絹江・クロスロード

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絹江・クロスロード
読み きぬえ・クロスロード
登場作品

ガンダムシリーズ

声優 遠藤綾
デザイン 千葉道徳
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
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プロフィール
種族 地球人(日系人)
性別
年齢 22歳
所属 JNN報道局
役職 ジャーナリスト
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絹江・クロスロードは『機動戦士ガンダム00』の登場人物。

概要

経済特区・日本の報道機関「JNN」の東京本社に勤務する女性ジャーナリストで、沙慈・クロスロードの実姉。

ソレスタルビーイングの創設者・イオリア・シュヘンベルグの真の目的について追及し続けようとするのだが、最終的にそれが自らの破滅を招いてしまう。

人物

ショートボブカットの髪型が特徴で、作中では「美人」と称されている。

基本的に真面目で正義感の強い性格の持ち主で、「真実」の追究に並々ならぬ情熱を燃やしている。ジャーナリストとしての腕前はかなり高く、また洞察力も優れている為に、それによってイオリアの存命時に起きていた不可解な連続失踪事件に関する真実を突き止め、それを題材にした特番はJNNでも前代未聞の高視聴率を叩き出すに至っている程。しかし、一度その情熱に火がついてしまうと、形振り構わない手段や行動に出てしまう傾向があり、後輩や上司のデスクからも心配され、特にデスクからは「深みに嵌まったら抜け出せなくなる」と苦言を呈されたが、結局いずれも効果の無い事になってしまった。

経済特区・日本の東京のマンションにて唯一の肉親である沙慈と暮らしているが、職業上の立場や調査内容からも世界中を飛び回っている為、家を空けてしまう事が少なくない。沙慈との姉弟関係は比較的に良好で、彼がガールフレンドのルイス・ハレヴィと共に人革連軌道エレベーターである「天柱」での事故に巻き込まれた事を知った際は、神に祈るかのような思いで無事を願っており、生きていた事を知った際には安堵した笑顔を見せている。一方、沙慈が付き合っているルイスの存在は、彼女が世間知らずである事もあってか、遠回しながらも快く思っていない様子を見せる。

今は亡き父親もまたフリージャーナリストで、彼の遺した「事実を求め、繋ぎ合わせれば、そこに真実がある」という言葉が、今の絹江のジャーナリストとしての信念となっている。しかし、その父親は正義感の強さが逆に仇になってしまった結果、取材相手の企業から濡れ衣を着せられた上で投獄された果てに獄死している。この時の経験から、父の遺志を継ごうと必死にジャーナリストの活動を行っていたのだが、同時に真実追及の為なら危険な橋渡り的と言える行為も当然の様に捉えてしまっていた節があり、最終的にその急ぎ過ぎた想いが身の破滅となってしまった。

劇中の様相 

『1st』の序盤、街中で世界に向けて紛争根絶の為の武力介入を宣告した映像を見た事で、映像の人物が200年前に既に無くなっている人物であるイオリア・シュヘンベルグであった事に気付く。その後、ソレスタルビーイングが内紛の起きている地域で対立している双方の勢力を無差別攻撃するかの様な暴挙に出た際は、「どちらの感情も悪化させるだけなのに」と疑問を抱き、イオリアについての調査を行えばソレスタルビーイングの真の目的が分かるかもしれないと確信。どの国の諜報機関もお手上げ状態である事やソレスタルビーイングを標的とした無差別多発テロ事件の事もあってか、上司であるデスクには難色を示されながらも、許可を貰い後輩と共に調査に乗り出す。

その後、後輩と共に自分と同じくイオリアについて追っているユニオンの安全保障局が何度も立ち寄っている松原という人物の家を取材。家主の曽祖父が材料工学の権威でイオリア存命時に行方不明になっていた事実を知り、それを機に彼と同等の博士号取得者達が138人も失踪・行方不明になっていたという驚愕な真実を突き止め、絹江は彼(彼女)等がソレスタルビーイングによってスカウト(または拉致)されていた事を確信。ソレスタルビーイングの話題が世界で持ちきりになっているとはいえ、ユニオンも出し抜く形でこれらの「真実」を公表した特番は40%もの高視聴率を叩き出す大成功を収める事になった。しかし、これが逆に災いしてしまい、何かに憑りつかれたかの様にイオリアの真実への探求にのめり込む様になった絹江は、デスクからソレスタルビーイングの活動による経済影響の取材を命令されても固辞。あくまでもイオリアに関する追跡取材の専任として活動する。

だが、それ以降は空振り続きで、調査に行き詰ってしまう事になるのだが、後輩からタクラマカン砂漠で行われたソレスタルビーイングの打倒を目的としたユニオン・人革連・AEUによる偽の合同演習計画の際、新しいガンダム達が出現した事実を聞かされ、それを目撃したユニオンの兵士とのアポを急遽取らせる。そして、ユニオンのアメリカ南部で接触し報、酬と引き換えに彼の目撃した「新しく確認されたガンダムに乗った若い女パイロットと、彼女の発した『ラグナ』という名前」の情報を入手。再び調査が前進した事に喜ぶも、情報を提供した兵士は、別れた後にソレスタルビーイングの「監視者」であるアレハンドロ・コーナー(あるいはリボンズ・アルマーク)が差し向けたと思われる自動車に乗った使者によって射殺されてしまう事になった。つまり、この時点で絹江もソレスタルビーイング側からマークされてしまう事になったと言える。

ソレスタルビーイングと関わっていると思われる経済界の大物の中で「ラグナ」の名を持っている人物を考察した結果、リニアトレイン事業の総裁で国際経済団のトップでもあるラグナ・ハーヴェイである事を推測。彼ならばモビルスーツを建造する豊富な財力や軌道エレベーターを自在に扱える権限も持っており、後輩の裏取りもあって、その確信を深める事になる(実際に、ラグナはソレスタルビーイングの「監視者」の一人)。だが、そのラグナ・ハーヴェイは自分達JNNの大株主でもあったのだが、後輩から危険過ぎると忠告されても「やめないわよ」と聞き入れようとせず、イリーガルなやり方をもってしてもラグナの調査を続行する。しかし、ここまで来るのに相当危険な橋渡りをしていた上に、ラグナがアレハンドロと結託してソレスタルビーイングの全権掌握を狙っていた事もあったのが、自身の死期を早めてしまう事となった。

その後は、同行していた後輩も連れず、単独でラグナ本人のいる人革連の領土に建てられた別荘へ直接乗り込むというあまりにも無茶な行動[1]に出てしまうが、側近によって客人との会見を理由に追い出さる。またしても行き詰ってしまい途方に暮れていた中、ラグナとの会見を終えて自動車で去ろうとしていたアリー・アル・サーシェスに取材しようと接触。「車内での取材」という条件に躊躇うも、行き詰った焦りから彼の車に同乗してしまう。そこで彼からソレスタルビーイングで運用されるガンダムの動力源である「GNドライヴ」の存在を聞かされるのだが、同時に彼がかつてガンダムのパイロットの一人テロリストに仕立て上げた「戦争屋」であるという真実も明かされて驚愕。最後はラグナに借りを作ろうとしたサーシェスにより「ウロチョロしていたネズミの掃除」として殺されてしまう末路となり、冷たい雨が降りしきる夜の路上に放置された絹江は、虫の息の状態で沙慈や父と共に写った写真に必死に手を伸ばそうとしながら事切れるという、惨めな結末を迎える事となった。

死後、遺体は人革連の天柱極市警察署によって回収され、呼び出された沙慈と無言の再会をする事になる。上司で兄妹の父とも顔見知りであったデスクは、イオリアの調査続行を許可してしまった事を後悔して沙慈に謝罪し、絹江がイオリアの専任調査をしていた事実を明かした結果、ルイスがソレスタルビーイングのガンダムによって家族や友人、そして左腕まで失った事実も重なって、沙慈はソレスタル・ビーイングが全ての元凶と見なし、憎む事になった。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
初登場作品。同じく遠藤氏が担当した『マクロスF』のシェリル・ノーム同様NPC扱いだが、彼女と異なり音声収録は行われていない。
CBルートではイサベルと共に度々登場するので比較的出番は多い。後半、原作通りCBに首をつっこみ過ぎた為にサーシェスに殺されるが、直接描写はされなかった。
第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
既に死亡している為、台詞や用語等で存在が語られるのみ。

単独作品

スーパーロボット大戦DD
名前のみ登場。原作同様に殺害されている。

人間関係

沙慈・クロスロード
実弟。彼の母親代わりも務めている。姉弟仲は良く、それ故に自らの死後は、ルイスの身に起きた件も重なって天涯孤独となってしまった沙慈はソレスタルビーイングを憎む事になる。
ルイス・ハレヴィ
弟のガールフレンド。内心では世間知らずで奔放な彼女を苦手としている。
『第2次Z』では原作以上にルイスに対する風当たりは強かったが、一方で彼女がトリニティによって負傷した上に家族まで失った事には流石に心を痛めていた。
イオリア・シュヘンベルグ
CB創設者。彼の「真実」に迫った事が、自身の運命を大きく変えていく
ラグナ・ハーヴェイ
リニアトレイン公社総裁。チームトリニティ所属のガンダムタイプの開発に彼が関わっている事を知り、接触を図る。
アリー・アル・サーシェス
不用意に彼の取材をした結果、「ウロチョロしたネズミの掃除」としてその手に掛かり、殺害されてしまう。目撃者が誰もいない事もあって、沙慈は彼が絹江を殺した事実は最後の最後まで知る事が無かった。
デスク(SRW未登場)
JNNでの上司で、父親とも顔見知りで絹江の事は娘の様に目を掛けていた節がある。絹江に比べると越えてはならない一線がある事を理解している人物で、彼女のジャーナリストとしての情熱に関しては評価しつつも、それ故に危ない橋渡りの様な真似をす事には難色を示しいた様で、あくまでもイオリアの調査に選任しようとする彼女に対し、「深みに嵌まったら抜け出せなくなる」と苦言を呈した事もある。しかし、その忠告は心に伝わらないまま、結局絹江は落命してしまう事になり、その後は彼女にイオリアの専任調査を認めてしまった事を深く後悔していた。
後輩(SRW未登場)
JNNでの後輩。並ならぬ情熱でイオリアの調査を行う絹江を心配しつつも渋々と同行している。やがて、ソレスタルビーイングにJNNの筆頭株主でもあるラグナが関わっている可能性を突き止めた際は、彼ならばソレスタルビーイングに協力するだけの財力や権限を持っていると確信しつつも、これ状の調査は危険過ぎると絹江に忠告したのだが、絹江はそれを無視する形で調査を続け、命を落してしまう事になった。
池田
JNNの海外特派員。原作では絹江とは「同じ会社で働いている人間」でしかなく、両者に繋がりはないのだが、『第2次Z再世篇』では元同僚となっており、絹江は彼に沙慈の写真を見せた事があるらしい。
刹那・F・セイエイ
原作では対面する事はなかったが、『第2次Z』では(やはり対面はしてないが)沙慈から絹江がソレスタルビーイングを取材した末に死亡したと聞かされて強い衝撃を受けている。

他作品との人間関係

ガンダムシリーズ

デュオ・マックスウェルカトル・ラバーバ・ウィナー
第2次Z破界篇』ではアザディスタン王国で知り合った際、「完全平和主義」についての取材を行ない、そこで得た彼等からの返答に感銘を受けた様子。

スーパー系

イザベル・クロンカイト
第2次Z破界篇』における絹江のパートナー。彼女からの協力要請を受け、共に「真実」を追い続ける事となる。
絹江が徐々にCBの調査に深追いし始めた事にはイザベルも注意を促していた。
なお、ジャーナリストとしてはイザベルの方が先輩格。
飛鷹葵館華くらら加門朔哉ジョニー・バーネット
『第2次Z破界篇』でアザディスタン王国で知り合った彼女達に、自身の行動理念を語った。
なお、朔哉は『再世篇』においてイザベルから絹江の死を知らされた事を語っている。
流竜馬神隼人
『第2次Z破界篇』でアザディスタン王国での取材時、WLFが瞬く間に駆逐された事について彼等に訊ねるも、すっ惚けられる。

名台詞

「…ぶっちゃけあんたに合わないと思うんだけど」
1st第4話より。弟の沙慈ルイスを研修に送り出す際、ルイスの態度にあきれて沙慈にこう耳打ちする。
「彼らもそう思ってるんじゃないかしら?」
「戦争根絶なんていう無茶な目的の裏には何かがある。ソレスタルビーイングが成し遂げたいと思う、本当の目的が…」
1st第8話。沙慈と共に世界各地で起きているソレスタルビーイングへの無差別テロの話をしている中、「どだい無理なんだよ…世界から戦争をなくすなんて…」と意見を述べた沙慈に対して。エイフマン教授程ではないが、ソレスタルビーイングの目的に先がある事に薄々勘付いていた様子。
(ラグナに報告…。ラグナ、何かの名前? 暗号? 調べてみる価値は有りそうね)
(父さん。私も事実を求め、繋ぎ合わせて、そして真実へ…)
1st第18話より。新しいガンダムの女性パイロットが発した「ラグナ」という一言を聞いたユニオンの兵士との接触の後に。
絹江のジャーナリストとしての信念を象徴する台詞である。
しかし、この場面の直後に接触したリアルドのパイロットが何者かに抹殺される場面が描写され、一気に不安になった視聴者も多いであろう。
「だから、裏で調べるんでしょ。止めないわよ、私。ようやく手がかりを見つけたんだもの」
1st第20話より。絹江の後輩による調査で「ラグナ」とはリニアトレイン公社の総裁ラグナ・ハーヴェイである事が判明。後輩は「これ以上の取材は危ないですよ!」と警告するも、絹江の決意は固かった。
真相究明の情熱に突き動かされた絹江は(面会を謝絶されてしまった)ラグナと会見したアリー・アル・サーシェスと接触。しかし、これらの自分の身の安全を省みない行動が命取りとなり、絹江はサーシェスによって殺害されてしまう。
「…と、父さん…さ、沙慈…」
同話。最期の台詞。冷たい雨が降りしきる中、路上に放り出され息も絶え絶えな絹江が最後に手を伸ばしたものは家族の写真だった…。
そして次回21話の冒頭では沙慈と無言の再会を果たしてしまった…。

スパロボシリーズの名台詞

「真実を求め繋ぎ合わせれば、そこに真実がある…私達は、その理念に基づいて行動しているの」
第2次Z破界篇』序盤で出会ったチームDに、自らの行動理念を語る。原作1st第18話における絹江の台詞の改変である。
なお、『第2次Z再世篇』ではイザベルも前半の言葉を口にする。
(待っていてね、沙慈…。ルイスの…ガンダムに苦しめられた人達の仇は私がペンの力で討つから)
『第2次Z破界篇』における絹江の最後の台詞。彼女の強い決意が伺えるが、結局原作と同様の末路を辿るのであった……
なお原作と異なり、本作の絹江はZEXISのガンダムとチームトリニティのガンダムを明確に区別している

資料リンク

脚注 

  1. ラグナ本人が「また、JNNか」と溜息をつかれている点からも、それまでに何度も単独取材をしようとしていた模様。