ゾンダーロボ
ゾンダーロボ(Zonder Robo)
『勇者王ガオガイガー』に登場するゾンダーが周囲の無機物を吸収し巨大化ロボした姿。 劇中前半は一話一体登場し、全力でこれを撃破していくが、機界31原種が登場した後半は大量に出現する。
核となった知的生命体の願望(マイナス思念)を利用し、破壊活動を行うのだが、この形態は完全体への一過程に過ぎない。最終的に完全体となったゾンダーは無数のゾンダー胞子を放出し、数時間で一つの星の全生物を機界昇華してしまうのが最終目的であり、出現してしまうと余り時間に猶予はない事になる。しかも、ゾンダーが変貌したゾンダーメタルコアを核として形成されており、これ以外は戦闘用の義体を破壊しても、核を淨解ないし破壊しない限り無限に再生し、逃走を繰り返す。唯一の救いは、ゾンダーメタルの精製に莫大なエネルギーが必要な事で、大量生産が難しく、一度に複数のゾンダーが出現するのはまれである、その一方で原種はメタルを生成する能力があり、必要な場合複数出現する事もある。願望の達成=ストレスの発散を行う過程にゾンダーの本来の機能を見る事ができる。
個体差はあるものの最低限、通常兵器(核は使用されていない)が全く通用しない強固なポテンシャルカスケードにより、風穴があいても見る見るうちに再生してしまう驚異の再生力を有する。だが、これらは絶対的なものではない。バリアは一度突破されると発生器か何かが破損するらしく、しばらくは再発生できず、再生もダメージが蓄積すると遅くなる。しかし、特筆すべきこの兵器の凶悪な点は、プラス思念(GストーンやJジュエルなど)の通っていない全ての無機物を融合できる事である。
スパロボにおいては、クロスオーバーの関係上無視される事やGGGのコーティング処理で無効化される事が多いが、本来は勇者ロボやオカルト系の防御機構(エルドランシリーズやサイコフレームの力等)を持つ機体以外は触れると吸収されてしまう事になる。所謂「強過ぎる事へのスパロボ補正」の例ではあるが、原作再現としては使徒の様な扱いが適切であると言える。
スパロボ未登場のロボの中には「約束は光の彼方」「滅ぶべき右腕」に登場したEI-18という個体がいる。この個体は他機と違い、ダミーのコアとマイクロマシンから成る戦闘義体で構成され、本体のコアは東京地下に潜む、という絡め手を披露した。この事から、ゾンダー核はゾンダーロボ内部に存在しなくてもロボの制御が可能らしい。
ゾンダリアンを核とするゾンダーロボはカテゴリー上はその範疇ではない。
スパロボに登場したゾンダーロボ
形式番号の「EI」は、「Extra-Intelligence エクストラインテリジェンス」で、以降は認定ナンバー順である。
- EI-01
- パスダーの事。
- EI-02
- 第1話「勇者王誕生!」に登場。通称「廃品集合体ロボ」。
- EI-05
- 第4話「逃亡者ゾンダー」に登場。通称「スペースシャトルロボ」。
- EI-07
- 第6話「その名は超竜神」に登場。通称「タンカーロボ」。
- EI-11
- 第10話「光届かぬ世界」に登場。
- EI-13
- 第13話「カインの遺産」に登場。通称「絶叫マシーンロボ」。SRWにはウッポくん形体で登場。
- EI-15
- 第15話「狙われたGGG」に登場。通称「GGGメカパーツロボ」。所謂ニセ主人公メカ。
- EI-20
- 第21話「金色の破壊神」に登場。通称「重力制御装置ロボ」。
- EI-21
- 第22話「汚されし空へ」に登場。通称「爆撃機B-52ロボ」。
- EI-26
- 第27話「大東京消滅!」の東京決戦から登場。ピッツァが音速機HSTと同化して誕生。
- EI-27
- 同じく第27話から登場。ペンチノンがフリゲート艦と同化して誕生。
- EI-28
- 同上、ポロネズが山手線と同化して誕生。
- EI-29
- 同上、プリマーダが首都高を走る自動車群と同化して誕生。
この他、直接登場することはないが、Wでは、ヴァルストークファミリーと別行動をとっていたデュオが、「旧世紀のドイツ軍の列車砲のゾンダーと戦った」と発言しているため、EI-16(第16話「正午の悪魔」に登場)も存在していたと思われる。
特筆個体
- EI-15X
- シャチのヴァルナーを素体とした個体。ゾンダリアン以外では唯一、人間以外の生物を素体としたゾンダーロボ。ゲーム「BLOCKADED NUMBERS」収録の14.5話「海のヴァルナー」に登場。ヴァルナーは浄解されたものの、戦闘のダメージとゾンダー化の反動により死亡してしまったため、登録が外されXの文字が振られた(後にヴァルナーはサイボーグシャチとして蘇生している)。
- EI-18
- 宇宙開発公団総務部のスタッフ・安藤弘一を素体とした個体。ガオガイガーと凱を最も苦戦させたゾンダーロボの一つ。
- 人間形態ではマジシャンの姿で宇宙開発公団に現れ、マジックに紛れてマイクロマシンを散布、それを受けた人々を極超短波を介した洗脳で操った。この結果命も操られてしまい、メンテナンス中だった凱は抵抗の出来ないまま大ダメージを受けてしまった。なお護や一部GGG隊員もマシンを受けていたが、ポケベルの電波が極超短波を遮断していたため事なきを得た。極超短波は後にボルフォッグによる電波の発信でマイクロマシンごと無効化された。
- 作戦失敗後、本体は地下に潜み、地上にはマイクロマシンで構成した戦闘義体とダミーコアによるゾンダーロボを出現。超竜神・ビッグボルフォッグを戦闘不能に追い込み、ダメージの抜け切らないガオガイガーを追い詰めてヘルアンドヘヴンを誘い、その衝撃を利用してグランドノヴァを発生。最後には戦闘義体がガオガイガーの数十倍にまで巨大化したが、ロールアウトしたゴルディオンハンマーで消し飛ばされ、本体は護に浄解された。
- EI-23、EI-24
- 全個体中唯一の合体機。勇者ロボ軍団を超音波攻撃で無力化するも、マイクのソリタリーウェーブで逆に封じられ、ハンマーヘルアンドヘヴンで撃破された。
- EI-25
- 海難事故で父を亡くした少年・トオルを素体とした個体。機界四天王が最後のゾンダーメタルを使用してゾンダー化させた。航空機と融合しており、並列空間を利用したトリッキーな戦術を取る。しかし、感受性が強くストレスが強い代わりにプラス思念も強い子供はゾンダーに向かないため、護が浄解する前に元に戻ってしまった。
- EI-30~71
- 35話「風と雷」、36話「その名は撃龍神」に登場した簡易ゾンダーロボ軍団。脊髄原種が万里の長城の観光客をまとめてゾンダー化した結果誕生した。多頭砲台となって勇者ロボを翻弄したが、撃龍神にまとめて捕縛された。
- EI-72、EI-73
- 大河、火麻を素体とした個体。
- EI-74
- EIナンバーを持つ最後の個体。TVアニメ「がががっち」のプロデューサーを素体とした個体。世界中の放送網をのっとりがががっちを放送した他、宇宙に電波を発し原種を呼び寄せ、華を人質に取り勇者ロボを苦戦させた。バイオネットはこの個体のデータを利用し、メタルサイボーグの開発に着手している。
- スパロボ未登場だが、BXにはスキルアイテムとして「ラジロボがががっち」が登場している。