孫光龍

提供: スーパーロボット大戦Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
The printable version is no longer supported and may have rendering errors. Please update your browser bookmarks and please use the default browser print function instead.
孫光龍
読み そん がんろん
外国語表記 Son Ganron
登場作品

バンプレストオリジナル

声優 飛田展男
デザイン 富士原昌幸
初登場SRW 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
SRWでの分類 パイロット
テンプレートを表示
プロフィール
本名 アクラヴ・アヴォット[1]
種族 地球人(ヨーロッパ系)
性別
年齢 30歳代(半不老不死
所属 バラル
テンプレートを表示

孫光龍は『超機人 龍虎王伝奇』の登場人物。

概要

ガンエデンにより不老不死に近い身体[2]と最上位の超機人である「四霊」の超機人を意のままに操れるほどの強大な念動力、相手を即座にミイラ化させ死亡させる特殊な力などを身につけた男。

サトー・スズキ、アラン・ハリスなど「孫光龍」を含めて8つ以上の偽名を持ち、それらの名を使って20世紀初頭などに「バラル」のエージェントとしてグリムズ財団を始めとした全世界の戦争屋の間で暗躍していた。

力のある者に従うだけの日和見主義者であるようにも見受けられる[3]が、性格は飄々とした紳士で、普段はあらゆる存在を俯瞰し、余裕に満ち溢れた態度を崩さず、敵対者に対しては終始敵意を煽るような言動を見せるタチの悪い黒幕のトリックスターとして振る舞うが、実は誰にも明かすことなく真意[4]をその胸に秘め続ける偽悪者でもあり、根は非常に一途な男。

第3次α』『第2次OG』では白いスーツに青いシャツ、黄色のネクタイ、胸のポシェットに白い百合を飾っているという出で立ちだが、原点である龍虎王伝奇ではスーツもシャツもネクタイも全て白で統一していて、胸元に百合のも無い(この理由は『スーパーロボット大戦OGサーガ 龍虎王伝奇 完結編』において明かされる)。また、顔立ちも微妙に異なっている。

登場作品と役柄

αシリーズ

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
初登場作品。『龍虎王伝奇』2部で自身はほぼ復活していたようだが、おそらくその後の飛麗達との戦いから受けた傷を回復するのに年月を費やしたため、ナシム・ガンエデンの復活に乗り遅れた。そして自身が目覚めた頃にはすでにナシムに自分に見合った能力がなかったと分かると、彼はゼ・バルマリィ帝国(以下、バルマー)に取り入り、その配下となる[5]。そして真・龍王機を駆り、過去、邂逅した超機人・龍王機に選ばれたクスハ・ミズハに興味を持ち、彼女に超機人の宿命として戦いを強制する。
バルマー本星に辿り付いた彼は、ゲベル・ガンエデンがすでに「ケイサル・エフェス」という存在になっていたことを知るや、今度はバルマーを滅亡させるべく様々な陰謀を巡らせる。αナンバーズSRXのトロニウムとアヤ・コバヤシを解放させ、エツィーラ・トーラーと共謀しているように見せかけて、彼女の性格である知識欲を利用しケイサル・エフェスの存在を教えては、逆にその性格を利用してエツィーラを間接的に謀殺する。
その後、自分はケイサル・エフェスの僕として忠誠を尽くす。しかし、その理念はゼンガーレーツェルに「逃避」と否定され、最期は新たな「四神の超機人」となった真・龍虎王とクスハらαナンバーズに討たれ、その逃避の人生に幕を下ろした。

OGシリーズ 

第2次スーパーロボット大戦OG
OGシリーズでもガンエデン妖機人、超機人の物語が本格的に扱われるようになり、彼も再び登場。真・龍王機から応龍皇と名を改めた相棒と共に鋼龍戦隊の前に立ち塞がる。今回はガンエデンとの戦いの前に登場するが、最終盤に1度しか戦えない(ただし、中盤での登場も想定されていたのか龍人機に対する没セリフが存在)。戦闘台詞では古からの強念者ということで、念動力持ちのキャラとの掛け合いが多数用意されている。また、一部のキャラへの戦闘台詞には後の伏線となりそうな思わせぶりなものも幾つかある。
シナリオでは、何故か「ハッピー」という言葉を度々使う、テレビのリポーターや司会者の真似事をする、倒される際にも笑いながら長々と負け惜しみをするなど、飄々としているというより飄軽な性格であり、加えてキャラクター事典には快楽主義者とも書かれており、『龍虎王伝奇』『第3次α』のどちらとも異なる性格となっている(ある意味この人物に通ずる面がある)。しかし性格設定は意外にも「大物」。また、地球の守護者としての自覚や自負も龍虎王伝奇と比べると極めて希薄になっている。
決戦シナリオでは『龍虎王伝奇』の登場人物で、OGに子孫が登場しているキャラクター達(稲郷、ブランシュタイン、グリムズの一族)の名を口にする。この際にレーツェルとライがブランシュタイン家の名が出たことに驚愕しており、どうやらαシリーズと違いOGシリーズではブランシュタイン家にバラルとの因縁が伝承されていないようだ(マイヤーがそのことを伝える前に死んでしまった、という可能性もある)。

関連作品

超機人 龍虎王伝奇
バラル側の超機人と、反乱を起こした「四神の超機人」龍王機虎王機らの抗争に参加。自身が手懐けた「四霊の超機人」真・龍王機を駆り、龍虎王に選ばれた稲郷隆馬文麗と合間見える。
絶対的な能力を以て隆馬と戦うが、最後は互いの超機人が相討ち同然になる。脱出したところに駆け付けたV・Bとの戦いでは、V・Bに致命傷を与えたデヴォラを殺し、自身はV・Bのチャクラムを顔面に受けた。そして、大地の崩壊と共に一旦は姿を消す。
第2部では霊亀皇に乗り登場。当初は部下からオーダーの様子を報告されていたが最終決戦で姿を現し再び圧倒的な力を持って五鋼合体 魁龍虎王を追い詰める。その際この時代のバラルの目的を語りオーダーの面々に衝撃を与えるが、最後は迷いを振り払った五鋼合体 魁龍虎王の一撃とV・Bの援護の前に敗北。そしてV・Bとイルイの2人の女神の願いを聞き入れ眠りについた。
スーパーロボット大戦 嵐-龍王逆襲-
『第3次α』では最終話であっけない最期を遂げた光龍だが、そんな彼にはもう一つの結末が存在する。それが『超機人 龍虎王伝奇』の作者であり光龍と真・龍王機の産みの親である富士原昌幸氏によって描かれた同人誌『スーパーロボット大戦 嵐-龍王逆襲-』である。
同作において光龍が戦いに加わっていた目的は、真・龍王機の力の源である『竜玉』を取り戻すことにあり、そのためにバルマーやケイサル・エフェスに加担していた。
αナンバーズとケイサル・エフェスの最終決戦においてイデオンガンの直撃を受けるも生き延び、ついに竜玉の力を完全に取り戻した光龍は、地球圏に帰還したαナンバーズの前に現れ、自らの真意を明かし、真・龍王機改め応龍王と共に、αナンバーズに真の最終決戦を挑む。
竜玉とはイデにも匹敵する無限力を発生させる超大型五行器であり、その圧倒的な力でαナンバーズを窮地に立たせるが、αナンバーズの窮地にある人物の導きによって未来世界からロランガロードジロン、そして未来世界のゼンガー・ゾンボルト達が、地球バイストン・ウェルラ・ギアスからはJ9大作ショウマサキバーニィウッソシーブックトビアといった、かつてαナンバーズの面々と共に戦った仲間達が次々と駆けつける。
かつてない壮絶な死闘の末、光龍と応龍王は敗北。己の敗北を、自らの運命を受け入れ、その生涯に幕を下ろすのだった。
なお、同作における設定では過去に光龍と真・龍王機から竜玉のエネルギーを奪い去り、また最終決戦にて未来世界の面々やバイストン・ウェルの面々を現代へと導いて影でαナンバーズを助けたのは、αシリーズの当初の構想において非常に重要な役目を担うはずだった「あの男」で、どうやら遙か過去に彼と戦い、敗北したことで超機人らはガンエデンの軍門に下ることになった模様である。

パイロットステータス

能力値

念動力により命中率が高いため、攻撃が非常に当たりやすい。彼の場合は前座の立場。精神コマンド脱力を持っているのは彼のやる気の無さを象徴している。

精神コマンド

第3次α
脱力集中直感感応かく乱
第2次OG
直感鉄壁幸運覚醒かく乱(ツイン)

特殊技能(特殊スキル)

第3次α第2次OG
念動力L8、底力L7、強運見切り気力+(ダメージ)
第3次αと第2次OGで全く同じ内容となっている。第2次OGでは鋼龍戦隊の念動力者全員を自身の強念で威圧するシーンがあったのだが、それでもレベルは8止まり。レベル9はサイコドライバーの特権ということなのか、それともこれも念を抑えている状態なのだろうか。
ちなみに第2次OGではこの構成のため、終盤のボスとしては珍しく2回行動を持っていないが、代わりに機体のほうに条件付きで2回行動を可能とする特殊能力が備わっている。
機体のHPが高いので底力を活かしやすく見切りも所持しているため、実際の命中回避は念動力L9以上の補正がかかるので精神コマンドなしで挑むのは厳しいだろう。
強運はなんのためにあるのかは不明。自軍に加入することはないので完全に死に技能である。

小隊長能力

回避率+10% 経験値+20%
『第3次α』で採用。真・龍王機の巨体では回避は期待できない……かと思いきや、念動力などの補正に加えて地形適応Sのため、回避率は意外とバカにならない。ただ、敵なので経験値は当然無意味。
もしも味方で同一の能力を持った人物が居たとしたら、強運と経験値の補正を同時に持つ稼ぎ担当の地位は不動であったろう。惜しい話である。

エースボーナス

HP30%以下で、自軍フェイズ開始時に「集中」が掛かる
『第2次OG』。これが発動するときは底力も確実に発動しており、更に応龍皇には「勇者の印」が装備されているため、命中・回避共に尋常ではない高さに。

人間関係

イルイ・ガンエデン
光龍の本名を呼んでいい数少ない人物の1人。かつては僕だったが、ガンエデンがすでに力を失っていると知るや、光龍の方から縁を切る。当初はイルイも光龍を頼っていたようだが、最終的に彼を見限ったことがクスハ編以外の最終話でレーツェルの口から語られている。
第2次OGでは彼女の動向を見守っていたが、直接対面することは無かった。
クスハ・ミズハ
第3次αクスハルートにおけるライバルポジション。超機人龍王機」に選ばれた宿命として、彼女に戦いを強制する。
ブルックリン・ラックフィールド
同じく超機人虎王機」に選ばれた宿命として戦う。光龍の興味はクスハに向けられており、ブリットを敢えて入念に傷つけることによって、クスハの怒りを掻き立てサイコドライバーとしての力を発揮させた。
リュウセイ・ダテ
クスハと同じく、サイコドライバーとして彼に興味を持ち、その能力を開花すべく行動する。
ゼンガー・ゾンボルト
稲郷隆馬の子孫であるリシュウ・トウゴウの弟子。彼の剣太刀にかつての隆馬を思い起こす。
レーツェル・ファインシュメッカー
ライディース・F・ブランシュタイン
ブランシュタイン家とは長きに渡り因縁を持ち、彼らの存在を敵視する。
クォヴレー・ゴードン
間接的に彼(ディス・アストラナガン)の能力を引き出した。
ハザル・ゴッツォ
バルマーにおける上司であるが、小物以下と見下していた。
エイス・ゴッツォ
ゴラー・ゴレム隊を実質的に指揮していたことを看破し、彼に同調してついにバルマー本星に導かれる。
エツィーラ・トーラー
知識欲に駆られた彼女を利用し、同調するふりをしながら利用していた。
リシュウ・トウゴウ
光龍にも因縁深い稲郷家の末裔。第2次OGでついに対峙する。稲郷家との対決はこれで3度目となる。
稲郷隆馬
超機人龍王機」に選ばれた存在。反逆され、戦いを挑まれる。だが、彼には退屈な存在であったようだ。
文麗
同じく超機人虎王機」に選ばれた存在。反逆され、戦いを挑まれる。
飛麗
隆馬と文麗の孫であるが、彼との因縁は描かれなかった。
V・B
ドイツ人エージェント。ヨーロッパからの因縁であり、彼女の「誰にもない魅力」に惚れ込んでいた。
龍虎王伝奇 第2部において光龍は彼女の遺体を回収し、保存されていたことが明らかになる。
光龍の側が一方的に強い好意を示す様が目立った関係ながらも、彼女の側も第1部においては「いまわの際に本名を教える」という約束を守ることで彼女なりに想いに応えてみせ、第2部においては彼女の魂が眠りにつく光龍に寄り添おうとするものも、拒まれたことから互いに別れの言葉を交わしながら去って行くなど、お互い本名を偽り合い、敵対する因縁の関係であり、愛の正道ならざるも、決して通じ合っていなかったわけではなく、彼女の側も満更ではない関係であったようである。
デヴォラ
光龍の部下の女性。デヴォラは光龍を愛していたがその報いは得られず、光龍が愛しているV・Bに強い嫉妬を抱くようになる。隙を突いてV・Bに致命傷を与えるが、それによって光龍の逆鱗に触れ殺される。光龍曰く「人間は捨てたが女は捨てきれなかった」。
クラウス・ブランシュタイン
ライエルザムの先祖。彼と関わる前に雑誌が休刊したので因縁に関しては不明。だがブランシュタイン家では彼との抗争が記録されており、第3次αではレーツェルは光龍の存在を知っていた。
第2次OGでは逆に全く知らなかった。
ジェイベズ・グリムズ
OG2に登場するアーチボルドの先祖であり、超機人雀王機」の搭乗者。超機人を発掘するためにサトー・スズキの偽名で接触し、彼を利用していた。
稲郷兵馬アリッサ・グリムズ
それぞれ飛麗とエドワードの曾孫。直接の面識はないが、第2次OGでは彼らの名も口にしていた。
夏喃潤泰北三太遊
共にバラルの同志。

版権作品との人間関係

ビッグ・ファイア
非公式ではあるが、富士原昌幸氏による同人誌『スーパーロボット大戦 嵐-龍王逆襲-』では太古の昔から彼と深い縁があった。

名台詞

龍虎王伝奇 第1部

「な~に言ってんの。キミたちと同じ限りある命さ。もっとも、その限りってところに、だいぶ幅があるけどね」
グリムズ男爵の部下によって機関銃でハチの巣にされながら平然としていたために「不死身か」と言われ、返した言葉。不死であることは否定しつつも、人間とは違う存在という点は否定していない。
「僕の本当の名前を口にしていいのはV・Bと『神の子(イルイ)』だけなんだ」
部下のデヴォラに自分の名前を呼ばれて。自らの主の巫女であるイルイと同等、或いはそれ以上にV・Bを特別に想っていることが伺えるが、このことがデヴォラの嫉妬心に火を点けてしまうことになる。
ちなみに、第2部で部下に「アヴォット」と呼ばれているが全く気にしていない(「族長」と書いて「アヴォット」と読むため、役職または苗字でこちらは呼ばれても怒らないのかもしれない)。また、『龍王逆襲』でイルイに本名を呼ばれているが、特に訂正も求めていなかった。もしかしたらガンエデン抜きでイルイを気に入っていたのかもしれない。
「でも僕は、暑苦しい奴が嫌いでね」
稲郷隆馬の口上を聞いての一言。『龍王逆襲』でも口にしており、どうやら相当嫌いなようだ。
「さあて…君たちの限りある命、どこまで保つかな?」
龍鱗機3枚で龍虎王を撃墜し、落下した機体を真・龍王機の爪の先で摘まんでの一言。後に戦闘台詞にも採用される。
「いや…せっかくだが、僕にはもう心に決めた相手がいてね」
「それに、君達ふたりの旅立ちを邪魔するほど野暮じゃないんだ」
隆馬と文麗の仲を茶化しつつ、V・Bへの想いも現れている言葉。ちなみに、ここでの「旅立ち」とは「あの世行き」ということである。この直後に瀕死の龍虎王に龍王雷槍を放つ。
「な…何を言い出すかと思ったら…僕たちが百邪だって?古の昔から超機人たちと共にこの星を護ってきた僕らが?」
隆馬に自らを百邪と言われ、見当違いも甚だしいと腹を抱えて爆笑。あくまで自分やイルイの大義、そしてガンエデンの理念を信じての発言なのだが、地球人類を鳥籠に閉じ込めようとするガンエデンも、後に力を失った主を見限り負の無限力の傘下に収まるこの男も龍虎王にしてみれば大差ない。それを鑑みると、龍虎王の離反は正しかったと言えるだろう。
「デヴォラ…僕はね。龍王機以上に大切なものを失ってしまったよ…!」
V・Bに致命傷を負わせ、撤退を進言したデヴォラに激怒。この発言の直後、デヴォラを手刀の一撃で殺害する。この会話からもV・Bに心底惚れ込んでいたことが分かる。
「ふふ…V・B…君は実にいい女だね……。もう離さないよ…」
デヴォラ殺害直後、気を抜いていた光龍の顔面にV・Bのチャクラムが叩きこまれる。さしもの光龍もこれには動揺したが、V・Bに声をかけられると、微笑みを浮かべてこの言葉贈った。暑苦しいのは嫌いらしいが、本人は中々に情熱的な人物である。

龍虎王伝奇 第2部

「傷がね…」
「治ってしまうんですよ」
「…眠ってしまうとね……」
「あの時彼女がくれた」
「唯一の絆が……」
「起きている以上は」
「何かしてないと退屈じゃないですか…」
「けど…もういいや」
「…僕の女神二人共に叱られたんじゃね」
「解放してあげますよ……」
霊亀皇を操ってのオーダーとの決戦において敗れ、崩れ去る霊亀皇の中、"神の子"に「今はまだ目覚める時ではないにも関わらず、なぜこんな事をしたのか」と総人尸解計画を実行しようとした理由について問われた際に明かした真意。
彼は最愛の女、V・Bことヴァレリー・フォン・ブランシュタインとの絆と考える顔の傷跡が残っている内に、総人尸解計画を実現することで、ヴァレリーとの絆の証を遺し、永遠に寄り添おうとしたのだった。
「ああ…気持ちはうれしいがね」
「眠りにつく僕に付き合わせるのは申し訳ない」
「そのかわり…君の魂の欠片を…少しだけもらうよ」
眠りにつく光龍に寄り添おうとするヴァレリーの魂に対し。
この時受け取った「ヴァレリーの魂の欠片」を白百合の花の形として胸元に飾っており、これにより『第3次α』『第2次OG』など、後の時代で白百合の花を胸に飾っていた理由が明かされた。
「さようならヴァレリー」
「幸せにね」
「僕も…次に目覚めたら」
「もう少し気楽(ハッピー)に生きることにするよ…」
解放されたヴァレリーの魂に対し贈った言葉。
どうやら後の時代で「ハッピー」という言葉を度々使う快楽主義者じみた振る舞いを見せているのは、これが一因だったようである。またこの台詞のコマでは、傷跡が無くなっている。

第3次α

「フフ…君達が四神の龍王機と虎王機に選ばれた者か…」
「僕の名前は孫光龍」
「ついでだ。君達が最も知りたいであろうことも答えてあげよう。こいつは龍王機…。お察しの通り、超機人の一体だ」
「教えてあげるよ、クスハ・ミズハ。君の龍王機は『青龍』の超機人…。そして、僕の龍王機は『応龍』の超機人。言わば真の龍王機なんだ」
「そう…。超機人には幾つかのランクがあってね。君達の龍王機と虎王機、そして、過去に失われた雀王機、武王機で『四神』の超機人。他にも『四凶』や『四罪』なんてのもある。中でも最上位に君臨するのが…この応龍を始めとする『四霊』の超機人なのさ」
クスハ編第10話「龍を喰らうもの」より。クスハ達の前に姿を見せた時の台詞。龍虎王伝奇でも人物名以外ほぼ同じ台詞がある。
第2次OGでも似たような台詞があるが、『四凶』が倒れた後に登場するため「先程倒した」と前置きされ、『四罪』については「なんてのもあった」に変更されており、全て破壊されたことが示唆されている。後に「龍虎王伝奇 第2部」の連載再開以降分において『四罪』の一部が登場、それが破壊された経緯が描かれている。
「君に良く似た男を真・龍王機は知っていると言っている」
「そして、君もね。もっとも、そちらの場合は女性だったが」
同上。初対面したゼンガーとレーツェルに対して、過去の人物を仄めかすような台詞を言い放つ。
「消えろ…」
クスハ編第12話「別れの宇宙」より。龍鱗乱舞陣でザフトの部隊を全滅させた。
「目障りだったから。…ただ、それだけさ。もっとも新たな人類などと自称するような輩はとっとと排除すべきと思うがね」
同上。「それがどうしてザフトの人達に攻撃を!?」と激怒するクスハに対する返答。『新たな人類』と名乗るコーディネイターをよく思っておらず、排除すべきと考えている。
「尊いものだと思っているよ。…だが、そういうものは得てして数が多過ぎると価値が鈍るのさ。だが、少しぐらい間引いても気にすることはない」
同上。「貴様っ! 人の生命を何だと思っている!」と激怒するブリットに対する返答。人は多すぎると価値が下がっていると思っているのか抹殺して間引くこともためらわない。
「いやいや、熱い。熱いねえ、君達は。ずっとそんな調子で頭の血管が切れたりしないのかい?」
「君が言うと説得力あるなぁ」
クォヴレー編第34話「虚ろな魂の捕囚」orセレーナ編第34話「べトレイヤー」より。αナンバーズの熱血漢ぶりを揶揄するが、「悪いが、そんなにヤワな頭はしてねえぜ!」とよりによって鋼鉄ジーグに返される
直後の万丈の「…なかなか面白いことを言う」までも何か別の意味に聞こえてしまう。後の『第2次OG』版と比べると小癪な物言いが目立つ『第3次α』の孫光龍だが、希少なコミカルなシーンである。
「その代償が、今の君達のいる場所だ。これが無限力の仕打ちだよ」
「守るべき人達も守るべき世界も既に過去のもの…。君達のやったことは無意味だったのさ」
熟練度57以上、総ターン数420以下が到達条件である真の最終話「今遥か遠い彼方…」にて。1万2千年の時を超えながらもアカシック・レコードに打ち勝ったαナンバーズに対して、上の台詞を突き付けた。
「レーツェル・ファインシュメッカー…いや、エルザム・V・ブランシュタイン!この僕が弱虫だと…!」
クスハルート以外で最終決戦に敗れ、レーツェルから厳しい非難を浴びた際の台詞。「弱虫」という言葉に感じ入るものが有るのか、過剰に反応し怒りを露わにする。ここでレーツェルの本名を曝しているが、図星を突かれ反論出来ないがゆえの、せめてもの意趣返しか?
「馬鹿め…馬鹿めが!人間の力が神や悪魔にかなうわけがない!」
「クスハ、ブリット!僕はここで倒れるが、お前たちもここで死ぬ!」
「ケイサル・エフェスの手により、この宇宙は生まれ変わるのだからな!」
余りにも卑小な呪詛の言葉を残し、孫光龍は銀河に散った。なお、この台詞はクスハルートのものであり、他の主人公だとクスハ&ブリットではなくαナンバーズを名指しする。

OGシリーズ

戦闘台詞

「そいつらが何機いるのか、僕も知らないのさ!数えるのが面倒だからねぇ!」
龍鱗乱舞陣使用時。確かにあの巨体の鱗全てが龍鱗機では、どうやっても数えられないが……。
「黄龍は神精!」 「応龍は四龍の長!」
「良い子はねんねしな、ってね」
応龍豪雷槍を使用する時の台詞。永遠に眠らせる気満々である。元ネタは「まんが日本昔ばなし」のOP。ちなみにエクセレンの方にも同作のネタあり。
「君いい念してるね、うちに来ないかい?なんてね」
対念動力者。懐かしや、初代スパロボにおけるゲッターチームの説得ネタである。
「どこかで聞いた台詞、どこかで見た技だなぁ」
対ゼンガーの被弾時。龍虎王伝奇では隆馬がゼンガーとほぼ同様の台詞を用い「龍王破山剣・逆鱗断」を放っている。
「もう少し若ければ、あの男のように戦えたものを」
対リシュウ。言うまでもなく先祖の隆馬のことである。
「君の機体の装置はちょっと厄介かもね。ま、後でどうとでもなるけどさ」
対ジョッシュ、リム。シュンパティアを指しているようだが……。
「君は厄介な代物を呼び込んでるねぇ。ま、壊しちゃえばいいんだけどさ」
こちらはジョッシュ限定の被弾台詞。リムの身に起きた現象を考えると、ジョッシュの中にもまた、リアナに該当する、シュンパティアに依存した異世界の魂が存在しているらしい。
「虚ろな魂に強念か……アンバランスだね」
「ま、君を我が神の下へ行かせるわけにはいかないか。ここで死んでもらう。後顧の憂いは断っておかなきゃね」
「同族嫌悪って奴かな! あははははは!」
対イング。人造マシアフであるイングを危険視しているようだ。
「偶然でその力を得るはずがないんだけどね……」
こちらは被弾時。イングの尋常ならざる強念、ガンエデンのマシアフに必要となるサイコドライバー能力を指しての台詞だろう。確かにイングの念動力はユーゼスの調整の結果から生み出されたものであるが、これほどの念動力が備わったのはあくまで偶然。ゆえに当たらずとも遠からず、である。
「諸々のバランスが崩れた時、君は……」
こちらも対イングの被弾時。後にユーゼスによって利用されることを暗示していたのか、それとも詳しく語られなかったイングのもう一つの人格を指してのことだろうか。
「また会えるかな?あははははは!」
撃墜時。敗北したにもかかわらず動揺しないどころか笑い飛ばしており、思いきり再登場を匂わせているが、果たして……。

第2次OG

「やあ、地球連邦軍の諸君。ハッピーかな?僕の名は孫光龍、バラルの元締めだ。さて、君達も知っての通り、僕らの拠点である“バラルの園”が満を持して浮上した。準備に色々と手間取ってしまったけど、そろそろ計画を実行に移したいと思ってね」
「と言っても、心配することはない。僕らバラルは地球の守護者だからね、君達に救いの手を差し伸べようと思っている。無論、見返りなんていらない。君達は黙って、バラルの神の目覚めを待っているだけでいいんだ。そう、もう少しの間、辛抱してもらえれば……君達の格が上がり、俗界桃源郷で面白おかしく暮らせるようになる。それは、人間が求めてやまないユートピアさ。もはや外敵に怯えることはない。未来永劫、平穏に暮らせるんだ」
「そうそう、バラルの神が目覚めれば、僕達がルイーナやゲストを討伐するからね。君達は何もしなくていい。心穏やかに、姿勢を正して君達の存在が昇華する時を待っていたまえ。あ、それから、バラルの園を攻撃しても無駄だよ。どうしても信じられないというなら、色々とやってみてもらってもいいけど。ともかく、直にその時は来る。僕らの神の下、みんなでハッピーになろう」
「以上、バラルの園から孫光龍がお送りしました!あはははははは!!」
「封印の予兆」クリア後の分岐における事実上の宣戦布告。本作の光龍がどういうキャラクターかが一発でわかる、ある意味秀逸な台詞。
「俗界桃源郷の護りを固め、大羅天へ至る道を求めて現れる万魔百邪と戦うために、君たちの力が欲しい」
冗談抜きでガンエデンと自身の本当の目的を語ったもの。
「トウゴウ……先祖って……ああ、稲郷隆馬?それとも瞬馬?兵馬なんてのもいたらしいけど。いや、懐かしいねえ。文麗、飛麗、ジェイベズ、エドワードにアリッサ・グリムズ、クラウス・ブランシュタイン……」
「そして、V・B……彼女もブランシュタインだったっけ」
「四龍の長」「機人大戦」にて、リシュウの名を聞いての台詞。『龍虎王伝奇』のキャラクター達を並べ立て、過ぎし日の死闘に思いを馳せる。ちなみにこの中には、2部で登場する予定だった稲郷瞬馬の名が挙げられている。
「ただ、残念ながら他の四霊の超機人をお見せすることは出来ないけどね」
「理由はいろいろあるけど……まあ、教える必要はないか」
応龍皇に乗って戦場に現れた際に。恐らくメタ的な理由が大半だろう。
「ま、言うよね。じゃあ、再度頭から丁寧に説明しようか。今のうちに修理とか補給、休憩しててもいいからさ。あ、トイレに行っても、チャンネルはそのままでね。はははっ」
第2次OGでのメタ爆発な発言。一体誰に向けて言っているのだろうか。とりあえず、ククルから四凶2体の連戦で気疲れしたプレイヤーはこの辺で用足しでもすればいいのだろう。
「今でも鮮明に覚えているよ。四霊、四神を始めとする多くの超機人がバラルの神の下へと集ったが……少々予想外のことに暴虐の超機人である四罪や四凶、それに付き従う者達が百邪に下ったんだ。おかげで戦いは激化……大地を砕き、海を割り、天をも焦がすバラルと百邪の闘争……それは後に“機人大戦”と呼ばれた。そのせいで、超機人が世界に災厄を齎す魔神だなんて伝説も出来ちゃったけどね。クスハ君、ブリット君……キミ達の龍虎王もそう思われていたんだよ?」
機人大戦の顛末。龍虎王が魔神と呼ばれていたのは事実であり、『龍虎王伝奇』における兵馬&アリッサの時代にはそのような認識だった。
光龍「あららら……歴史は繰り返すってか?」
「チェッ、天命ってのは意地悪だねぇ。いい退屈しのぎだったのにさ」
「ま、総人尸解計画を実行するのは、僕じゃなく、ガンエデンだし……ここは君達に華を持たせておこうかな」
マサキ「負け惜しみを言ってんじゃねえ!」
光龍「じゃあ、お言葉に甘えてもっと言わせてもらおうか!バラルの門を開いてやるから、神の慈悲にすがるがいいさ!そして、君達にはとっても楽しい神役が課せられる!仙体ならぬ、凡体のままでね!戦い続けるのさ、万魔百邪と!いや、既に君たちがそうなのかな!?」
「何はともあれ、護るより壊す方が楽だからねえ!!命でも星でもどんどん壊して、自分で自分の首を締めてくれたまえ!あ、それはもうやっちゃってるか!こりゃ失敬、失敬!はははははは! はははは!あーっはっはっはっはっは!!」
断末魔にして、負け惜しみの数々。第2次OGにおいてはこれにて退場となった光龍だが、この先確実に再現されるだろう第3次αのストーリー、機人大戦の集大成とも言える真・龍虎王の存在、そして今回が『龍虎王伝奇』第1部の再現だと考えると、再登場の可能性は大いにありうる。

『龍王逆襲』の台詞

「よけそこねてイデオンガンをまともに食らった時は死ぬかと思ったけどね」
ある意味、全ての事の発端。どういうことかというと、富士原昌幸氏は前書きでこの作品を執筆した切っ掛けのひとつとして「ケイサル・エフェスMAP兵器イデオンガンを連射していて、気付いたら真・龍王機をついでに撃墜していた」というエピソードを挙げているのだ。
「例えばフリーダムに乗っているキミと…生身のキミとでは、戦闘力にどれだけの差があるかな?」
「他の諸君もそう…たとえ何かの理由で愛する機体を失ってもなお、君達は死物狂いで戦うだろう。だけど、挙げられる戦果は知れたものだ」
「そんな時君たちはこう思うのさ。『本当の力はこんなもんじゃない』『あれさえあれば』ってね」
竜玉の力を取り戻すためだけに暗躍を繰り返していたことに怒るキラを始め、αナンバーズ全員への問いかけ。詭弁でしかないのだが、ロボットどころか大抵のバトルものにこの台詞が当てはまってしまうもので、実際、αナンバーズの誰一人としてこの言葉に反論できなかった。
さらに言えば、最初に言われた当人であるキラは『DESTINY』序盤にて全くこの通りの状況に陥ってしまう。
「ボランティア活動をするにせよ、まわりがサルばっかりってのがどうもね」
クスハからの「その力を平和のために使ってください」という呼びかけへの返答。人を徹底的に見下した高慢な物言いにもクスハはなおも説得を試みるが、最強の挑戦者として最強のチャンピオンとの戦いを望む光龍は、プラント4基を消滅させ、火星やボアザン・キャンベル、あまつさえ地球すらも狙うと脅し、αナンバーズに戦いを強要する。
「百邪の駆滅とか、超機人の宿命とか、さっき言った最強の座なんてのも、正直どうでもいいんだ」
「そう……色々口から出まかせを言ったけど、たったひとつ真実があるからさ」
「僕はね、暑苦しい奴が嫌いなんだよ」
「そんな奴らが群れをなしているのを見るとね、踏みにじってやりたくなるのさ!どんな手を使ってもね!」
真・龍王機改め「応龍王」の顕現時に、イルイからの再度の説得を拒絶して吐露した本音。この時、悪役らしい非常にいい笑顔をしている。ただ、これもまた出まかせであり、たったひとつの真実は別にあった。
(全ての始まりたる者……この世界にまだ未練を残していたとはね)
(いいだろう。今度こそ決着をつけてやるよ)
α外伝・第2次αのメンバー達が駆け付けたのを眺めて、再会の叶わなかった永年の宿敵の姿を見出す。
(困ったな……そんなんじゃないってのに)
(そういう暑苦しいのは、嫌いなんだけどな)
応龍王撃破直後、戦に倒れた全ての超機人の魂からの語りかけを受けて。言葉では否定しつつも、帽子で隠した目の下には涙を浮かべていた。
「あの日……キミに遅れを取った日から、僕はついにキミに勝てなかった」
「ったく……それならそれで最期までいてくれれば……まあ、いいか」
「今は閉ざされた……他の世界の僕は、まだ諦めてないからね」
「あそこにはキミはもちろん、彼らのほとんどがいない。ねえ、ビッグ・ファイア……」
『龍王逆襲』での散り際の台詞。「αナンバーズのほとんどがいない、(αシリーズの終結時点では)閉ざされた世界」とは、もしや……?

搭乗機体

真・龍王機
霊亀皇

余談

  • 龍虎王伝奇における当初の最終決戦の構図は、「巨大化して八本腕になった孫光龍と龍虎王が南極でどつき合う」という物だったことが、富士原氏の後書きで書かれている。

脚注

  1. 本名を呼んでいい人物はナシム・ガンエデンの巫女のイルイV・Bの二人のみ。
  2. 本人曰く「限りある命だが、その限りにはだいぶ幅がある」との事。
  3. 特に顕著なのはαシリーズ。
  4. 真意はシリーズ毎でそれぞれ違い、「超機人に願いを託し、滅びた己が一族の誇りのため」(スーパーロボット大戦嵐 -龍王逆襲-)、「V・Bとの絆の証を残し、永遠に寄り添うため」(『スーパーロボット大戦OGサーガ 龍虎王伝奇 完結編』)である。
  5. この背景については説明されないが、少なからずもう一つのガンエデンであるゲベル・ガンエデンと銀河の災厄「アポカリュプシス」の存在は知っていた模様。

資料リンク