マキナ

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マキナとは、『鉄のラインバレル』に登場するロボット。

概要[編集 | ソースを編集]

目的・製作者の不明なオーバーテクノロジーの産物である人型兵器の総称。

「MACHINA」とはラテン語で「機械」を意味する。

基本概要[編集 | ソースを編集]

電子頭脳(電脳)が搭載されており、ある程度の自律行動が可能。 基本装甲はニューロカーボン、表面装甲はナノセラミック製。 動力については原作・アニメとも言及がないが、描写からすると電力であると思われる。

「ドレスクラー・ソイル」(アニメ版での名称。原作漫画版では名称自体付けられていない)というナノマシンにより自己修復が可能であり、人間に固有ナノマシンを移植することでその人間を「ファクター」と呼称する専属パイロットとし、戦う。ファクターとなった人間はマキナと命を共有する代わりに常人を上回る力を得、搭乗時に眼球に赤い紋章が浮かび上がる(ファクターアイと呼称される)。

原則[編集 | ソースを編集]

「人に危害を加えない」という制約があり、そのため無人状態では人間及び有人機への攻撃は不可能。何らかの事故によって人間を殺してしまった場合、自動的にナノマシン移植によるファクター化が行われる(その時点でファクターが存在した場合は例外だが、時間をおかずにファクターが死亡した場合は殺された人間が新たなファクターになる)。さらに、全機共通の絶対原則として「ファクターの命を最優先で守る」という制約がある。マキナはこれを何よりも重視するため、一定の年齢でファクターの成長を止め、事実上の不老不死に変えてしまう(これは「老化」をも「ファクターの死の要因」と判断するため。ただし、この事実は青沼や石神をはじめとする一部の人間しか知らない)。ファクターのコンディションとマキナの状態は直結しており、どちらかが不調だと全力を発揮できないばかりか、最悪の場合行動不能に陥る。 つまりマキナの持つ原則とは、

  • 1.人に危害を加えない
  • 2.ファクターの生命維持を最優先する
  • 3.何らかの事態で無人のまま人を殺害した場合、その人物をファクターとする

があるが、原作漫画版ではこれに加えて、

  • 4.ラインバレルの真のファクターがある条件を満たした場合、ヒトではない全てのマキナはその指揮下に入る

というものがある。

制御系統[編集 | ソースを編集]

基本的にファクターの意志を最優先に行動するが、何らかの理由で電脳にバグが生じた場合、ファクターの方がそれに引っ張られて正気を失ってしまう。劇中では初登場時のアパレシオンがこの状態に陥っている。

操縦系統はかなり単純で、コクピットからの操縦はあくまで補正であり、ファクターの思考をマキナの電脳が受け取り、行動に移す。この伝達に使われるのがドレスクラー・ソイルであり、ファクターにしか動かせないのはこれが理由。コクピット内でのファクターの挙動をそのまま反映するため、マキナの操縦は自らの身体を動かす延長の感覚で行える(頭を抱えたりポーズを取ったりもする)。

コクピット内部は全天モニターのように描写されているが、実際には通信用の画面以外は何も映らないただの壁に過ぎない。マキナの眼に映ったものがファクターの視界に投影されているため、そのように描写されるのである(ただし、ディスィーブは後述のように複座式に改修されているため、シズナ用にモニターを設置されている)。これらの点から、マキナは「ロボット」というより「強化スーツ」のようなものと考えた方がいい(この辺りは、「操縦のために特定の因子を必要とし」「一体化する感覚で操縦できる」ファフナーに似ている)。原作漫画版のラインバレルはこの点がさらに顕著で、詳しくは同機の項に譲るが、ファクター自身が電脳の役割を果たしているため、「ファクターのもう一つの肉体」と言うべき立ち位置にある。そのため、思考がノータイムで機体の行動に反映され、「体を動かす延長の感覚」ではなく「体を動かすように」操縦することが出来る。

また、「転送」と呼ばれる空間跳躍の機能を持つ。レイチェル曰く、「ファクターの存在する座標を自分の未来位置と仮定して行われる一種のタイムトラベル」だが、これはファクターにとんでもない負担をかけるため、前述の原則により、ファクターが搭乗していない時にファクターの元に現れる時にしか行われない。マキナとファクターの間をつなぐ特殊なフィールドが存在し、これを伝うことで転送が行われる。この「転送フィールド」同士が接触すると、一種のパラドックスを起こしてマキナごと対消滅してしまう。また、ラインバレルのみの固有能力として、この「転送」をファクター搭乗時に連続で行う「オーバーライド」が存在する。

基本的に全機体が単座(ディスィーブは後付けで複座に改修されている)。

原作漫画版ではロストバレルとラインバレル以外全てのマキナは量産機という設定である(ロストバレルは最初のマキナ、ラインバレルは量産試作型の改修機)。

ラインバレル[編集 | ソースを編集]

幻の12体目。マキナにカテゴライズされてはいるが、見受けられる特性はどれもマキナの原則や所以を無視した非常識なものばかりとなっている。

アニメ版[編集 | ソースを編集]

不明とされている設計・製作者の正体は、本編のヒロインである城崎絵美の父・城崎天児(きざき あまがつ)。マキナの本質は「統一意志セントラル」の侵略用兵器であり、ラインバレルはこれを破壊するために作られたマキナである。

デザイン上の共通点としては「かかとがない」「コクピットの外観が目に似ている」。さらにマキナに限らず、「ラインバレル」のメカのコンセプトは「アニメで描けないほど線の多いデザイン」。

原作漫画版[編集 | ソースを編集]

概ねアニメ版と同じではあるが、真実を知る石神とデータ回収を行った森次、そして天児と接触した浩一により、恐るべき事実が判明した。これにはマキナの開発経緯自体が大きく関連している。

まず、そもそも「ラインバレル」の舞台となった世界は天児がマキナを開発した時代の過去ではなく、その時代から降った時代であった(つまり、久嵩が「未来人」という認識は誤り)。

元々は天児がナノマシンの実用化に成功したのが始まりで、その能力を把握するため様々な研究が続けられていたが、その過程で生まれたのが人工筋肉や人工血液、電脳である。当初は兵士を強化する外骨格から始まり、人型ロボットからマキナへと発展していった。この時、世界で初めて大型のマキナとして完成したのが、現在「ロストバレル」と呼称されている黒いマキナである。

これ以降、様々な国でマキナが造られるようになったが、その頭脳である電脳は非常に高性能であり、自律意志を限定的ながら持っていた。そのため、完全な意志を持って反乱を起こさないよう、前述の原則が設定された。それ以後、ナノマシン技術は本来の目的である医療用に使われ、戦争そのものもマキナによる代理戦争へと変わっていった。

だが、これによって人類は完全ではないが「不老不死」を得てしまい、その結果生物としての人間たる所以を忘れ、現状に甘んじて未来を想像しなくなっていった。結果「想像力を失った」人類は、すでにファクターとなっていた一部を残し、自殺によって本編の660年前に絶滅した(この自殺に至るシステムは「自滅スイッチ」と呼ばれる)。この時生き残ったファクター達が、浩一や森次など現在の人間の祖先にあたる(マキナの総数からして、天児、久嵩や宗美、絵美以外にもかなり多くのファクターが存在していたと思われる)。

だが、残されたマキナ達は、存在を維持するための原則が人間の存在を前提としていたため、人類絶滅を目の当たりにして絶望。自分達が存在するために主を必要とした彼らは、自分達の中からそれを生み出すべく、殺し合いを始めた。これは、互いに殺し合う中で死の概念とそれに対する恐怖を認識し、それを起点に想像力を得て人間になろうとしたがための行為。これによって想像力を得たとされるマキナは「ヒトマキナ」と呼称される。

なお、大量に存在したヴァーダントや洞窟の奥に埋まっていたペインキラーといったものがあるのに、加藤が何故正確なマキナの残数を把握していたのかは現在の所不明。

自滅スイッチに対して「死の恐怖」を抱き、少なくとも天児などは想像を駆使して対処しようとしていたと思われるのだが、結局ファクター以外絶滅している理由は原作では語られていない(マキナの原則により「自滅スイッチ」を死の要因と看做して排除してしまった、ということも考えられる。天児は優子の死に際し「この時はまだファクターの概念はなかった」と述べ、すでに自滅スイッチの入っていた久嵩はファクターとなって以降自殺行為に奔った形跡はない)。

また、マキナの形状やその設計思想については、17巻75話「死人帰り」で宗美が墓参りに行った先の住職(道明寺の父親)が、「マキナは明らかに鬼を模して造られており、我々の知る『鬼』の伝説に関わりがあるのではないか」と述べている。この伝説というのは、「鬼たちが病気や戦で死んだ人間の死体を繋ぎ合わせ、蘇らせていた」というもの。「鬼=マキナ」だとすれば、これは、「死んだ人間をファクターとして甦らせていた」という行為が、何者かによって伝えられるうちに変質した、あるいはそのようにぼかして伝えられたと考えられる。

他、久嵩は劇中、「マキナは人間を殺すためにファクターを必要とする」と述べ、その理由についてもっともわかりやすいものとして「ラインバレルへの対抗」を上げている。これは、ラインバレルの電脳が真のファクターたる天児である=ラインバレルが「マキナを殺すための存在」であり「マキナの身体を持った人間」であることが真相。

つまり「ラインバレルはマキナの身体を持ち、全てのマキナを破壊する『城崎天児』という人間」→「ラインバレルを破壊しなければ自分が破壊される」→「人間であるラインバレルには原則により、そのままでは危害を加えられない」→「その原則を逃れるためにはファクターが必要」という図式である。

また、見方を変えると「想像力を得て『人間』となったマキナ=ヒトマキナを破壊するため」とも取れる。

ヒトマキナ[編集 | ソースを編集]

原作漫画版に登場する、死を認識し、その中で想像力を得ることで「人間になったとされるマキナ」のこと。当然のように自意識と感情、そして想像力を備え、人語を解する。会話は通常のヒトマキナは出来ず、「主」と呼ばれるデウスエクスマキナ以外では、特使として現れた通称「お爺ちゃん」と呼ばれる人間型、離反してJUDAについた大場真来梓のみが可能となっている(ただし、あくまで会話が出来ないというだけで、通信やデータのやり取りによるコミュニケーションは勿論可能である)。

殺し合いを経て想像力を得た個体は、その後全てのマキナを破壊しようと孤独に戦っていた天児&ラインバレルと戦い、次々と破壊されていった。世界を「やり直した」後、ヒトマキナ達は「主」たるデウスに従い、月へと移動して防御を固め、ある計画を始めた。この計画がどのようなものかは明らかでないが、ジュダから全てを知った石神は、「ヒトマキナを殲滅しなければ人類を救うことは出来ない」と断言しており、現行人類にとってマイナスなものであるのは確かなようだ。また、これに先立ち、新西暦1999年(本西暦2691年)12月31日、哨戒型ヒトマキナMAXI377……コードネーム「大場真来梓」が地上に派遣されている。

さらにヒトマキナ達は、ヒトマキナになれず地上に残された残りのマキナに対してある仕掛けを施した。それは、彼ら全てにファクターが生み出された時、月から地球への大規模な転送フィールドを開くための仕掛けである。久嵩はこれを知り、ロストバレルを秘匿した上で残るマキナを全て破壊、ヒトマキナを月へ封じようとしていた。だが、ジュダからこれを聞いていた石神はこの仕掛けを逆用。あえて全てのマキナにファクターを生み出すことで転送フィールドを開かせ、そこを目がけて攻撃を撃ち込むことで防御を崩し、逆襲の道筋を切り開いた。

劇中に登場した中で真の意味で「死への恐怖とそれへの対抗たる想像力」を持つと言えるのは上記の会話可能な三体に加え、一人同胞を裏切り暗躍していたジュダ、後に覚醒してしまったディスィーブと、それほど多くない。それ以外の多くのヒトマキナは、人間に危害を加えられないマキナの原則こそ越えているものの、感情らしい反応を見せず、自爆同然の戦い方を平然と行うなど、死の恐怖と想像力を持っている様には見えない行動をとっている。これは地球に直接攻めてきている「ヒトマキナと呼ばれる機体」はその全てが遠隔操作されている外骨格であるためで、その本体である電脳は月面に存在している。破壊が死に直結しないが故に、彼らは捨て身の戦法も迷いなく採る事が出来るのである。

ちなみに、ヒトマキナの定義は「死を認識したマキナ」であるため、裏を返すとJUDAや加藤機関のマキナも、何らかの拍子に死を認識するとヒトマキナになってしまう。そうなってしまった場合、マキナ自身の意志がファクターからのコントロールよりも優先されるようになってしまう。とはいえ、最期までファクターと共に人類の側に着いたジュダやその行動に感銘を受けたヒトマキナ達が居た様に、ヒトマキナと化してしまう事が人類の敵となる事に直結するわけではなく、彼らの行動は飽くまで彼らの想像に基づいた結論なのである。

例外は想像力の根源となり得る電脳を持たず、意志の全てをファクターに依存するラインバレル。ただし、逆説的に言えばファクター自身がラインバレルの頭脳であるという事であり、ラインバレルに搭乗するのは後述の大場真来梓とラヴバレルの関係と同じ……つまり戦闘用外骨格を纏っている事と等しく、マキナの頭脳が独立した意志を持っているという見方をすれば、最もヒトマキナから遠い機体でありながら、その在り方は最もヒトマキナに近いと言える。

この意味では、どちらかというとファクター自身がマキナとなっていたラインバレル・アマガツはヒトマキナの亜種とも言える。逆に、浩一を真のファクターとした現状のラインバレルは、ヒトマキナからもっとも遠い存在、「主」に付き従うマキナ本来の姿とも言える。

アニメ版には登場しないが、そちらの世界には真逆の似た存在である「マキナになった人間」、つまりマキナ人間が存在している。また、ラインバレルの「真のファクター」は、見方を変えれば「マキナの身体を持つ人間」であるため、このマキナ人間にも近いと言える。

ヒトマキナの「計画」[編集 | ソースを編集]

「お爺ちゃん」ことリンカーンが浩一に語ったところによれば、ヒトマキナ達の「世界をやり直す」作業(この時、天児とラインバレルはすでに姿を消している。恐らくファクター化した絵美を連れてオーバーライドで未来へ跳躍した)の内容は、200年をかけて元々の文明の痕跡を消し去る事から始まっている(ただし、歴史的に価値のある建造物や遺跡はオーバーライドの応用で「やり直された」世界の始点時間である西暦1871年に飛ばされ、それ以降に造られた建造物は月に飛ばされている)。その後、ヒトマキナ達は漂白された「ナニモナイセカイ」に297年2ヶ月8日14時間29分の時間をかけて西暦1871年の世界を構築、拠点を月へと移した。

この世界構築の直前、マキナ達は人類再生の準備として、絶滅後の早期から可能な限りの遺体を回収、使用できる細胞を掛け合わせて人種・性別・年齢さまざまな人間をクローニングで「作成」。これは広義の意味でのファクターに該当する。この作業に使われた施設は、広大な空間に途轍もなく巨大な柱ユニットが無数立ち並び、そこに人間の体を作成するポッドが膨大な数取り付けられている、というもの。

計画に先立ち、マキナ達は人類絶滅を回避するため、計画のブレインとなるシミュレーターマキナを完成させていた。このマキナはどうすれば人類の絶滅を回避できるか、それを確かめるべく紀元からあらゆるパターンを模索。結果、西暦1871年から「やり直す」のが最適だと判断。自らの内部に仮想世界を構築し、実際に自我・意志・記憶を持つ人間のデータを構築、1871年の段階でそのデータを、現実で作成されたファクターたちにインストールした。このため、新たな人類達は最初から意志や記憶を当たり前のように持ち、自らの知る歴史が現実に存在すると疑わなかった(いわゆる「世界5分前仮説」と同じ状況である)。

かくして人類滅亡回避の計画はスタートしたが、これは宇宙に脱出していたシャングリラと、そのファクターとなった加藤久嵩が地球に帰還したことで初期段階でいきなりつまずいた。クローン施設を見た久嵩は世界再生の事実に気づき、自らも人類の絶滅を回避しようと行動を開始。持ち出していた天児の細胞サンプルからクローンを作成した。これが「推進派」である。これを受けたマキナ達はイレギュラーたる久嵩&シャングリラを加えた上でシミュレートを行ったが、その結果最悪の結末を見たシミュレーターマキナはヒトマキナと化してしまった。これがジュダである。

ヒトマキナとなったジュダは、新たな計画を立案。それは、久嵩を「人類の敵」とし、ヒトマキナ達が「正義の味方」となることだった。そのために、ジュダはまず、ヒトになれなかったマキナ達に自分達の情報を持たせ、ハグレマキナに見せかけて地球に投下。これに飛びついた久嵩は、入手した情報を元に行動を開始する。その後、ジュダは計画の仕上げのため自ら地球に降下。久嵩に接触し、マキナ達が「正義の味方」として降臨すべき状況を作り出そうとした。

しかし、ここで最大のハプニングが発生する。地球降下後、ジュダはヒトマキナ一派を裏切り、石神というファクターを得て、彼に協力することで真の人類絶滅を回避する計画をスタートさせたのである。ジュダがヒトマキナ達に語った未来は、「投下したマキナ全てにファクターが生まれた時、人類は死と暴力に支配される」……つまり、マキナを手にした人間達がその力で戦争を始め、世界が滅亡するというものであり、ヒトマキナ達はそれに対する抑止力となるつもりだったのである。これをジュダから知らされた石神は、ヒトマキナに自分が私欲のために行動していると見えるよう立ち回り、「マキナ同士による戦争」の構図を作り出すためギリギリまで加藤機関との戦いを続け、それを止めるべく降臨したヒトマキナを加藤たちと協力して迎撃。その結果、彼は「正義の味方」として現れるはずだったヒトマキナを、その瞬間「人類の敵」へと変えてしまったのである。このため、ヒトマキナ達は自らが人類の敵となることを選択、攻撃を開始した(真来梓が知らなかったのはこのため)。

そして、ニューヨーク解放戦において、マキナを擁する加藤機関とヒトマキナとの戦いを、割って入った浩一とラインバレルが止めたことで、図らずもヒトマキナ達の目的である「人類と人類の敵の戦いを、降臨した正義の味方が止める」が実行された形になり、一部のヒトマキナは「ジュダの目的は究極的には我々と同じであり、ならば我々にとって望まぬものであろうともその計画に従うべき」と確信。その代表たるリンカーンは浩一にデウスの破壊を託した。

月面決戦でデウスから語られた世界再生の真の目的とは、マキナが必要とされる世界を作ることであった。想像力喪失により人類が絶滅した後、マキナたちは自らがヒトになろうと試みたが、その結果は「マキナはどこまでも機械でしかなく、使ってくれる人間がいないと存在意義が達成されない」という事実の再確認に終わった。

そのため、ヒトマキナたちは自らを必要とする世界を作るためにヒトになれなかったマキナたちを利用し、自らが「正義の味方」となることで、人々に「マキナが必要」という認識を与えることを目論んでいた。

しかし、新たな人類たちはマキナを必要とするほどの想像力を持たず、そうでない者達もマキナを否定する結果に至ったため、デウス一派は人類を再びリセットしてやり直そうとしていた。これが本編での戦いの真相である。

最終的に真のファクターとなった浩一により、その結論が「人間が理解できない」事に対する恐怖から来るものだと看破されたデウスはラインバレルに破壊され敗北。人類絶滅を防ぐのに必要なのは「正義の味方」であり、それを誕生させるための「仮想敵」としてマキナが必要だったのだと理解する事となった。

SRWに登場した機体[編集 | ソースを編集]

マキナは基本的に機体ごとに家紋のような「意匠」を持つ。

主役機[編集 | ソースを編集]

ラインバレル
「鬼」「マキナ殺し」「カウンター・マキナ」とも呼ばれる12体目のマキナ。ファクターは早瀬浩一及び城崎絵美、そして頭脳として城崎天児が組み込まれていた。
原作漫画版で帰還した後は微妙にスペックが変化しており、圧縮転送フィールドを左手で放つようになっている。
原作漫画版
ラインバレル・オーバーライド
絵美が搭乗した際の形態。
ラインバレル・アマガツ
ラインバレルの本当の姿。ファクターは城崎天児
アニメ版
ラインバレル mode-B
絵美が搭乗した際の形態。カウンターナノマシンの効果で機体が本来の色である黒に戻っている。エグゼキューターが使用できず、また長時間戦闘も出来ない。
原作での名前は「ラインバレル・オーバードライブ」。
ラインバレル mode-C
最終局面でラインバレルが変化した姿。機体の各部が展開され、真っ赤に染まっている。
原作漫画版のアマガツに相当する存在であり、燃費が悪いという弱点まで一緒。
量産型マキナ
セントラルが投入した侵略兵器。ラインバレルの意匠を残す無人機。
原作では新型アルマとして登場している。

共通[編集 | ソースを編集]

ヴァーダント
「蒼の戦慄」と形容される特性可変式前線戦闘型。ファクターは森次玲二
原作漫画版ではロストバレルに始まる「バレルシリーズ」の正式量産型であり、森次が使っているのはその内のヒトマキナになれなかった機体。
ハインド・カインド
装甲と砲撃能力を重視した支援型。ファクターは山下サトル
原作漫画版では浩一の発案で「ハインドタンク」なる戦車形態が登場。
ペインキラー
拠点防衛能力(原作では拠点強襲能力)に特化した支援型。ファクターは九条美海
原作漫画版では支援機を持ち、合体機構を備える。
ペインキラー有機統一体
支援機と合体した形態。
ディスィーブ
後付けではあるが唯一の複座機にして非戦闘型、そして非人型という異色の機体。ファクターは遠藤イズナ
原作漫画版では後に死を認識してしまい、ヒトマキナ化して暴走を起こす。
アパレシオン
電磁迷彩による隠密行動に特化した偵察型。高度な狙撃能力は後から与えられたもの。ファクターは矢島英明
プリテンダー
ディスィーブの発展機に当たる唯一の可変型。ファクターは桐山英治
グラン・ネイドル
ラインバレル以外で唯一ビーム兵器を実装した要塞型。後述のネイキッド共々、ファクターは菅原マサキ
ネイキッド
グラン・ネイドルの制御ユニットを兼ねる接近戦型。
タリスマン
迎撃能力を高めた防衛型。ファクターは中島宗美
シャングリラ
加藤機関の移動基地である超弩級戦艦。ファクターは加藤久嵩。もちろん第三艦橋も完備。

原作漫画版[編集 | ソースを編集]

ジュダ
JUDA本社の中枢であり、七支刀を武器とした接近戦を行う。ファクターは石神邦生
ただのマキナではなく「ヒトマキナ」の一人。邂逅時に名乗った名前は正確には「ユダ」であり、「ヒトマキナの裏切り者」という意味。
ロストバレル
シャングリラ内部に死蔵されていた11体目にして「最後のマキナ」。最も初期に作られた最初の大型マキナであり、ラインバレルやヴァーダント、果てはヒトマキナまでも含めた全てのマキナの原型。ファクターは沢渡拓郎。ビームの刀を武器に戦う。
新型迅雷
迅雷の改良型。一時浩一も搭乗した。電脳もナノマシンも持たず、何故これが「マキナ」に分類されるのかは不明。
ディスィーブV
桐山重工が建造した可変機で、その名に反してディスィーブやプリテンダーの後継機ではなくむしろ迅雷のバリエーション機に分類される。
破壊されたディスィーブのバックアップデータを流用移植されており、有線と無線の両方のナーブクラックの他、強力なビームキャノンを二門装備。直接戦闘でも強力な機体に仕上がっている。

ヒトマキナ[編集 | ソースを編集]

大場真来梓
哨戒偵察型ヒトマキナの一体で、青い髪を持った少女型。1999年の大晦日から地球に派遣されていた。
ラヴバレル
真来梓が戦闘に使用する改造ヒトマキナ。ただし電脳は真来梓自身であるため、ラヴバレル自体は意志を持たず、呼び出しても転送されてこない。
名前に「バレル」とついているが、天児の設計した「バレルシリーズ」の模倣とも言える存在であり、正確にシリーズに属する機体ではない。
ヒトマキナ丙型
最初に登場したヒトマキナ。巨大な赤ん坊の姿をしている。
ヒトマキナ乙型
ヒトマキナの基本型。天児の構想していた「次世代量産型マキナ」の技術をヒトマキナ達が発展させたもので、頭部に円盤を持つ。
ラヴバレルもこの機体を基本としている。また、全体フォルムはどちらかというとアルマに近い。
ヒトマキナ甲型
通称「トライポッド」。
量産型ヴァーダント
ヒトマキナになったヴァーダント達。角のないタイプも存在。
マキナ (ヒトマキナ)
新型アルマと同じ外見をしたヒトマキナ。
デウスエクスマキナ
ヒトマキナの「主」にして「強硬派」の首魁。通常のマキナに対するファクターに相当する存在であり、明確な個我と心を持つ。
「世界の終焉」
空母型が転送しようとした超巨大ヒトマキナ。沢渡が「世界の終焉」と形容したところを見ると、恐らく「人類のリセット」を担う存在であろうと思われる。

アニメ版[編集 | ソースを編集]

セントラル
統一意志セントラルの最終兵器。ネイキッドと融合した。
ちなみに「セントラル」はスパロボでの名前で、設定名称は不明。
マキナ
『鋼鉄の華』の主役機で、ラインバレルのデザイン原型。意匠は右一つ巴、搭乗者(ファクターではない)は浩一と絵美。マキナの基本デザインはこの時点で完成していた。

関連用語[編集 | ソースを編集]

アルマ
マキナを模して地球の技術で作られた機械。
原作漫画版では加藤機関独自の兵器、アニメ版ではマキナではないロボット兵器の総称。
加藤機関
アニメ版では大半のマキナはもともとここに所属していた。
JUDA
アニメ版では石神がマキナを持ちこんだ。
キリヤマ重工
プリテンダーを所有している。
迅雷
キリヤマ重工により、アルマにプリテンダーのデータを加えて開発された。その名の通り新型迅雷の原型。
アニメ版のアルマはマキナではないロボット兵器の総称となっているため、この機体もアルマの一種とされる。
統一意志セントラル
アニメ版の黒幕。マキナを侵略兵器として使おうとしていた。
パルド・ロック
原作漫画版ペインキラーの随伴機。
「ラインバレル」世界の人間達
原作漫画版では深いかかわりを持つ。

余談[編集 | ソースを編集]