第2使徒リリス

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第2使徒リリス
外国語表記 Second Angel Lilith
登場作品

エヴァンゲリオンシリーズ

初登場SRW スーパーロボット大戦α
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生態
種族 使徒
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第2使徒リリスは『エヴァンゲリオンシリーズ』に登場する生物。

概要[編集 | ソースを編集]

対使徒特務機関「ネルフ」の拠点となる第3新東京市の地下ジオフロント最下層「セントラルドグマ」に幽閉されている白い巨人の姿をした使徒

巨大な紅い十字架に磔の状態となっており、頭部には仮面の様な物を被っている。また、下半身の無い状態となっているが、代わりに腫瘍の様な物が存在し、先端には大量の人間の下半身の様な物が根っこの様に生えている等、非常に不気味な雰囲気を放っている。胸部には、対使徒用の武装の中でも強力な「ロンギヌスの槍」が突き刺さっており、これによって使徒としての力が抑制されている。下半身からはオレンジ色をした半透明の体液が常に流れ出ており、これがエヴァンゲリオンとパイロットのシンクロに用いる「LCL」として利用されている。

第1使徒アダムとは重要な繋がりがあり、TVシリーズ(旧劇場版)と新劇場版では、設定が大きく異なる。

正体 [編集 | ソースを編集]

その正体は、遥か太古の地球へ宇宙より飛来した異星人の集合体で、使徒を生み出したアダムとは異なる「生命体の源」でもある。

かつて、リリスを構成していた異星人達は、地球と異なる星にて高度な文明を築いていたのだが、種としての衰退を迎えた結果、それまでの自分達を捨てる形で一つの異なる生命体として統合。そこからリリスやアダムといった異なる「個体(つまりは使徒)」に別れ、新しい生命としての再出発を図るべく、宇宙へと旅立つ事になっている。これは後にゼーレ及びゲンドウが考案した「人類補完計画」と同じ概念である。

しかし、リリスにはアダムを始めとした他の個体と異なって「ある問題」を抱えていた。ヒトと異なる生命体へと再誕した個体達は、それぞれ体内に「生命の実」と「知恵の実」の双方の因子を有していたのだが、統合が不完全…あるいは失敗してしまったのか、何故かリリスだけは知恵の実しかない状態となっており、この問題を解決する為に他の個体から生命の実を奪い取ろうとアダムを執拗に追撃。一説では、「元はアダムがリリスから生命の実を奪って逃走したのではないか」ともされている。

やがて、アダムが宇宙船として使用していた白い月と共にまだ誕生したばかりの地球へと辿り着き、新種族候補として14体の使徒達を生み出して入植活動を始めたばかりの頃、黒い月に乗ったリリスも追いついて来る事になり、リリスは黒い月を激突させる事で地球ごとアダム達を葬ろうとする暴挙に出ており、これが「ファーストインパクト(別名ジャイアントインパクト)」となっている。これによってアダムは深刻なダメージ受け、14体の使徒達も活動停止に追い込まれるのだが、リリスもまた深刻なダメージを受け、黒い月と共に地球の奥深くへと眠りにつく事になった。また、この時の影響で、リリスの体液(LCL)が地球に流出し、原初の海と混じり合って生命の源となった結果、それが地球の様々な生命を生み出す切っ掛けとなる。つまりリリスは、アダムが生んだ使徒を除く全ての地球上の生物の始祖であり、その進化の先の果てとして行き着いたのが「18番目の使徒」となる地球の現人類(リリン)である。

長い時を経た後、自分達の存亡を賭けて使徒と戦わねばならなくなった人類は、地中に埋まっていた黒い月とそこに眠っていたリリスを発見。ロンギヌスの槍によってリリスを厳重に封印した後、黒い月の内部にジオフロントを建造し、更にはリリスのクローンとして対使徒用の決戦兵器の開発に着手する。これが人造人間エヴァンゲリオンである。

TVシリーズ、旧劇場版[編集 | ソースを編集]

魂は碇ユイクローン肉体に移植され、綾波レイとして活動している。7つの目を持つ仮面を付けており、ロンギヌスの槍によって十字架に貼り付けにされ封印されていた。ネルフの関係者でもその存在を知るものはごく僅かとなっており、また存在自体は知っていても、葛城ミサト等は第2使徒であったリリスを「第1使徒アダム」であると思っている者もいた。第弐拾四話における第17使徒であった渚カヲルの台詞にて、「アダム」ではなく「リリス」であったという事実が初めてはっきりと判明している。

劇中ではミサトが第2使徒リリスの存在を知る第拾伍話のラストで初登場。描写は全く無いが、その後どこかの時点(第拾伍話ラスト~第拾九話の間)でネルフ職員全体に対し地下のリリスの存在が(アダムと偽って)周知されていたようだ。[1]第15使徒アラエル(SRW未登場)の殲滅にロンギヌスの槍が持ち出された事により、この枷から解き放たれた。この際、下半身が一気に再生され足が復活している。なお、この時にリリスからロンギヌスの槍を抜いた方針は、ゼーレのシナリオを狂わせようとしたゲンドウの個人的な思惑も絡んでいた。

TVシリーズの完結編となる旧劇場版では、アダムを既に取り込んでいたレイがこの肉体に戻る事により、これによって「アダムとリリスの禁じられた融合」を果たし、容貌も背中に幾つもの翅が生えた綾波レイの姿へと変貌。「サードインパクト」を引き起こし、人類補完計画が完遂される寸前となるも、最終的には依代にされたEVA初号機のパイロットである碇シンジが補完を望まなかった結果、崩壊する末路を迎える事になった。

その他 [編集 | ソースを編集]

リリスが第2使徒であると明言されたのは、2003年に発売されたプレイステーション2用ソフト『新世紀エヴァンゲリオン2』が初であり、それ以前の資料では基本的に「第2使徒は詳細不明」とされていた。[2]また、旧劇場版展開時に発売されたトレーディングカードでは「第1使徒は胎児状態のアダム、第2使徒は光の巨人」とされていたが、現在は「光の巨人は『アダムの本来の姿』であり、「セカンドインパクト」の発生後に胎児状態へと戻っている」という設定となっている。

なお、PSP版『新世紀エヴァンゲリオン2』の一部エピローグには、リリスが他の星へ新たな生命を宿す為に地球から旅立っていくものがある。

新劇場版[編集 | ソースを編集]

基本的に上記旧シリーズと似ているが、胸部に人類が調査した時の切開痕が残っている他、また被せられた仮面が第3使徒サキエル等に見られる使徒の顔の様な物に変わっており、それ故にこの仮面が元からリリスについていた物なのか、それともネルフによって後から被せられたのか、曖昧な物となっている。

また、旧シリーズではミサトは物語の半ばに加持によってこれはアダムだという情報を与えられ、死に至るまでそれはアダムかそうでない何かなのかを判断しかねたままだったが、新劇場版においては第1作『序』時点でミサト個人の権限のみにてシンジをセントラルドグマにまで同行させ、それが第2の使徒リリスであること等を説明。また、ネルフのメインスタッフの多くも、既にその存在を知っている事も語られる。

登場作品[編集 | ソースを編集]

現時点ではMAPの背景としてのみ登場している。

αシリーズ[編集 | ソースを編集]

第1使徒アダムと同じく、宇宙怪獣と同様の存在になることでアポカリュプシス前兆現象を生き延びようとした地球のプロトカルチャーの一派が不完全な写本に基づいた人類補完計画を実行することで生まれた設定。

その後、原作通りリリスから人類が生まれているが、ガンエデンなど別アプローチによる古代人の血脈も混ざっている。なお念動力はガンエデン由来の血脈だけが要因ではなく、カヲルいわく「黒き月の民がリリンに遺した力」。

スーパーロボット大戦α
初登場作品。第60話「最後のシ者」のMAP背景に登場。
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
今回は3Dで描かれている。新規EDルートではゲンドウが自らに取り込んだアダムの力を使って、使徒EVA量産機の複製をリリスから生み出した。決着後はNERV本部の爆破により地底深くに埋まった。
第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ

Zシリーズ[編集 | ソースを編集]

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
新劇場版設定。

VXT三部作[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦V
新劇場版設定。シークレットシナリオ「シ者、来訪」のシナリオデモで背景として登場。
シナリオの展開上、第4、第5の使徒を倒した後そのまま自部隊に参加するため、TVシリーズのようにシンジは存在自体を知らず、カヲルに教えられて驚く場面もある。

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦MX
MAP背景で登場。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 第拾九話で加持リョウジ碇シンジに「使徒がここの地下に眠るアダムと接触すれば~」と発言。シンジがアダム(リリス)の存在を知らなければ成立しえない会話である。また、第弐拾弐話では碇ゲンドウがレイにリリスからロンギヌスの槍を抜いて使用することを命じ、葛城ミサトが公然と反対していた。
  2. ただし、TRPG媒体などリリスを「第2使徒」と定義する媒体も少なからず存在していた。