「エゥーゴ」の版間の差分

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エゥーゴは「[[ジオン軍|ジオン]]残党狩り」として組織された[[ティターンズ]]の横暴と、それを黙認する連邦に対する抵抗として、元[[地球連邦軍]]准将[[ブレックス・フォーラ]]を中心に結成された。[[地球連邦軍]]の一部も参加している<ref>このため、媒体によって「エゥーゴは[[地球連邦軍]]から派生した[[組織]]である」と解釈される場合もある。</ref>。また、[[シャア・アズナブル|クワトロ・バジーナ]]も参加して、その仲介により[[アナハイム・エレクトロニクス]]の支援も受けた。
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エゥーゴは「[[ジオン軍|ジオン]]残党狩り」として組織された[[ティターンズ]]の横暴と、それを黙認する連邦に対する抵抗として、元[[地球連邦軍]]准将[[ブレックス・フォーラ]]を中心に結成された。[[地球連邦軍]]の一部も参加している<ref>このため、媒体によって「エゥーゴは[[地球連邦軍]]から派生した[[組織]]である」と解釈される場合もある。</ref>。また、[[クワトロ・バジーナ]]も参加して、その仲介により[[アナハイム・エレクトロニクス]]の支援も受けた。
  
エゥーゴが歴史の表舞台に立ったのは「[[ガンダムMk-II]]強奪事件」以降の事である。それを切っ掛けに起こる[[グリプス戦役]]において、エゥーゴ幹部であったクワトロ・バジーナや、[[カミーユ・ビダン]]の活躍によって、ティターンズを壊滅に至らしめ、混乱に乗じて介入してきたアクシズ軍も一時的な撤退に追い込むことに成功した。
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エゥーゴが歴史の表舞台に立ったのは「[[ガンダムMk-II]]強奪事件」以降の事である。それを切っ掛けに起こる[[グリプス戦役]]において、エゥーゴ幹部であったクワトロ・バジーナや、[[カミーユ・ビダン]]、旗艦・[[アーガマ]]の艦長に抜擢された[[ブライト・ノア]]の活躍によって、ティターンズを壊滅に至らしめ、混乱に乗じて介入してきたアクシズ軍も一時的な撤退に追い込むことに成功した。
  
しかし、グリプス戦役中にエゥーゴの最高指導者であるブレックスが[[テロリスト|何者か]]によって[[暗殺]]され、彼の跡を継いだクワトロが[[ハマーン・カーン|ハマーン]]との戦闘後に行方不明となる。また、激戦の中で主力部隊のメンバーの多くが戦死あるいは戦線離脱してしまった上、その他の戦力も激しく損耗してしまっており、再侵攻を画策するアクシズ軍と正面から戦う能力を喪失してしまう。
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しかし、グリプス戦役中にエゥーゴの最高指導者であるブレックスが[[テロリスト|何者か]]によって[[暗殺]]され、彼の跡を継いだクワトロもまた[[ハマーン・カーン]]との戦闘後に行方不明となる。また、激戦の中で主力部隊のメンバーの多くが戦死あるいは戦線離脱してしまった上、その他の戦力も激しく損耗してしまっており、再侵攻を画策するアクシズ軍と正面から戦う能力を喪失してしまう。
  
 
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グリプス戦役後、上述した通りエゥーゴの主力部隊は弱体化していたが、[[シャングリラ (ΖΖ)|シャングリラ]]に寄港した際に[[ジュドー・アーシタ]]らシャングリラ出身の少年少女達を新たにスカウトし、新たに[[ガンダム・チーム]]を結成する事によってエゥーゴの主力部隊は戦力の立て直しを図る。
 
グリプス戦役後、上述した通りエゥーゴの主力部隊は弱体化していたが、[[シャングリラ (ΖΖ)|シャングリラ]]に寄港した際に[[ジュドー・アーシタ]]らシャングリラ出身の少年少女達を新たにスカウトし、新たに[[ガンダム・チーム]]を結成する事によってエゥーゴの主力部隊は戦力の立て直しを図る。
  
[[第1次ネオ・ジオン抗争]]では、[[アクシズ]]([[ネオ・ジオン]])による[[地球|地球圏]]の制圧をエゥーゴに所属するガンダム・チームの抗戦によって防ぐことに成功したのであった。
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[[第1次ネオ・ジオン抗争]]では、[[アクシズ]]([[ネオ・ジオン]])による[[地球|地球圏]]の制圧をエゥーゴに所属するガンダム・チームの抗戦によって防ぐことに成功したが、事態の深刻さを理解していなかった地球連邦側は、「和平政策」としてジオン発祥の地であるサイド3を譲渡してしまう等、ネオ・ジオンの増長を招きかねない愚策に出ており、そこに付け込んだハマーンによってダブリンに[[コロニー落とし|スペースコロニーが落とされる]]大惨事を招いてしまっている。
  
なお、エゥーゴは第1次ネオ・ジオン抗争以後は解散あるいは地球連邦軍に吸収され、その一部は[[ロンド・ベル]]に移行していったと思われる。
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一方の宇宙では、ハマーンが地球に向かっている隙を突く形で、エゥーゴの幹部格の一人、メッチャー・ムチャの指揮するアイリッシュ級戦艦「ムスタッシュ」を旗艦とし、「[[ソーラ・システム]]」を切り札としたアクシズへの総攻撃計画も実行に移されているが、ネオ・ジオン側が切り札として用いた「ラーフ・システム」による反撃で失敗に終わり、ムスタッシュも撃沈。指揮官のメッチャーは、辛うじて脱出している<ref>アクシズへの総攻撃作戦に失敗したという設定は、『[[機動戦士ガンダムΖΖ|ΖΖ]]』放映時より存在しており、外伝漫画である『ジオンの幻陽』にてその詳細が具体的に描かれた。</ref>。
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この大敗が原因で、戦力の立て直しをせざるを得なかったエゥーゴは、地球連邦軍への説得にも時間が掛かった事も重なって、ようやくブライトの指揮する攻撃艦隊が結成されてネオ・ジオンとの決戦の場となるサイド3に辿り着いた時には、[[グレミー・トト]]によるネオ・ジオン内部で起こった内乱から始まった戦いの終結した後であった。この戦いに関わったエゥーゴの部隊は、[[ネェル・アーガマ]]を旗艦とするガンダム・チームのみとなっている。
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第1次ネオ・ジオン抗争以後は、解散あるいは地球連邦軍に吸収され、その一部は[[ロンド・ベル]]に移行していったと思われる。
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なお、[[漫画]]『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(SRW未参戦)には「ヌーベル・エゥーゴ」という[[組織]]が登場するが、こちらは純然たる過激派[[テロリスト]]に過ぎず、『Ζ』『ΖΖ』のエゥーゴとは関係が無い。
  
 
=== 総評 ===
 
=== 総評 ===
エゥーゴは[[主人公]]サイドの勢力であり、敵対勢力であるティターンズが非常に悪辣な組織として描かれているため、基本的に「虐げられている[[スペースノイド|宇宙移民]]の為に活動する高潔な組織」といった印象で見られる事が多い。
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エゥーゴは[[主人公]]サイドの勢力であり、敵対勢力であるティターンズが非常に悪辣な組織として描かれているため、基本的に「虐げられている[[スペースノイド|宇宙移民]]の為に活動する高潔な志を持った正義の組織」といった印象で見られる事が多い。
  
ただし、エゥーゴは「[[アースノイド|地球の人間]]にも組織の活動をアピールすべし」とする[[アナハイム・エレクトロニクス]]の意見によって、ティターンズの本拠地であるグリプスIIを攻める作戦の目標を[[ジャブロー]]に変更させられる等、[[企業|出資者]]の意向(クワトロ・バジーナ曰く「無理難題」)に振り回される面もあり、'''「アナハイム社の私兵」'''と見られる事もある。
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ただし、エゥーゴは「[[アースノイド|地球の人間]]にも組織の活動をアピールすべし」とする[[アナハイム・エレクトロニクス]]の意見によって、ティターンズの本拠地であるグリプスIIを攻める作戦の目標を[[ジャブロー]]に変更させられる等、[[企業|出資者]]の意向(クワトロ・バジーナ曰く「無理難題」)に振り回される面もあり、'''「アナハイム社の私兵」'''と見られる事もある。また、グリプス戦役の際にブレックス・フォーラやクワトロ・バジーナといった有能な指導者を失って弱体化し、第1次ネオ・ジオン抗争時には、「組織上層部がネオ・ジオンとの戦闘をネェル・アーガマ及びガンダム・チームに押し付け、大勢が決した後にようやく主力を動かす」という腐敗ぶりを見せている。
  
また、グリプス戦役の際に[[ブレックス・フォーラ]]や[[クワトロ・バジーナ]]といった有能な指導者を失って弱体化し、第1次ネオ・ジオン抗争時には、「組織上層部がネオ・ジオンとの戦闘を[[ネェル・アーガマ]]および[[ガンダム・チーム]]に押し付け、大勢が決した後にようやく主力を動かす」という腐敗ぶりを見せている<ref>ただし、漫画『ジオンの幻陽』等でも語られている様に「[[ハマーン・カーン]]が[[地球]]に降下していた時期に、エゥーゴが[[アクシズ]]へ攻撃を仕掛けるが、[[ネオ・ジオン]]の反撃によって壊滅的な被害を受けて撤退した」という設定が『[[機動戦士ガンダムΖΖ|ΖΖ]]』放映時より存在する。</ref>。
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漫画『[[機動戦士ガンダムUC]] 虹にのれなかった男』で、アーガマの艦長に抜擢されたブライトは、グリプス戦役当時のエゥーゴの様子を「'''硬直した連邦の組織には望めなかった自由な気風を許す空気がエゥーゴにはあったが、後にブレックス准将が死に自由を担保する責任者の所在が不明確になった時、その自由さが組織の脆弱性となって現れ、自分達の首を絞める結果になったのかもしれない'''」と、評している。
 
 
なお、[[漫画]]『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(SRW未参戦)には「ヌーベル・エゥーゴ」という[[組織]]が登場するが、こちらは純然たる過激派[[テロリスト]]に過ぎず、『Ζ』『ΖΖ』のエゥーゴとは関係が無い。
 
  
漫画『[[機動戦士ガンダムUC]] 虹にのれなかった男』で、[[アーガマ]]の艦長に抜擢された[[ブライト・ノア]]は、[[グリプス戦役]]当時のエゥーゴの様子を「'''硬直した連邦の組織には望めなかった自由な気風を許す空気がエゥーゴにはあったが、後にブレックス准将が死に自由を担保する責任者の所在が不明確になった時、その自由さが組織の脆弱性となって現れ、自分達の首を絞める結果になったのかもしれない'''」と、評している。更に、[[第1次ネオ・ジオン戦争]]後の地球連邦軍高官の中には、元・エゥーゴ所属であった者もかなりいるのだが、'''自分達の連邦における立場を約束された途端に、掌返しをする形でスペースノイドの独立を認めない姿勢に出るだけでなく、ニュータイプ達を危険視までする'''という無節操さまで見せており、それがクワトロであった[[シャア・アズナブル]]に地球潰しを逸らせる事になったとブライトは批判しているのだが、当人達からは「'''状況が変われば対応せねばならん'''」と完全に居直られている。この様な結果から、エゥーゴ所属者の中には、組織を見限る形で第1次ネオ・ジオン終結後に離反して、シャア率いるネオ・ジオンを始めとする反連邦組織へ新たに参加してしまった者もいる。
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更に、第1次ネオ・ジオン戦争後の地球連邦軍高官の中には、元・エゥーゴ所属であった者もかなりいるのだが、'''自分達の連邦における立場を約束された途端に、掌返しをする形でスペースノイドの独立を認めない姿勢に出るだけでなく、ニュータイプ達を危険視までする'''という無節操さまで見せており、それがクワトロであった[[シャア・アズナブル]]に地球潰しを逸らせる事になったとブライトは批判しているのだが、当人達からは「'''状況が変われば対応せねばならん'''」と完全に居直られている。この様な結果から、エゥーゴ所属者の中には、組織を見限る形で第1次ネオ・ジオン終結後に離反して、シャア率いるネオ・ジオンを始めとする反連邦組織へ新たに参加してしまった者もいる。
  
 
本来の指導者であったブレックスが死去してしまった時点で、エゥーゴの本来の理念は、既に形骸化してしまったと言わざるを得ないのかもしれない。
 
本来の指導者であったブレックスが死去してしまった時点で、エゥーゴの本来の理念は、既に形骸化してしまったと言わざるを得ないのかもしれない。

2020年9月25日 (金) 17:44時点における版

エゥーゴ(A.E.U.G.)とは、『機動戦士Ζガンダム』および『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する組織。

概要と経緯

「エゥーゴ」という組織名は「反地球連邦政府組織」を意味する言葉の略称から来ている。「Anti Earth Union Group」「Anti Earth United Government」等略されない場合の正式名には諸説あるが、どれも「Anti Earth」の部分は共通している。

Ζ

エゥーゴは「ジオン残党狩り」として組織されたティターンズの横暴と、それを黙認する連邦に対する抵抗として、元地球連邦軍准将ブレックス・フォーラを中心に結成された。地球連邦軍の一部も参加している[1]。また、クワトロ・バジーナも参加して、その仲介によりアナハイム・エレクトロニクスの支援も受けた。

エゥーゴが歴史の表舞台に立ったのは「ガンダムMk-II強奪事件」以降の事である。それを切っ掛けに起こるグリプス戦役において、エゥーゴ幹部であったクワトロ・バジーナや、カミーユ・ビダン、旗艦・アーガマの艦長に抜擢されたブライト・ノアの活躍によって、ティターンズを壊滅に至らしめ、混乱に乗じて介入してきたアクシズ軍も一時的な撤退に追い込むことに成功した。

しかし、グリプス戦役中にエゥーゴの最高指導者であるブレックスが何者かによって暗殺され、彼の跡を継いだクワトロもまたハマーン・カーンとの戦闘後に行方不明となる。また、激戦の中で主力部隊のメンバーの多くが戦死あるいは戦線離脱してしまった上、その他の戦力も激しく損耗してしまっており、再侵攻を画策するアクシズ軍と正面から戦う能力を喪失してしまう。

ΖΖ

グリプス戦役後、上述した通りエゥーゴの主力部隊は弱体化していたが、シャングリラに寄港した際にジュドー・アーシタらシャングリラ出身の少年少女達を新たにスカウトし、新たにガンダム・チームを結成する事によってエゥーゴの主力部隊は戦力の立て直しを図る。

第1次ネオ・ジオン抗争では、アクシズネオ・ジオン)による地球圏の制圧をエゥーゴに所属するガンダム・チームの抗戦によって防ぐことに成功したが、事態の深刻さを理解していなかった地球連邦側は、「和平政策」としてジオン発祥の地であるサイド3を譲渡してしまう等、ネオ・ジオンの増長を招きかねない愚策に出ており、そこに付け込んだハマーンによってダブリンにスペースコロニーが落とされる大惨事を招いてしまっている。

一方の宇宙では、ハマーンが地球に向かっている隙を突く形で、エゥーゴの幹部格の一人、メッチャー・ムチャの指揮するアイリッシュ級戦艦「ムスタッシュ」を旗艦とし、「ソーラ・システム」を切り札としたアクシズへの総攻撃計画も実行に移されているが、ネオ・ジオン側が切り札として用いた「ラーフ・システム」による反撃で失敗に終わり、ムスタッシュも撃沈。指揮官のメッチャーは、辛うじて脱出している[2]

この大敗が原因で、戦力の立て直しをせざるを得なかったエゥーゴは、地球連邦軍への説得にも時間が掛かった事も重なって、ようやくブライトの指揮する攻撃艦隊が結成されてネオ・ジオンとの決戦の場となるサイド3に辿り着いた時には、グレミー・トトによるネオ・ジオン内部で起こった内乱から始まった戦いの終結した後であった。この戦いに関わったエゥーゴの部隊は、ネェル・アーガマを旗艦とするガンダム・チームのみとなっている。

第1次ネオ・ジオン抗争以後は、解散あるいは地球連邦軍に吸収され、その一部はロンド・ベルに移行していったと思われる。

なお、漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(SRW未参戦)には「ヌーベル・エゥーゴ」という組織が登場するが、こちらは純然たる過激派テロリストに過ぎず、『Ζ』『ΖΖ』のエゥーゴとは関係が無い。

総評

エゥーゴは主人公サイドの勢力であり、敵対勢力であるティターンズが非常に悪辣な組織として描かれているため、基本的に「虐げられている宇宙移民の為に活動する高潔な志を持った正義の組織」といった印象で見られる事が多い。

ただし、エゥーゴは「地球の人間にも組織の活動をアピールすべし」とするアナハイム・エレクトロニクスの意見によって、ティターンズの本拠地であるグリプスIIを攻める作戦の目標をジャブローに変更させられる等、出資者の意向(クワトロ・バジーナ曰く「無理難題」)に振り回される面もあり、「アナハイム社の私兵」と見られる事もある。また、グリプス戦役の際にブレックス・フォーラやクワトロ・バジーナといった有能な指導者を失って弱体化し、第1次ネオ・ジオン抗争時には、「組織上層部がネオ・ジオンとの戦闘をネェル・アーガマ及びガンダム・チームに押し付け、大勢が決した後にようやく主力を動かす」という腐敗ぶりを見せている。

漫画『機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男』で、アーガマの艦長に抜擢されたブライトは、グリプス戦役当時のエゥーゴの様子を「硬直した連邦の組織には望めなかった自由な気風を許す空気がエゥーゴにはあったが、後にブレックス准将が死に自由を担保する責任者の所在が不明確になった時、その自由さが組織の脆弱性となって現れ、自分達の首を絞める結果になったのかもしれない」と、評している。

更に、第1次ネオ・ジオン戦争後の地球連邦軍高官の中には、元・エゥーゴ所属であった者もかなりいるのだが、自分達の連邦における立場を約束された途端に、掌返しをする形でスペースノイドの独立を認めない姿勢に出るだけでなく、ニュータイプ達を危険視までするという無節操さまで見せており、それがクワトロであったシャア・アズナブルに地球潰しを逸らせる事になったとブライトは批判しているのだが、当人達からは「状況が変われば対応せねばならん」と完全に居直られている。この様な結果から、エゥーゴ所属者の中には、組織を見限る形で第1次ネオ・ジオン終結後に離反して、シャア率いるネオ・ジオンを始めとする反連邦組織へ新たに参加してしまった者もいる。

本来の指導者であったブレックスが死去してしまった時点で、エゥーゴの本来の理念は、既に形骸化してしまったと言わざるを得ないのかもしれない。

登場作品

SRWにおいては、主人公が所属するプレイヤー部隊の中核(あるいは、協力者)になる場合が多い。それ故か、で見られた腐敗している部分が描かれる事は少ない。

旧シリーズ

第4次スーパーロボット大戦S
連邦軍を離脱したロンド・ベルに協力。「ダカールの日」の選択肢次第でブレックスの生死が分かれ、死亡した場合はクワトロが原作通りエゥーゴの中心人物となる。また、ギリアム・イェーガーもエゥーゴに参加する。
マップ「ロンデニオン」クリア後には資金3万とファティマALICEサイコフレームアポジモーターをくれる。
マップ「キリマンジャロの嵐」クリア後には資金2万とチョバムアーマーハイブリッドアーマーブースターをくれる。
マップ「ビヨン・ザ・トッド」でも「補給物資を持ってきた」という台詞が出るが、実際には資金もパーツも増えていない。ただし、この補給物資の中にSガンダム用の強化パーツが入っている。
スーパーロボット大戦F
コロニー独立宣言の調査の為、宇宙に上がったロンド・ベルと合流する所で『F』のストーリーは終了する。
スーパーロボット大戦F完結編
後編で本格的に活動する。地球側の抑圧に対して平和的手段によるコロニーの権利拡大を目指しており、その為サンクキングダムの完全平和主義を旗印にコロニーの意思統一を図っているが、DC宇宙軍の活動にやや押されている。なお、今回ブレックスは暗殺されない。
マップ「悲しみのカトル」クリア後に量産型νガンダムラー・カイラムを持ってきてくれる。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
原作と役割は同じ。エンディングでは、協力関係にあるカラバリガ・ミリティアと共に新しく結成されたプリベンターに合流。

Zシリーズ

スーパーロボット大戦Z
プラントザフト)と同盟を結ぶ。更にその後、宇宙革命軍アクシズと共に「アプリリウス同盟軍」を成立させるが、後にブレックスが暗殺され、クワトロが指導者となった後、「アプリリウス同盟軍」から脱退する事になる。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦R
GEAR等と共にラウンドナイツを結成する。『ΖΖ』設定だからか、作中ではネェル・アーガマ隊を表すような扱いがされている。

関連作品

ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス
ガンダム大陸に存在する国の名前が「エゥーゴ連邦」となっている。また、アムロらが所属する組織が「エゥーゴ軍」という名前になっている。
本作の舞台は地球ではない為、「地球連邦」という組織名が使えなかった為の措置である。
なお、ティターンズはエゥーゴ軍のエリート部隊という設定で、「エゥーゴがティターンズを内包している」という一種奇妙な設定になっている。

主な人物

ブレックス・フォーラ
エゥーゴの創始者である地球連邦軍の高級将校。地球連邦政府の議会員でもある。連邦議会に参加する為に地球へ降りた際に暗殺されてしまう。
クワトロ・バジーナ
ブレックス亡き後実質的なエゥーゴのトップとなるが、グリプス戦役終了と同時に行方不明になる。後にネオ・ジオンの総帥「シャア・アズナブル」として再び世に現れる。
メッチャー・ムチャ
第1次ネオ・ジオン抗争時のエゥーゴの技術士官にして、同組織の指導者。元々はアナハイム・エレクトロニクス技術者であったが、エゥーゴへ天下っていた。
ブレックスおよびクワトロといった有能な指導者を失って腐敗したエゥーゴ上層部を象徴する人物として描かれている。SRW未登場。
ブライト・ノア
グリプス戦役途中にて参加。アーガマ艦長を務め、その後の第1次ネオ・ジオン抗争においても戦うことになる。
カミーユ・ビダン
ガンダムMk-II強奪事件」の立役者となった民間人の少年。エゥーゴに参加してグリプス戦役を戦い抜いたが、精神を病んで同戦役の終了後に離脱した。
T』では、ブレックスやクワトロの遺志を継いで、三代目の指導者的存在となっている。
ジュドー・アーシタ
カミーユ離脱後に、エゥーゴに参加したシャングリラ出身の少年。ネオ・ジオンとの決着後にようやく腰を上げたエゥーゴ上層部に対しては、憤りを露わにしている。
エゥーゴ兵
一般兵。

保有兵器

モビルスーツ

艦船

その他

脚注

  1. このため、媒体によって「エゥーゴは地球連邦軍から派生した組織である」と解釈される場合もある。
  2. アクシズへの総攻撃作戦に失敗したという設定は、『ΖΖ』放映時より存在しており、外伝漫画である『ジオンの幻陽』にてその詳細が具体的に描かれた。

資料リンク