恐竜
恐竜(きょうりゅう、Dinosour)とは人類誕生以前に栄えていた直立する爬虫類のこと。
概要
中生代(2億5千万年前~6500万年前)に地上を支配していた爬虫類の事。勿論現存している物を見た者はいないのでその姿は化石から復元するしかなく、19世紀にイギリスで発見された化石を元にその存在が判明した。なおDinosourを直訳すると「恐ろしい蜥蜴」になるが、日本や中国では竜の伝説に因んで「恐竜」と訳される。
現在のトカゲやワニが膝を内側に折り曲げてしか歩けないのとは異なり、哺乳類同様に脚が胴体の真下に向けて生えているのが最大の特徴。従ってよく恐竜が出てくる作品では人類側が恐竜を「このトカゲ野郎」などと罵る事が多いが、恐竜はトカゲとは全く異なる生物であり、むしろ後述する通り鳥の方がよほど近い。
地上を我が物顔でのし歩き、それ以前に主流を極めていた単弓類やその子孫である哺乳類は恐竜から逃げ惑い草葉の影に追いやられていた(と言われていたが、白亜紀になると逆に小型の恐竜を食べるような大型哺乳類もいたという)。6500万年前に何らかの原因で滅亡し、以降は哺乳類の支配する「新生代」となる。人類の誕生はそれから更に6000万年以上後であり、昔のマンガのように石器時代の人類と戦っていたわけではない。
「恐竜的進化」などと言われるように恐竜=巨大というイメージがあるが、三畳紀に誕生したばかりの恐竜は七面鳥ほどのサイズしかなく、以降もコンプソグナトゥスやミクロラプトル・グイのように人間の肩に乗るほどのサイズしかないと思われる小型の恐竜も数多くいたという。
上記の通り6500万年前に何らかの原因で滅亡したとされているが、その理由は明らかではない。多くの科学者が隕石の落下、氷河期の到来、火山活動の激化、伝染病、大気組成の変化、重力変動、生態系の激変に伴う没落など様々な説を挙げている。創作においてはゲッター線やジュラバードによる氷河期到来、バンドーラ一味の大暴れなどによるものと百家争鳴の体を為している。
一般的には同じ時代に生きた翼竜や首長竜なども恐竜と呼ばれることが多いが、そうした生物は厳密に言えば恐竜類には含まれない。肉食恐竜は進化を続けるうちに羽毛を生やし、その末裔が鳥になった。そのため、実質的にはまだ恐竜は滅んでいないとも言える。
ゴジラのモデルが恐竜であることからも分かる通り、昭和のロボットアニメにおいては『ゲッターロボ』や『ゴッドマジンガー』(SRW未登場)などのように恐竜は敵のモチーフとなることが多かった。しかし90年代以降は某小説の影響もあり、ヒーローモチーフとなることも増えた。
恐竜を主題とした作品
- ゲッターロボ
- ゲッター線により滅びた恐竜たちの末裔が恐竜帝国であり、敵のメカザウルスなども恐竜や古代生物がモチーフのものが多い。
- 熱血最強ゴウザウラー
- ザウラーズのモチーフが恐竜。
- ゾイドシリーズ
- 恐竜をモチーフとしたゾイドが数多く登場する。
- アニメ第4作『ゾイドジェネシス』では敵のディガルド武国が保有するバイオゾイドが恐竜や翼竜のモチーフで統一されている。
- 恐竜戦隊ジュウレンジャー
- 初めて恐竜をモチーフとしたスーパー戦隊。子供への知名度を優先し、マンモスやサーベルタイガーをモチーフとしたヒーローがいる。最終的にメンバー6名のうち、恐竜は2人しかいないということに。
著名な恐竜
SRWと関係がある恐竜
- ティラノサウルス(Tyrannosaurus)
- 白亜紀後期、恐竜時代の最後を飾った獣脚類ティラノサウルス科の大型肉食恐竜。通称T-REX。名前は「暴君トカゲ」の意。
- 全長は10mを超え、ステーキナイフのような歯から繰り出される顎の力は一説によれば車をバラバラに出来るほどだったという。巨大な頭に反して腕はとても小さく指が2本しかない。
- アメリカを代表する恐竜であり、最も人気が高い恐竜の一つ。昔は尻尾を引きずっていたと言われていたが、現代の学説では体を水平にしている。
- 『勇者エクスカイザー』ではダイノガイストの肉体がティラノサウルスの模型をベースとしている。
- 『熱血最強ゴウザウラー』ではマグナティラノのモデルとなっている。
- 『ゾイド -ZOIDS-』ではジーク、ジェノブレイカーのモデルとなっている。
- 『ゾイドジェネシス』ではバイオティラノのモデルとなっている。
- 『恐竜戦隊ジュウレンジャー』ではティラノレンジャー及び守護獣ティラノサウルスのモチーフであり、以降の恐竜モチーフの作品でも必ずレッドはティラノサウルスである。
- 『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場するゼンカイジュランは上記ジュウレンジャーの大獣神がモデルであり、ティラノサウルス型に変身できる。
- 『バンプレストオリジナル』のティラネードの名前の由来とされる。
- メガラプトル(Megaraptor)
- 白亜紀中期のアルゼンチンに生息していたとされる獣脚類。名前は「巨大な略奪者」の意。発見当初はドロマエオサウルスという小型の恐竜(所謂「ラプトル」)の中でも最大種とされていたが、現在ではドロマエオサウルスとは関係が無いとされている。
- ヴェロキラプトル(Velociraptor)
- 白亜紀前期のモンゴルに生息していたドロマエオサウルス科の小型肉食恐竜。名前は「俊敏な略奪者」の意。足に長い爪が生えており、群れで行動し得物を狩る獰猛な捕食者。現在では羽毛が生えていたとされており、恐竜が鈍重な変温動物ではなく(少なくとも末期の肉食恐竜は)子孫である鳥と同じように俊敏な恒温生物とされる決定打を担った。
- 某映画で仲間であるデイノニクスと混同されて登場されたこともあって「ラプトル」と呼ばれる小型肉食恐竜の代表選手とされることが多い。また知能も高かったとされ、ヴェロキラプトルの仲間から進化したステノニコサウルスは白亜紀で絶滅していなければ今頃文明を築いていた可能性すらあるという。
- 『ゾイド -ZOIDS-』やその続編『ZOIDS新世紀/ZERO』に登場するガンスナイパーシリーズのモデル。
- ミクロラプトル・グイ(Microraptor gui)
- 白亜紀後期の中国に生息していた超小型の羽毛恐竜。名前は「とても小さな略奪者」の意。腕だけではなく後脚にも羽毛があり、短時間の滑空が行えたとされる。
- ブラキオサウルス(Brachiosaurus)
- 「竜脚類」と呼ばれる首と尾が長い超大型恐竜の一種。ジュラ紀中期から白亜紀前期にかけてアメリカやタンザニアに生息していたとされ、全長は25mを超えた。名前は「腕トカゲ」の意で、前足が後脚よりも長かったことから首が比較的高い所まで届いたとされる。歯が鉛筆のように一直線だったため、針葉樹の葉っぱを削ぎ落すように食べていたとされる。
- 『勇者エクスカイザー』に登場するサンダーガイストのモデル。ちなみに「サンダー」は竜脚類の別名である「雷竜」に因む。
- 『熱血最強ゴウザウラー』に登場するサンダーブラキオの元ネタ。
- ウルトラサウロス(Ultrasauros)
- ブラキオサウルスをも超える超大型竜脚類の一種……とされていたが、現在は化石が混ざっていたことが発覚し、無効となった。発見された化石はスーパーサウルスという以前発見されていた別の恐竜の物。
- 『ゾイド -ZOIDS-』ではウルトラザウルスのモデルとなっている。
- トリケラトプス(Triceratops)
- 白亜紀後期にアメリカに生息していた角竜の最大種。名前は「三本角の生えた顔」の意。その名の通り現在のサイによく似た姿をしており、巨大な角を目の上と鼻先に生やし、大きな襟飾りを持っていた。ティラノサウルスとは同時代に生息しており、互いに角や牙による傷が残った化石が発見されていたことから、ライバルであったとされる。なお本項目もそうであるように「トリケラ」と略されることが非常に多いが、実際は「Tri/Cerat/ops」と区切る。
- 『大空魔竜ガイキング』の剣竜バゾラーはトリケラトプスがモデルとなっている。ちなみにトリケラトプスは角竜であり剣竜ではない。
- 『勇者エクスカイザー』に登場するホーンガイストのモデル。
- 『勇者特急マイトガイン』に登場するホーンボンバーはトリケラトプスに変形する。
- 『熱血最強ゴウザウラー』に登場するボウエイガー及びグラントプスの元ネタ。
- 『ゾイドジェネシス』に登場するバイオトリケラのモデル。
- 『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場するトリケラレンジャー及び守護獣トリケラトプスのモデルであり、以降の恐竜モチーフのスーパー戦隊でも必ずトリケラモチーフのヒーローが登場する(『獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウピンク以外全員青の男性戦士)。
- スティラコサウルス (Styracosaurus)
- トリケラトプスより少し前の時代にいた角竜。名前は「トゲのあるバリケードのトカゲ」の意。角は一本しかないが、首周りのフリルに巨大なトゲが無数に生えているのが特徴。
- 『ゾイド -ZOIDS-』ではレッドホーン及びダークホーンのモデルとなっている。
- ステゴサウルス(Stegosaurus)
- ジュラ紀後期の北米に生息していた剣竜ステゴサウルス科最大の恐竜。名前は「屋根のあるトカゲ」の意。巨大な背びれが特徴。シッポに生えていたスパイクは強力で、同時代に生息していた大型肉食恐竜アロサウルスとはライバル関係にあったとされる。
- 『勇者エクスカイザー』に登場するアーマーガイストのモデル。
- 『熱血最強ゴウザウラー』に登場するランドステゴの元ネタ。
- ケントロサウルス(Kentrosaurus)
- ステゴサウルスの近縁種だが、馬くらいの大きさしかなく、肩や腰回りにもスパイクがある。名前は「スパイクのトカゲ」の意。
- 紛らわしい事に角竜にもセントロサウルス(Centrosaurus:開いたトカゲの意)というのがいる。
厳密に言えば恐竜では無い爬虫類
- プテラノドン(Pteranodon)
- 「歯が無い翼」を意味する翼竜であり、もっとも有名な翼竜。メガラプトルと同じ時代に生きており、ティラノやトリケラがいた時代にはすでに絶滅していた。非常に大きな翼を持っていたが、体が大きすぎるため羽ばたけず、海岸の上昇気流を利用して滑空し魚を捕食していたとされる。
- 『ゲッターロボ』に登場したメカザウルス・バドのモデルと思われる。(トサカが2本になっているが)
- 『大空魔竜ガイキング』に登場した翼竜スカイラーのモデル。
- 『勇者エクスカイザー』に登場するプテラガイストのモデル。
- 『熱血最強ゴウザウラー』に登場するマッハプテラの元ネタ。
- 『魔動王グランゾート』に登場するプテランダー1号はプテラノドンの頭部がモデルとなっている。
- 『ゾイドジェネシス』に登場するバイオプテラのモデルとなっている。
- 『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場するプテラレンジャー及び守護獣プテラノドンのモデル。
- ネッシー
- イギリスのネス湖に存在する…と言われる生物。発見(?)当時、「恐竜は体が重いから浮力で体が浮く水中が好きに違いない」という学説が一般的だったため恐竜とされていたが、後に「首長竜」という海生爬虫類の生き残りではないかと言われるようになった。
- なお、現在ではネス湖に巨大な生物がいる確率はほぼ0%とされている。
- 『大空魔竜ガイキング』に登場する魚竜ネッサーのモデル。魚竜はイルカのような外見の爬虫類で、首長竜とは全く違う生物なのだが。
- 『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』に登場するスティンガーも同様。
その他恐竜と関係のあるキャラクター
- ゴジラ
- 諸説あるが、一部作品ではジュラ紀に生息していた恐竜が放射能汚染で進化した生物とされる。
- デーモン
- 恐竜と敵対していた種族。
- 超竜神
- タイムスリップして恐竜時代に隕石と共に落下したことで実質的な恐竜絶滅の原因となった。
- カズマ
- 漫画版ではタイムスリップして恐竜時代で戦ったのがきっかけで実質的な恐竜絶滅の原因となったどころか、その際に生じたエネルギーで猿が進化して人類となった。