クラックス・ドゥガチ

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クラックス・ドゥガチ
登場作品

ガンダムシリーズ

声優 永井一郎(初代)
麦人(二代目)
デザイン 長谷川裕一
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦α
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
種族 地球人
性別
所属 木星帝国
役職 総統
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クラックス・ドゥガチは『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の登場人物。

概要

木星帝国の総統。

普段はバイオ脳を搭載した10体の人形を影武者として操り、指示を出している。人形9体は長髪の老人であるが、本物のドゥガチは禿頭で、頭部の至る箇所に太いパイプや管が接続されており、口部には酸素を供給するマスクを付けている。

ベルナデットの母親と結婚した時に「齢80に手が届く老人」だったらしいので、本編では90代半ばには達していると思われる。

木星コロニーの発展に生涯を尽くしてきた人物であったが、地球連邦政府と外交関係が持てるところまでに発展させてきたという強烈な自負を、政略結婚という連邦からの仕打ちと、妻になった女性の「豊かな土地で育った者にしかない自然な心の余裕」に抱いた劣等感によって打ち砕かれ、地球の死滅を企てるようになった。

最終作戦として親善訪問を装って地球圏に侵攻し、多数の核ミサイルを搭載したジュピトリス9で地球そのものを焼き尽くそうとするが、宇宙海賊クロスボーン・バンガードによって阻まれる。

小型核弾頭でジュピトリス9を轟沈させられたドゥガチは、巨大モビルアーマーディビニダドに搭乗して自ら出撃。7体の影武者が搭乗する7機が連邦のMS部隊と交戦している隙に、本体はヘリウム積載タンクに偽装した降下カプセルでディビニダドごと地球へ降りるが、生々しい「悪意」でそれを察したトビア・アロナクスに肉薄され、海上で死闘を演じる。ドゥガチ自身は優れたパイロットではなかったために戦闘ではトビアに押され気味であったが、狂気と憎しみを力に変え戦い続けた。

最後は腕部Iフィールドを全開にしたクロスボーン・ガンダムX3の捨て身の突撃によってディビニダドのメガ粒子砲の砲撃を抑え込まれ、暴発に巻き込まれる。炎の中で死にゆくドゥガチは地球が灼かれる幻想に取り憑かれながら笑い声を上げたが、それを哀れんだキンケドゥ・ナウクロスボーン・ガンダムX1改によるスクリュー・ウェッブの一撃でとどめを刺され、憎しみに取り憑かれたその生涯に幕を閉じた。

なお、作中でそれらしい描写はないが、ディビニダドにファンネルが搭載されていたからか、ゲーム媒体ではニュータイプとして設定されている場合がある。

登場作品と役柄

αシリーズ

第2次スーパーロボット大戦α
初登場作品。声は『GジェネF』で声優を担当した永井一郎氏。
原作同様に木星帝国の総統として登場し、シャアネオ・ジオンと組んで地球の破滅を企てる。αシリーズでは『第2次α』以前に敵勢力としてジュピトリアンが登場していたが、『α』でのバルマー戦役時はジュピトリアンとは一歩離れた立ち位置にあったらしい。
敵パイロットとしてはエレゴレラを経てディビニダドに搭乗し、最後は他の影武者と共に登場する。
なお、設定ミスかどうかは定かではないが、影武者と本物の顔グラフィックが逆になっている[1]

VXT三部作

スーパーロボット大戦V
声が『Gジェネ』の現行シリーズで担当している麦人氏に変更された。
原作終了後のため本物のドゥガチはすでに死亡しているものの、ガミラス軍に木星戦役に投入されなかったバイオ脳ユニットとディビニダドが3機預けられており、ゲールが通常ルート50話、困難ルート最終話で最後の切り札として放ってくる。本人は死亡済みなので、顔グラフィックは影武者のものしかない。
バイオ脳とはいえオリジナルがキンケドゥにとどめを刺された際の記憶も有しており、実質本人が生き延びていたのと変わりない。その憎悪と狂気はより膨れ上がっており、通常ルートにおいては自分の娘の存在すらも忘れてしまい、トビアからは「人間以下の存在になっちまった」と断じられた。
最期は地球が滅びる様を幻視しつつ散っていくが、困難ルートではデスラーを撃墜するまで放置しているとネバンリンナに葬り去られる。通常ルートで撃墜せずにクリアした場合、真のアルゼナル消滅に伴う空間の歪みに巻き込まれ、機体が爆発し死亡する。
スーパーロボット大戦T
『V』同様原作終了後で本人は死亡済み。コロニーレーザーでの決戦においてバイオ脳ユニットとディビニダドが7機出現し「鋼鉄の7人」との決戦になる。
今作では自軍テンカワ・アキトヴァンなど復讐者がいることもあってか、彼の心境は主人に少なからず理解を示されている。

パイロットステータス

原作では「戦いのプロではない」と評されたドゥガチであるが、『第2次α』では地形適応が海を除いて軒並みSであり、ディビニダドのポテンシャルを存分に引き出して襲い掛かってくる。これも彼の狂気と執念が成せる業であろう。

精神コマンド

第2次α
不屈ド根性必中気合かく乱
オリジナル、コピー共に全く同じラインナップ。
不屈ド根性は木星圏を繁栄させてきた忍耐強さを、かく乱は影武者を囮に使ったことを反映しているのだろうか?
VT
根性努力不屈先見気迫
どれを取っても木星圏を開拓・繁栄させてきた意地に満ち溢れている。ある意味ドゥガチの人と成りを表したかのようなラインナップとなっている。

特殊技能(特殊スキル)

第2次α
ニュータイプL3、指揮官L4、Eセーブ気力+ダメージ底力L7、援護攻撃L3
精神コマンド同様、オリジナル、コピー共に全く同じラインナップ。高レベルの指揮官に底力、そして低レベルとはいえニュータイプ技能をも備えている。
V
プレッシャーL3、底力L3、気力+(DEF)気力限界突破L3、援護攻撃L1
そこそこ強力なラインナップだが、『第2次α』とは違い指揮官とニュータイプ技能を所持していない。
トビアに糾弾された通り、最早「ただの人間以下」の存在に成り下がってしまったが故であろうか。
T
プレッシャーL3、底力L5、気力+(DEF)気力限界突破L3、援護攻撃L1
『V』から所持技能の変化は無いが、微妙に底力レベルが上がった。

小隊長能力

MAP兵器無効
第2次α』で影武者が所持する能力。これのおかげで彼らを一網打尽にすることができず、原作同様個別に撃墜せざるを得ない。
反撃時の攻撃力+20%
オリジナルのドゥガチが所持しているのはこちら。

エースボーナス

気力130以上で与ダメージ1.2倍
V』で採用。
気力130以上で与ダメージ1.2倍。自軍フェイズの開始時、精神コマンド「必中」がかかる。
T』で採用。

人間関係

地球の良家出身。元々がドゥガチ死後の木星圏を支配するための見え透いた政略結婚であった[2]ことに加え、当人がまるで地球の豊かさを体現したような心優しい女性だったために、ドゥガチは恵まれた出生への嫉妬や木星開拓に費やした人生に対する虚しさ、引いては自分自身の卑しさを刺激させられ、地球の死滅を企むという狂行に走った。
一方で彼女自身に対してはむしろ優しい人柄を認めてすらいたこと、そしてそれゆえに恨みや憎しみをぶつけられなかったこともあり、ドゥガチの妻に対する複雑な想いが見て取れる。『第2次α』でベラ・ロナは、そんな彼の心境を「愛ゆえの憎しみ」と表現した。
ベルナデット・ブリエット(テテニス・ドゥガチ)
実の娘。「医者はそう言っていた」程度の思い入れしかなく、妻と同じく優しい性格であることからそれと重ねて憎悪していた一方で、彼女に教えていた地球人の知識がデタラメだったことを責められた際には言葉を詰まらせており、エレゴレラに乗せた際に「生身だったら情に流されていたかもしれない」と考えるなど、娘への愛情も残っていたように見える。
木星の重役を含め帝国民からの人気が高かったことからそこは利用しており、『鋼鉄の7人』によると、トビアに奪還された後、クロスボーン・バンガードに殺されたことにして国民の敵意を煽っていた模様。
トビア・アロナクス
事実上、娘の彼氏にあたる。彼によってエレゴレラもろともバイオ脳の一つを破壊され、オリジナルのドゥガチも彼によって引導を渡された。
キンケドゥ・ナウ
自分の悲願を阻む仇敵。最終的に彼の手でとどめを刺される。
V』ではその時の記憶を有しており、彼に対して憎悪を燃やす。
ザビーネ・シャル
寝返った新参者。「地球亡き後の世界はお前にくれてやってもいい」と言ったが、もし本当に野望が成就した時にどうするつもりだったのかは不明。結局のところ、体よく利用できる捨て駒としか見ていなかったのだろう。
カラス
部下。理念の共有などはしていないが、木星圏を広げた功績ゆえかカラスはドゥガチを「強者」と見ており忠実で、ドゥガチも側近として重用していた模様。
エウロペ・ドゥガチ
SRW未登場。『鋼鉄の7人』に登場したドゥガチの後妻。ドゥガチが彼女をどう思っていたのかは描写されていない。
フォンセ・カガチ
『ゴースト』では、木星船団に所属していた頃の彼の恩人とされ、キゾを預かる。
キゾ
SRW未登場。『ゴースト』で登場した内縁の妻との間に生まれた息子で、テテニス(ベルナデット)の異母兄。生まれた直後に政略結婚の件が起こり、カガチに預けられる。
その後も息子を思う形でカラスたち工作員を時折送って様子を見ていたが、キゾからはいざとなれば地球圏侵攻の足掛かりにしようとしていることを見抜かれており、生まれた時に受けた仕打ちもあって、己の出生を隠すほどに憎まれていた。

他作品との人間関係

シャア・アズナブル
第2次α』では彼と同盟を結び、地球の滅亡を企てる。
一方の『T』では彼やハマーンのやり方を手ぬるいと批判するが、それは人類を団結させるためにあえて悪役を演じた彼の真意を一切理解していない発言であり、当然シャア本人からも「ニュータイプと対極にいる者」「私怨に駆られた輩」と断じられた。
破嵐創造
『第2次α』ではメガノイドの存在を知っており、彼の名前を出して万丈を挑発する場面も。
イオ基地の戦いでは自身を「(人を捨てた自分は)メガノイドと同じ」と語っており、後に万丈も「その醜いエゴは既に人間のものではない」と断じた。
グレムト・ゲール
V』では彼の切り札としてディビニダドと共に温存されていた。
ハマーン・カーン
『T』では彼女から「肥大したエゴの行き先」と断じられる。

名台詞

真のドゥガチ当人は最終局面にしか出てこないため、バイオ脳による影武者の台詞も含んでいる。

「──それが?」
衛星イオの第8採掘基地に総攻撃を仕掛けてきたクロスボーン・バンガードをまとめて始末するため、基地を爆破するという狂気の沙汰に、「この基地に住む数千人は下らない自国民をも道連れにする気か?」と狼狽するウモンへの、さも愉快そうに笑いながらの返答。
「このわしが生身であったなら、情に流されて止めさせることもできたのかもしれぬが…」
「わしは純粋なドゥガチの思考体であり…ドゥガチが心の奥深くでそれを望んでいたのも確かなのだ!」
「おまえは…母ににすぎている…」
「わしは、討ち滅ぼさねばならぬにおいをひきずりすぎているのだ!」
ベルナデットをエレゴレラに乗せた際のモノローグ。「生身だったらテテニスの説得に折れていたかもしれない」と考えており、少なくともかつては娘への情を抱いていた模様。最終話のクライマックスで叫ぶ「妻への愛憎」に対する伏線にもなっている。
「ははははは、笑わせるな。戦いに汚ないきれいはない」
「戦国の世となれば子が親を殺す、親が子を殺すなどというのは珍しくもない!事実、過去の支配権のあらそいなどはおおよそそんなものだ!」
「それが人間の本性だ!血のつながりなど世迷いごとにすぎん!これは──戦争なのだよ」
「人質に出した妻や娘を切りすてるのも、うんざりするほど普通の手段だ。ははは、もっともこの場合、少し違うのは」
「おまえが一度も抱いたことのない、わしの娘のために、勝手に攻撃をためらっている、ということだがな!」
エレゴレラに乗せたベルナデットをトビアの前に晒し、実の娘を利用する自分に激高したトビアを挑発する。
「きさまの…もの…では、あるまいっ!!」
トビアから「ベルナデットは返してもらう」と啖呵を切られて。全然惜しむ気などないくせに、いけしゃあしゃあと吐いてのける。もっとも「家族でもない赤の他人から『返してもらう』と言われるのはおかしい」と言われればそれまでだが。
ちなみに、ベルナデット自身はエレゴレラに乗せたことを「わざと自分を逃がすためにやったことなのではないか」と解釈していた[3]
「聞け!国民よ!われらは連邦という、地球に巣食う寄生虫どもを根絶せねばならないっ!」
「この作戦によって地表の60%は死滅するであろう!われらは自らの手で母なる大地をけがす!そのことで深い悲しみに沈む者もいるであろう!」
「だが!地球を無傷のまま連邦を駆逐するすべはすでにない!そして彼らが存在する以上、われら宇宙の民がその自然の恩恵を受けることはない!無なのだ!」
「ならば新しい世界に残された40%こそが、いかに至宝であるかを考えてみよ!それがいかにわれらに豊かさをもたらすかを思うがよい!」
「怒れ!国民!この大破壊を招いたものがすべて、連邦の無能であると知れ!」
「怒りを力に変えよ!そして、この宇宙に新しい秩序をもたらすのだっ!」
クロスボーン・バンガードを壊滅させ、ついに地球圏攻撃計画を発動した際の大弁舌。
しかし、この文句は所詮、国民を戦争に駆り立てるための方便でしかない。なぜなら、地球など手に入れなくても、空気も水も何もかもすでに人工のもので賄えるということをドゥガチは誰よりも知っているのだから。
「きさま!きさまごときに何がわかるっ!わしは…わしはたったひとりで木星圏を大きくしてきたのだぞ!たった…ひとりでだ!」
「何もない世界を!吸う空気でさえ作り出さねばならぬ世界を!70ゆうよ年をかけて、人の住み家に変えてきたのだぞ!」
「それを…地球連邦は、地球の周りでぬくぬくとしていた連中は何をしてくれたっ!」
「水を切りつめ、喰い物を切りつめ、欲しいときには何もよこさなかったくせにっ!ようやくどうにか木星圏が自立できるようになって、“国”と言えるほどの力を持てるようになると、奴らはわしに政略結婚を申し出おった!」
「くくく、よわい80歳に手の届く老人に、地球の良家の娘をくれてやるからと、これで地球とは親類だから仲良くしましょうと言いおった…」
「しっぽをふれと言われたのだぞ!わかるか?この屈辱が?」
最終決戦時、トビアから地球を狙う理由を問われて。早い話が「こちらが苦しい時は何もしてくれなかったのに、上手くいった途端、連邦が成果を横取りしようとしてきた」ということである[4]
木星圏開拓に生涯を捧げてきた実績は最早ドゥガチの生きる糧であり、誇りだと言って間違いなかった[5]。それを成し遂げた後になって、しかも逆撫でするような形で肯定する対応をされれば連邦を恨むのも無理はないだろう。
しかしそれだけなら「地球を滅ぼす」などと短絡的な行動に走らず、政略結婚を断ったり、木星圏への待遇改善などを主張すればよかったはずだが…….。
トビア「だけどベルナデットは、その人との間の子なんだろう?あんたの子…だろう?」
「さあ?医者はそうだと保証しておったがなっ」
「あるいはあやつが卑しい女であれば、あやつだけ憎んでおれば、それですんだのかもしれん」
「だが、あれは優しい女だったのだ」
「優しさを!豊かな土地で育った者にしかない自然な心の余裕を見せつけられるたびに、わしがわし自身をどれほどみじめに思ったか!」
「それはわしの造ってきた世界を!わしのすべてを否定されるに等しかったのだ。きさまにわかるか?」
「だから…わしは滅ぼすのだよ、わしを否定しようとするすべてを!そして…」
「世界のすべてを木星と同じにしてやるのだよ!!」
彼が凶行に走った真の理由は、連邦への憎悪などではなかった。あまりにも自己本位、かつ八つ当たりに等しいその本音は、トビアを愕然とさせる。
皮肉にも、妻が自分本位だったせいで最終的に凶行へと至った前作カロッゾとは真逆の経緯である。
トビア「それじゃ…それが?そ、それが?たったそれだけのことで、こんな戦争を、起こしたのか!?」
「そうだとも!真の人類の未来?地球不要論!?そんなものは言葉の飾りだっ!わしが真に願ってやまぬものは唯ひとつ!」
「紅蓮の炎に焼かれて消える、地球そのものだ──っ!!」
上記の吐露を締めくくる、ディビニダドに搭載された10基の核ミサイルを斉射しようとした際の絶叫。
ドゥガチの狂気を象徴するシーンであると同時に、「地球を滅ぼし木星と同じにする」=「(自身が人生を費やして開拓したはずの)木星は滅んだ世界と同じ」と断言してしまう自己嫌悪感や、己のしていることが正気の沙汰でないと分かっていても止まれなくなってしまっていた心の弱さを露わにしたシーンでもある。
そんな彼の心の底に触れたトビアは断言した。ドゥガチは──木星人はニュータイプでも新しい人類でも、異星から来た侵略者でもない。心の歪んだだけの、ただの人間であると。
「若造のいうことかああっ!」
トビアに「心の歪んだだけのただの人間」と言われた際に返した台詞。「若造が言わないようなこと」を若造が言わざるを得ないほどの事態を引き起こした元凶が言っていい言葉ではない。
長谷川氏曰く富野監督の指示で追加された台詞だそうで、「(監督の)本音かなぁ?」とのこと。
『第2次α』ではハマーンと休戦したルートでのみDVE
「ふはははは……見ろ!ち…地球が燃えるぞ…すべてが消えてゆく。ふ、ふはは…あはははは…」
X3の自爆に巻き込まれ、コクピット内で炎に包まれながら言った台詞。この後キンケドゥに「たとえ幻でもあなたにそれを見せるわけにはいかない」と言われ、とどめを刺された。長谷川氏の絵柄でグロテスクさはないものの、死にゆくドゥガチそのものは明確に描かれている。
こちらも『第2次α』ではハマーンと休戦したルートでのみDVE。

スパロボシリーズの名台詞

「そうだ。かつてのメガノイドと同じようにな…」
第2次αアイビス編第6話「滅びを告げる者」シナリオエンドデモより。意識をバイオ脳ユニットに移し替えたことで、万丈から「人間であることを捨てたのか」と問われて。
何気に本作で初めてメガノイドに言及している。後述の台詞と併せ、破嵐創造と何らかの繋がりがあったのかも知れない。
「ならば、どうすると言うのだ?破嵐創造の息子よ!」
『第2次α』第33話「少年の向かう未来」における万丈との戦闘前会話。自分の娘すら犠牲にするエゴを糾弾する万丈に対し、彼が憎む父親の名前を挙げて挑発する。
「あの時の戦いで破壊したバイオユニットがクラックス・ドゥガチの全てだと思ったら、大間違いだ。そう…。つまりワシは、このワシだけではない!」
V』通常ルート第50話/困難ルート最終話より、ディビニダドに乗って現れたことに驚愕するトビアたちに対して。この台詞の直後、さらに2機のディビニダドが出現する。
「このワシに指図するな」
「だが、絶好の機会に巡り合わせた貴様の強運には感謝しているぞ」
「まさか、この目で地球の最期を見られるとはな」
同上。ゲールからの命令を一蹴。とは言えゲールの悪運なくしては到底ここまで辿り着けなかったのも事実であり、一応その点には感謝している模様。
「ククク…ガミラスの攻撃で滅びる地球などに未練はないと銀河系を飛び出してはみたが…」
「やはり、その場に出くわせば、心躍るというものだ」
「さあ、海賊とその仲間達よ。絶望するがいい」
「ここで最後の希望であるお前達は倒され、地球は滅びの時を迎えるのだ!」
同上。あくまで自分自身の手で地球を滅ぼそうとしたオリジナルのドゥガチとは違い、『V』のバイオ脳たちはさほど手段にこだわってはいない様子が見受けられるが、それでも地球に対する怨念と執着は変わらない。
「お前の事は知っているぞ、海賊小僧。地球に降りたドゥガチの最後の記憶はワシにも転送されている」
「あの時の借りを返す…!そして今度こそ、この手で地球を…!」
『V』でのトビアとの戦闘前会話より。かつての敗北の恨みを晴らさんと彼に襲い掛かる。この発言からすると、ドゥガチのオリジナルとバイオ脳は記憶がリンクしていたようである。
「娘…?そう言えば、いたな…」
上記の台詞の後、通常ルート第50話ではトビアから「目の前でベルナデットがさらわれても何とも思わないのか」となじられるも、平然とこう言い返した。
元より娘への愛情は皆無であったとは言え、地球への憎しみのあまり、ついにその存在すら忘れ去ってしまったのだろうか。
なお、困難ルート最終話ではベルナデットがさらわれる展開がないので会話の内容が異なるが、どちらにしても「人間以下」と断じられることは変わらない。
「海賊め!地球に降りたドゥガチが最後に見たものはお前の攻撃だった!」
「あの時の借りは、ここで返すぞ!」
『V』でのキンケドゥとの戦闘前会話より。トビアと同様にかつての戦いでの恨みを晴らそうとするが、キンケドゥはその執念深さに呆れ返っていた。
「フハハ!ハハハハハ!」
「33万6000光年の旅も全ては無駄になる!」
「ワシには見える!三つの地球が滅ぶ様が!」
最後のドゥガチを撃墜した際の台詞。かつてのオリジナルと同じく、地球の滅びを幻視して狂喜するが……。
「若造の言う事かっ!」
トビア「若造だから言うんだ! もうあんたの時代じゃないんだよ!!」
キンケドゥ「消えろ、ドゥガチ!お前の見た光景は幻だ!」
「ぬ、ぬおおおおおおっ!!」
『V』での最期。再び海賊達に引導を渡され、その妄執と共に消え去った。どこかこの人の最期を彷彿とさせる散り際である。
「地球が…三つの地球が歪んでいく!」
「それさえ見られれば、ワシは…!」
困難ルート最終話より、ドゥガチを残してデスラーを撃墜した際のイベントでの断末魔。
バースカルを掌握したネバンリンナの攻撃により、3つの地球の滅びを目前にして散っていった。
なお通常ルート第50話で撃墜せずにクリアした場合も、この台詞と共に死亡する。

搭乗機体

エレゴレラ
木星帝国の試作型可変モビルアーマー
戦意高揚のために娘のテテニスが搭乗しているが、実際の制御はドゥガチのバイオ脳が行う自動操縦機。
ディビニダド
木星帝国の切り札である超巨大モビルアーマー。
劇中では8機登場し、内7機はエレゴレラ同様ドゥガチのバイオ脳が制御している。「動く核爆弾」とでも言うべき狂気の機体。

余談

  • ドゥガチに初めて声がついた『SDガンダム GジェネレーションF』(2000年)では永井一郎氏が声を担当しており、『第2次α』でもそれに準じている。その後発売された『GジェネレーションSPIRITS』(2007年)では何名かのキャラクターがそれまでのシリーズからキャスティングが変更されており、ドゥガチも麦人氏に変更された。以降のゲーム作品では麦人氏で統一されており、『V』ではそれに合わせる形で麦人氏にキャスティング変更されている(永井氏が故人であったことや『V』では麦人氏が他の役でも出演していることも影響していると思われる)。

脚注

  1. 厳密にはアイビスルート第6話「滅びを告げる者」のイベントで対面した影武者の正体が、原作における本物のドゥガチの顔グラフィックになっている。そのため、影武者なのに、『第2次α』で本物のドゥガチが見られるのはこの場面だけという奇妙な事態になる。
  2. ドゥガチの立場になってみれば地球生まれの若い女との結婚など、老い先短い自分の死後、「元総統の妻」という体裁を盾に連邦が木星を体よく支配する口実にすることは明白であっただろう。
  3. 一応、前述の通りごくわずかながら娘への愛情が残っていたこともあり、ベルナデットの意見もあながち的外れなわけではないのだが、この時のドゥガチにそこまでベルナデットを思いやる心があったかはわからない。ただし、トビアはベルナデットを気遣ってか「(ドゥガチがどんな人か自分には分からないが)ドゥガチを一番よく知っている君の信じることが、一番真実に近いことだと思う」と述べている。
  4. ただし、思惑はどうあれ連邦の視点からすれば、一年戦争から多くの戦争や事件で疲弊していた地球圏に木星圏に支援を送る余裕などそもそもなかった可能性も高い。
  5. 事実、若き日のドゥガチは発展途上の木星圏を目に満足気な笑みを浮かべている。