フリーダムガンダム
ZGMF-X10A フリーダムガンダム(Freedom Gundam)
- 登場作品
- 分類:試作型モビルスーツ
- 形式番号:ZGMF-X10A
- 頭頂高:18.03m
- 本体重量:71.50t
- 動力:核動力(ニュートロンジャマーキャンセラー搭載)
- 装甲:フェイズシフト装甲併用
- 開発:ザフト
- 所属:ザフト⇒オーブ連合首長国,三隻同盟⇒アークエンジェル
- 主なパイロット:キラ・ヤマト
- メカニックデザイナー:大河原邦男
機体概要
ザフト軍が開発した新型のモビルスーツ。地球連合軍のGAT-Xシリーズと、ザフトのMSのデータが融合した機体で、動力炉は核エンジン。本来はNジャマーの影響で核エンジンは稼動できないが、本機はNジャマーの影響を打ち消すNジャマーキャンセラーを搭載しているため、稼動できるようになっている。表示OSは「G.U.N.D.A.M.COMPLEX(Generation Unsubdued Nuclear Drive/Assault Module Complex)」で“核駆動を使った世代の強襲モジュール複合体”という意味。無限に近い核動力により、稼働中にフェイズシフトダウンを起こす事がなく、実弾攻撃による防御力も向上している。背部のウイングを展開することによるハイマット(High Maneuver Aerial Tactical=High.M.A.T.)モード(高機動空戦モード)を持つ。
またエターナルの自走砲台ミーティアとの連結により攻撃力・推力が増加する。最新技術を惜しみなく投入した結果、相当なハイスペック機体となっており、後に開発されるセカンドステージシリーズの機体と同等の性能を持ち、パワーに至ってはそれらを凌駕しているとされる。キラによると「ストライクの4倍以上のパワーがある」らしい(これが何を指しているのかは不明。アムロ・レイの台詞「5倍以上のエネルギーゲインがある」のオマージュと思われる)。
ミーティア装備時についてはフリーダムガンダム(ミーティア)の項を参照。後のSEED DESTINYでは後継機のストライクフリーダムガンダムが開発された。
C.E.71時(SEED)
ラクスの手引きによって、キラが強奪。その後、ザフト軍の地球連合軍本部制圧作戦「オペレーション・スピットブレイク」の最中に現れ、両軍の将兵を大量破壊兵器「サイクロプス」から救うべく、奔走した。その後は軍を離脱したアークエンジェルらと共にオーブ、L4コロニー「メンデル」と転戦し、最終決戦の「第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦」にてクルーゼの駆るプロヴィデンスと戦闘になり、大破しながらもこれを撃墜する。
なお、フリーダム奪取事件の手引きは公式にはクルーゼが行った事になっているとはいえ、そう簡単にザフトから譲渡されるとは考えにくいため、何らかの工作が行われた可能性が高い。恐らくクライン派が裏工作をしたのだろう。
当機が強奪されなかったらアスランと同じザフトレッドのイザークが搭乗するプランがあった。
また、メンデルでの戦闘で中破し頭部を失った本機を見たロウに「ジンの頭でも付けるか?」という提案をされた(結局付けられなかったが)。
C.E.73時(DESTINY)
大戦後、大破した本機は回収・修復され、アスハ家別邸の地下シェルターに隠されていた。2年後、ラクスを暗殺するための特殊部隊からラクスを守るために、キラが搭乗して戦闘を行う。以後、あちこちの戦場で戦闘するが、ザフト軍の「エンジェル・ダウン作戦」においてインパルスガンダムによって撃墜され、爆散した。キラは軽傷で生還したのだが、アニメでは明らかに核爆発級の火球が広がっているし、コックピットの真下を対艦刀が貫通している、という奇妙な点が見受けられ、どう考えても軽傷で済むわけが無い。これに関しては後に、撃墜される直前に咄嗟に核エンジンを停止させた為、無事だったと説明されたが…。
登場作品と操縦者
αシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦α
- ストライクガンダムの後継機。全体攻撃武器がP武器である点は非常に強力だが、必要気力が130以上という欠点を持つ。FIRE BOMBERがいれば大きな問題にならないのが救い。ジャスティスガンダムとの合体攻撃が強い。以降の作品と違い、ミーティア装備状態では合体攻撃が無いので注意。ハイマット・フルバーストが最多で4機までしか攻撃できない全体攻撃であるためか、戦闘アニメーションのマルチロックオンのスピードが原作と比較して非常に遅く、さらに4機目をロックオンした時点で画面が切り替わる。なお、原作通りニュートロンジャマーキャンセラーを搭載しているが、実は本作においてNJCをフリーダムに搭載する意義は皆無だったりする(詳しくはニュートロンジャマーキャンセラーの項を参照)。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 核融合エンジンばかりのMSの中で、何故か本機だけEN回復(小)を持っている。原作同様インパルスガンダムのエクスカリバーで串刺しにされ大破する(この際、こっそりとインパルスに武装が追加される)。なおビームサーベルでのトドメ演出はDESTINY原作28話のセイバー撃墜シーンが元ネタ。バラエーナとクスィフィアス・レール砲は単体の武装としてはオミットされた。ハイマットフルバーストが気力110で使用可能という大盤振る舞いだが、その分威力は微妙。歴代最弱のフリーダムと言える。なお、ランドルート限定で本機を改造可能で、のちに第43話「運命と自由と」で改造がSフリーダムに引き継がれるので難易度が下がる。なお、ルート次第では一度も味方して運用出来ず敵対したままである。ちなみに、図鑑のテキストでこの機体の動力は「核融合」となっているが、正しくは「核分裂」である。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- 小隊システムが無いので普通のMSに。地味にジャスティスガンダム(ミーティア)との合体攻撃も作られている。運動性はリアル系でもトップクラスであるがサイズMなので実際はそこまで回避できず、さらにJでは全体的に被弾率が高く、命中率ゼロの相手をCPUが攻撃しない仕様もあり、囮として使うなら注意が必要。結構長く使うストライクガンダムの改造が引き継がれないのが難点。
- スーパーロボット大戦W
- 参加が遅く、アストレイシリーズとは別機体の為にレッドフレームからの引き継ぎが無い。更に一通りの一軍メンバーが揃っているので倉庫入りする事も。しかし、Nジャマーキャンセラーが特殊能力として実装されたので、ポテンシャル的には歴代最強のフリーダムとも言える(NJCそのものはドレッドノートやBFセカンドL・LL等や条件を満たした時はハイペリオンも装備するため、専売特許ではないのだが)。なお、本機を改造すると例の如くSEED系の機体にも改造が引き継がれる。戦闘シーンは前作Jのブラッシュアップという感じだが、ビームサーベルのモーションが最後にアンビデクストラス・ハルバードで突くように変更された。プロヴィデンスにイベント戦闘でトドメを刺すシーンがあるので原作を意識した演出と思われる。
- スーパーロボット大戦K
- 13話から使用可能で、既に全性能が2段階まで改造されている。が、使える期間はベルリンルートで3話、竜宮島ルートにいたっては1話と非常に短い。陸の地形適応がBだったり(この点はストライクフリーダムになっても改善されていない)、Zに引き続きバラエーナとクスィフィアスがオミットされていたり、いつもより射程が短めだったりと、Wの時と比べて弱体化している感は否めないが、それでもキラの能力と相まってかなり強い。なお、改造はストライクフリーダムに引き継がれる上、密かに武器改造費用はフリーダムの方が安い。また、フルバーストの燃費はストライクフリーダムのものと比較出来ないほど良い。
- スーパーロボット大戦L
- アークエンジェル隊の所属として登場・・・なのだが、今作ではキラはLOTUSに正式参戦するよりも前にストライクフリーダムに乗り換えてしまうため、史上初めて味方としては絶対に運用出来ないフリーダムである。登場する際は全てNPCか第3軍。
今回もバラエーナとクスフィアスはオミットされている。機体性能がエールストライクルージュと大差ないため、デストロイガンダムやイクサー2に突っ込んでいって返り討ちにあうことがよくあるので注意。
なお原作と違ってシンとキラが対立していないため、エンジェルダウン作戦にてインパルスに撃墜されるという流れにはならない。しかしエンジェルダウン作戦を境に見かけなくなる事、アークエンジェル隊がLOTUSに参加した際にもフリーダム以外の機体は手に入るのにフリーダムだけ見当たらない事、そしてエンジェルダウン作戦のシナリオで横槍を入れてくるイクサー2に勝手に突っ込んでいってやられてしまう事が少なくない事から、『L』ではイクサー2に破壊されてしまったのが正史と言われることがある(ちゃんとプレイすればフリーダムはイクサー2撃退後まで撃墜されずに残るのだが、戦場に居座られると邪魔なので落ちてもらった方がプレイヤーとしても楽というのが…)。
装備・機能
武装・必殺攻撃
- MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御用機関砲
- 頭部に2門内蔵。ゲイツなどにも同じ物が装備されている。
- MA-M20 ルプス・ビームライフル
- 本機の主兵装。核エンジンからのエネルギー供給のおかげでGAT-Xシリーズのそれを凌駕する高出力(劇中では特に差があるような描写はないが)。ジャスティスも色違いの同型を装備。
- M100 バラエーナ・プラズマ収束ビーム砲
- 背部ウイングに収納されている2門の高出力ビーム砲。赤い帯状のビームを撃つ。ランチャーストライカーのアグニに匹敵する威力と射程距離があり、この機体が持つ火器の中でも最大級の破壊力を持つ。フリーダムの主力武装である。
- MMI-M15 クスィフィアス・レール砲
- 腰に装備された2門のレール砲。普段はAMBACユニットとして機能している。劇中のエフェクトでは判別し難いが実弾兵器。
- MA-M01 ラケルタ・ビームサーベル
- 腰に2本装備。キラはこれの二刀流で敵機を切り刻んでいる。連結も可能で、この状態を「アンビデクストラス・ハルバード」と呼ぶ。プロヴィデンスとの死闘では高い格闘能力を見せた。第3次αでは、フィニッシュデモでプロヴィデンスを撃墜したコクピット破壊が再現されている。
- ハイマット・フルバースト
- フリーダムの象徴的な必殺攻撃。ハイマットモードで空中に不動の態勢を取ってからバルカン以外の射撃兵器で一斉射撃。スパロボではマップ兵器版も用意されていることが多いが、Zでは通常兵器版のみ。DESTINY設定で登場する作品の場合、戦闘アニメーションでは機体が上下逆さまになった状態で発射する。
合体攻撃
- コンビネーション・アサルト
- ジャスティスガンダムとの合体攻撃。元ネタは原作39話「アスラン」でのキラとアスランのコンビネーション攻撃で、フィニッシュの一斉射撃(Jは一斉射撃だけ)は後期OPのシーンから(後に劇中でも使う)。Wでは攻撃の手順や手段が変わっている。
特殊能力
- 剣装備、銃装備
- 切り払い、シールド防御、撃ち落としを発動。
- 対ビームシールド
- ラミネート装甲製のシールド。通常はミーティアの内部に格納されているため、使用不可。
- PS装甲
- 通電させる事で相転移する特殊な装甲で、物理攻撃を無効化する。通常はグレー一色だが、通電させると色が変化する。大気圏突入なども可能になるが、エネルギーを大量に消費する上、高出力のビーム兵器などには弱いという欠点もある。
- 分離
- ミーティアとドッキングする。
- 換装
- フリーダムガンダムに換装する。
- EN回復(小)
- Zで実装。この世界の核分裂は核融合より優れているのだろうか…。
- Nジャマーキャンセラー
- Nジャマーを無効化する装置。WとKで実装され、ENを最大値の15%分回復させる。
移動タイプ
機体BGM
- 「Realize」
- 第3次α、Jで採用。
- 「STRIKE出撃」
- Jでミーティア入手前のデフォルトBGM。
- 「翔べ!フリーダム」
- Wで採用されたデフォルトBGM。
- 「Meteor ~ミーティア~」
- ZのデフォルトBGM。
- 「キラ、その心のままに」
- K、LのデフォルトBGM。
対決
- 対カラミティガンダム、レイダーガンダム、フォビドゥンガンダム戦
- SEED後半で何度か戦っている。チームワークは最悪だが、新型の機体に強化パイロット3人ということで、さすがのキラもフリーダム単機では防戦一方を強いられていた。46話ではキラが出生の秘密を聞かされ戦意を失い掛けていた時、更にフレイのポッドを回収しようとした際は被弾し、中破している。特にフォビトゥンガンダムはフリーダムの武装がほぼ無効(ビームサーベルしか通用しない)にされてしまう相手であり、本編中最も相性の悪い相手であった。
- 対プロヴィデンスガンダム戦
- SEED最終話。ドラグーンによるオールレンジ攻撃と言葉攻めの両方でキラを追い詰めるクルーゼだが、無傷とはいかず両者一進一退の攻防を繰り広げる。最後はほとんどの武装を失いながらもビームサーベルで突撃し、プロヴィデンスを貫いた。直後、ジェネシスの発射に巻き込まれたクルーゼは光の中に消えた。
- 対アビスガンダム、ガイアガンダム、カオスガンダム
- オーブ連合艦隊とミネルバの戦闘に介入した際に交戦。最新鋭機であるこれらセカンドステージシリーズの機体をあっさり退けている。
- 対インパルスガンダム
- DESTINYでの戦闘。一度目の接触ではすれ違いざまに腕を切り飛ばして終わりだったが、二度目には攻撃を回避され、無茶な体勢から反撃され驚く。三度目の決戦となったエンジェルダウン作戦ではインパルスの換装で武装等の修復が利くという特性をフルに生かしたシンに苦戦。次第に防戦一方となり、ついにコックピット狙いの攻撃に切り替えるも、それが分離で回避されたことで大きな隙を作りウイングの片方を損失。最終的にフォースとソードの同時使用という大技を受け撃墜された。フリーダムは大破して爆発四散、インパルスもその煽りを受けて中破した。その最期の姿は皮肉にも、同じく腹部を貫かれて大破したプロヴィデンスの最期と酷似したものだった。
名場面
- 舞い降りる剣
- SEED35話。ヒーローのお約束と言わんばかりにアークエンジェルの絶体絶命の危機に颯爽と登場する。DVDでもこのエピソードが収録された巻のジャケット、MGキットのパッケージでこのシーンが使われているなど、「フリーダムと言えばこれ」というぐらい有名なシーン。フリーダムが34話でプラントからノンストップで地球に降りてきて単機で戦場を制圧してしまったという圧倒的性能も十二分に描かれており、2号メカの初陣エピソードとしては申し分ない。
関連機体
- フリーダムガンダム(ミーティア)
- 武装モジュールであるミーティアを装着した状態。
- ストライクフリーダムガンダム
- ザフトから強奪した機体に改造を施したフリーダムの後継機。様々な新技術が追加され、新たにドラグーンを搭載し、より多くの敵を攻撃可能に。しかし、フリーダムの主力武装であるプラズマ砲は失われ、ドラグーンの仕様上大気圏内での使用が出来ない為、スラスターの使用が出来ず大気圏内での戦闘力はフリーダムより劣ってしまう。だが、宇宙空間では無敵とも言える強さを誇り、原作では被弾こそしたものの一度も損傷しなかった。
- ドレッドノートガンダム
- ニュートロンジャマーキャンセラー初搭載機。
- ジャスティスガンダム
- 兄弟機。フリーダムと比べてスタンダードな機体に仕上がっている。
- リジェネレイトガンダム
- イージスガンダムのザフト版後継機。ニュートロンジャマーキャンセラーを搭載している。
- プロヴィデンスガンダム
- 兄弟機。製作の遅れから直接対面を果たすのはかなり終盤になってしまう。OSは新型のものが搭載されており、戦闘能力はフリーダム、ジャスティスを凌駕する。原作ラストではフリーダムと激しい死闘を繰り広げた。
- ストライクガンダムI.W.S.P.
- エターナル
- ミーティアを搭載した大型戦艦。フリーダム、ジャスティス、プロヴィデンスなどの核搭載機の運用を前提に設計されている。何故かカラーリングがピンク。強奪前からこの色だったので、ザフトの技術者の感性が疑われる。
余談
- 本機の必殺技であるハイマット・フルバーストは元々の設定にはなく、ウイングを広げた高機動形態(ハイマット)と武装を展開した砲戦形態(フルバースト)の2種類であり同時使用は不可能だった。
これをアニメ演出の都合に合わせて変更したため、初期のガンプラではハイマット・フルバーストは設計上再現不可能になっている。 - 機体名の元ネタは、『機動戦士ガンダム』の原案時点での番組名『フリーダムファイター・ガンボーイ』から。
- 『機動武闘伝Gガンダム』における第2回ガンダムファイトで優勝したモビルファイターの名称は『ガンダムフリーダム』である。
商品情報
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