ビームサーベル
ビームサーベル(Beam Saber)
ビーム兵器の一種。ガンダムシリーズに登場するモビルスーツの標準的な近接戦闘用兵装で、円筒状の柄から十数mのビーム刃を発生させる兵器。
言うまでもなく超有名SF映画『スターウォーズ』のライトセーバーがモチーフ。
宇宙世紀において
エネルギーCAPによって縮退寸前の高エネルギー状態で保持されたミノフスキー粒子(一説にはメガ粒子)をIフィールドによって収束し、粒子ビームを刀身状に形成させる物。初めて装備したのは、RX-78ガンダム。その後はジム、ギャン、ゲルググ等が装備し、以降MSの標準装備となる。UC0090年代にはアイドリング・リミッター機能が付いたタイプが登場。斬りつける時以外はビーム刃を最小限に抑えエネルギーの節約ができるようになった。
ビーム刃部の形成形状には応用が利き、ギラ・ドーガのビームアックス、ゴトラタンのビームトンファー等が存在する。また、理論上はビーム砲から発射されたビームを切り払うことが出来る。これらの特性を応用し、UC0120年代にビームシールドが登場した。また、Ζガンダム、ΖΖガンダム、Sガンダム、クロスボーン・ガンダム等、マウントされている柄がビーム砲として機能する機体も存在する。
- ビームジャベリン
- 柄を長くし、先端のみにビーム刃を展開する兵装。この展開方法によって、エネルギー消費を抑えている。ガンダムの装備。
- ビームナギナタ
- 「薙刀」というネーミングとは異なり、柄の両端から反ったビーム刃を展開する兵装。片側からだけビーム刃を展開することも可能。ゲルググ、ディジェの装備。
- ジュッテ
- ビームライフルの銃身下部に近接防御用のビーム刃を展開させる兵装。ガンダム試作1号機の装備。
- ロングビームサーベル
- ビームライフルやハイパーメガランチャーの銃口からビーム刃を展開させ、近接戦闘で使用するもの。Ζガンダム、ΖIIの装備。ビームバヨネットとも称され、『ΖΖ』では百式にも装備されている。
- ビーム・サーベル(ハイパー)
- 想定されていた武装ではなく、歴代最高とも言われるカミーユのNT能力にバイオセンサーが反応し、ビーム刃が巨大化したもの。
- ビームザンバー
- 通常のビームサーベルより出力が高く、ビーム粒子を縦方向に加速し威力が高められた兵装。ビームシールドごとMSを切断できる程の威力を持つ。クロスボーン・ガンダムの装備。
未来世紀において
ビーム砲などの通常ビーム技術ではなく、ガンダムファイト用のビームロープに使用されている「擬似ビーム技術」を使用したものであり、攻撃時に熱量を上げる事で攻撃用途として使用できる。そのため、「紐」や「布」のように扱うことができ、他の作品と比較すると用途が非常に広い。
- フェイロンフラッグ
- 長い柄の先端のビーム刃の形状を変化させ、槍やフラッグとして使用できる。ドラゴンガンダムの装備。
- グラビトンハンマー
- グリップからビームチェーンを発生させ、ハンマー部分を接続し使用する質量兵器。ボルトガンダムの装備。
- マスタークロス
- ビームを「布」のように扱う、マスターガンダムの武器。切断のみならず、「巻きつける」などの動作も可能。
アフターコロニーにおいて
荷電粒子を発生させ強力な磁界フィールドによって意図的に電離領域を生成・制御するもの。そのため、ビーム刃自体ではなくビーム刃周辺の空間が破壊力を持つ。
また、この世界のガンダムの使用するビーム兵器は複合ビーム層を形成しており、減衰率を低減している。そのため、水中においても威力を損なう事なく使用できる。
- ビームサイズ / ビームシザース
- MSの背丈程の柄から鎌状の大型ビーム刃を展開する兵装。ガンダムデスサイズ、ガンダムデスサイズヘル(EW)の装備。
- ビームグレイブ
- ビームの刃先を持ったビームサイズに近い種類の武装。シェンロンガンダムの武装。
- ツインビームトライデント
- 長い柄の両端から三つ又槍状のビーム刃を展開する兵装。アルトロンガンダム、アルトロンガンダム(EW)の装備。
- ビームソード
- ジェネレーターに直結しているビームサーベルで、エネルギー効率が良くなり、出力も非常に高い。その形状からサーベルでなく、ソードと呼ばれる。ガンダムエピオンの装備。
アフターウォーにおいて
詳細な原理は不明。宇宙世紀と同じくMSの標準武装となっている。サテライトシステム搭載型の機体は一般機のビームサーベルとはエネルギー源が異なり、サテライトシステムからのエネルギー供給により、非常に高い出力の刀身を形成する。
設定上はガディールや旧革命軍のビームライフルには宇宙世紀のロングビームサーベルと同じ機構が採用されている。
正歴において
プラズマエネルギーを電磁場で刀状に止め、高熱で敵機を焼切るというもの。∀ガンダムのビームサーベルは他の作品に比べて非常に細い。
コズミック・イラにおいて
ミラージュコロイド用の磁場形成理論の応用技術によりビーム刃を展開するもの。
原作設定では「鍔迫り合いはできない」ということになっており、無印SEEDではストライクとデュエルが鍔迫り合いをするシーンが描かれるなどのミスもあったが、リマスター版では修正された。なお、DESTINYの時代では使用される技術が変更され、普通に鍔迫り合いができるようになっている。
西暦において
圧縮したGN粒子をビーム刃状にしたもの。ビームサーベルやビームライフル等のビーム兵器の技術は元々ソレスタルビーイングのみが保有していた[1]が、組織を裏切ったアレハンドロ・コーナーによってビーム兵器の技術が国連軍(後の地球連邦軍)の側へともたらされることとなる。
なお、西暦世界におけるビームサーベルは、GNソード等の刀身にGN粒子を纏わせている実体剣とは鍔迫り合いが可能である。取り回しや破壊力の点においてはビームサーベルが実体剣に勝るが、刀身にGN粒子を纏わせた実体剣はGNフィールドを貫通可能というそれぞれ異なる利点があり、運用法が差別化されている。
アドバンスドジェネレーションにおいて =
サーベルに使われている粒子は不明だか、小説版では荷電粒子を電磁収束したものとされている。 現在参戦しているキオ編(AG163年)では地球連邦、ヴェイガン共々普及されている。 地球連邦軍の機体は ガンダムAGE-1から採用された平べったい形状だが、オーソドックスで永年採用され続けている。クランシェやガンダムAGE-FXのように腕が発生器になっているものもある。 ヴェイガン機は掌部に搭載され、ビームバルカンとして使えるのが特徴。だがキオ編時には下記のような複数のビームを形成できるマルチウエポンが開発されている。
- ギラーガスピア
- 槍状の武器で細身ながら鎌状、ロングビームサーベル等の様々な種類のビームを形成できる上、ビームライフルとして使えるマルチウエポン。ギラーガ及びギラーガ改の装備。
- フォーンファルシアバトン
- ビームリボンを形成できるバトン状の武器でビットと連携することで強力な砲撃が可能である。フォーンファルシアの武装。
スパロボシリーズにおいて
スパロボにおいても殆どのモビルスーツが装備しており、MSの武器としては中程度の威力で、特殊スキル切り払いで使用される武器でもある。
旧シリーズでは、射程1でEN消費無しで使用できる兵装であったが、当時のガンダム系パイロットは格闘が低く、ほとんど使用される事はなかった。近年では、射程が伸びているものやコンボ属性を持つものが登場し、ガンダム系パイロットの格闘が高くなり、使用率は高くなっている。巨大なビーム刃を持つハイパービームサーベルやビームシザース等は、ENを消費するものの、威力が高く、射程もある程度長い武器となっている。
他作品の類似の武装
- イデオンソード(伝説巨神イデオン)
- イデオンの腕から発せされるエネルギーを剣の様に振るう。
- 規模・威力はもはや「ビーム剣」というのも生温いレベルであり、主題歌の歌詞にもある通りの「銀河切り裂く伝説の巨神の力」である。
- オーラビームソード(聖戦士ダンバイン)
- ビルバインのオーラソードライフルをビーム剣として使用した場合のもの。
- セイバー / ランサー(重戦機エルガイム)
- ヘビーメタルが使用するビーム剣。中でもエルガイムのものは柄の両端からビーム刃を展開する事が可能なタイプ。また収納した状態で小型のパワーランチャー(ハンドランチャー)としても使用でき、この点も『Ζ』のMSの描写に影響を与えた一端と言える。
- レーザーソード(機甲戦記ドラグナー)
- メタルアーマー用の兵装。ドラグナー1型の物は2本を連結させてビームナギナタの様に使う事も可能。
- なお、こちらも当初鍔迫り合いは出来ないとされていたが、視聴者には不評だったらしく途中から鍔迫り合いが行われるようになった。
- OGシリーズに登場する非実体剣武器
- ビームソード、ネオプラズマカッターなど換装武器に多種類が存在する。
脚注
資料リンク
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