ゼロレクイエム

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ゼロレクイエム(Zero Requiem)とは、『コードギアス 反逆のルルーシュR2』に登場する計画。

概要[編集 | ソースを編集]

『R2』最終局面で敢行された計画。

神根島で第98代神聖ブリタニア帝国皇帝シャルル・ジ・ブリタニアマリアンヌ・ヴィ・ブリタニアを葬った後、混乱する世界に収拾をつけるために、自ら新皇帝となったルルーシュと騎士に任命された枢木スザクが、一部の同志と共謀して発動した。

その内容を簡単に言ってしまえば、ルルーシュが皇帝として独裁政治を行い、世界中の憎しみと怒りを一身に集めた上で、スザクが「伝説の英雄」ゼロとして「魔王」ルルーシュを討つことで世界から憎しみを消し去るというもの。

言わば「世界中を巻き込んだ盛大な茶番劇」であり、独裁者が支配する世界を壊し、人が自らの意思で生きていく世界を創るために「世界一優しい嘘つき」がついた大嘘であった。

第一段階[編集 | ソースを編集]

皇帝に即位したルルーシュは、その前段階として歴代の王墓の破壊などのブリタニアの伝統を全て破壊する行動に出た上に、貴族制度の廃止、財閥の解体、ナンバーズの解放という現行の神聖ブリタニア帝国の支配制度を根本からひっくり返す政策を施行。これは、計画完遂後にシャルル以前のブリタニア至上主義と人種差別に基づく体制が簡単に復活しないよう、その可能性を潰すためのものであり、ブリタニア国内で起こる反発や反抗も想定に含んでいる。

第二段階[編集 | ソースを編集]

ビスマルク・ヴァルトシュタインや既得権益を奪われることに反発した貴族たちが国内で次々に反乱を引き起こすが、反対者に対しては武力で対抗。スザクを筆頭とするブリタニア軍によって反ルルーシュ派の元貴族は全て討滅され、ビスマルク以下のナイトオブラウンズの大部分も戦死し、旧シャルル政権派を完全沈黙に至らしめる。

超合集国に対してはブリタニアの加盟申請を行った上で「人口が多い国ほど発言権が高まる制度」を利用して合法的な乗っ取りを図る。この計画は黒の騎士団の首脳には気付かれていたが、それすらも逆手に取り日本に対して奇襲。超合集国の首脳陣を人質に取る。そして最後の反抗勢力である黒の騎士団シュナイゼル・エル・ブリタニアの連合軍を戦闘で下し、ナナリー・ランペルージからギアスでフレイヤ発射装置「ダモクレスの鍵」を奪ったことでルルーシュの手に世界の全てが握られる。

かくして超合集国はルルーシュ一人に牛耳られ、世界情勢に関わっていなかったE.U.(ユーロ・ユニバース/ユーロピア共和国連合)はルルーシュにより合集国憲章の批准を強要されて消滅。一方、スザクの方は紅月カレンとの対決に敗れた後、死を偽装して行方をくらまし、「その時」に備えて身を隠した。

全世界の憎しみと怒りが目論見通りルルーシュ一人に集まり、全ての条件はクリアされた。

最終段階[編集 | ソースを編集]

決戦から2ヶ月後、反逆者の公開処刑を兼ねたパレードを行ったルルーシュは、その真っ最中に乱入したゼロ(に扮したスザク)によって計画通り殺害される。共謀者の一人であったジェレミア・ゴットバルトによって警備隊は撤退させられ、捕えられていた者たちは待ち伏せていたコーネリア・リ・ブリタニアギルバート・G・P・ギルフォードによって解放。巷には「魔王ルルーシュを討った英雄ゼロ」を称える声が響き渡り、ゼロレクイエムは一切の滞りなく完遂された。

同時進行で、スペインの名を取り戻したエリア24ではマリーベル・メル・ブリタニアオルフェウス・ジヴォンオルドリン・ジヴォンに討たれ、ゼロレクイエム後の世界の争いの目を見張る番人の役をオルドリンが担うウィキッド・セレモニーが実行される。ルルーシュとマリーベルはこのために影で協力していたのだった。

その後の経過[編集 | ソースを編集]

計画完遂後の世界は日本首相となった扇要やブリタニアの代表(皇帝及び皇室制度は廃止された)となったナナリーらによって、全般的に宥和政策が採られている。その中には、ゼロの仮面を被りナナリーを支えるスザクの姿もあった。C.C.は旅に出、ジェレミアは軍を退役してミカン農園を経営するなど、それぞれの道を歩んでいる。

だが、討たれた後のルルーシュがどうなったのかは全く語られていない(葬儀に関する事柄も出てこない)。ノベライズ版では、C.C.が乗っていた馬車の御者に親しげに話しかける描写があるが……。

なお、黒の騎士団と超合集国の暴走抑止、及びその監査を目的とする形でグリンダ騎士団も存続している。

劇場版準拠のストーリーでは完遂からわずか2年で破局が訪れてしまう

SRWでの扱い[編集 | ソースを編集]

第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
ゼロレクイエムルートで再現される。計画の最終段階はパレード中の襲撃ではなく、「ZEXISとの対決に敗れたルルーシュがゼロに扮したスザクに討たれる」という形で再現されている。なのに、表示される一枚絵は原作と同じ状況を基準にしているので違和感が凄まじい。
その後、原作と異ってルルーシュは死亡せずプトレマイオス2に担ぎ込まれて治療を受けた後、スメラギ・李・ノリエガジェフリー・ワイルダーF.S.といった指揮官の年長組に諭され、改めてゼロとしてスザク、ジェレミア、C.C.と共にZEXISに復帰することになる。
一方、黒の騎士団ルートではゼロが自軍に残るため、計画自体存在しない。こちらのルートでは『新機動戦記ガンダムW』の原作再現でトレーズ・クシュリナーダミリアルド・ピースクラフトがほぼ同じことをやるため、代替と取れなくもない。
第3次スーパーロボット大戦Z
ルルーシュが「悪逆皇帝」と評されており、『天獄篇』ではシャーリーとロロが死亡していることが語られるなど、前作のゼロレクイエムルートが正史として扱われている。
スーパーロボット大戦X
本作では終了後の時系列からメンバーがアル・ワースに召喚されている。
原作と異なり、ゼロレクイエムの最後の仕上げとしてルルーシュの遺体は彼の死をより強く世界に印象づけるために爆破処理されたことになっているが、その直前にルルーシュはアル・ワースに召喚され、蘇っている。
スーパーロボット大戦30
『復活のルルーシュ』が参戦している今作では、ルルーシュ暗殺は黒の騎士団の手によるものとして扱われており、この出来事の後地球圏は「奇跡の一年」と呼ばれる平和な時代を迎えていたが、第3次ネオ・ジオン抗争(ラプラスの箱騒動)によって破綻してしまう。

関連人物[編集 | ソースを編集]

ルルーシュ・ランペルージ枢木スザク
計画の中心人物。最終的にはルルーシュは実際に、スザクは表向き死亡している(ただし、ルルーシュの方も本当に死んだのかは不明瞭である)。
C.C.
共謀者。ただし最終段階には関わっていない。
ジェレミア・ゴットバルト
ロイド・アスプルンド
セシル・クルーミー
篠崎咲世子
ニーナ・アインシュタイン
計画の全てを知らされた共謀者たち。このうちジェレミアは最終段階「独裁者ルルーシュ討伐」に説得力を持たせるため、パレードに同行していた。
シャーリー・フェネット
劇場版ではロロに殺されることなくアッシュフォード学園に居続けた彼女だが、ビスマルク撃破後にC.C.が独断で接触を行い計画を知る。その後、ジェレミアと共に何かを運び出している。
マリーベル・メル・ブリタニア
ルルーシュの即位時にその場にいなかったためにギアスをかけられるのを免れ、スペインの名を取り戻したエリア24もろとも軍門に下りKGFエルファバを受領。貴族制度が廃止されたブリタニア内で形だけではあるが皇女の身分を保持し続け、E.U.を含むヨーロッパ方面の軍事を任される。
互いにその真意をそれとなく察しており、彼女もまた共犯者と共に愛した男性と親友に呪いをかける業を背負う。

他作品の関連人物[編集 | ソースを編集]

ヒイロ・ユイ
第2次Z再世篇』ではゼロシステムでこの計画の顛末を目撃していた。
トレーズ・クシュリナーダ
『第2次Z再世篇』ZRルートでは彼も共謀者の一員。原作通り、黒の騎士団ルートではほとんど同じことをやる。
張五飛
『第2次Z再世篇』ZRルートでトレーズを討ち取った際に、ゼロレクイエムの真意を察する。
キリコ・キュービィー
『第2次Z再世篇』では目的は異なるが、多少ゼロレクイエム発動時のルルーシュと似たような行動を取ったことがあるため、この計画の真意を察していた可能性が高く、戦闘前会話では「お前も戦争で誰かを支配する事を選んだか」とワイズマンの同類扱いしているが、これはカマをかけてルルーシュの真意を計っていたと思われる(直後の「一兵卒に私の考えがわかるまい」というルルーシュの言葉にキリコが複雑そうな反応をしている)。
フィアナも途中でルルーシュの真意に薄々勘付いたような素振りを見せるが、キリコに言わぬよう釘を刺されている。
クロウ・ブルースト
『第2次Z再世篇』ZRルートにてアイム・ライアードにより、ゼロレクイエムの真意を察する。
ユーサー・インサラウム
『第2次Z再世篇』では直接ルルーシュの計画に関わったわけではないが、全く同じ計画を立て実行しているので、ゼロレクイエムを察していた可能性は高い。自身は「偽りの黒羊」の力もあり、ZRルートを通ったルルーシュにさえ全く悟らせずに計画を完遂させた。

関連する用語[編集 | ソースを編集]

神聖ブリタニア帝国
ゼロレクイエム遂行のため、皇帝に即位したルルーシュによって、徹底的に破壊される。

脚注[編集 | ソースを編集]