ブラックサレナ

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ブラックサレナ
外国語表記 Black Sarena[1]
Black Selena[2]
登場作品 劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
初登場SRW スーパーロボット大戦R
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 特殊偵察用機動兵器エステバリス
全高 8 m
動力 重力波
新型バッテリー
固形燃料
素体 エステバリス・テンカワSPL
開発 ネルガル重工
パイロット テンカワ・アキト
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ブラックサレナは『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』の主役メカ

概要[編集 | ソースを編集]

テンカワ・アキト専用機。漆黒のボディに悪魔恐竜を想起させる禍々しい外見をしているが、その正体は増加装甲を纏ったエステバリス・アキト機である。

開発の経緯[編集 | ソースを編集]

開発にはエステバリスを開発したネルガル重工が関わっているが、ネルガル側では本機や搭乗して破壊工作を行っているアキトとの関係を徹底的に否定している。

本機の開発は全てがあらかじめ設計されていた物ではなく、幾多の戦闘を経て損傷と現地改造を重ねて無理矢理性能を向上させた形によるもので、改造に使用されたパーツは、既製品を利用したハンドメイドの物やネルガルで開発された試験機の部品も使用されている。 その結果、ブラックサレナの外見はエステバリスの改造機である事が判別出来ないまでに変容していき、コンセプトもまた、本来のエステバリスからは完全に設計思想が反する邪道な物となっている。

また、本機の改造に使用された部品を以前に利用していたと思われる、ネルガル重工で開発された「装甲強化型エステバリス」もまた、外見だけでなく、武装にハンドガンを一丁装備し、高機動の活動時における母艦からの重力波照射が追い付かないのに対応してジェネレーターが外付けされている等、ブラックサレナと共通している部分が幾つかあったのだが、やはり一部の技術者からは「エステバリスの設計思想に反する物」として強い反発を受けていたとされている。

機体概要[編集 | ソースを編集]

基本的に母艦から離れて単独で行動し一対多での戦闘を想定した結果、重装甲、高機動の両立を実現した機体ではあるが、その分武装は両腕部に一丁ずつ装備したハンドガンのみと非常に少ない。ただし、ディストーションフィールドを纏った状態での質量を生かした超高速での突撃は、強大な破壊力を発揮する。

両肩部分のアーマーには高出力のノズルが内蔵され、脚部のアーマーその物が高出力のスラスターになっており、これらと重力波放射器との組み合わせによって、鈍重そうな外見からは想像もつかない程の機動力や運動性を獲得するに至っているが、代償として機体に相当な負荷が掛かってしまう為、増加装甲には機体の剛性を高める為の役目も兼ねている。

ウイングバインダーによる長時間の単独飛行だけでなく、脚部のスラスターによるホバー走行も可能であるのだが、歩行による移動は不可能となっている。

尻尾状のテールバインダーはマジックハンドになっており、先端にはアンカークローを有している。

ちなみに実は背部の装甲がかなり薄く、アーマーを装着しているエステバリス・アキト機の重力波アンテナが飛び出している。

このような仕様の為に、機動力と推進力、装甲はズバ抜けているのだが、肝心の火力が通常のエステバリス以下と非常に低い。徹底的に対北辰衆に特化した機体である為、大軍が相手だと素の状態では不利となっている。

ブラックサレナの基本フレームにはCC(チューリップクリスタル)が使用され、搭乗者のアキトもA級ジャンパーである為に、やろうと思えば高機動ユニットを用いずともブラックサレナ単体でのボソンジャンプも可能なのだが、フレームへの影響が懸念される事から、あくまで緊急用とされている。劇中冒頭のシラヒメ襲撃後にブラックサレナの単独でジャンプを行っている。

強化装備形態[編集 | ソースを編集]

高機動型ブラックサレナ
高機動ユニット」と呼ばれる外装ユニットを装備した状態。

機体の変遷[編集 | ソースを編集]

そもそもブラックサレナの核となったエステバリスは、蜥蜴戦争時にアキトが苦楽を共にする形で使用していた機体を改造した実験機で、「エステバリス・テンカワSPL」という名称で呼ばれ、後にネルガルが社の復権をかけて開発する事になる次世代機・アルストロメリアのプロトタイプとなっている。この機体の実戦データにより、ジンシリーズよりも更に小型の機動兵器でもボソンジャンプが可能である事実が判明し、役目を終えたSPLはネルガルの会長室経由でアキトの手に渡った。重力波アンテナは折り畳み式に変更され、改造の末に、脚部のローラーユニットやワイヤードフィストの機能はオミットされているが、単独での戦闘をこなす為に基本性能に関しては従来のエステバリスよりも高くなっている。しかし、高性能試作機とはいえ元が旧型の上、相手は最新鋭の機体である夜天光六連×6では勝ち目があるはずもなく大破(敗れたアキトが生還できたのも単に彼がA級ジャンパーだったからにすぎない)。これを受けたネルガル側は、対多数戦闘をコンセプトに強化改造を行い、外付けの装備や追加アーマーを実装。この結果、誕生したのが「ブラックサレナ」である。

ロールアウトの当初は、大型ミサイルや130㎜カノン砲といった実弾兵器を満載し、落ちた機動力を補う為に燃料系スラスターと重力推進を併用した重火力型で「S型(ストライカータイプ)」と呼称されていた。このS型は拠点強襲には多大な効果を発揮したものの、一番の本命であった夜天光には相性の悪さ(機動力特化の白兵型と火力特化の重装甲では歴然である)が祟り、やはりボロ負けを喫する。

その後、重火力だけでは勝てないと判断された結果、重装甲を維持しつつ高い機動力を確保する為に、「A1型(アーマードタイプ)」へと改造された。S型で脚部に備えていたスラスターを肩部に移植し、脚部のアーマーその物も高出力のスラスターに換装。武装はハンドビームガンのみに絞り、腕部がそれによって塞がれる為、新たにマジックハンドの機能を持たせたテールバインダーが取り付けられている。また、増加した推力に機体を耐えさせる為、エステバリスの四肢を固定する事で剛性を高めている。

A1型から更に装甲を高めたのが、劇中に登場した機体「A2型(アーマードタイプ2)」である。また、A2型からは新たに「高機動ユニット」が装着される様になり、この高機動ユニットにもミサイルポッドやビームキャノンを装備した「重武装タイプ」や大気圏内での飛行を想定した「エアロタイプ」、機種先端部分に削岩ドリルやレーザー掘削機が取り付けられた「モールタイプ」といった様々なバリエーションが存在する。

ブラックサレナのバリエーションに関しては映像化されていないが、『クルセイド』で初めて色つきイラスト化されている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

異常なまでの運動性移動力、そしてリアル系とは思えないほどの重装甲ディストーションフィールドを併せ持ち、ボソンジャンプEN回復も付いている為、出しておけば単機でシナリオクリアも可能。『V』以前は正式参戦が非常に遅いことを考慮してか、火力は低いという設定に反して高い攻撃力を持つ。高機動ユニットが形態として使用できる場合は基本そちらが出撃形態となるが、そちらは武装に難があり、適宜本形態に分離する形となる。

また、他のエステバリスカスタムとの性能差を埋めるためか、コアとなっているユニットがエステバリス・アキト機から、アキト専用のエステバリス・テンカワSPLへと変更されている。 ただし、劇場版でコアとユニットとなっているアキト機は「TV版のエステバリス・アキト機の改造機」なので、エステバリスカスタムとは別物だが「エステバリスのカスタム機」ではある。SRWで「エステバリスカスタム」表記がコアユニットに採用されているのも、そのあたりも関係あるのかもしれない。

携帯機シリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦R
初登場作品。序盤でスポット参戦した後、終盤からは主人公たちが歴史に介入し技術革新が前倒しになった事でTV版終盤の展開でも使用可能となる。乗るのは序盤が劇場版のアキトで、終盤がTV版のアキト(現状、TV版アキトをブラックサレナに乗せられるのは本作のみ)。撃墜されるか分離するとエステバリスカスタム・アキト機になる。また序盤に劇場版ナデシコがメインのルートを選んでいる場合のみ、高機動ユニットがつく。
原作と異なり「小型の相転移エンジンを搭載している」という台詞がある(実際はエステバリス同様母艦からの重力波ビームがエネルギー源)。技が二つだけで、ディストーションアタックは気力120~なので、下位メイン機体のエステバリス(砲)と比べてパワーアップしてるとは言い難い。一応エステバリス状態でガイのスーパーエステバリスとダブル・ゲキガンフレアを放つことが可能なのが強み。
スーパーロボット大戦W
47、49話にスポット参戦し、ラスト3話で正式加入。それ以外の話ではNPC。弾頭10のハンドカノン、消費50のディストーション・アタック、使うと分離するパージというピーキーな武装であるため、あまり使い勝手のいいユニットとはいえない(ただし、サレナ自体はEN回復持ち)。装甲も1300と低め(もっとも装甲値が全体的に低い『W』において、リアル系で1300は高い方だが)。加入時期から見て一軍は厳しい。しかも、NPC時は集中掛けて突っ込み、さらに第一部のエステバリスアキト機の改造を引き継ぐため、改造すると一時的に飛影を彷彿とさせるためますます資金がなくなる。
本作では高機動ユニット装備時と本形態でそれぞれパージ攻撃が存在、火力は高いが使うたびに形態が変化する。高機動型ブラックサレナ→ブラックサレナ→エステバリスカスタム・アキト機と分離する度に運動性が落ち、パージは単分離の長所を形態変化で犠牲にする攻撃であるため生存性が大きく下がってしまうという難点がある。ただし分離後は、ENこそ下がるが重力波アンテナの恩恵を得られる上に、ゲームオリジナルのエステバリスカスタムガイ機との夢の合体攻撃が用意されているため、攻撃面では寧ろ分離後の方が秀でている。
また、『R』、『MX』とは違いボソンジャンプを特殊能力として持っていない(1部と2部の間が半年しかないのでアキトが使いこなせていないとも取れるが、アルテミスではあっさりジャンプ奇襲をやってのけている……)。

VXT三部作[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦V
参戦が遅い事に定評のある本機だが、本作では11話より登場し本格参戦は20話とかなり早めの参戦。参戦が早い分、歴代サレナと比べると性能が抑えられているが、アキトが初期状態で底力レベル9を持ち、HPが低くリアル系にしては装甲が高い機体性能もあってちょっと被弾するだけで戦闘力が跳ね上がる。
デフォルトでのEN回復手段を持たない関係で他のエステバリスよりも燃費が良く、気軽にディストーション・アタックが撃てる。回復に関してはカスタムボーナスをとれば「重力波ビーム」の効果を受けられるようになるので早めに五段階改造を施してやると良い。
アキトがダッシュを持っており、カスタムボーナスでさらに+1されるので、素の移動力が9となる。従来作より全体的に移動力が低下している今作においては破格とも言える。
なお、高機動型はマップアイコン、エステバリス・テンカワSPLは演出のみで、本作以降はユニットとしては本形態のみ登場するようになる。
スーパーロボット大戦T
第4話の終盤で登場しそのまま加入するが、第8話からしばらくの間一時離脱し正式参戦は第15話。『V』を越えて最速参戦となった。ディストーションアタックSは第28話にて追加。
また、今回は分岐でナデシコと別行動になることが多く、そのような場面ではカスタムボーナスを得た状態でもEN管理に気を遣う事になる。移動力+1されるのは『V』と同様なので早いうちに改造しても役に立つが、上述の様なCBが死ぬ事態が発生しうる点は留意しておくこと。
強み自体は『V』自体と変わらないのだが、地味にサイズ差無視武器が無いと言う問題が最後まで付き纏う。アキトはサイズ差補正無視をLV2まで覚えているものの、終盤はそれでも足りない為補強は必須。
また、シークレットシナリオ「シークレット・ミッション」クリア時に限り、能力の底上げが発生する。貴重な機会なので、見落とさないようにしたい。

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦MX
アキトがリベンジを持っているため強力だが、参戦時期が遅すぎるのが最大の難点。また、リョーコヒカルイズミの3人とは違い、合体攻撃を持っていないのも欠点。しかし、実は本作では合体攻撃を抜きにした、単機による攻撃において最大のダメージを叩き出すユニットである(アキトの養成次第だが、メディウス・ロクスの最終形態なら4発で落とせるほど)。本作以降、エステバリスカスタム・アキト機は演出のみの登場となり、分離不可能。武器に「ディストーションアタックS」が追加された。
スパロボ学園
地形適応が空・宇Sと陸・海Dと極端で、入手難易度が高いが本作は回避型ユニットが弱い傾向にあり、いままで以上に扱いが悪い。原作で陸に立っていたのだから陸適応ぐらいAでもいいと思うが…。
スーパーロボット大戦X-Ω
2017年4月の強敵イベント「じぶんらしくあるために」の特攻ユニットとして登場。レアリティSRとSSR、更にSSRはガチャ産と強敵チップ交換による大器(ブラックサレナ◇)の2種類があり全てがシューター。ガチャ産SSRは大器SSRの限界突破の素材として使用可能。大器型は最大限界突破のレベル80の時にリアル系でありながら装甲が1万超えをする上昇量を持つ。
短距離シューターであり敵エリアに居る時にアビリティ「A級ジャンパー」「黒百合」で回避率、攻撃力が上がる為、前線での壁役に優れる。
短距離シューターなので攻撃間隔が高速と表示されているが実際のダメージレースはかなり遅く「復讐者」による攻撃速度アップはその欠点をある程度相殺できる程度でしかない。
2019年2月に大器型SSRブラスターが追加。能力やアビリティはシューターと全く同じ。
2020年1月のイベント「Nearest and...」にて別バージョンの大器型SSR短射程ブラスターが追加。
スーパーロボット大戦DD
序章ワールド5より登場。防御&回避タイプ。初登場の第6話では珍しくボスユニットとして敵対する。大型アップデートでの追加参戦となるが、システム上開始タイミングによっては非常に早い段階で正式加入させることも可能。
素の移動力が5と本作でも最大級。高い打撃ブレイク性能を持つため、「ディストーション・アタック」「ハイマニューバ・ディストーションアタック」等を合わせればブレイク要員として活躍が望める。攻撃力と命中率の低さが欠点だったが、「ローテート・アサルト」を経て「ディストーション・アタックS」の実装により大幅に能力が底上げされ、アタッカーやビーム属性相手の対策要員と仕事が増えている。

関連作品[編集 | ソースを編集]

Another Century's Episode
使用可能機体。
Another Century's Episode Portable
使用可能機体。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]

武装[編集 | ソースを編集]

マジック・アンカー
テールバインダーから後方に伸びる尾状のパーツ。
固定された肩装甲とハンドカノンの装備によって利用できないマニピュレーターの代わりに精密作業を行う時などに使用する。
アンカークロー
V』で追加。マジック・アンカーの先のクローで敵機を打ち上げ、アンカーで叩きつけて墜落させる。消費ENが10と低く、アキトのエースボーナスを上手く使うと反撃だけで雑魚の殲滅をすることも出来る。
『DD』では打撃属性のR必殺技。メインアビリティは「高機動I」で、サブアビリティは「HPアップI」。
ハンドカノン / ハンドカノン(遠距離)
両拳を覆う形で装備された射撃武装。
実弾なのかビームなのかが資料によってバラバラで、劇中の描写からはエネルギー系武装のようにも見えるがスパロボでは一貫して非ビーム属性として扱われる。
R』では気力が不十分な状態ではこれしか使えないが、弾数20・中射程P属性・そこそこの威力と通常戦闘には困らない。
W』では弾数がたったの10しかなかったが『V』では16と大幅に増えている。また『V』の遠距離版は移動後使用不可。
『X-Ω』では通常攻撃に使用。
『DD』では実弾属性の通常攻撃及びR必殺技。メインアビリティは「重装甲I」で、サブアビリティは「運動性アップI」。
ハンドカノン(近距離)
『V』でアンカークローと同様に追加。至近距離から回転しながらハンドカノンを乱射する。遠距離版とは弾数は別個で12発もあり、カスタムボーナスがない段階でも反撃に困らない。
『DD』では「ハンドカノン連射」の名前で実弾属性のSR必殺技。メインアビリティは「プロテクションII」で、サブアビリティは「ダメージアップII(実弾)」。
胸部バルカン
胸部上面に2門搭載されている機銃。
ただしそれらしき部分は作画資料や立体物には存在するが、劇中での使用描写や設定資料での詳しい言及はされておらず、詳細は不明。
そういった扱いのせいかSRWでは実装されていないが、『Another Century's Episode』シリーズでは採用されている。
ディストーションフィールド
周囲の空間を歪ませるバリア

必殺技[編集 | ソースを編集]

ディストーション・アタック
ディストーションフィールドを展開して体当たりを行う。
SRWでは高機動型と異なり、通常のエステバリス同様気力制限があることが多い。『W』ではトドメ演出で原作における「抜き撃ち」を行い、中身のエステカスタムが登場する(分離扱いにはならない)。『MX』、『V』ではバリア貫通があるが、『W』では無い他、ディストーション・アタックの例に漏れず燃費が悪い。『V』では初期段階ではEN回復系能力がないこともあり、他のエステ2機(リョーコ機サブロウタ機)よりは消費が軽い。
『X-Ω』ではシューター版・ブラスター版(2019年)の必殺スキルとして採用。直線上の体当たり攻撃。
『DD』では打撃属性のSSR必殺技。メインアビリティは「黒い幽霊」で、必殺技威力が増加する。さらに基本ステータスの防御力の一部を攻撃力に加える。サブアビリティは「ダメージアップIII(打撃)」。
ディストーション・アタックS
上記のディストーション・アタックの後、装甲をパージしてエステカスタムもディストーション・アタックを行う。『MX』から採用。『V』以降はハンドカノンで動きを止めてから行う。トドメ演出でエステカスタムがパージされた装甲の前で立ち、左目から黒いオイルを流すのだが、これは原作ラストバトルの再現。『V』以前は装甲を全てパージしていたが、『T』以降は原作通り脚部を残して加速している。なお、『MX』のディストーション・アタックはバリア貫通があるのだが、こちらにはバリア貫通がない。『T』では最高速度で勝るが機動力で劣るブラックサレナで単独でボソンジャンプ可能かつ機動力に勝る夜天光を捉えるには、最短距離を最高速度で詰めて接近戦に持ち込めばいいというドモンの教えにより編み出している。
『X-Ω』では「ディストーション・アタック(コンボ)」名義で、ブラスター版(2020年)の必殺スキルとして採用。動きは『V』以降と同じ流れ。
『MX』では発売延期に伴い追加された技で、寺田貴信Pによれば「個人的に無理言って入れてもらった」とのこと[3]
『DD』では打撃属性のSSR必殺技。演出は『T』準拠だが、技始動時にブラックサレナがユーチャリスから発進するシーンが再現されている。メインアビリティは「高機動ノズル」で、攻撃力・防御力・照準値・運動性が増加する。気力が10上昇する毎に攻撃力・防御力・照準値・運動性、ディストーション・アタックSの必殺技威力が増加する。ビーム属性の被ダメージを軽減するバリアを展開する。気力が120以上のとき、全ての攻撃の与ダメージが増加する。実弾・打撃属性の全ての攻撃のブレイクゲージ減少量が増加する。サブアビリティは「防御力アップIII」。
アーマーパージ
『W』でのみ採用された、以降の作品における「ディストーション・アタックS」に位置する技。ディストーション・アタックの後に装甲をパージしてそれを敵機にぶつけ、中身のエステカスタムが体当たり。リアル系ユニットの武器としては破格の攻撃力を誇るが使うと分離扱いとなり、エステバリスカスタム・アキト機になってしまう。この技の使用で分離すると、個別コマンドの分離と違いENが回復しないので注意。ただし、本機はナデシコと共に運用する事が前提なので、それほど弊害はないと思われる。なお、高機動型にも同様の武器として「高機動ユニットパージ」がある。
ハイマニューバ・ディストーションアタック
『DD』で打撃属性のSSR必殺技として登場。高機動型ユニットに換装し、連続でディストーションアタックによる突撃を行う。
メインアビリティは「高機動ユニット」で、必殺技威力と防御力が増加する。さらに反撃時にダメージが増加し、気力120以上の時20%で攻撃を完全に回避する。サブアビリティは「ダメージアップIII(打撃)」。
ローテート・アサルト
『DD』で打撃属性のSSR必殺技として登場。高機動型ユニットに換装し、ディストーション・アタックによる突撃を行い、ユニットパージから接近しアンカークロ-で叩き上げからのハンドカノン連射という流れ。
メインアビリティは「大出力スラスター・ノズル」で、戦闘回数に応じて攻撃力・防御力・運動性が増加する。ローテート・アサルト命中時、攻撃力・防御力・照準値・運動性が増加する強化効果を自分に付与する。実弾・打撃属性の全ての攻撃のブレイクゲージ減少量が増加する。サブアビリティは「ダメージアップIII(打撃)」。

特殊能力[編集 | ソースを編集]

銃装備
W』で所持。ハンドカノンで撃ち落としを発動。
ディストーションフィールド
ボソンジャンプ
R』で所持。『MX』ではアキトの特殊能力A級ジャンパーで同じ効果が得られるため所持していない。『W』や『V』ではどちらも所持していないため、ボソンジャンプを行うのはイベント限定。
EN回復(小 / S)
『R』、『MX』では小、『W』ではS表記。設定ではこのような機能は所持していないが、設定通り重力波アンテナ所持だと活躍させづらいと思われるので妥当な処置だろう。『R』の「小型相転移エンジン搭載」という台詞はこの特殊能力を意識したオリジナル設定かもしれない(単なるライターのミスかもしれないが)。『V』では失われたが、カスタムボーナスで補って余りあるようになる。
分離
『R』、『W』で所持。エステバリスカスタム・アキト機に分離する。HPとENも全回復する。
換装
『MX』、『W』で所持。『MX』では現行の搭載換装と同じで、戦艦に搭載すると再び高機動型に換装可能となる(一度だけ存在するスポット参戦時も可能)。『W』ではインターミッションや出撃準備で高機動型やエステバリスカスタム・アキト機に換装可能。

移動タイプ[編集 | ソースを編集]

飛行可能。尚、脚部はスラスターと燃料の塊なうえに足首も無いため、歩行はほぼ不可能である。

サイズ[編集 | ソースを編集]

S
通常のエステバリスとは頭一つ分ほども違う。

カスタムボーナス[編集 | ソースを編集]

特殊能力「重力波ビーム」の効果を受けられるようになる。移動力+1
V』、『T』で採用。両作では重力波ビーム自体には射程がないため、ナデシコBCさえ出撃させていればガンガン前線に出して問題ない。移動力増やアキトのエースボーナスも含め、単身先行させ反撃で敵陣をかき乱すのに向いている。
『T』では上述の通り、ナデシコB、Cと分岐で別行動する事が多いため前者の効果が働かないことに注意。

機体BGM[編集 | ソースを編集]

「ブラックサレナIII」

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

vs夜天光
かつての仲間の支援により、ついに西部劇のような一騎打ちに持ち込む。お互いの拳と拳の激突は増加装甲を纏ったブラックサレナとアキトの勝利に終わり、崩れ去った夜天光と北辰を前にブラックサレナの装甲が崩れてアキトのエステバリスが姿を見せる。その姿は復讐を終えたアキトを表現しているようであった。

スパロボシリーズの名場面[編集 | ソースを編集]

黒百合作戦
V』第46話「宇宙の狼」にて、ドメル率いるガミラス艦隊と戦闘になった地球艦隊・天駆。ドメルの指揮官としての高い能力も然る事ながら、物質転送装置での攻撃部隊送り込みによる物量作戦に苦戦する。
その最中、ヤマトの副長真田が、敵旗艦の甲板付近にある装備が物質転送装置だと気付く。報告を受けた艦長沖田は、古代に命じて作戦名「黒百合」を発動。
作戦の内容は、ブラックサレナがボソンジャンプで敵旗艦に一気に接近して転送装置を攻撃・破壊し、ボソンジャンプで敵の下を素早く去る、転送には転送で対抗する一撃離脱戦法。アキトは沖田の狙いに応え、理想的な展開で転送装置を破壊、敵の転送戦法を封じて見せたのだった。

関連機体[編集 | ソースを編集]

アルストロメリア
ブラックサレナの実戦データを基に開発された新型量産機。

余談[編集 | ソースを編集]

  • ブラックサレナは黒百合(クロユリ)の意味だとされており、クロユリの花言葉は「恋」「愛」「呪い」「復讐」。
    • ユリカへの想いと北辰らへの復讐心のダブルミーニングが込められているのだろう。ユリカへの想いを心に秘め、北辰らへの復讐心で心を閉ざしたアキトと、かつての愛機・エステバリス(ちなみに、エステバリス=ナツザキフクジュソウの花言葉は「優しくて悲しい思い出」「消しがたい思い出」)を漆黒の追加装甲で覆い隠した姿がダブって見える機体である。
    • なお、一般的なクロユリの英訳は「Black lily」や「Chocolate Lily」、そして「Black Sarana」(ブラックサナ)である。
  • 機体BGM『ブラックサレナⅢ』は、テレビ東京系のドキュメントバラエティ番組『緊急SOS! 池の水ぜんぶ抜く大作戦』では、ブラックバスが採れた際に頻繁に使用されていた。

商品情報[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. コトブキヤ「NONスケール ブラックサレナ」パッケージロゴ、『スーパーロボット大戦DD』イベント「一角獣と黒百合」ロゴより。
  2. スーパーロボット大戦V』英語版での表記より。
  3. 『スーパーロボット大戦MX パーフェクトバイブル』328頁。