サクラ大戦

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概要

セガ(現:セガゲームス)がセガサターンで発売した美少女恋愛SLG+SRPG(公式が用いているジャンル名はドラマチックアドベンチャー)を原作とするメディアミックス作品。

真宮寺さくらをはじめとする魅力的な女性たちとの恋愛を楽しむ日常パートとターン制SLGの戦闘パートを繰り返しながら進めていく。後にドリームキャストプレイステーション2に移植・リメイクされている。

ゲームのみならず、アニメ、舞台、ドラマCD小説漫画など幅広く展開しており、帝国華撃団が出演し、かつ光武が登場するゲームだけでも下記の物が存在している。

ジャンル 作品名 発売・公開日 媒体
ナンバリングゲーム作品
(及びそのリメイク作品)
サクラ大戦 1996年9月27日 セガサターン
サクラ大戦2 〜君、死にたもうことなかれ〜 1998年4月4日 セガサターン
サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~ 2001年3月22日 ドリームキャスト
サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~ 2002年3月21日 ドリームキャスト
サクラ大戦 〜熱き血潮に〜 2003年2月27日 PS2
サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~ 2005年7月7日 PS2
外伝ゲーム作品 大神一郎奮闘記 〜サクラ大戦歌謡ショウ「紅蜥蜴」より〜 2000年2月24日 ドリームキャスト
サクラ大戦GB 檄・花組入隊! 2000年7月28日 ゲームボーイカラー
サクラ大戦GB2 サンダーボルト作戦 2001年12月6日 ゲームボーイカラー
サクラ大戦V EPISODE 0〜荒野のサムライ娘〜 2004年9月22日 PS2
アニメ作品 サクラ大戦 桜華絢爛 1997年12月18日 OVA
サクラ大戦 轟華絢爛 1999年12月18日 OVA
サクラ大戦 2000年4月8日 TV
サクラ大戦 活動写真 2001年12月22日 映画
サクラ大戦 神崎すみれ 引退記念 す・み・れ 2002年12月18日 OVA

スーパーロボット大戦への参戦

2017年2月22日の生スパロボチャンネルで期間限定での参戦が発表された。原作を担当した広井王子氏が過去にスパロボ参戦に否定的な発言をしたとして、参戦は不可能と長らく言われていた。その発言はソースが残っていないのであくまで憶測の域を出ないが、広井氏が同じように原作を担当し本作以前に発表された『魔神英雄伝ワタル』シリーズや『魔動王グランゾート』は、2017年現在もスパロボ参戦には至っていない。

オオチP曰く、セガゲームスとの協議で『ボーダーブレイク』が参戦決定した際、本作の参戦も既に決まっていたのだが「サクラといえば春」という理由で翌年の春まで保留させていたとの事。

またファミ通Appのインタビューで、『サクラ大戦』のシリーズプロデューサーである寺田貴治[1]が寺田貴信プロデューサーに参戦を希望していたが「当時(10数年前)のスパロボでは難しかった」と語っている。

ストーリー

時は太正十二年。蒸気機関が発達した現実とは少し違う日本。帝国海軍の新任少尉大神一郎は、秘密部隊「帝国華撃団」の隊長に任命される。

ところが、隊員の一人真宮寺さくらに案内された先は銀座・大帝国劇場で、「帝国華撃団」ではなく「帝国歌劇団」という秘密舞台であった。

雑用係に任命されて落胆する大神だったが、華々しい舞台を演じる歌劇団の彼女達は「降魔」と呼ばれる魔物から日夜帝都を護る為に暗躍する秘密部隊という裏の顔を持っており、その秘密部隊こそが「帝国華撃団」であった。

登場人物

スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。

帝国華撃団

大神一郎
真宮寺さくら
神崎すみれ
マリア・タチバナ
アイリス
李紅蘭(りこうらん)
桐島カンナ
ソレッタ・織姫
レニ・ミルヒシュトラーセ
米田一基(よねだいっき)
藤枝あやめ
藤枝かえで
藤井かすみ
榊原由里
高村椿
加山雄一
清流院琴音
太田斧彦(おおたよきひこ)
丘菊之丞

黒之巣会

西洋化した日本を否定し、魔操機兵を駆使して政府転覆と幕藩体制の復活を目論む秘密結社。SRW未登場。

天海
首領。江戸に数々の霊的防御を施し、徳川幕府のブレーンと恐れられた南光坊天海その人。
葵叉丹
死天王の1人。別名「黒き叉丹」。黒之巣会の全ての魔操機兵の設計を担当。
細川ミロク
死天王の1人。別名「紅のミロク」。天海に対して最も強い忠誠心を持つ。
刹那
死天王の1人。別名「蒼き刹那」。俊敏さに長け鉄をも切り裂く爪を持ち、そして相手の心を惑わす心理戦を得意とする。羅刹の兄。
羅刹
死天王の1人。別名「白銀の羅刹」。鋼鉄の肉体と怪力を持つ。死天王の中で一番協調性の高い人物。刹那の弟。

登場メカ

スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

帝国華撃団

光武二式
『サクラ大戦4~恋せよ乙女~』に登場する霊子甲冑「光武」の最終型。その他の原作に登場する霊子甲冑についてもこの項目を参照。
光武X光武Ω
『X-Ω』に登場するスパロボオリジナルの光武。花組だけでは手が足りない程の緊急事態に備えて米田一基が「切り札」として作らせた、霊力が少ない者でも動かせる試験量産型光武。
光武Xはアサヒ、光武Ωはシャッテホノカが搭乗。
轟雷号
光武を設計した山崎真之介がその運用方式まで考えて設計した弾丸列車。大帝国劇場の地下から自由落下の加速度を利用して高速発進、帝都地下鉄銀座線を利用して浅草花やしき支部や帝都各地に光武を輸送する。SRW未登場。
翔鯨丸
轟雷号と同じく山崎真之介が設計した武装飛行船。普段は浅草花やしき支部に格納されており、光武を搭載した轟雷号の後部コンテナを格納庫に収納後、浅草仲見世商店街に偽装された地上甲板から発進、帝都地下鉄銀座線から遠く離れた場所に光武を輸送する。『X-Ω』では名前のみ登場。

黒之巣会

脇侍
量産型の無人兵器。元々は天海が自らの妖力で操り関ヶ原の戦い等で戦力として用いていたものだが、葵叉丹がこれを復元、新たに怨霊子機関と簡易蒸気演算機を搭載し、自立式の魔操機兵として作り直した。接近戦型や遠距離戦型、ミロク配下の先鋭型等の様々なタイプが存在する。SRW未登場。
天照
天海専用の魔操機兵。蒼角の胴体と孔雀の上半身が合体したような外見をしている。装備は両腕の十二連機関銃。SRW未登場。
神威
叉丹専用の魔操機兵。二基の霊子機関を直列に接続し、光武の4倍の出力を誇る。装備は両腕に備え付けられた二門の機関銃と刀。SRW未登場。
孔雀
ミロク専用の魔操機兵。足が無く、機体底部から蒸気を噴射するホバー移動を採用。装備は右腕の十二連機関銃。SRW未登場。
蒼角
刹那専用の魔操機兵。二基の霊子機関を並列に接続、出力の大半を機動力に使用している。装備は左腕の鉄球とトンファー。SRW未登場。
銀角
羅刹専用の魔操機兵。蒼角とほぼ同設計。二基の霊子機関改を並列に接続、出力の大半を攻撃力に使用している。装備は鎖の付いた両腕の鉄球。SRW未登場。

用語

太正
本作の世界の日本の元号。現実の大正にあたる。劇中の横文字が右横書きなのはこの為。太正の前の元号は明冶。改元に関わる天皇は、本編中では最も尊き御方と呼ばれる。
現実世界に良く似ているが、霊力や魔術、発達した蒸気機関等の存在により微妙に異なる歴史を歩んでおり、大正が15年で終わり昭和を迎えたのに対し、太正は少なくとも18年までは続いた事が確認されている。なお、日本だけが特殊な状況にあるという訳ではなく、本作の世界のあらゆる国がこれに当てはまる。
この独特な世界観が本作がスパロボ参戦が困難であると言われていた理由の1つであり、『X-Ω』や『PXZ』シリーズでは本作の世界が主人公達のいる世界とは異なるパラレルワールドという扱いになっている。
降魔
古来より日本に存在する魔物。1521年に北条氏綱が「降魔実験」と呼ばれる実験を行い、これに失敗した事が切っ掛けで地上に現れるようになった。それ以後、度々人の世を脅かすようになり、1657年の明暦の大火の際にも大量発生している。降魔による最も有名な災害が1915年に日本橋の地下からの降魔出現に端を発した「降魔戦争」であり、この戦争による帝都への甚大な被害と犠牲が帝国華撃団が発足される要因となった。
霊子甲冑
対降魔戦に使用される人型機動兵器群の総称。アメリカの南北戦争時に開発された蒸気を原動力とする人型蒸気と呼ばれる兵器を更に発展させたもの。動力は人型蒸気で要していた蒸気に加え、霊力を必要とする。起動には極めて高い霊力が求められる。
装甲にはシルスウス鋼と呼ばれる、外部からの霊力を遮断し、搭乗者の霊力の媒介となる特性を持つ金属が使用されている。シルスウス鋼は鉄と鉛の合金である為に物理的強度は通常の金属より劣り、霊的存在との戦闘以外には適さない。
機体の腕部に搭乗者の腕を通し、中にあるグリップで機体の腕や武器を操作する操縦方式を採用している。これにより搭乗者の戦闘技能を機体に反映させる事が可能であり、搭乗者の実力が上がるに比例して機体の戦闘力も向上する。ただし、アイリスのような小柄な隊員にはこの操縦方式は採用されていない。
魔操機兵
帝都を脅かさんとする勢力が使用する人型機動兵器群の総称。基本原理は霊子甲冑と同じであり、動力として用いる力が霊力か妖力かの違いくらいしかない。『1』では黒之巣会の葵叉丹、『2』では黒鬼会の木喰が設計を担当している。『4』に登場する魔操機兵の正確な設計者は不明。
霊力
命ある存在が遍く宿す霊的な力。しかし、その高さには個人差があり、女性の方が男性より高い傾向にある。普段は低くても、特定の行動を取る事で、その間だけ霊力が急激な高まりを見せる者もいる。
霊子甲冑を動かすにはこの霊力が極めて高い事が必要で、また、加齢により減少していく性質がある為、霊子甲冑の搭乗者は殆どが若い女性である。
妖力は平和を脅かす勢力が魔操機兵を動かす為に用いる力だが、本質的には霊力と違いは無い。ただし、霊力とは逆に男性の方が女性よりその力が高い傾向にある。
反魂の術
遺体や毛髪などを用いて、死者をこの世に生き返らせる秘法。本作の世界には死者を蘇生する方法がいくつか存在するが、その中でも最も有名な術。この術で生き返った者は生前より強い力を得るが、記憶の一部を失ったり自我が完全に消失するといった副作用がある。術の使用者はこの副作用を利用して、死者を自分の意のままに操る場合が多い。なお、『PXZ』シリーズに登場する敵は複数の世界が繋がった影響による復活であり、生前の記憶や自我を完全に保っている。

楽曲

サクラ大戦シリーズには歌だけでも数百の楽曲が存在するが、それら全ての作詞は広井王子氏、作曲は田中公平氏が担当している。

オープニングテーマ

「檄!帝国華撃団」
作詞:広井王子、作曲:田中公平、編曲:根岸貴幸、歌:横山智佐&帝国歌劇団
『3』、『V』以外で起用されている本作を代表する曲。通称「ゲキテイ」。様々なバージョンが存在する。
『X-Ω』ではフィーバータイム突入時にこの曲がボーカル付きで流れる。

エンディングテーマ

「花咲く乙女」
作詞:広井王子、作曲:田中公平、編曲:根岸貴幸、歌:帝国歌劇団
『1』のED曲。
「夢のつづき」
作詞:広井王子、作曲:田中公平、編曲:根岸貴幸、歌:帝国歌劇団
『2』のED曲。
『X-Ω』の「失われた時を求めて」のエピソード3にて、休演中の舞台で花組とアゲマキ・ワコがある曲を歌うという展開がある。曲名はシナリオ中では明言されないが、そのエピソードのタイトルが「夢のつづき」となっている。

登場作と扱われ方

単独作品

スーパーロボット大戦X-Ω
初参戦作品。2017年3月開催のイベント「流れよ我が涙」と「失われた時を求めて」限定の参戦となる。
時系列は『サクラ大戦4』の直前で、光武二式が完成して間もない頃、堕天翅族などの脅威に晒された帝都にH.I.A.W.D の面々が転移してしまったという内容となっている。H.I.A.W.Dの面々はシャッテが離脱前かつホノカが意識を取り戻した状況から、メインシナリオは第4章以前の模様。
メインヒロインたちの光武二式がSSRとして登場し、さらにSpringチケットや引換券により好きなヒロインの機体と交換出来る、Lv70以上で開放されるユニットクエストで大器型も手に入る、本作のための新たなオリジナル機体を用意されている等、期間限定参戦では破格の扱いを受けている。

関連作品

PROJECT X ZONE
セガ側のタイトルの1つとして参戦。大神一郎と真宮寺さくら、エリカ・フォンティーヌとジェミニ・サンライズがペアユニットとして登場。敵ユニットは、降魔、ポーン、殺女、シゾー(蒸気獣プレリュードに搭乗)。後述の続編を含め、PXZシリーズでは光武やスターには搭乗せずに生身で戦う。
スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION』のゼンガー・ゾンボルト、『無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ』のハーケン・ブロウニング楠舞神夜とはこの作品で出会っており、参戦前に外の作品でスパロボのキャラクターと共演するという非常に珍しいケースとなった。
PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD
セガ側のタイトルの1つとして引き続き参戦。ペアユニットの組み合わせが大神一郎とエリカ・フォンティーヌ、真宮寺さくらとジェミニ・サンライズに変更となった。敵ユニットは、降魔、降魔兵器、ポーン、カラミテ、殺女、シゾー(蒸気獣プレリュードに搭乗)、蘭丸、髑髏坊。
藤岡弘、が演じるせがた三四郎がサプライズ参戦しており、せがた三四郎と真宮寺さくらが共演した『サクラ大戦2』のCMがイベントとして再現され話題となった。

主要スタッフ

製作
セガ(現:セガゲームス)
レッドカンパニー(現:レッド・エンタテインメント)
原作
広井王子
脚本
あかほりさとる
キャラクター原案
藤島康介
サブキャラクター原案
辻野寅次郎(現:辻野芳輝)
キャラクターデザイン
松原秀典
メカニックデザイン
永田太
明貴美加(『3』以降のメインメカニック)
森木靖泰(『3』以降の敵メカニック)
音楽
田中公平

余談

  • 本作の特色の1つとして、『歌謡ショウ』と呼ばれる舞台版の存在がある。アニメやゲームの舞台化は他作品でも行われているが、『歌謡ショウ』が特殊なのは舞台でキャラクターを演じるのが劇団の役者ではなくゲームで声を担当した声優本人という事。当初は無謀と思われたこの試みは好評を博し、『歌謡ショウ』で生まれたオリジナルキャラクターがOVAや漫画版に逆輸入される等、シリーズに大きな影響を与えた。数百以上存在するシリーズの歌も、半分以上はこの舞台版の為に作られた曲である。『歌謡ショウ』は2006年にファイナル公演で1度終わりを迎えたが、その後も名前や形を変え、巴里華撃団や紐育華撃団を主体としながら行われている。
  • 本作がスーパー系リアル系のどちらに準ずるかについて、これまで公式は明確に定義を示した事はなく、ファンによって考え方も様々である。
    • 広井氏は本作のプロジェクト発表当時のゲーム雑誌インタビューにおいて、「メカニックのコンセプトは『ダンバイン』+『ボトムズ』になる」とコメントしており、実際霊子甲冑のメカニック設定やデザインにおいてもオーラバトラーアーマード・トルーパーの要素を持たせている。
    • 他方、コミカライズを担当した政一九氏は『サクラ大戦 漫画版 COLLECTION』での広井氏との対談において、「『サクラ大戦』は90年代の作品という要素も混じっているが、基本的には『マジンガーZ』や『ゴレンジャー』みたいな『ガンダム以前』のものの世界観である」という見解を示している。
  • 本作は原作の広井王子氏が所属していたレッドカンパニー(現:レッド・エンタテインメント)が企画段階から参加しており、これまでは版権表記にもSEGAの名前と共にREDと必ず記されてきた。だが、2017年に入ってからこのREDの表記が消滅(この事実は『X-Ω』でも確認出来る)、レッドの公式HPの作品紹介のページにも本作の名前は記載されなくなった。セガゲームスがレッドから権利を買い取ったのか、レッドが自ら権利を放棄したのかは不明。

脚注

  1. 原作の広井氏は本作の総合プロデューサーとしても有名だが、広井氏がレッド・エンタテインメントの会長から顧問になり第一線を退きエグゼクティブプロデューサーだった大場規勝氏がセガを退社した現在では、開発現場でチーフディレクター等を務めていたセガゲームスの寺田氏がプロデューサーに昇格して事実上の責任者として活躍している。

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