「マジンカイザーSKL」の版間の差分

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*メカニックデザイン:野中剛
 
*メカニックデザイン:野中剛
  
神をも悪魔をも超える力を持つ巨大ロボット。「SKL」は「スカル」と読む。作中においては基本的に「カイザー」と呼ばれ、「マジンカイザー」や「SKL」といった呼ばれ方はしてない(ただし、終盤で一瞬だけコンソールに「MAZINKAISER SKL」の文字が映っているので「マジンカイザーSKL」が正式名称ではある模様)。
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神をも悪魔をも超える力を持つ巨大ロボット。「SKL」は「スカル」と読む。作中においては基本的に「カイザー」と呼ばれ、「マジンカイザー」や「SKL」といった呼ばれ方はしてない(ただし、終盤で一瞬だけコンソールに「'''MAZINKAISER SKL'''」の文字が映っているので「マジンカイザーSKL」が正式名称ではある模様)。
  
操縦席が前後に並んだ複座式であり、前に出た側のパイロットが操縦を担当する。複座と言っても連携操縦をするわけではなく、サブ側のコントロールは一切無効。前後の入れ替えは操縦者側の意思で行われ、そのため劇中の[[ガラン]]戦で真上が気を失った際は、サブに回っていた海動が前に乗り出して動かしていた。
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操縦席が前後に並んだ複座式であり、前に出た側のパイロットが操縦を担当する。複座と言っても連携操縦をするわけではなく、サブ側のコントロールは一切無効。前後の入れ替えは操縦者側の意思で行われ、そのため劇中の[[ガラン]]戦で真上が気を失った際は、サブに回っていた海動が前に乗り出して動かしていた。基本デザインは従来のマジンガーを踏襲しているが、「SKL(スカル)」の名の通り頭部(コックピットとなる[[ホバーパイルダー|スカルパイルダー]])や胸部のドクロが特徴的。2話での[[ガイストテレス]]戦で損傷を受け、以降は右目が破損したままになる(EDや奇械島以降を描いた『ヴァーサス』3巻でも修復をされていない)。
  
基本デザインは従来のマジンガーを踏襲しているが、「SKL(スカル)」の名の通り頭部(コックピットとなる[[ホバーパイルダー|スカルパイルダー]])や胸部のドクロが特徴的。2話での[[ガイストテレス]]戦で損傷を受け、以降は右目が破損したままになる(EDや奇械島以降を描いた『ヴァーサス』3巻でも修復をされていない)。
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どこで、いつ、誰が、何のために作ったのかは全く以って不明。作中では動力が[[光子力エネルギー|光子力]]かどうかすら判明していないが、『魔神大戦21』に掲載された前日談[[小説]]『PROJECT KAISER 誕生編』では動力源が「光子力反応炉」と言われているため、光子力を使用しているのは間違いない模様。オープニングでは、[[光子力研究所]]と思しき廃墟に氷漬けで封印されている姿が描写されている。また、どうもSKLはレプリカあるいは模倣に近い存在であり、オリジナルとなった機体が存在するらしい。海動によると'''「曰くつきの機体で[[海動剣|俺]]と[[真上遼|真上]]にしか乗れない」'''ようだが、漫画版『ヴァーサス』では操縦する際に途轍もない負荷がかかり、常人では乗るとあまりの苦痛に発狂してしまうと語られている。この辺りは元祖[[マジンカイザー]]と似ている。
 
 
どこで、いつ、誰が、何のために作ったのかは全く以って不明。作中では動力が[[光子力エネルギー|光子力]]かどうかすら判明していないが、『魔神大戦21』に掲載された前日談[[小説]]では動力源が「光子力反応炉」と言われているため、光子力を使用しているのは間違いないようだ。オープニングでは、[[光子力研究所]]と思しき廃墟に氷漬けで封印されている姿が描写されている。また、どうもSKLはレプリカあるいは模倣に近い存在であり、オリジナルとなった機体が存在するらしい。海動によると'''「曰くつきの機体で[[海動剣|俺]]と[[真上遼|真上]]にしか乗れない」'''ようだが、漫画版『ヴァーサス』では操縦する際に途轍もない負荷がかかり、常人では乗るとあまりの苦痛に発狂してしまうと語られている。この辺りは元祖[[マジンカイザー]]と似ている。
 
  
 
OVAのエピローグでは可変式バイク「SKL-RR」に搭乗している。
 
OVAのエピローグでは可変式バイク「SKL-RR」に搭乗している。
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支援機[[ウイングル]]の飛行ユニットを装備することで「ウイングクロスモード」となる。
 
支援機[[ウイングル]]の飛行ユニットを装備することで「ウイングクロスモード」となる。
  
飛行能力を獲得するのが最大の特徴だが、もう一つの特徴は内蔵武器の開放。また、『ヴァーサス』によるとノーマル時は制限されている本体の出力も解放される。これらの武装はデフォルトで装備されているため、裏を返すと'''ノーマルモードでは攻撃能力が半分以下(トルネードクラッシャーパンチと牙斬刀、ブレストリガーのみ)'''と恐ろしく弱体化していることになる。
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飛行能力を獲得するのが最大の特徴だが、もう一つの特徴は内蔵武器の開放。また、『ヴァーサス』によるとノーマル時は制限されている本体の出力も解放される。これらの武装はデフォルトで装備されているため、裏を返すと'''ノーマルモードでは攻撃能力が半分以下(トルネードクラッシャーパンチと牙斬刀、ブレストリガーのみ)'''と恐ろしく弱体化していることになる。このモードでは操縦者の交代なしで武装の操作が出来るようになり、全ての武装を速やかに扱うことが可能(交代自体は可能で、『ヴァーサス』では真上がメインを務めたことも)。逆に言えば、全力を出すためにはたとえ地上戦でも常時翼を出す必要がある事になり、地上戦では邪魔な翼を分離あるいは格納して戦闘が出来る歴代マジンガーに劣る点と言えなくもない。この形態になるとサブ側のコントロールも有効になる。
 
 
このモードでは操縦者の交代なしで武装の操作が出来るようになり、全ての武装を速やかに扱うことが可能(交代自体は可能で、『ヴァーサス』では真上がメインを務めたことも)。
 
逆に言えば、全力を出すためにはたとえ地上戦でも常時翼を出す必要がある事になり、地上戦では邪魔な翼を分離あるいは格納して戦闘が出来る歴代マジンガーに劣る点と言えなくもない。この形態になるとサブ側のコントロールも有効になる。
 
  
 
スパロボでは毎シナリオごとにウイングクロスが必要だが、OVAの後日談を描いた『ヴァーサス』の最終巻では常時ウイングを装着したままになっている(一時的にウイングに損傷を受けた際は取り外されている。このとき、開放された武装が再度封印されている)。
 
スパロボでは毎シナリオごとにウイングクロスが必要だが、OVAの後日談を描いた『ヴァーサス』の最終巻では常時ウイングを装着したままになっている(一時的にウイングに損傷を受けた際は取り外されている。このとき、開放された武装が再度封印されている)。
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=== 携帯機シリーズ ===
 
=== 携帯機シリーズ ===
 
;[[スーパーロボット大戦UX]]
 
;[[スーパーロボット大戦UX]]
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:初登場作品。スカルパイルダーもイベントで登場している(アイコンもある)。
 
:最大の特徴と言える複座式は[[グレンラガン]]以来の「[[変形|操縦者交代]]」で再現。登場はそこそこ早いが、SKLのシナリオ再現が大分間を開けて行われるのでウイングクロスは当分お預けとなる。しかも主武装に[[空]]適応がないので、出来るだけ空適応ボーナスを適用できるユニットとパートナーを組みたい。武装の[[射程]]がまるで違うが、主兵装の射程は1~2なので、射程がかみ合って空適応も貰える[[ビルバイン]]や[[マークゼクス]]辺りが適当か。
 
:最大の特徴と言える複座式は[[グレンラガン]]以来の「[[変形|操縦者交代]]」で再現。登場はそこそこ早いが、SKLのシナリオ再現が大分間を開けて行われるのでウイングクロスは当分お預けとなる。しかも主武装に[[空]]適応がないので、出来るだけ空適応ボーナスを適用できるユニットとパートナーを組みたい。武装の[[射程]]がまるで違うが、主兵装の射程は1~2なので、射程がかみ合って空適応も貰える[[ビルバイン]]や[[マークゼクス]]辺りが適当か。
 
:マジンガー系の割に脆いが、その代わり[[運動性]]が高い。特に真上は本作で[[回避]]の数値が一部のMSやバルキリー乗りを抑えてのトップクラスなため、ウイングクロス前に大量の雑魚敵を相手取る際は真上に交代し、'''避けるマジンガー'''として扱うと活躍する。逆に従来のマジンガーと同じ感覚で使うとあっさりと落とされてしまうので注意。
 
:マジンガー系の割に脆いが、その代わり[[運動性]]が高い。特に真上は本作で[[回避]]の数値が一部のMSやバルキリー乗りを抑えてのトップクラスなため、ウイングクロス前に大量の雑魚敵を相手取る際は真上に交代し、'''避けるマジンガー'''として扱うと活躍する。逆に従来のマジンガーと同じ感覚で使うとあっさりと落とされてしまうので注意。
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:ウイングクロス後はメインパイロットが海動に固定になるが、能力は2人のいいとこ取りになるため、自軍ユニットの中でも屈指の総合力を持つことになる。高い最大火力に加え、最終的に海動が[[熱血]]、真上が[[覚醒]]を分担して発動できるようになり、上記の通りスキルパーツをつぎ込めばサブの真上のSPも非常に豊富になるので頼れるボスキラーとなる。ただし、デフォルトだと[[EN]]を補う手段が特になく、息切れしてしまうこともあるので[[Eセーブ]]取得はもちろん、パートナーによるフォローがあるとなお良い。
 
:ウイングクロス後はメインパイロットが海動に固定になるが、能力は2人のいいとこ取りになるため、自軍ユニットの中でも屈指の総合力を持つことになる。高い最大火力に加え、最終的に海動が[[熱血]]、真上が[[覚醒]]を分担して発動できるようになり、上記の通りスキルパーツをつぎ込めばサブの真上のSPも非常に豊富になるので頼れるボスキラーとなる。ただし、デフォルトだと[[EN]]を補う手段が特になく、息切れしてしまうこともあるので[[Eセーブ]]取得はもちろん、パートナーによるフォローがあるとなお良い。
 
:熱血覚醒を連発する戦法上、PUと相性が良く、[[デモンベイン]]のような攻撃力は高いものの「覚醒」を持たないユニットと組ませればより強力なボスキラーと化す。特に単体攻撃力が最強レベルで射撃武器を強化できる[[リベル・レギス]]との相性は非常にいい。また、劇場版[[マークジーベン]]だとウイングクロス前の空適応と射撃武器の両方がフォローできる上に射程も噛み合っている。
 
:熱血覚醒を連発する戦法上、PUと相性が良く、[[デモンベイン]]のような攻撃力は高いものの「覚醒」を持たないユニットと組ませればより強力なボスキラーと化す。特に単体攻撃力が最強レベルで射撃武器を強化できる[[リベル・レギス]]との相性は非常にいい。また、劇場版[[マークジーベン]]だとウイングクロス前の空適応と射撃武器の両方がフォローできる上に射程も噛み合っている。
:第31話で原作通り[[アイアンカイザー]]との道連れになりそうになるが、[[リチャード・クルーガー|リチャード]]が割り込んで身代わりとなったことで助かる形となる。
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:第31話で原作通り[[アイアンカイザー]]との道連れになりそうになるが、[[リチャード・クルーガー|リチャード]]が割り込んで身代わりとなったことで助かる形となる。作中では第31話で一度だけ言及されたのみだが、本作のカイザーは[[オデュサイト]]によって加速された「意志」が[[異世界]]から呼び寄せた存在である模様。
:作中では第31話で一度だけ言及されたのみだが、本作のカイザーは[[オデュサイト]]によって加速された「意志」が異世界から呼び寄せた存在である模様。
 
:なお、スカルパイルダーもイベントで登場している(アイコンもある)。
 
 
;[[スーパーロボット大戦BX]]
 
;[[スーパーロボット大戦BX]]
:PVで登場。SKL-RRやインフェルノギガブラスターといった、UXでは未実装だった要素が見られる。
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:PV第2弾にてSKL-RRやインフェルノギガブラスターといった、UXでは未実装だった要素の実装が公表されている。
  
 
=== 単独作品 ===
 
=== 単独作品 ===
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=== 武装・[[必殺武器]] ===
 
=== 武装・[[必殺武器]] ===
 
;格闘
 
;格闘
:海動操縦時の武器として採用。敵につかみかかり、蹴り、殴り、頭突きをかます。射程4と長めだが空適応がない。ウイングクロス時では[[ダンクーガノヴァ・マックスゴッド]]と同様使えなくなる。[[キバ]]との戦闘の再現。
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:海動操縦時の武器として採用。敵に掴みかかり、蹴り、殴り、頭突きをかます。射程4と長めだが空適応がない。ウイングクロス時では[[ダンクーガノヴァ・マックスゴッド]]と同様使えなくなる。[[キバ]]との戦闘の再現。
 
:ちなみに劇中で頭突きをかました際には、[[海動剣|海動]]は[[真上遼|真上]]から咎められている(そもそも'''カイザーの頭部はコックピット部(スカルパイルダー)と間近なので、頭突きは大変に危険な行為'''である)。
 
:ちなみに劇中で頭突きをかました際には、[[海動剣|海動]]は[[真上遼|真上]]から咎められている(そもそも'''カイザーの頭部はコックピット部(スカルパイルダー)と間近なので、頭突きは大変に危険な行為'''である)。
  
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:機体背部に装着された大剣。海動が操縦する時の主武装となる。構造上、ウイングクロス時は背部に装着できない。なお、アイアンカイザーを重力炉に固定する際に使ったために重力炉共々消滅しているが、ラストシーンで所持しているため予備があると思われる。
 
:機体背部に装着された大剣。海動が操縦する時の主武装となる。構造上、ウイングクロス時は背部に装着できない。なお、アイアンカイザーを重力炉に固定する際に使ったために重力炉共々消滅しているが、ラストシーンで所持しているため予備があると思われる。
 
:UXでは海動操縦時の必殺技扱いで、ウイングクロス時も使用可能。海動操縦時とウイングクロス時では演出が異なり、海動操縦時の場合はカイザーのカットインの直後の斬り落としで火花を散らし、トドメ演出で炎の中に立つカイザーのカットインが入って「俺達が地獄だ!」。1巻でキバを撃破した際のシーンの再現である。ウイングクロス時は斬り落としの直後OVAで[[アイアンカイザー]]を重力炉に固定する場面が再現されるが、トドメ演出がないため「俺達が地獄だ!」はない。
 
:UXでは海動操縦時の必殺技扱いで、ウイングクロス時も使用可能。海動操縦時とウイングクロス時では演出が異なり、海動操縦時の場合はカイザーのカットインの直後の斬り落としで火花を散らし、トドメ演出で炎の中に立つカイザーのカットインが入って「俺達が地獄だ!」。1巻でキバを撃破した際のシーンの再現である。ウイングクロス時は斬り落としの直後OVAで[[アイアンカイザー]]を重力炉に固定する場面が再現されるが、トドメ演出がないため「俺達が地獄だ!」はない。
:ちなみにノーマルでこの武器を使用しない攻撃を行う場合、一々背中から抜いては地面に突き刺すため、攻撃演出を見ようとすると必ず抜刀から入ることになる。逆にウイングクロス時でこの武器を使用する攻撃を行う場合は上記のとおりトルネードクラッシャーパンチで牙斬刀の回収を行う。これは、そもそも背負えなくなっているのと、原作でウイングクロスを行った際、地面に突き立った牙斬刀を足場にして跳んだため。
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:ノーマルでこの武器を使用しない攻撃を行う場合、一々背中から抜いては地面に突き刺すため、攻撃演出を見ようとすると必ず抜刀から入ることになる。逆にウイングクロス時でこの武器を使用する攻撃を行う場合は上記のとおりトルネードクラッシャーパンチで牙斬刀の回収を行う。これは、そもそも背負えなくなっているのと、原作でウイングクロスを行った際、地面に突き立った牙斬刀を足場にして跳んだため。
 
;;牙斬刀(薙刀)
 
;;牙斬刀(薙刀)
 
::柄の部分を伸ばした形態。投げ槍としても使用する。ウイングクロスの際は地面に投げた薙刀状態の牙斬刀を踏み台にして跳躍を行った。
 
::柄の部分を伸ばした形態。投げ槍としても使用する。ウイングクロスの際は地面に投げた薙刀状態の牙斬刀を踏み台にして跳躍を行った。
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;;インフェルノギガブラスター
 
;;インフェルノギガブラスター
 
::『ヴァーサス』でのみ登場。こちらは海動が発射を担当した。
 
::『ヴァーサス』でのみ登場。こちらは海動が発射を担当した。
::BXではSKL-RRで使用。
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::BXではSKL-RRの演出の一環として使用。
  
 
==== オプション装備 ====
 
==== オプション装備 ====
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;地獄の果てまでも
 
;地獄の果てまでも
 
:UXのEDにて。[[ロストバレル]]追撃の任務を遂行するスカルフォースはそれを駆る沢渡と交戦する。新型ウイングルを相手に「'''地獄の果てまで逃げて見せる'''」と豪語する沢渡だったが、次の瞬間「'''俺達の前ではそんな言葉は通じない'''」と通信が入る。
 
:UXのEDにて。[[ロストバレル]]追撃の任務を遂行するスカルフォースはそれを駆る沢渡と交戦する。新型ウイングルを相手に「'''地獄の果てまで逃げて見せる'''」と豪語する沢渡だったが、次の瞬間「'''俺達の前ではそんな言葉は通じない'''」と通信が入る。
:そこに現れたのは紅の翼を携えた漆黒の神、それを駆るのは二人の地獄。狼狽する沢渡を前に最強の魔神は彼を破滅への奈落に誘うべく、蹂躙を開始した…
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:そこに現れたのは紅の翼を携えた漆黒の神、それを駆るのは二人の地獄。狼狽する沢渡を前に最強の魔神は彼を破滅への奈落に誘うべく、蹂躙を開始した。
  
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==

2015年7月26日 (日) 11:00時点における版

マジンカイザーSKL(Mazinkaiser SKL)

神をも悪魔をも超える力を持つ巨大ロボット。「SKL」は「スカル」と読む。作中においては基本的に「カイザー」と呼ばれ、「マジンカイザー」や「SKL」といった呼ばれ方はしてない(ただし、終盤で一瞬だけコンソールに「MAZINKAISER SKL」の文字が映っているので「マジンカイザーSKL」が正式名称ではある模様)。

操縦席が前後に並んだ複座式であり、前に出た側のパイロットが操縦を担当する。複座と言っても連携操縦をするわけではなく、サブ側のコントロールは一切無効。前後の入れ替えは操縦者側の意思で行われ、そのため劇中のガラン戦で真上が気を失った際は、サブに回っていた海動が前に乗り出して動かしていた。基本デザインは従来のマジンガーを踏襲しているが、「SKL(スカル)」の名の通り頭部(コックピットとなるスカルパイルダー)や胸部のドクロが特徴的。2話でのガイストテレス戦で損傷を受け、以降は右目が破損したままになる(EDや奇械島以降を描いた『ヴァーサス』3巻でも修復をされていない)。

どこで、いつ、誰が、何のために作ったのかは全く以って不明。作中では動力が光子力かどうかすら判明していないが、『魔神大戦21』に掲載された前日談小説『PROJECT KAISER 誕生編』では動力源が「光子力反応炉」と言われているため、光子力を使用しているのは間違いない模様。オープニングでは、光子力研究所と思しき廃墟に氷漬けで封印されている姿が描写されている。また、どうもSKLはレプリカあるいは模倣に近い存在であり、オリジナルとなった機体が存在するらしい。海動によると「曰くつきの機体で真上にしか乗れない」ようだが、漫画版『ヴァーサス』では操縦する際に途轍もない負荷がかかり、常人では乗るとあまりの苦痛に発狂してしまうと語られている。この辺りは元祖マジンカイザーと似ている。

OVAのエピローグでは可変式バイク「SKL-RR」に搭乗している。

ウイングクロス

支援機ウイングルの飛行ユニットを装備することで「ウイングクロスモード」となる。

飛行能力を獲得するのが最大の特徴だが、もう一つの特徴は内蔵武器の開放。また、『ヴァーサス』によるとノーマル時は制限されている本体の出力も解放される。これらの武装はデフォルトで装備されているため、裏を返すとノーマルモードでは攻撃能力が半分以下(トルネードクラッシャーパンチと牙斬刀、ブレストリガーのみ)と恐ろしく弱体化していることになる。このモードでは操縦者の交代なしで武装の操作が出来るようになり、全ての武装を速やかに扱うことが可能(交代自体は可能で、『ヴァーサス』では真上がメインを務めたことも)。逆に言えば、全力を出すためにはたとえ地上戦でも常時翼を出す必要がある事になり、地上戦では邪魔な翼を分離あるいは格納して戦闘が出来る歴代マジンガーに劣る点と言えなくもない。この形態になるとサブ側のコントロールも有効になる。

スパロボでは毎シナリオごとにウイングクロスが必要だが、OVAの後日談を描いた『ヴァーサス』の最終巻では常時ウイングを装着したままになっている(一時的にウイングに損傷を受けた際は取り外されている。このとき、開放された武装が再度封印されている)。

なお、ウイングクロス前は一貫して武装名を叫ばない(ロケットパンチにあたるトルネードクラッシュパンチも無言で飛ばす)のだが、ウイングクロス後は視聴者の鬱憤を晴らすかのごとく技名を叫びまくる。ウイングクロスで音声入力が解放されるのかもしれない。

登場作品と操縦者

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦UX
初登場作品。スカルパイルダーもイベントで登場している(アイコンもある)。
最大の特徴と言える複座式はグレンラガン以来の「操縦者交代」で再現。登場はそこそこ早いが、SKLのシナリオ再現が大分間を開けて行われるのでウイングクロスは当分お預けとなる。しかも主武装に適応がないので、出来るだけ空適応ボーナスを適用できるユニットとパートナーを組みたい。武装の射程がまるで違うが、主兵装の射程は1~2なので、射程がかみ合って空適応も貰えるビルバインマークゼクス辺りが適当か。
マジンガー系の割に脆いが、その代わり運動性が高い。特に真上は本作で回避の数値が一部のMSやバルキリー乗りを抑えてのトップクラスなため、ウイングクロス前に大量の雑魚敵を相手取る際は真上に交代し、避けるマジンガーとして扱うと活躍する。逆に従来のマジンガーと同じ感覚で使うとあっさりと落とされてしまうので注意。
スキルパーツは海動と真上の両方に反映される。特に集中力とSPアップは1つで2回分の効果を発揮するためお得であり、限界までつぎ込みたい。また、この仕様のためにUXでは本来できないはずの「サブパイロットSP強化」が行える。
ウイングクロス後はメインパイロットが海動に固定になるが、能力は2人のいいとこ取りになるため、自軍ユニットの中でも屈指の総合力を持つことになる。高い最大火力に加え、最終的に海動が熱血、真上が覚醒を分担して発動できるようになり、上記の通りスキルパーツをつぎ込めばサブの真上のSPも非常に豊富になるので頼れるボスキラーとなる。ただし、デフォルトだとENを補う手段が特になく、息切れしてしまうこともあるのでEセーブ取得はもちろん、パートナーによるフォローがあるとなお良い。
熱血覚醒を連発する戦法上、PUと相性が良く、デモンベインのような攻撃力は高いものの「覚醒」を持たないユニットと組ませればより強力なボスキラーと化す。特に単体攻撃力が最強レベルで射撃武器を強化できるリベル・レギスとの相性は非常にいい。また、劇場版マークジーベンだとウイングクロス前の空適応と射撃武器の両方がフォローできる上に射程も噛み合っている。
第31話で原作通りアイアンカイザーとの道連れになりそうになるが、リチャードが割り込んで身代わりとなったことで助かる形となる。作中では第31話で一度だけ言及されたのみだが、本作のカイザーはオデュサイトによって加速された「意志」が異世界から呼び寄せた存在である模様。
スーパーロボット大戦BX
PV第2弾にてSKL-RRやインフェルノギガブラスターといった、UXでは未実装だった要素の実装が公表されている。

単独作品

スーパーロボット大戦Card Chronicle
姿がゼウス神に似ているのが目障りという理由で、ミケーネ神に狙われる場面がある。

装備・機能

武装・必殺武器

格闘
海動操縦時の武器として採用。敵に掴みかかり、蹴り、殴り、頭突きをかます。射程4と長めだが空適応がない。ウイングクロス時ではダンクーガノヴァ・マックスゴッドと同様使えなくなる。キバとの戦闘の再現。
ちなみに劇中で頭突きをかました際には、海動真上から咎められている(そもそもカイザーの頭部はコックピット部(スカルパイルダー)と間近なので、頭突きは大変に危険な行為である)。

武装

トルネードクラッシャーパンチ
SKL版ターボスマッシャーパンチ(ロケットパンチ)。マジンカイザーのターボスマッシャーパンチと同じく側面の刃を回転させながら撃ち出す。
威力は高く、敵ロボットを数機貫通し一網打尽にするほど。海動曰く「戻ってくるまでがまどろっこしい」。牙斬刀を持ったまま射出して攻撃したり、地面に刺さった牙斬刀を回収するために射出したりと応用の利く武器で、キバ戦では射出後に突き刺さった牙斬刀を回収、戻ってくる際に捕縛用の触手を切断する、という場面も。
余談だが、海動が本武器の名前を叫んだのはウイングクロス後であるため、「ウイングクロスすると音声入力が出来るようになるのでは」と言われる事もある。
UXでは海動操縦時・ウイングクロス時に使用。一般的なロケットパンチ的な性能の武器。ウイングクロス時は性能が上がり、演出で牙斬刀の回収も再現される。
牙斬刀
機体背部に装着された大剣。海動が操縦する時の主武装となる。構造上、ウイングクロス時は背部に装着できない。なお、アイアンカイザーを重力炉に固定する際に使ったために重力炉共々消滅しているが、ラストシーンで所持しているため予備があると思われる。
UXでは海動操縦時の必殺技扱いで、ウイングクロス時も使用可能。海動操縦時とウイングクロス時では演出が異なり、海動操縦時の場合はカイザーのカットインの直後の斬り落としで火花を散らし、トドメ演出で炎の中に立つカイザーのカットインが入って「俺達が地獄だ!」。1巻でキバを撃破した際のシーンの再現である。ウイングクロス時は斬り落としの直後OVAでアイアンカイザーを重力炉に固定する場面が再現されるが、トドメ演出がないため「俺達が地獄だ!」はない。
ノーマルでこの武器を使用しない攻撃を行う場合、一々背中から抜いては地面に突き刺すため、攻撃演出を見ようとすると必ず抜刀から入ることになる。逆にウイングクロス時でこの武器を使用する攻撃を行う場合は上記のとおりトルネードクラッシャーパンチで牙斬刀の回収を行う。これは、そもそも背負えなくなっているのと、原作でウイングクロスを行った際、地面に突き立った牙斬刀を足場にして跳んだため。
牙斬刀(薙刀)
柄の部分を伸ばした形態。投げ槍としても使用する。ウイングクロスの際は地面に投げた薙刀状態の牙斬刀を踏み台にして跳躍を行った。
UXでは海動操縦時に使用。通常の牙斬刀と比べて低威力低消費の武器。
ブレストリガー
機体胸部に装着された自動式型の二丁拳銃。いわゆるブレストファイヤー部そのもの。真上が操縦する時の主武装となる。
様々なギミックが付いた多機能武器で、インフェルノブラスターの発射板にもなる。マジンガーシリーズ史上、最も多機能なブレストファイヤーである(他はブーメランに使われるくらいしかない)。
名称は「ブレスト」+「トリガー」の造語。また戦闘中の諸々の動きはアメリカの映画『リベリオン』に出てきた格闘術「ガン=カタ」がモチーフになっている。
ブレストリガー(手斧)
銃身部分を持ち、マガジン底部の刃で格闘戦を行う。
ガン=カタに登場した銃にも同じくマガジン底部のスパイクで打撃を行う機能が付いている。
UXでは真上操縦時に使用。射程1-5のP兵器と非常に取り回しが良いが空適応がない。
ブレストリガー(連射)
二丁拳銃で銃撃を行う。
UXでは真上操縦時に使用。
ブレストリガー(大戦斧)
二丁のブレストリガーを連結させることで長い柄が飛び出して変形した大型の戦斧。劇中ではガラン戦で使用したが見事に外れた。ちなみに原作の設定では手斧モードもあわせて「ブレストマホーク」という名称がついている。
UXでは真上操縦時に使用。
ブレストリガー(乱舞)
いわゆるガン=カタそのもの。敵に接近して舞うような動きで銃撃する。事前に前方にマガジンを投げ、刃の重りで地面に立ったマガジンにジャンプしてリロードするという、まさにガン=カタじみた動きもみせる。
UXでは真上操縦時に使用。原作では多数の敵に対して行った立ち回りを再現しているので、少々無駄な動きにも見える。こちらもトドメ演出は「俺たちが地獄だ!」。
BXでもUXと同様だが、所々にカイザーのカットインが入るようになった。
ブレストリガー(パルスビームモード)
エネルギーをチャージしてビームを連射。ウイングクロス時に開放。アイアンカイザーのガトリング砲と互角の勝負を行なっているが、実はこの連射は真上の技量に依るものである。
UXではウイングクロス時に使用。性能は真上時の連射に近い。名称に「ビーム」とあるがビーム兵器扱いではない上に弾数制。
ルストストリーム
SKL版ルストトルネード(ルストハリケーン)。口部から竜巻を放つ。真上が発射を担当。ウイングクロス時に開放。
UXではウイングクロス時に使用。ルストハリケーンのような酸を含むかは作中では不明。そのためかUXでは酸系武器でよくある装甲低下の特殊効果ではなく、風系武器特有の射程低下の特殊効果となっている。
トールハンマーブレーカー
SKL版サンダーブレーク。落雷により牙斬刀に雷を纏わせ、牙斬刀から電撃を放つ。牙斬刀を使うためか、海動が発射を担当。ウイングクロス時に開放。
UXではウイングクロス時に使用。使用時の台詞に「お楽しみはこれからだ!」があるが、これは本来トールハンマーブレーカーを使った後にアイアンカイザーの頭を掴んだ際の台詞。
インフェルノブラスター
SKL版ファイヤーブラスター(ブレストファイヤー)。胸部(ブレストリガーを装着した状態)が変形し、そこから熱光線を放つ。ウイングクロス時に開放。
UXではウイングクロス時に使用。OVAでの使用シーンを忠実に再現しているため、トドメを刺すと毎回まるで爆発に巻き込まれてしまったかのような事態になる。また、真上が発射を担当しているためか、ブレストファイヤー系としては珍しく射撃属性扱いである(ウイングクロス時は海動と真上のステータスのいいとこどりになるので、海動の射撃値を気にする必要はないが、スキルパーツによる養成で格闘ばかり上げた場合は問題になってくる)。
インフェルノギガブラスター
『ヴァーサス』でのみ登場。こちらは海動が発射を担当した。
BXではSKL-RRの演出の一環として使用。

オプション装備

原作のラストシーンで所持していた武器。
SKL-RR
エピローグで搭乗した可変式バイク。骸骨馬形態に変形する。
BXでは武装としてウイングクロス時に使用可能。バイク形態でブレストリガー連射から体当たりしそのまま滑走路代わりに飛び立ち骸骨馬に変形、上空から槍を投擲し牙斬刀で斬り付けた後放り投げ、とどめにインフェルノギガブラスターを発射する。

特殊能力

剣装備
海動操縦時、牙斬刀で切り払いを発動。ウイングクロス時は牙斬刀を直接保持していないため使用不可。
銃装備
真上操縦時およびウイングクロス時、ブレストリガーで撃ち落としを発動。
操縦者交代
メインパイロットを交代する。見た目は変わらないが変形扱い。
ウイングクロス
ウイングルと合体し、ウイングクロス状態になる。気力120以上で実行可能。合体扱いだがウイングユニットを移行するだけなので、ウイングルの本体もそのままユニットとして残る。

移動タイプ

/
ウイングクロス時は飛行可能。

サイズ

M

機体ボーナス

初期段階:運動性+5 照準値+5
第二段階:運動性+10 照準値+10 装甲値+100
第三段階:運動性+20 照準値+20 装甲値+125
最終段階:運動性+30 照準値+30 装甲値+150 HP+500
「避けるマジンガー」らしく運動性と照準値が上がる。後半になれば耐久力も多少は強化できる。

機体BGM

「The ETERNAL SOLDIERS」
通常時のデフォルトBGM。
「LEGEND of KAISER」
ウイングクロス時のデフォルトBGM。

対決・名場面

ウイングクロス
キバが搭乗する秘密兵器アイアンカイザーに苦戦する海動剣真上遼を支援するために、由木翼ウイングルの飛行ユニットを分離させ、マジンカイザーSKLとドッキングさせた。こうして翼を得た魔神は、自身の眠れる凄まじき力を解き放つ。
初代マジンガーZの「スクランダー・クロス」の系譜を引く熱い場面。
なお、真上側のコントロールが効くようになった際にコンソールに一瞬だけ「MAZINKAISER SKL」の文字が映っている。

スパロボシリーズの名場面

地獄の果てまでも
UXのEDにて。ロストバレル追撃の任務を遂行するスカルフォースはそれを駆る沢渡と交戦する。新型ウイングルを相手に「地獄の果てまで逃げて見せる」と豪語する沢渡だったが、次の瞬間「俺達の前ではそんな言葉は通じない」と通信が入る。
そこに現れたのは紅の翼を携えた漆黒の神、それを駆るのは二人の地獄。狼狽する沢渡を前に最強の魔神は彼を破滅への奈落に誘うべく、蹂躙を開始した。

関連機体

ウイングル
本機のサポートメカ。ウイングルのパーツを装着(ウイングクロス)することで本機は真の力を発揮する。
アイアンカイザー
兄弟機。ただし外見は全く似ていない。
SKL-RR
原作最終話のエピローグでSKLが騎乗していたビークル型サポートメカで、バイクと骸骨馬の二形態に可変する機構を有する。
スパロボではユニットとしての出番はないが、イベント「掴み取った平和、そして…」にて由木が「クリスマスプレゼント」としてカイザーと共に運搬してきた模様。
マジンカイザー
兜甲児OVA)が搭乗する「神をも越え悪魔も倒せる」最強の魔神。マジンカイザーSKLと外見が似ている。

余談

  • マジンカイザーSKLについては、本作の構成・脚本を担当した早川正氏が公式サイトで「こんな邪悪なマシンに甲児君を乗せるなんて、そんな酷い事できません。乗る前から悪魔確定ですから」と冗談混じりにコメントしている。
  • 海動役の浅沼晋太郎氏は公式サイトで「スパロボに出たらかなり活躍するんじゃないでしょうか(笑)」とコメントしていた。

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