギアスには『本物の宇宙』は無いという発言があり、解釈によっては宇宙に近い環境は存在するのかもしれない)。あるいは、魔装機という軍事力での地上進出が想定されていたと見る向きもある。ラーブァナの継承者同様の野心の持ち主が、ラングラン国政と魔装機計画に携わっていたとしても不自然ではないだろう。なお、単独で地上とラ・ギアスを行き来可能なサイバスターに限れば宇宙空間への対応は当然の仕様であると言える。

分類[編集 | ソースを編集]

Aクラス魔装機(魔装機神)[編集 | ソースを編集]

高位精霊降臨に成功した魔装機のことを指す。機体自身が明確な意思を持つに到り、機械とは言い切れない存在へと昇華したものたちである。ラングランが開発した4体のAクラスは特別視されており、魔装機神と呼称される。エリアル王国が新たなAクラス魔装機の開発(しかも複数)に成功しつつあるといわれており、COEにおける混乱では大活躍した……らしいのだが、プレイヤーには伝聞でしか伝わっていない。ちなみにゲーム中では高位クラスの機体が魔装機神以外にも出てくるが、出力を増強する事で低位クラスの能力を高位クラスにまで引き上げているだけであり(フル改造ボーナスで自軍の機体も強化できる)、実際に高位精霊と契約している魔装機は魔装機神とゼルヴォイドのみ。

サイバスターグランヴェールガッデスザムジード
ラ・ギアス最強と誉れの高い、風・炎・水・大地の魔装機神。世代としては第二世代に分類される。彼らがポゼッションしたときの力は既存の魔装機の常識を覆すという。
ゼルヴォイド
无(無)の精霊「ゼルヴ」と契約を交わした最古の魔装機。千年以上前に開発された。操者のエラン・ゼノサキスはこの機体を真の魔装機神と定義しており、【魔装機帝】と呼ぶ。魔装機神と遜色ない超高性能機であるが、建造された時代においては敵対勢力の強大さと対抗戦術の内容から大量に量産されていた。ゼルヴの格は3で敢えて不明にされたため、正確なところはわからずに終わっている。高位でもない、低位でもないとすると、残るは聖位しかないが……?

Bクラス魔装機(正魔装機)[編集 | ソースを編集]

四大属性の低位精霊と契約した魔装機たち。降臨した精霊の知性と力を備える。エリアル側が第三世代の魔装機と定義するキョウメイもこのクラスに分類されるのかは不明。

ラングラン正魔装機/オリジナル魔装機[編集 | ソースを編集]

ラングランが「魔装機計画」で開発した十数体の魔装機から魔装機神を除いた12の魔装機。いずれもワンオフモデルで高性能。他国のBクラス魔装機と区別する意味も込めてこう呼ばれている。12のオリジナル魔装機には性能面で大きなばらつきがあり、計画の後期に開発されたラストールガルガードの2体は別格。ガルガードに至っては魔装機神に迫る性能をもつと言われている。なお、「正魔装機が16体揃えば何かが起こる!」などという設定はない。 深刻な欠損が生じたときの備えとして予備機(後継機・兄弟機)が幾つかの機体に用意されており、何かしらの理由で運用不可能になった場合のみ交替される。

ジャオームギオラストソルガディ
風系正魔装機。機動性能に優れる。
ギオリアス
戦闘用魔装機として開発されたギオラストの後継機。正魔装機として扱われているのかは不明(ギオラストは前線から退いた)。
ジャスティニア
最新の設計で開発されたジャオームの後継機。ジャオームが現役稼働中であるため、おそらく正魔装機としては扱われていない。
ディンフォースジェイファーガルガード
炎系正魔装機。攻撃力に優れる。
ディンフレイル
ディンフォースと同時期に開発された予備機。「シュテドニアス南北戦争」の最中、ディンフォースの消失に伴い正魔装機に昇格。
レオゲイラ
ジェイファーの後継(予備)機。前線で運用されてはいるものの、正魔装機としては採用されていない。設計はウェンディ・ラスム・イクナートが担当した。POJにおいて火力不足解消の為に改修された。
ガルガーディア
ガルガードと同時期に開発された兄弟(姉弟)機。性能も同等。
ファルクザインラストール
水系正魔装機。修理装置を搭載し、サポート能力に優れる。
ディアブロラ・ウェンターフェンター
大地系正魔装機。自己修復能力を持ち、耐久性に優れる。また3機とも中~遠距離砲撃戦に重きを置いている。
デルギラン
フェンターの後継機。設計はウェンディ・ラスム・イクナートが担当。「シュテドニアス南北戦争」勃発時に正魔装機に昇格。フェンターは廃棄された。
イスマイル
存在しないはずの17番目の正魔装機。大地系。
ネーゼリア
機体各部の設計を見直したイスマイルの後継機。設計はテューディ・ラスム・イクナート及びウェンディ・ラスム・イクナートが担当。イスマイルと同様に本機も極秘で建造された魔装機である。出力増強が施されているため高位クラスの力を持つ。

その他のBクラス魔装機[編集 | ソースを編集]

バフォーム
シュテドニアス製魔装機。量産機だが、優秀な出力の高さを見せたためCクラスではなくBクラスにカテゴライズされている。生産性に難を抱えているため主力機の選から漏れた。
ギルドーラ
『練金学協会』シュテドニアス支部に所属する練金学士シエーナ・ルドランティスが開発したBクラス魔装機。諸処の問題(プラーナ補助技術・火力など)で主力機の選から漏れている。

Bクラス「相当」の魔装機[編集 | ソースを編集]

改造によってBクラス相当の性能を得た機体。飽くまで「機体性能がBクラス並」というだけで、正式なBクラス魔装機として認定されたわけではない。また一口にBクラスと言っても、ジャオームファルクなど初期に開発されたものと、ラストールガルガードのような後発の機体では相当な性能差が存在するため、基準がいまいち不明瞭なところがある。

リブナニッカ+
新暦4956年頃から4959年末頃にかけて『バゴニア共和国』で運用されていた魔装機リブナニッカのアップデート機。設計はゼツ・ラアス・ブラギオ。このアップデートモデルはラングランのオリジナル魔装機(Bクラス)に匹敵する戦闘力と、練度の低い操者であっても運用できる安定した操縦性で現場から大きな人気を博したらしい。
しかし設計者が引き起こしたスキャンダルで現在の軍から残らず撤廃されてしまい、いまはテロ組織が運用している。
ブローウェルカスタム
ケビン・ザン・オールト将軍が改良したブローウェル。Bクラスに分類される性能を獲得している。
本人は「魔装機神にすら遅れは取らない」と豪語しているが、ゲーム的なスペックでは認めざるを得ないがさすがに身贔屓的な評価と言わざるを得ないだろう(が、少なくとも春秋戦争時のディアブロより強いと作中プレシアが明言している)。

Cクラス魔装機(準魔装機)[編集 | ソースを編集]

量産モデル。ラングランにおいてこのタイプの魔装機は準魔装機と呼ばれている。

ガディフォール
ラングランの風系正魔装機ソルガディの簡易量産型。ブローウェルに次ぐ数が量産された。
ブローウェル
大地系正魔装機ディアブロの簡易量産型。ラングラン軍の主力機。精霊の分類は大地系低位の「林」である。
ギルドーラII
シュテドニアスのBクラス魔装機ギルドーラの簡易量産型。次期主力機として扱われているようだが性能はあまり高くない。
ゴリアテ
シュテドニアス連合で開発されたCクラス魔装機。充実した火力を備えているが主力機としては扱われていない。精霊の相性面と総合力でガディフォールに若干見劣りするためだろうか?
ナグロッド
シュテドニアス連合の砲撃戦用Cクラス魔装機。名前の通り(?)格闘戦にも対応している。

Dクラス魔装機[編集 | ソースを編集]

正確には魔装機ではない(精霊と契約していない)機体だが、このクラスに分類されている。

ルジャノール改
土木作業用メカ「ルジャノール」を戦闘用に改造したもの。世代としては第一世代に分類される。
グラフ・ドローン/グラフ・ドローン改/グラフ・ドローン極
簡易型機動兵器。いわゆるやられメカ。様々な陣営で使用されており、無人機としても運用可能。
レンファ
シュテドニアス連合製のDクラス魔装機。飛行可能で、Dクラスの割には高性能。

儀礼用魔装機[編集 | ソースを編集]

ラングランで開発された水系魔装機ノルスと、その改良機(ノルス・レイ)が該当。ゲームバランスを見る限り、設定された基本値はCクラス並と考えられる。Fで新たな改良機「グラニア」が登場。

ノルス
「魔装機計画」試作第一号機。一体目の試作機は契約儀式で精霊降臨に失敗して大破しており、その影響などで精霊の定着に成功した残る二体のノルスは正魔装機の枠外となっている。大まかな経緯を操者の一人から聞かされたセレーナは「いわくつきの魔装機なのね」と評している。
ノルス・レイ
改修プランを実行されたノルスの改良機。武装面を強化している。
ノルス・グラニア
かつてない世界危機を前にしたシュウがモニカの身を案じて更なる改造を施した魔装機。汎用性を追求し、単独で戦闘をこなせる範囲まで装甲と武装の両面を強化した。

超魔装機[編集 | ソースを編集]

命名はカークス・ザン・ヴァルハレヴィアが提案した「超魔装機計画」に由来する。当初は、精霊の加護を得ずにAクラス魔装機に匹敵する性能をもつ特殊な魔装機の開発とその量産化を目的としていた。それ故「従来の魔装機以上の魔装機」ではなく、「魔装機える新機軸の人型機動兵器」という意味合いで「魔装機」という名称が付けられた。現在は精霊と契約した魔装機であっても、大型かつ高出力であれば超魔装機に分類する傾向がある。世代としては2.5世代に区分される。

デュラクシール
「疑似プラーナ発生装置」と「対消滅機関」の搭載で魔装機神に匹敵する性能を得た特機級の魔装機。開発者はセニア・グラニア・ビルセイアだが、後にテューディ・ラスム・イクナートが設計図に手を加えたことでポテンシャルの数値が飛躍的に上昇したようである。現在、1体をアンティラス隊が所有。セニアの調整を受けている。
大型機の特性として操者が取り回し(操縦)に苦労する。「調整すべき欠陥」とはそこなのだろう。50 m級で安定させるのか、30m 級にダウンサイジングさせるのかはまだ不明。
当初の「超魔装機」は後述のエウリード単体を指しており、デュラクシールは通常の魔装機、あるいは汎用機としてカテゴライズされていたが、地上人召喚事件後にエウリードと並ぶ超魔装機に位置付けられた。以後、上記のように「通常の魔装機よりも大型かつ高出力のラ・ギアス製人型機動兵器」を「超魔装機」として分類するようになっている。
デュラクシールII
シュテドニアスの内戦に投入されたデュラクシールの改造機。量産も視野にした設計思想なためか、セニアからは嫌悪交じりに「劣化機」と酷評されている。
エウリード
ラングランのカークス将軍がラ・ギアスに送り出した超魔装機。魔装機神に匹敵するポテンシャルをもっていたが、紆余曲折の末、現在はシュテドニアス側がエウリードのデータを有効に活用している。将軍は熱烈なラングラン愛国者であったため、言葉に出来ない皮肉な結果を迎えたとしか言いようがない。
エウリードII
シュテドニアス連合に与する地上の軍人ロヨラ・ブラックバーンが戦術級兵器として完成させようとしたエウリードの改造型。連合の技術ではロヨラの目的を満たすだけの出力を用意できず、彼を「プラーナ増幅装置」の強奪に駆り立てることになってしまう。
ガッツォーΣ
狂気の練金学士ゼツ・ラアス・ブラギオが設計した大地系魔装機を元弟子のセウラント・ペイ・ボラキスが再設計した超魔装機。
『電撃スパロボ魂』2013年秋号によると、オリジナル機と+の解説欄に「超魔装機」という単語は記載されていない。ただ、IIIの用語録ではゼツのオリジナル機を超魔装機として扱っている。
ペンタルコス
ヴォルクルス教団の司教ワッシャーがセウラントに依頼して開発させた汎用機。精霊を強制的に機体内部に封印して閉じ込めるゲアスに似た力を持っている。

第三世代魔装機[編集 | ソースを編集]

現在、エリアル王国のみが提唱している次世代の魔装機たち。冠詞にあたる『第三世代』は宣伝的な意味合いが強く、全てが特別高性能というわけではない。

キョウメイ
独自のブースター(増幅器)で精霊の力を高めることで魔装機神に匹敵する出力を得た。

ラ・ギアス製魔装機の魔法陣[編集 | ソースを編集]

精霊の恩恵を受けるラ・ギアスの魔装機は、強力な攻撃を発動する際に魔法陣を展開する。魔法陣の陣形、展開される象徴は契約した精霊の属性ごとに異なるが、例外も存在する。象徴の数が属性ごとに異なる理由はまだ不明である。

風系魔装機
象徴は羽。色は緑。象徴の数はひとつで、魔法陣の中心に位置している。また、陣の円周に沿って「風の渦」を思わせる幾何学文様が六つ並んでいる。
炎系魔装機
象徴は灯火。色は赤。時計回りに三つの象徴が配置された魔法陣を展開する。炎の魔装機神グランヴェールは水の魔装機神ガッデスと、火と水の魔法陣を融合して展開させた黒色の魔法陣から相反する属性による強力な複合攻撃を発動させることができる。
水系魔装機
象徴は滴。色は青。象徴の数はふたつ。魔法陣の上下に配置されている。前述の通り、水の魔装機神ガッデスは炎の魔装機神グランヴェールとの複合攻撃が可能。
大地系魔装機
象徴は3個の正三角形で構成された等脚台形(山を表している?)。色は黄色。象徴の数は四大属性最大の4で、陣の上下左右に時計回りに配置されていく。陣の中心にはふたつの正方形を組み合わせた八芒星(オクタグラム)が置かれており、陣形も菱形に近いなど他属の魔法陣と異にした形状をみせることが大きな特徴。
例外1:魔装機神サイバスター、魔装機帝ゼルヴォイド、妖装機ウィーゾル改グランゾン
描く魔法陣は上記のいずれにも属さない。象徴の存在しない六芒星魔法陣(正確には各頂点が接していないため六芒星ではない。六芒星風に三角形を六つ並べたものとでもいうべきか)と、時計回りに太陽・風・水・月・炎・大地と6個の各種元素の象徴を配置した六芒星魔法陣(こちらも正確には異なる)を展開する。
象徴のない六芒星魔法陣を使用した攻撃は、魔法陣から火の鳥を射出する「アカシックバスター」と、精霊憑依(ポゼッション)状態で使用する「ハイファミリア」。象徴を用いた六芒星魔法陣を必要とする攻撃は、サイバスターが「コスモノヴァ」と「乱舞の太刀」と「アカシックバスター」での突撃、ゼルヴォイドが「アルトラルイナー」と「夢想千鳥舞」、グランゾンが「ブラックホールディスラプター」。ウィーゾル改は少々特殊で、LOEでの「エレメンタルフュージョン」で展開するが、上下が反転している。またCOEでは炎・風・大地・水の4つの魔法陣を同時に展開する演出になった[2]
方陣の色も攻撃に応じて変動する。「乱舞の太刀」を仕掛ける際は風系の緑だが、「コスモノヴァ」と「アカシックバスター」での突撃や、精霊憑依状態での「ハイファミリア」の際の方陣は蒼みがかった白色に変わる。また、火の鳥を放つ「アカシックバスター」での方陣は赤く輝いている。ゼルヴォイドが使用する際には濃い紫色、グランゾンが使用する際には赤黒い色になる。
さらにサイバスターは攻撃時に展開する魔法陣の数が豊富で、精霊憑依状態で使用する「真伝・乱舞の太刀」ではふたつ、「コスモノヴァ」では四つも展開する。
例外2:邪神
ヴォルクルスラスフィトートグラギオスとそれらの眷属は、文章での説明が少々困難な魔法陣を展開する。大きな特徴をひとつ挙げるならば、大小ふたつの正円が中心となって魔法陣の幾何学文様を展開することだろうか。色は紫色。

これらとは別に、邪神の復活に用いられる魔法陣もある。大小合わせて八つの三角形を規則的に配置したもので象徴は存在しない。色は紫色。戦闘シーンには用いられていないが、PS3カスタムテーマ『魔法陣篇』には含まれている。

『真・魔装機神 PANZER WARFARE』のア・ゼルス製魔装機[編集 | ソースを編集]

「ダウスの穴」より飛来する魔物の群れにより滅亡の危機に瀕していたア・ゼルスに突如として落下してきた「神の腕」と呼ばれるパーツを解析して得た技術によって開発された機動兵器の総称。「神の腕」がラ・ギアスの魔装機神サイバスターの物であると思わせる設定であり、そのためかア・ゼルスの魔装機の構造はラ・ギアスの魔装機とほぼ同じ物となっている。

ただし腕一つだけから技術を得たためか、動力源はフルカネルリ式機関と永久機関の域には達しておらず、量産型魔装機の精霊との契約は精霊石を用いた簡易的なものであり、リニアレールガンなどの武装が無い等の発展途上の面が多く見られる。また、ダウスの魔物と戦うことを想定していたためサイズもほとんどが20 m以下と小さめになっている。解析元であるサイバスターの影響か、全魔装機が飛行可能となっているのも特徴の一つである。

ラ・ギアス同様高位の精霊を宿した四機は「魔装機神」と呼ばれ、「神の腕」の機体その物を復元しようと試みていた影響からかその名称はラ・ギアスと同一、形状も酷似している。またラストに登場した闇の魔装機神イズラフェールは「神の腕」を装着することで真の魔装機神の力の一部を得るに至っている。

このほか、魔装機に性能の劣る「魔装兵」や、高性能で人型を廃した巨大メカ「魔重機」という派生型も登場している。

登場作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦EX
サイバスター以外の魔装機神と魔装機が登場した記念すべきゲーム。
魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
正魔装機16体全てが登場し、政治的な理由で存在しないことになっている17番目の魔装機イスマイルも登場した。
真・魔装機神 PANZER WARFARE
ア・ゼルス版魔装機が唯一登場する作品。
スーパーロボット大戦α
魔装機神サイバスターのみ参戦だが、赤い3騎士とマサキが戦闘した際、「ジャオームやザインなら落とされていた」とコメントしている。
スーパーロボット大戦α外伝
魔装機神4体とジャオームディアブロノルス・レイが登場。
第2次スーパーロボット大戦OG
『EX』のストーリーを内包している。
スーパーロボット大戦OG ダークプリズン
「シュウの章」のOGリメイク。ノルスノルス・レイに改修される場面が存在する。

開発関係者[編集 | ソースを編集]

ウェンディ・ラスム・イクナート
ラングランの「魔装機計画」の中心者。また、真・魔装機神に登場する「神の腕」には彼女の名前と推測できる文字が刻まれていた。
テューディ・ラスム・イクナート
ウェンディの双子の姉で、彼女と肉体だけでなく記憶や感情を共有している。
フェイルロード・グラン・ビルセイア
ラングランの魔装機開発を推し進めた人物。
ゼツ・ラアス・ブラギオ
バゴニア共和国の魔装機開発者。出身はラングラン。自身を追放したラングランの魔装機を激しく敵視している。一切の倫理観を持たないエゴイスティックな狂人。
シエーナ・ルドランティス
ギルドーラシリーズを開発した天才練金学士。「練金学協会」シュテドニアス連合支部に所属する。「プラーナ増幅装置」も彼女の作品である。
セウラント・ペイ・ボラキス
ラーダット王国の技術顧問にして大富豪。ゼツの元弟子というだけあり、危険人物として「練金学協会」が放った刺客に追われ続けていた。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 魔装機神Fスペシャルブックレットの小説にて「プラーナ層」とも表現されている。原作者が寄稿したある同人誌でも似たような表現でプラーナによるシールドの存在が明記されている
  2. 第2次OGにおけるウィーゾルの演出に合わせた形となる。