テンペスト・ホーカー

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テンペスト・ホーカー
外国語表記 Tempest Hawker
登場作品

バンプレストオリジナルOGシリーズ

声優 中博史
種族 地球人
性別
年齢 39歳
所属 地球連邦軍コロニー統合軍ディバイン・クルセイダーズ
軍階級 少佐
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概要

OGシリーズ」に登場する地球連邦軍の軍人で、元特殊戦技教導隊の一員。現在はディバイン・クルセイダーズ(以下、DC)の一員。

16年前の反地球至上主義者のテロ事件「ホープ事件」で妻と子を失い、その復讐の為にコロニー統合軍からDCへ出向という形で入隊。自身の復讐の為には手段を選ばず鬼になる一面を持ち、DCやコロニー統合軍の理念から懸け離れた人物。

DCのラストバタリオンに参加して、ハガネ隊を迎え撃つが敗北。DCが崩壊した後はアードラー・コッホの下に付き、ヴァルシオン改が与えられる。だが、アードラーが仕込んだゲイム・システムに取り込まれて復讐心を増大させ、発狂してしまう。かつて妻子を死なせた元凶であるジガンスクードを目の仇として徹底的に攻撃するも、最期はヴァルシオン改と共に散る。

教導隊の中でただ1人、最後まで敵に回る人物。手段を選ばぬ非情な人物である一方、今は亡き妻子を愛し続け、ラトゥーニ・スゥボータとの戦いで自分の娘と重ねる場面から、人間味を持ち合わせる男であることが伺える。終始一貫して敵として戦う相手だが、彼の戦う理由、ゲイム・システムによって復讐心が増大した姿、そして爆散するヴァルシオン改と共に亡き妻子の下に召されていく悲哀を思うと、敵ながら憎みきれないキャラクターである。

名前は、イギリス軍が第二次世界大戦末期に主力戦闘機とした「ホーカー・テンペスト」を逆読みしたもの。

登場作品と役柄

OGシリーズ

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
序盤から中盤にかけての強敵。リュウセイ編では、初めて本格的に交戦する強敵である。
スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS
リメイク版でも変わりないが、セリフが幾つか追加されている。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
アニメ版でも変わり無し。ただ、ジガンスクードを目の仇として集中攻撃する場面が追加された。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ Record of ATX
やはり変わらないが、ゲイム・システム起動時の状況がテンザンと入れ替わり、復讐鬼と化しつつも自意識を保っている。

人間関係

アンナ・ホーカー、レイラ・ホーカー
16年前の「ホープ事件」で死亡した妻と娘。彼女らの死がテンペストを冷酷な復讐鬼へと駆り立てた。
エルザム・V・ブランシュタイン
同じ教導隊の一員。共にラストバタリオンを率いる。復讐心を諫められた際にエルピス事件でのエルザムの行動を皮肉るが、さすがに直後に「言い過ぎた」と謝罪している。エルザムも彼の心情を汲み取っており、沈痛な面持ちで彼の言葉を受け取っていた。
ゼンガー・ゾンボルト
同じ教導隊の一員。エルザムと共にDCの名を汚す者として対峙する。
カイ・キタムラ
同じ教導隊の一員。直接対決は無いのだが、OGSではきっちりカイ用の戦闘台詞が存在する。逆にカイには対テンペスト用の戦闘台詞は存在しない。
ギリアム・イェーガー
同じ教導隊の一員。彼の事情は知っているが、あまり意を返す事は無かった。
アードラー・コッホ
地球連邦軍に下る事を嫌い、彼の下についてまでその復讐をやり遂げようとしたが……。
テンザン・ナカジマ
戦争の価値観は違い、駒として利用していた。しかし、テンザンは自分勝手な性格である為、従えるというよりは泳がせているといった印象である。
マイヤー・V・ブランシュタイン
コロニー統合軍の総司令官。事件がきっかけとなり、彼を憎むようになる。それはマイヤーも同じなのだが……。
ラトゥーニ・スゥボータ
娘が存命なら彼女と同世代である為、亡き娘を思い出させる。しかし、復讐の為に迷いを捨て、彼女と戦う事を選ぶ。
タスク・シングウジ
忌まわしき機体・ジガンスクードを駆る者として敵視する。
レオナ・ガーシュタイン
アニメではDC残党との最終決戦でエルザムに従って戦場に介入した彼女に復讐心を諫められるが……。

名台詞

「俺は16年目の復讐を果たすため…鬼となる!」
「我が妻と娘の無念を…思い知れ!」
「連邦軍へ与する者には死を!」
いずれも連邦への不信と怨念が込められている。妻子を深く愛していた事が窺える。
「そこまでだ、エルザム。…連邦軍、特殊戦技教導隊…あの頃の俺は、もう死んだ。今は地球連邦の転覆を企む独裁者の尖兵にすぎん」
キョウスケルート6話「白銀の堕天使」にて。
「その物言い……ゼンガー・ゾンボルトだな!?」
同上。ここからして、ゼンガーの時代がかった言い回しは素らしい
「ジガンスクード…! その機体さえなければ俺の妻子は…! 許さん! 絶対に破壊してやる!!」
『OG1』第27話「ゲイム・システム」より、ジガンスクードとの戦闘前会話。「ホープ事件」の元凶を前に憎悪を剥き出しにする。しかし、「復讐のためには手段も選ばない」と言い放ち、生まれ変わったジガンスクードにもその矛先を向ける姿勢を、タスクからは「お門違い」「逆恨みもいいところ」と否定される。
「フン、慣らしは終わった。総帥が基本設計をし、副総帥が改良したこのヴァルシオン改なら…奴らと連邦を倒せる! 戦いはこれからが本番…う!? な、何だ? このシステムは…!」
同上。HPを一定まで削ると発生するイベント時の台詞。乗機・ヴァルシオン改に施したアードラーの仕込みが、ここに来てついに起動する。これが理性を保った状態での最後の言葉となった。
「ふ、ふふふ、復讐だ…復讐…連邦に復讐を…復讐…」
「潰す…連邦を潰す…レイラとアンナを殺した奴は皆潰す…粉々に潰す…粉々に…」
同上。ゲイム・システムの発動により自我と人間性を失い、文字通りの完全な「復讐の鬼」と成り果ててしまった姿。顔グラは白目だけの状態となり、戦闘台詞も含めて恨み言を機械的に発するだけの殺人マシーンと化す。
「アンナ…レイラ…俺はお前達の復讐を、お前達が望む復讐の、復讐のために…」
ラトゥーニ「…死んだ人の意志を確認することなんて…出来ない」
「……!!」
ラトゥーニ「だから…もう家族の所へ帰ってあげて…あなたの戦いは…16年前に終わっているのだから…」
リューネ「親父…持って行っておくれよ。そいつの…心をさ」
「…アンナ…レイ…ラ…」」
同上。リューネでヴァルシオン改を撃墜した際の最期の台詞とやり取り。狂乱後の呟きから、「連邦への復讐を妻子も望んでいる」と思い込むことで情や非道な行為への躊躇いを振り切っていたことが分かる。16年も復讐に囚われた男は、娘の影を見た少女に諭される形で最後の最後に僅かながら人間性を取り戻し、愛する妻子の名を口に爆炎の中に消えた。
「人類の未来―――だと? そんなものは無くていい」
「レイラもアンナも死んだ。殺された。反体制運動者に、地球連邦に、地球人類に殺された!!」
「RoA」より、レオナから「こんな戦いは人類の未来を閉ざすだけ」と制止されての独白。その脳裏には、ホープ事件の悪夢がよみがえり……。
「レイラにもアンナにもあった筈の未来は奪われた。あの時全ては終わったのだ。あの子達にもう無い未来が、他の奴らに、人類にあってなどたまるか! この世界に未来などあってたまるか!!」
続く叫び。ゲイム・システムに取り込まれながらも、血涙をほとばしらせながら妻子を奪われた絶望と復讐心の淵より叫ぶ彼に、最早レオナの説得など届くはずも無く…。
「ジガンスクードオオッッ! 貴様のその身のアカは血のアカだ! 人の血で塗られているのだ! レイラやアンナの血で塗られているのだ! 返せ血を! 俺のレイラとアンナのアカを返せぇェェッ!!」
直後、割り込んできたジガンスクードを押さえ込んでの絶叫。それに対して業深きこの機体を駆るタスクは彼の思いを受け、なおその行為を誤りだと否定し、渾身のジガンテ・ウラガーノで彼ごとヴァルシオン改を圧殺する。何度も「…すまねえ…」と繰返しつぶやきながら…。
「消えてしまえ、こんな世―――!!」
直後に叫んだ断末魔。ジガンスクードから連邦、そして最期は世界そのものまでも否定しながら、テンペスト・ホーカーは大海に消えた。

関連機体

ゲシュペンスト
ガーリオン・カスタム
ヴァルシオン改